第5回「日本サービス大賞」発表 グランプリはナビタイムジャパンの「Japan Travel by NAVITIME」

2025年12月10日(水) 配信

 日本生産性本部 サービス産業生産性協議会(代表幹事=小林喜光・日本生産性本部会長)は12 月9 日(火)、革新的な優れたサービスを表彰する第5回「日本サービス大賞」の受賞事例33件を発表した。最優秀賞の内閣総理大臣賞には、ナビタイムジャパンの訪日観光ナビゲーションアプリ「Japan Travel by NAVITIME」が受賞した。

 同アプリは、訪日外国人観光客向けに、観光情報から旅行プラン作成・予約、経路検索、旅行体験共有まで全工程で役立つ機能を1つにまとめ、13言語に対応。月間ユニークユーザー数は200万ユーザーにのぼる。

 日本全国のあらゆる公共交通機関の時刻表に対応し、きめ細かな情報を提供。そこから得られたデータを分析し、地域の観光資源を発掘するなど、地域活性化に寄与する点も高く評価された。

 このほか、主な受賞事例は次の通り。

 【経済産業大臣賞】「学校と企業を繋ぎ、生きた学びを無料で届ける『SENSEI よのなか学』」ARROWS(東京都)▽「作業服の枠を超えて~顧客と創る機能性ファッション~」ワークマン(群馬県)

 【総務大臣賞】「『ATM 窓口』 ATM があらゆる手続き・認証の窓口に」セブン銀行(東京都)▽「IoT の『つなぐ』を簡単に IoT プラットフォーム『SORACOM』」ソラコム(東京都)

 【厚生労働大臣賞】「障害者手帳のDX で障害者の社会参加を図るライフプラットフォーム『ミライロID』」ミライロ(大阪府)▽「未診断や革新的新薬が届かない患者をゼロに『Medii E コンサル』」Medii(東京都)

 【農林水産大臣賞】「花とみどりの流通DX を加速させるオープンプラットフォーム」豊明花き(愛知県)▽「関係人口が持続可能な里山を再生する『木を伐らない林業』」中川(和歌山県)

 【国土交通大臣賞】「地域の駐車場不足と交通渋滞を解消する、駐車場シェアサービス『アキッパ』」akippa(大阪府)▽「売買・解体に加え第三の選択肢を!空き家解決サービス『アキサポ』」ジェクトワン(東京都)▽「山を歩きたくなる!登山アプリ『YAMAP』共助の仕組み」ヤマップ(福岡県)

 【地方創生大臣賞】「クラゲの魅力を共に広め学び合う ~庄内が世界に誇る 夢の水族館~」鶴岡市立加茂水族館(山形県)▽「2024 年1 月1 日能登半島地震 災害でも医療を止めないレジリエンス力 」董仙会(けいじゅヘルスケアシステム)(石川県)▽「後継者不足の伝統産業と、職人を志す若者をつなぐ『後継者インターンシップ』」ニッポン手仕事図鑑(東京都)▽「沖縄県民のおでかけを応援するサイト『ちゅらとく』」パムローカルメディア(沖縄県)▽「北海道ボールパーク F ビレッジが生み出す『共同創造空間』」ファイターズ スポーツ&エンターテイメント(北海道)▽「しまなみ海道の魅力を世界へ!12 種のサイクリングサポート」わっか (愛媛県)

 【JETRO理事長賞】「日本企業の海外進出をたった5 分で実現する『セカイコネクト』」 COUXU(東京都)

NAA、第2ターミナルに新ラウンジ 利用無料で近隣にはカフェも

2025年12月10日(水) 配信

ラウンジのようす

 成田国際空港(NAA、藤井直樹社長)は12月8日(月)、第2ターミナル保安検査後(国際線)エリアに新たなラウンジスペースをオープンした。同エリアは、家具メーカーのオカムラ(中村雅行社長、神奈川県横浜市)との協業で実現した。搭乗前の利用者が無料で利用できる。出国審査後の搭乗口付近に位置し、近隣にカフェもある。

