岡田美術館で特別展「The SAMURAI―サムライと美の世界 ―」 武士をテーマとする絵画に工芸品を併せて約30件を展示

2021年11月9日(火) 配信

葛飾北斎「堀河夜討図」
(部分 )江戸時代後期 19 世紀前半 岡田美術館蔵

 岡田美術館(神奈川県・箱根町、小林忠館長)で2022 年 2 月 27 日(日) まで、特別展「The SAMURAI―サムライと美の世界 ―」が開かれている。

「平家物語図屏風」(左隻 部分) 江戸時代前期 17 世紀中頃 岡田美術館蔵

 源頼朝や義経など語り継がれた源氏のヒーローたち、 威儀を正して参列する諸大名、勇壮な馬追の祭礼や凄惨な合戦のようすなど 「武士を描く絵」を中心に、武士をテーマとする絵画に工芸品を併せて約30件を展示。源平の栄枯盛衰を豪華絢爛に表現した「平家物語図屏風」や、源義経、静御前、武蔵坊弁慶を描いた葛飾北斎による「堀河夜討図」などの名品を見ることができる。

渡辺崋山「虫魚帖」のうち(鶏頭にとんぼ・部分 )天保 12 年( 1841 )重要文化財 岡田美術館蔵*会期中ページ替あり

 同展覧会では、さまざまな形で武士の身分・職分との折り合いをつけながら画才を発揮した画家たちにも焦点を当てる。21年に没後180年の節目を迎える渡辺崋山の、代表作「虫魚帖」(重要文化財)を始め、浦上玉堂の「山雨一洒図」や、歌川広重の「東海道五十三次日本橋」(朝之景)などの作品も見どころだ。

 入館料金は一般・大学生 2800円(前売り2550)、小中高生は 1800円(前売り1550円)。開館時間は、午前9時から午後5時まで。

「観光庁DXPR事務局」開設 2021年度は17の事業に取り組む

2021年11月9日(火) 配信

観光庁はこのほど、観光庁DXPR事務局を立ち上げた

 観光庁はこのほど、サニーサイドアップ(小久保正人社長、東京都渋谷区)内に、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進による観光サービスの変革と観光需要の創出を目的とした事業について、報道関係者の窓口となる「観光庁DXPR事務局」を開いた。2021年度は17の事業に取り組む予定。

 デジタル技術を複合的に活用しながら、観光サービスの変革と、新たな観光需要の創出を推進する。旅行者の消費機会の拡大や、旅行者の消費単価の向上を目指し、新しい観光コンテンツ・価値を生み出していく。

 ICTの活用で作業の省力化をはかるほか、Society5・0時代に向けてDXを推進していく。

 観光庁が取り組む事業計画は次の通り。

開発事業

▽鹿島アントラーズを基軸としたエリアマネジメントの変革
▽XR技術を用いた屋外周遊型XRテーマパーク開発事業
▽顔認証と周遊eチケットを融合した手ぶら観光の実現
▽次世代型ガイド価値拡張プラットフォーム事業
▽5G・自動運転・xRが創る「どこでもテーマパーク」

活用事業

▽オンライン技術を活用した「全国のおいしい体験」プラットフォーム構築による来訪意欲促進実証事業
▽Local Craft JAPAN-地域を立体的にPRするリアル/オンライン連動型クラフトイベントからのインバウンド誘客スキーム
▽北海道におけるインバウンド観光DX化実証事業 -オンラインツアーと仮想空間(VR)の融合による「新体験型バーチャルトラベル」創出
▽青森の夏・秋・冬の多彩な魅力を発信・交流するオンライン体験イベント事業
▽浅草芸者とめぐる東京下町とお座敷遊び体験オンラインツアー
▽魅力再発見PROJECT
▽たかやまくえすと~そして今くるさ~
▽南知多・とっておきの“島時間”で来訪意欲を増進するオンライン活用事業
▽高度経済成長の象徴・大阪「味園ビル」3DVR化プロジェクト
▽現代版『里見八犬伝』倉吉のまちを巡るバーチャルオンラインツアー
▽日本刀の聖地・瀬戸内市 オンライン文化振興オーナー育成プロジェクト
▽愛媛クラフトビールツーリズム
▽高知バリアフリーアドベンチャーツアープロジェクト

日本修学旅行協会、2021年度版の教育旅行年報「データブック」発行 コロナの影響もまとめる

2021年11月9日(火) 配信

教育旅行年報「データブック」2021

 日本修学旅行協会(竹内秀一理事長)は12月1日(水)、2021年度版の教育旅行年報「データブック」を発行する。

 今年は、新型コロナウイルスの影響に関する調査をまとめた。さらに、20年度に実施した中学校・高等学校の国内、海外修学旅行をはじめ、訪日教育旅行の実態や修学旅行の歴史、教育旅行シンポジウムの内容なども紹介している。

