クルーズなど訪日旅客の受入促進事業公募開始 2月27日(火)まで(国交省)

2024年2月13日(火) 配信

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 国土交通省は2月27日(火)まで、「クルーズ等訪日旅客の受入促進事業」を始める。観光立国推進基本計画で掲げられた2025年達成目標の「訪日クルーズ旅客を250万人」「外国クルーズ船の寄港回数2000回超え」「外国クルーズ船の寄港する港湾数を100港」などの実現に向けて、取り組みを進めていく。

 今回公募する事業は、①23年度補正予算事業「クルーズ等訪日旅客の受入促進事業」②24年度当初予算事業「クルーズ等訪日旅客の受入促進事業」──となる。なお、①と②で事業内容が異なる。

 ①では、持続可能なクルーズの振興を目指すため、上質な寄港地観光ツアーを造成することによる訪問観光先の創出と分散化、小規模港湾における早期の安全性確認による寄港地の分散化、寄港前のクルーズ旅客に対するマナー啓発、地域住民のクルーズ船受入に対応する理解醸成に必要な経費の一部を補助するもの。

 ②は、クルーズ等訪日旅客の需要を確実に取り込み、日本のクルーズ再興を目指すとともに、湾岸周辺などの魅力向上をはかる。クルーズ船の受入体制強化や、旅客の満足度向上と地域経済効果の創出、クルーズ船寄港プロモーションに要する経費の一部を補助する。

館山炙り海鮮丼 24年度からバージョンアップ(館山市)

2024年2月12日(月) 配信

館山炙り海鮮丼を試食する参加者

 千葉県館山市の4軒のお店・ホテルで味わえる「館山炙り海鮮丼」が2024年度からバージョンアップされ、その発表会が、1月29日(月)、休暇村館山で行われた。

 館山新・ご当地グルメ推進協議会の小金晴男会長のあいさつのあと、空飛ぶご当地グルメプロデューサーのヒロ中田氏がバージョンアップされた「館山炙り海鮮丼」について解説した。その後、試食会場に会場を移し、新しい「館山炙り海鮮丼」を堪能した。

 館山海鮮丼は、2012(平成24)年2月のデビュー以来、毎年観光客に人気を呼び、23年4月には累計13万食を達成した。海鮮丼は、完全予約制の昼食で、波奈総本店、たてやま旬鮨海の花、休暇村館山、たてやま温泉千里の風で味わえ、料金3500円。

 3段重ねのどんぶり重の上から順に、一の重は「刺身」、二の重は「野菜」、三の重は「にぎり寿司」で、それぞれ調理長が新鮮な海の幸や地元産野菜などを使って腕によりをかけて作られる。料理の数々が美しい花々と共にデコレーションされ、大幅にバージョンアップした。   

                 【旅行ライター&エディター 三堀 裕雄】

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(157)承認欲求に応えられる現場づくりを おもてなし力の向上に

2024年2月11日(日) 配信 

 

 営業は数字で評価される厳しい仕事ですが、その頑張りは数字にも表れ、やりがいも大きいです。ただ、その裏に直接数字を創り出す営業スタッフをサポートする、スタッフがいることも忘れてはいけません。

 営業活動の結果、新規開拓先からの電話対応が、成約に結び付くかどうかの分かれ目にもなります。仮に成約できても、そのお客様を現場で担当するサービススタッフに、リピートしてもらえるかどうかの満足度が求められるのです。

 先日、セミナー講師の仕事を終えて飛行機で帰阪するとき、航空会社のラウンジに立ち寄りました。そこで、偶然お世話になっている人に久しぶりに出逢いました。北海道に向かう途中でしたが、出発までの時間、話ができました。窓の外を見ると、富士山が滑走路の向こうにきれいに見えました。「せっかくですから、一緒に写真を撮りませんか」と話して、ラウンジスタッフに撮影をお願いしました。

 片付けで忙しそうでしたが、撮影を快く引き受けてくれました。2人でバックの富士山がきれいに映る場所を探していると、スタッフから「お急ぎでなければ、もう少しで富士山の夕景がきれいになるんですが」と提案がありました。搭乗まで時間もないので、そのまま何枚か撮ってもらいました。

 スタッフが携帯を返すとき、「お2人の間にディズニー機がきれいに入りました」。さらに「少し小さくはなりましたが、離陸した飛行機も富士山の近くに写っています」と笑顔で話してくれました。その1枚を見て感動しました。