 エリア内は自然をイメージした空間となっており、搭乗までの時間をゆったりと過ごすことができる。家具は耐久性とエレガントな風合いを兼ね備えた張地を採用し、リビングのような空間を演出している。さらに、数多くの電源設備や電動昇降デスクも設置し、仕事での利用需要に応えている。

「スーパーホテル岐阜・中津川天然温泉」12月18日に開業 県内3軒目

2025年12月10日(水) 配信

ホテル外観

 スーパーホテル(山本健策社長、大阪府大阪市)は12月18日(木)、「スーパーホテル岐阜・中津川天然温泉」(岐阜県中津川市茄子川1389―1)を開業する。地上11階建て、客室数は142室。

 国内で177店舗目となり、岐阜県内では「飛騨・高山」「大垣駅前」に続く3軒目。アクセスは中央自動車道「中津川インターチェンジ」から車で約10分、JR東海中央本線「中津川駅」から車で約15分の距離。中津川中核工業団地までは車で約5分、観光名所の「苗木城跡」や宿場町「中津川宿」まで車で約15分とビジネス、観光にも便利な立地だ。

 客室はさまざまなタイプを備える。ビジネス用には作業がしやすい広めのデスクがある「エクストラルーム」や、女性向けの備品をそろえた「レディースエクストラルーム」、家族・グループ向けには広めのベッドが2台ある「ハリウッドツインルーム」や、ロフトベッド付き「スーパールーム」2部屋を内側でつなげた「スーパーコネクティング」などを用意する。

 無料の朝食ビュッフェはサラダや焼き立てパン、日替わりメニューに加えて、岐阜県の郷土料理「鶏ちゃん(けいちゃん)」、中津川名物の「醤油カツ」や鶏とトマトを合わせた「鶏トマ(とりとま)」などもラインナップする。

 夜間のラウンジでは、自由にアルコール飲料を含むドリンクを作って楽しめる「ウェルカムバー」を用意。岐阜県・中津川の地酒のほか、近隣の西洋野菜のテーマパーク「ちこり村」で作られる焼酎「ちこちこ」などの提供を予定する。

 館内には天然温泉「恵那峡(えなきょう)の湯」を完備しており、備品の風呂椅子と桶には岐阜県内の東白川村産ヒノキを活用している。

 オープンを記念し、12月18日(木)~2026年1月31日(土)まで、1日10室限定で「周辺にお住まいの方限定プラン」を用意。1人1室6500円、2人1室8500円で宿泊できる。同プランの予約や詳細は電話で受け付ける(0573-64-9000)。

ANA単独の八丈島線が就航70周年 関係者の想いや台風後の現状を紹介

2025年12月9日(火) 配信

八丈富士がきれいに見える八丈島空港(左から村川課長代理、安形さん、岩本さん、塩入所長)

 ANA X(神田真也社長、東京都中央区)は11月19~20日の2日間、報道関係者を対象に東京・伊豆諸島の八丈島を視察するツアーを実施した。八丈島では1954年に羽田空港との民間の航空路線が開設され、70年を迎えた。全日本空輸(ANA)が長年にわたり維持してきた同路線、地域への関係者の想いや、10月に2度の台風に見舞われた島の観光の現状を紹介する。

安全運航の堅持 “一機入魂”で

 八丈島路線は1954年に青木航空の小型機が不定期で運航を開始した。のちに藤田航空と改名し、63年にANAに吸収合併された。昭和40年代の離島ブーム時には1日10往復以上に増便され、82年にはジェット機が就航した。

 現在は羽田空港から八丈島空港まで、ANAの定期便が朝・昼・夕の1日3往復しており、所要時間は約55分。体感ではあっという間に到着するが、実は八丈島空港は気流の関係で「日本一着陸が難しい空港」といわれている。

 ANA八丈島空港所の塩入康夫所長は今年の4月に赴任したが、所長の仕事の第一に「安全運航の堅持」を掲げる。70年という歴史のなかで「先人たちから引き継いできた強い“一機入魂の精神”を感じる」(塩入所長)。

 ANAから業務委託を受け、空港ハンドリング業務を担っている、八丈島空港ターミナルビル委託業務責任者の村川陽亮課長代理は、「ANAが就航する空港としては、人口が圧倒的に少なく、一人ひとりの顔が見えるほど利用者との距離が近い。安全運航には“身内が乗っていると思え”といわれるが、まさにその感覚だ」と話す。本土の病院への通院など島民の足となっている生活路線のため、「安全運航は大前提として、病院の時間などを考えると定時運航を守ってあげたい」と気持ちがこもる。

 空港内も小ぢんまりとしているため、受託業務課の安形光希さんは「お客様との距離が近いのを生かし、楽しく飛んでもらう努力をしている。個々に『今なら保安検査もスムーズにできますよ』とお声掛けすることもある」と工夫を話してくれた。

 一方、日本一着陸が難しい空港である。ANAが就航する空港ではランク分けがあり、八丈島空港だけが最難関のカテゴリー「D」に分類される。村川課長代理は「両側に山があり、とても気流が悪い。通常、航空機は向かい風で着陸するが、八丈島空港は360度すべての風向きで着陸に制限値が設けられている。パイロットの技術が必要だ」と解説する。地上では、車でランウェイまで行き天候を確認し、航空機に具体的なアドバイスをすることもある。「1便に集中できるからこそ。確実に降ろして飛ばすことを考えている」と、これが前述の“一機入魂の精神”だ。

観光客はもちろん歓迎 回復途上でジレンマも

 同じく受託業務課の岩本友花さんは10月9日、13日と台風22・23号が相次いで襲った島の現状について、「行きつけの飲食店の方は『コロナ禍みたいだ』と話している。空港では釣りやダイビングなどの荷物があり、お客様は戻ってきている印象だが、街には出ていないようだ」と明かす。

 現状、観光客が過ごすうえでのインフラはほぼ回復しており、受入側も歓迎の意を示しているが、冬の売りである温泉については取材時、全面閉鎖となっていた。

 岩本さんは島の事業者を考えると「観光客に来てもらいたい」が、島を愛し、魅力を知るものとして、「完全に回復していないなかで、がっかりされるのは不本意」と正直な胸中を語った。なお、八丈島観光協会はホームページで11月30日に各施設の情報を更新した。これによると、通常から時間を変更して営業を再開した温泉もあり、12月2日以降順次再開が見込まれる。

 塩入所長は「海、山、空、食と魅力はたくさんある。島の経済活性はもちろんのこと、島民の笑顔を取り戻す為にもぜひともこの八丈島を訪れてほしい」と述べた。

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 島で最も大きい宿泊施設である「リードパークリゾート八丈島」の土岐朋子副支配人によると、11月から観光客の受け入れを始めた。復興関係者の宿泊が大半というが、11月29日から通常営業を再開。一方、町では水源設備の復旧作業が続いており、町からの節水要請があるため、同施設の大浴場は朝の営業を中止している。(同館の大浴場は沸かし湯)。

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被災した交流施設

 政府は11月28日、10月の台風22号と23号で被害を受けた東京都・八丈町と青ケ島村を局地激甚災害の対象に指定した。

 八丈島で最も被害が大きかった末吉地区で、土砂が押し寄せた交流施設「八丈島の海・山・暮らし館」を訪れた。視察時も被害の爪痕が色濃く残り、発酵臭が漂っていた。同施設は島で最古の小学校が廃校になり、25年4月、交流施設に生まれ変わった矢先の出来事だった。

観光スポット紹介

 島内には営業を再開した観光施設や店舗も多数ある。抜粋して紹介する。

ふれあい牧場

 ふれあい牧場は八丈富士の中腹に位置する畜産振興のための牧場。放牧のため、牛が自由に行き交う姿が間近に見られるほか、三原山や海、市街地から空港まで八丈島が一望できる。入場無料。

 歴史民俗資料館は25年10月1日にリニューアルオープンした。1939年に建てられた東京府の八丈支庁庁舎を活用したもので、国有形文化財に登録されている。今回、耐震改修工事や展示改修を行い、新たに開館した。縄文時代から人が住んでいた記録や、江戸時代には流刑地であった歴史など、八丈島の成り立ちが学べる。