 忙しくても、お客様からの要望に応えることは、サービススタッフに求められる行動です。しかし、その1枚を最幸の記念にしてほしいという想いこそが、おもてなし考動だと感じた瞬間でもありました。

 「写真を撮ってもらえますか」と、声を掛けられることは日々の仕事のなかで多くあると思います。「お撮りしましょうか」と声を掛けることも大切ですが、ただその場所でシャッターを押すのではなく、少し場所を移動してもらってでも、地元の人だからこそ知っている、より良い撮影スポットに案内することも、大切なおもてなしの想いなのです。

 ラウンジスタッフの行動は、お客様と接する現場を担う人として、最幸のおもてなしであったのです。人には、自分の仕事を評価されたいという承認欲求があります。

 ラウンジスタッフの行動は、ほかのスタッフの目にも入っていたと思います。

 「撮った写真と、あの言葉はすばらしいね」と、褒め合える環境づくりが、おもてなし力のさらなる向上につながるものだと思います。

 

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

 

 

 

「観光革命」地球規模の構造的変化(267) 大地変動時代と観光

2024年2月10日(土) 配信

 今年の干支は甲辰(きのえたつ)である。干支は十干と十二支の組み合わせなので60年で一回りしている。

 二回り前の甲辰は1904年で日露戦争の年であった。大日本帝国とロシア帝国が激突し、運良く日本が勝利を収め、海外に植民地を得た。世界の列強が弱肉強食的に主導する帝国主義時代に、遅ればせながら日本が参入するきっかけになった年だ。日本はその後に軍事大国化して満州事変や太平洋戦争を引き起こし、第2次世界大戦の敗戦国になった。

 一方、一回り前の甲辰は64年で、東京五輪が華々しく開催された年だった。日本は敗戦復興を経て、55年から高度経済成長期に突入した。とくに62年から「五輪景気」で東海道新幹線や名神高速道路の整備、三種の神器(テレビ・冷蔵庫・洗濯機)ブームなどで池田政権による「所得倍増計画」が軌道に乗った象徴的な年であった。64年は私が大学に入学した年でもあり、日本が世界に門戸を開くことによる海外への関心拡大で胸を弾ませた思い出深い年だ。

 本紙元旦号のこの欄で「今年は大波乱の年になる可能性が大である」と予測したが新春早々に能登半島地震が発生し、甚大な被害・幾多の悲劇が生じていて心を痛めている。古くから「能登はやさしや土までも」といわれており、能登の人々の純朴な人情味が大好きでしばしば訪れる機会があった。そのため能登半島地震のニュース映像に接するたびに涙が止まらなくなる。

 能登地方は加速する過疎化と高齢化に悩まされてきた。若い世代が流出し、高齢者の多い地域を大地震が直撃したので災害復興は容易ではない。災害復興のための公的支援の充実化が不可欠である。

 日本の地震学者や地球科学者は日本列島が既に「大地変動の時代」に突入していて、今後30年以内に70%の確率で首都直下地震や南海トラフ地震などの巨大地震の発生を警告している。巨大地震によって「総人口の半数6800万人が被災する」という予測を提示する学者もいる。

 岸田政権は米国に媚びへつらって、防衛予算を闇雲に増額しているが、国防以前に災害大国の国民の生命や暮らしを守るために巨額の国費を投入して万全を期すべきであろう。観光立国に伴って増加する観光ビジターに対する防災システムの確立も急務である。

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

 

湯河原で梅の宴開幕 3月10日まで

2024年2月9日(金) 配信 

園内はほのかな梅の香りに包まれる

 湯河原梅林(神奈川県・湯河原町)で3月10日まで、「梅の宴」が行われる。

 会場となる幕山公園(湯河原梅林)には約4000本の紅梅・白梅がさながら「梅のじゅうたん」のごとく咲き誇り、園内はほのかな梅の香りに包まれる。また山頂まで足を延ばすことで、同じ木に紅梅と白梅が咲く珍しい品種も楽しめる。