 八丈民芸やましたでは、八丈島の伝統工芸品の「黄八丈」の手織り体験と草木染め体験(5人以上)ができる。料金は1人3850円(税込)。要予約。

 八丈島の焼酎は「八丈焼酎」「島酒」などと呼ばれ、昔から親しまれてきた。八丈島には4つの蔵元があり、これらを含む伊豆諸島で製造される焼酎が24年、「東京島酒」として国税庁の地理的表示(G1)に指定された。東京島酒の特徴は芋と麦、芋・麦のブレンドがあること。江戸時代に八丈島では度重なる飢饉対策で穀類を使用する酒造りが禁止されていたところ、薩摩からの流人が地元のさつま芋を使用した焼酎の製造方法を伝えたことが原点となっているそうだ。

坂下酒造の沖山氏

 坂下酒造(沖山範夫社長)は麦と芋のブレンド「黒潮」と麦の「黄八丈」、樫樽貯蔵酒と黒潮をブレンドした「JONNALIE(ジョナリー)」を製造しており、事前の予約で酒蔵見学ができる。オーナーの沖山氏が丁寧に各焼酎の特徴や製造方法などを解説してくれる。

「あそこ寿司」の島寿司

 郷土料理の「島寿司」は旬の白身魚などを醤油ベースのたれでヅケにし、甘めのシャリにワサビではなく、カラシを載せて握る。ネタはメダイやトビウオ、岩海苔などが使われる。岩海苔は甘煮になっており、カラシが効く寿司との箸休めに最適な組み合わせだ。今回利用した「あそこ寿司」では、ヅケの島寿司が前日までの予約で楽しめる。

 「PIZZA PARADISO(ピッツァパラディッソ」は店内にピザ窯を備え、本格的なピザが味わえる。八丈島産のチーズやしいたけなど、地元食材を使用したピザがおすすめ。人気店のため予約が安心だ。

各社がお得なクーポンを配布

 各旅行会社は八丈島への旅がお得になる「ご当地クーポン」を配布中。八丈島観光観光協会がサイトにまとめて紹介している。

アトレ上野が大絶滅展とコラボ企画 1月2日から絶滅グルメが復刻

2025年12月9日(火) 配信

1月2~31日まで開催

 アトレ上野(東京都台東区)は2026年1月2日(金)~31日(土)まで、国立科学博物館(上野公園)で開催中の特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」とのコラボレーション企画を実施する。販売を終了した「絶滅グルメ」を期間限定で発売するほか、限定ノベルティグッズをプレゼントする。

 施設内のカフェ・レストラン12店舗で、「大絶滅展」の開催に合わせ、惜しまれつつ販売終了したメニューを復刻。「京橋 千疋屋」では、1985年から販売していたが、2005年ごろに全店メニュー統一の流れで消えてしまった「クレープ・オ・バナーヌ」(2420円)を復活させる。

 「ハードロックカフェ」では、2016年6月限定で販売した「Ribeya Steak」(4880円)を、「あんみつ みはし」では、2017年実施のコラボ企画で期間限定販売された「復刻特別クリームぜんざい」(800円)を展開する。

アノマロカリスのカード

 また、「絶滅グルメ」を注文した人に、「絶滅生物トレーディングカード“風”割引カード」を配布する。ホログラム加工が施された、ここだけでしか入手できないレアアイテム。カード記載のクーポンコードで大絶滅展チケットを割引価格で購入できる。

 なお期間中は、アトレ公式インスタグラマーの「アトパン&アトパンの彼女」が大絶滅展モチーフの動物に変身して出迎える。ビジュアルは館内装飾や特設サイトで見ることができるという。

12月10日から関空でクリスマスベント開始 ツリーに空港ならではの装飾

2025年12月9日(火) 配信

12月24、25日は特別イベントも

 関西エアポートは12月10日(水)から、関西国際空港でクリスマスイベントを開始する。第1ターミナルビル1階にメリーゴーランドをモチーフにしたクリスマスツリーを設置。滑走路をデザインしたカーペットの上に立つツリーには、世界へ飛び立つ飛行機のオーナメントを飾り付け、空港ならではの特別な装飾を施す。