 期間中、園内では、狂言師大藏彌太郎氏と章照氏による「梅林狂言」や「湯河原温泉芸妓の舞」、「梅林寄席」などさまざまなイベントも行われる。今年の「梅林狂言」の演目は「寝音曲・飛越」などで、同町在住の日本人画家平松礼二氏の屏風絵「印象・湯河原梅林図」との共演が楽しめる。また同屏風絵は、3月25日まで町立湯河原美術館で展示される。

 このほか2月16、22日、3月1日には、幕山ハイキングを実施。2月17、18日には観光ボランティアによる無料ガイドもあり、梅や幕山に関する話や品種の解説を聞くことができる。

 入園料金は200円。町民と町内宿泊の人は無料。期間中は、駅と会場を約15分で結ぶバスも運行する。

 なお、今年は直通バスの本数を例年よりも大幅に削減しており、タクシーや自家用車での来園を担当者はおすすめしている。

ロケツーセミナー開く チーム静岡で成果を

2024年2月9日(金) 配信 

星野町長が成果を紹介

 静岡県は1月下旬、静岡市内で「ロケツーリズムセミナー」を開いた。

 浜松市や三島市など県内9市町村の市役所や観光協会などに務める課長職以上の職員を対象に実施。セミナー後半には、西伊豆町の星野淨晋町長が登壇し、これまでの成果やまちの変化などを紹介した。

 一方、県内各地にそれぞれ魅力的なロケ地候補があり、自分のまちでは撮影できない画もあることから「チーム静岡県で取り組むことが、各地域にいい結果をもたらす」と力を込めた。

 セミナーでは静岡県伊東市と長崎県島原市の取り組みを例に、ロケ誘致に取り組むうえでの基本的な考え方や体制の整え方、ロケツーリズムがもたらす直接、間接経済効果などに関し知識を深めた。そのなかで講師を務めたロケツーリズム協議会の藤崎慎一会長は、「官民連携」と「シビックプライドの醸成」の重要性を強調した。

 事務局を務めた県の観光交流局の影島英一郎局長は「シティプロモーションや各地域の認知度の向上、誘客により経済の活性化など、ロケ誘致は先の長い取り組みにつながるモノ」と県の認識を説明。「今回のセミナーを通じ、自分の地域でどうロケ誘致に取り組むか(を考え)、知名度、魅力の向上につなげるための視点を自分事として身に着けて」と参加者に呼び掛けた。

 セミナーを終え参加者から、「首長の考えを直接聞く機会はあまりないので、先陣を切って取り組んでいる自治体の事例はとても参考になった」「各自治体とより一層連携を強化して進めていきたい」といった声が挙がった同セミナー。終了後星野町長は、「うまく自治体間の連携が取れれば、静岡県で一つの作品を撮影してもらうこともできる」と、セミナーを通じて感じたことを語った。

出雲大社で着地型商品 「八足門」内特別参拝(TSKツアーデスク出雲)

2024年2月9日(金) 配信

出雲大社「八足門」内特別参拝のポスター

 山陰中央テレビジョン放送(田部長右衛門社長、島根県松江市)の旅行事業部門、TSKツアーデスク出雲は3月2日(土)から、同県出雲市の出雲大社で、「八足門(やつあしもん)」内特別参拝ツアーを始める。

 「八足門」内は正月三が日などの特別な日や、御祈祷を受けた人以外は入ることができないエリア。国宝の御本殿や楼門を間近に望み、大社のなかでも、とくに神聖な雰囲気が漂う場所だ。

 ツアーは当面、土・日・月曜日と連休につながる祝日に行う(神事や祭事日は除く)。出雲大社がある大社町内宿泊施設9軒に宿泊する個人・団体客が参加できる。「大社の湯 いにしえの宿 佳雲」を起点に、専任ガイドとともにめぐる。所要約100分。

 料金は1人5000円。未就学児は無料。宝物殿入場券と記念品が付く。各回定員30人。最少催行人員10人に満たない場合はツアーを中止する。個人客は各宿泊施設で前日午後5時までに申し込む。団体・グループ予約は催行日10日前までTSKツアーデスク出雲で受け付ける。10人以上の場合、旅行会社の販売手数料は10%。

 八足門内の特別参拝は島根県観光連盟の企画、一畑トラベルサービスの主催で2015年4月に始まり、多いときには年間4000人を集客するなど好評を博したが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い20年3月で終了した。観光需要回復とともに、再開を望む声が全国の旅行会社などから寄せられていることから、今回TSKツアーデスク出雲が出雲大社や地元関係者と調整し、設定した。