 12月16日からは、クリスマスまでのカウントダウンを一緒に楽しめる大型のアドベントカレンダーが登場する。シールで隠されたイラストが期間中に少しずつ姿を現し、クリスマス当日の12月25日に完成する仕掛け。

 また、12月24日と25日は航空会社のスタッフやミュージシャン、地元の園児たちによるクリスマスパフォーマンスを披露する。公式キャラクターの「そらやん」も登場し、来場者にクリスマスグッズなどをプレゼントする。両日とも午前11時~午後4時まで。

JAL「どこかにマイル」が10周年 1年間キャンペーンを展開

2025年12月9日(火) 配信

第1弾キャンペーンは12月12日から開始

 日本航空(JAL)は12月12日(金)、国内線特典航空券サービス「どこかにマイル」が開始から10年を迎える。10周年を記念し、1年間にわたり感謝キャンペーンを展開する。

 2016年にサービスを開始した「どこかにマイル」は、「目的地が選べないからこそ広がる旅の楽しさ」をコンセプトに、好奇心を刺激する新たな旅の価値を提案してきた。羽田発から開始し、大阪や福岡、札幌(新千歳・丘珠)、那覇、鹿児島と対象空港を拡大。利用者は70万人を超え、リピート率は7割以上と高い。さまざまなビジネス賞を受賞するなど、社会的な評価も得ている。

 キャンペーンの第1弾は「旅して当てよう!どこかにマイル10周年プレゼントキャンペーン」で、対象期間に「どこかにマイル」「どこかにマイル 南の島」を利用した人のなかから、抽選で賞品をプレゼントする。搭乗期間は12月12日~2026年1月22日まで。

 第2弾以降は詳細が決まり次第、順次発表するという。

【鶴雅グループ】創業70周年記念 北海道民限定の宿泊割引CP 2026年1月4日~4月24日宿泊分まで 

2025年12月9日(火) 配信

北海道民限定の創業70周年記念キャンペーン実施

 鶴雅リゾート(大西雅之社長、北海道・阿寒湖温泉)は創業70周年の記念事業として、北海道在住者を対象に、宿泊割引企画「道民対象! 70周年記念ラストキャンペーン」の販売を始めた。

 宿泊対象期間は2026年1月4日(日)~4月24日(金)宿泊分まで。鶴雅グループ各施設公式サイトに掲載のCP専用プランからの予約でWeb販売価格から平日は15%以上、休前日10%以上の割引などの特典がある。

 鶴雅リゾートは、「冬から春にかけての道内温泉旅行を、地元の皆様に少しでもお得にお楽しみいただきたい」とコメントしている。 

Habitat、破産手続き開始決定受ける(帝国データバンク調べ)

2025年12月8日(月) 配信

 Habitat(登記面=東京都港区)は11月28日(金)、東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。破産管財人には弁護士が選任されている。

 帝国データバンクによると、「負債は2023年9月期末時点で約2498万円だが、変動している可能性がある」としている。

 同社は2020(令和2)年10月に設立。温泉施設向けDXツール「habitat」の開発・販売や、サウナの運営事業などを手掛けていた。

 「habitat」はサウナやジム、銭湯などを運営する事業者をターゲットとして、スマートフォンでの来店受付で顧客の来店データを蓄積し、CRM設計やサブスクリプションプランへの誘導、施設検索、事前予約や混雑情報などを確認できるアプリも提供していた。

 サウナ運営事業では、21年12月に完全個室型リラクゼーションエリアなどを完備した温浴施設をオープン予定であると発表。同時に、企業や個人投資家を引受先とする第三者割当増資で約1億円を調達し、「habitat」の開発やサウナ事業への設備投資として活用することをリリースしていた。

 しかし、24年8月23日に公告された「第3期決算公告」(23年9月期)によると、同期の当期純損益は1億4496万円の赤字となり、同期末時点で債務超過に転落。「25年初めの時点では、『habitat』アプリに表示される利用施設は2施設のみとなっていた」(帝国データバンク)という。

 その後、創業者が25年2月4日に死去し、4月に創業者の妻でタレントの小島瑠璃子氏が代表取締役に就任したものの、ホームページに記載されていた東京都港区六本木の住所地から退去。さらに、「habitat」アプリに表示されていた利用施設がゼロとなっていた。

JTB年末年始の旅行動向、家族旅行が堅調に 総旅行人数2.5%増の3987万人

2025年12月8日(月) 配信

 JTB(山北栄二郎社長)はこのほど、年末年始(12月20日~1月5日)に1泊以上の旅行に出掛ける日本人の旅行動向見通しを発表した。これによると、総旅行人数は前年同期比2.5%増の3987万人、総旅行消費額が同8.4%増の1兆9858億円。同社は、家族時間を中心に旅行意欲は堅調に推移しているとみている。

 今年の年末年始は、12月27日~1月4日まで9連休と長期休暇が可能な日並びとなっている。JTBのアンケート調査によると、旅行に「行く」「たぶん行く」と回答した人は25.1%と前年から2.4ポイント増。性年代別でみると、男女とも若い年代ほど旅行意向が高い傾向がみられた。

 旅行をすると回答した対象者は、「昨年の年末年始より旅行日数を増やす」が16.7%で最も多く、「昨年の年末年始より旅行日数を減らす(7.9%)」を上回ったが、いずれも減少した。「旅行先では混んでいても、著名な施設や人気の高いスポットを訪れたい」が0.7ポイント減の4.4%、「旅行先では密を避けるため、著名な施設や繁華街などの密集する場所は避けたい」は1.8ポイント増の5.7%。オーバーツーリズムへの懸念が旅行者の行動に影響を与えるとうかがえる。

国内旅行者は微増に、家族で過ごすが最多

 国内旅行では、旅行人数が同2.0%増の3886万人、平均旅行予定費用は同2.3%増の4万4000円、旅行消費額が同4.3%増の1兆7099億円と推計。物価高騰などの影響で旅行費用が増加傾向にあるものの、日並びの良さなどで旅行人数は微増だった。

 平均旅行予定費用は物価高騰や旅行需要の拡大、インバウンドの回復のほか、サービス業の人手不足の影響などによる旅行関連費用の高騰から、調査開始以降で過去最高となった前年よりさらに増加する見通しだ。

 アンケート調査によると、旅行目的は「家族と過ごす(45.4%)」が最も多く3.0ポイント増、次いで「リラックスする、のんびりする(29.9%)」だった。同行者は「子供づれの家族旅行(24.5%)」が最も多く、3.9ポイント増。次いで「ひとり(19.7%)」、「夫婦のみ(19.3%)」となり、「家族づれ」全体では4.8ポイント増で、家族で過ごす選択肢を取る人が多いとみられる。

 人気方面は、今年7月にテーマパーク「ジャングリア沖縄」が開業した沖縄や、東京ディズニーリゾートを含む東京、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを含む関西。北海道や九州など、航空機利用の長距離方面も人気となっている。

海外費用は過去最高、ハワイや欧州が伸長

 海外旅行では、旅行人数が同31.5%増の100万人、平均旅行予定費用は同8.7%増の27万5000円となり、2000年以降で最も高い金額となった。旅行消費額は同42.9%増の2758億円と推計する。今回は日並びが良いため、前年に比べて短期の旅行が減り、旅行先としては日本から近い韓国や台湾は減少、逆に日本から遠いハワイやヨーロッパが増加している。

 旅行日数は、「3泊4日(20.8%)」が最も多かったが、前年から4.7ポイント減だった。次いで「4泊5日(18.2%)」、「8泊以上(14.9%)」など。3泊4日以下の合計は前年から8.5ポイント減、7泊8日以上も2.7ポイント減となり、4~6泊の中期の旅行割合が増えている。

 1人当たりの旅行費用は「40万円以上(20.1%)」が最も多く、次いで「10万円~15万円未満(15.6%)」、「30万円~40万円未満(13.0%)」となり、いずれも増加した。20万円以上の合計は前年から11.3ポイント増となり、日数の伸びと、遠方の旅行先の増加に伴い、予算も上昇していると分析した。

 人気方面は、ハワイ、台湾、グアム。25年11月に正式開館した「大エジプト博物館」などの影響で、エジプトも例年より増加傾向となっている。