神戸市街地と有馬温泉結ぶ 実証シャトルバス運行

2024年2月9日(金)配信

 

 神戸観光局(尾山基会長、兵庫県神戸市)は2月10日(土)~17日(土)まで、神姫バス(長尾真社長、同県姫路市)と連携し、神戸市街地と有馬温泉を結ぶ実証シャトルバスを運行する。

 夕刻から夜間にかけて同区間を運行し、市街地に宿泊しながら有馬温泉で日帰り温泉入浴や散策をしたり、有馬温泉に宿泊しながら市街地で食事や買い物が楽しめる。

 乗車料金は往復1人2000円(大人・子供同額)。神戸市街地発着3便、有馬温泉発着2便を設定する。市街地発着便には当日利用できる有馬温泉の日帰り温泉「金の湯」入浴券、有馬温泉発着便には40店舗で使えるお得な「ちょい飲み手帖」がそれぞれ付く。

 市街地と有馬温泉は公共交通機関で約30分の距離にあるが、現在夕方以降に両エリアを行き来する公共交通機関は電車に限られ、アクセス面で課題がある。実証シャトルバスの運行効果を検証し、将来的な両エリアの周遊促進につなげる狙いだ。

千田嘉博教授と歩く市場城跡見学ツアー募集中 ツーリズムとよた

2024年2月9日(金) 配信

3月10日に実施 講演会の聴講も

 ツーリズムとよた(太田稔彦会長、愛知県豊田市)はこのほど、城郭考古学者・千田嘉博教授と歩く市場城跡(いちばじょうあと)見学バスツアーの受付を開始した。3月10日(日)に実施するもので、希望者多数の場合は抽選となる。

 市内の小原交流館で開かれる千田教授の歴史講演会「市場城の歴史的意義」に合わせて、講演会前に教授の解説を聞きながら市場城跡を歩く。さまざまなメディアでも活躍する千田教授は、歴史遺産を誰にでも分かりやすく、また臨場感ある解説に定評があるという。

 ツアーは地元の特産品が盛り込まれたランチが付くほか、講演会でも会場の前方席を用意する。また、当日限定の御城印もプレゼントする。料金は大人・子供同額で1人9900円。集合場所は名鉄トヨタホテル前で、ツアーは午前9時~午後5:30まで。

「JATAビジネスマッチングサイト」2月13日(火)リリース 会員の協業・共創促進へ

2024年2月8日(木) 配信

JATAの渡辺正樹事務局次長(右)

 日本旅行業協会(JATA)は2月13日(火)、会員の間で商品やサービスの紹介・募集ができる「JATAビジネスマッチングサイト」を開く。2022年総会で発表された「旅行業再生戦略会議」内の提言で、「会員相互間の協業・共創」を目指したフォーマットとして開発した。

 2月8日(木)に開かれた定例会見で渡辺正樹事務局次長は、「会員企業・団体が新しいサービスやシステムを開発した、あるいは新しい観光コンテンツを紹介したいなどの要望にお応えできる。サービス導入にあたって協業パートナーを探すのにも役立つ」と説明した。

 同サイトは、サービス紹介機能「わが社のサービス使いませんか?~マッチング相手募集中案件」と、サービス募集機能「こんなサービスを探しています!~マッチング相手募集中案件」の2つの掲示板機能を用意した。

 サービス紹介の掲示板は、ビザ代理申請サポートや全国観光施設の電子チケットを販売するシステム、パッケージツアーの造成など、多岐にわたる募集が一覧で表示される。カテゴリは、総務・人事・広報・旅行領域・オフィス環境・チャットボット・災害対応・人材派遣・業務効率化・経費削減──など、掲載内容に合った項目を約40個から自由にタグ付けできる。複数選択も可能。

 なお、掲載内容はJATAの審査を経て公開される。

 このほか、進捗管理機能では、登録・問い合わせした案件に対する状況を一覧で確認することができる。会社名や商談状況のステータス別での検索も可能。

 利用対象者はJATAに加入している正会員、協力会員、国内賛助会員の合計1538社(2023年12月15日現在)。同協会公式サイトを閲覧する際に利用するIDとパスワードでログインすることで、すべての情報の閲覧や投稿ができる。閲覧のみであれば、会員以外も利用が可能。

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