 同協会は「コロナ禍における教育旅行の全体像が分かる資料となっている」とアピールする。

 11月30日(火)までに申し込むと、通常頒布価格1千円のところを、特価800円(税込、送料別)に割り引く。

 問い合わせ=日本修学旅行協会 ☎03(5640)8061。

菊池観光協会らが街歩きアクティビティ開始 最新技術で新感覚型の体験提供へ

2021年11月9日(火) 配信

菊池一族15代当主・菊池武光公

 菊池観光協会(熊本県菊池市)と菊池市は11月13日(土)から、ウィズコロナ時代の観光需要を取り込むため、最新テクノロジーを活用した新感覚街歩き型アクティビティ「武光公の道連れ菊池さんぽ~いざゆかん!神助けの路~」を開始する。

 コロナ禍でも実施できる新しい観光コンテンツを創出するため、菊池市と菊池観光協会、熊本日日新聞社、アンドアイ、日本電気(NEC)、SSMRビジネス推進コンソーシアムが協力して企画・制作を進めてきた。

 アクティビティは南北朝時代に九州を征した豪族・菊池一族の15代当主・菊池武光公を主人公にしたオリジナルストーリーで展開。人気声優と最新テクノロジーのSSMR技術を組み合わせ、専用のイヤホンとスマートフォンを利用して、歴史スポットを巡る。SSMR技術はNEC独自の「音響定位」と「映像AR」技術を駆使し、日常のリアルな空間がこれまで経験したことのない新しいエンターテインメントになるもの。

 ストーリーは、地域の守り神となった武光公が「あなた」の力を借りながら、課せられた試練をクリアしていく内容で、武光公の案内でまちなかを巡っていく。武光公役は声優の櫻井トオル氏、懐良親王役は浅利遼太氏が務める。

 参加方法は、専用サイトから事前申し込みを行ったあと、当日に菊池観光協会で受付・清算し、専用デバイスを受け取りガイドに沿ってスタートする。予約は11月10日(水)から。

 所要時間は、じっくりお散歩コースが約90分、さくっとお手軽コースが約70分。料金は1人1300円。

 なお、体験後のアンケート回答で先着者に「菊池一族家紋入りオリジナルお箸」を、抽選で「声優サイン入り色紙」をプレゼントする。いずれも数量限定という。

 

JTB、新たな開催価値を 11月26日にハイブリッドセミナー

2021年11月9日(火) 配信

開催イメージ

 JTB(山北栄二郎社長、東京都品川区)は11月26日(金)、東京都港区の東京ポートシティ竹芝・ポートホールで、「JTBビジネスイベント革命2021」を開く。「ニューノーマルにおける新たなビジネスコミュニケーションの共創」をテーマに、来場者とオンライン視聴者が共存するハイブリッド形式で実施する。

 基調講演は、法政大学大学院教授兼一橋大学名誉教授の米倉誠一郎氏が登壇し、「危機にこそ楽観主義を!イノベーションは新結合」について講演する。続いて、米倉氏とJTB取締役常務執行役員ビジネスソリューション事業本部長の大塚雅樹氏による、「ビジネスイベントの投資対効果の最大化に向けて」をテーマに対談を行う。

 このほか、JTBビジネスソリューション事業本部事業推進チーム事業推進担当部長の金井大三氏が、ニューノーマル時代のビジネスイベントコンテンツを紹介する。

 開催時間は午後4:00~5:30。参加費は無料。参加申し込みは、「JTBビジネスイベント革命2021」Webサイトから。

JNTO、北米や欧州から入国制限緩和の見通し 中国など東アジアは遅れも

2021年11月8日(月) 配信

蔵持京治理事。各国で大幅に増加している個人貯蓄について、「観光消費に充てられる。世界で奪い合うことになる」との見通しを示した

 日本政府観光局(JNTO、清野智理事長)は10月29日(金)に開いた会見で、入国制限の緩和の見通しについて、「ワクチン接種率の高い北米や欧州のほか、観光客の移動を緩和した東南アジアが早い」との見方を示した。

 訪日最大の市場・中国など、東アジアの国・地域は欧米などと比較して、“ゼロコロナ”を目指す傾向が強く、「時期は遅れる可能性が高い」と予測した。

 理事の蔵持京治氏は、各国で大幅に増加している個人貯蓄にも触れ、「観光消費に充てられる。世界で奪い合うことになる」との見通しを示した。

 イギリスやスペインなどなどがワクチン接種などを条件に、日本への渡航規制を解除したほか、アメリカやタイなどは接種済みの入国者に隔離を免除した潮流も紹介した。そのうえで、「国際観光の再開に遅れないよう、情報の発信を強化する」と述べた。

 これまでの実績として、東京2020オリンピック・パラリンピック期間中に、世界各国の消費者にCMやウェブ広告を流したことや、9~10月に、中国市場に向けて地域産品を紹介したのちに、ネット通販に誘導するオンラインツアーを行った。

 この結果、アメリカの旅行雑誌「コンデ・ナスト・トラベラー」が読者投票で決める「世界で最も魅力的な大都市ランキング」では、東京と大阪、京都が1~3位を独占。さらに、エクスペディアやJNTOによる台湾と香港、シンガポールでの調査では、訪問したい国として日本が1位となったことを報告した。

環境意識が向上 「旅費高騰構わない」

 同日の会見ではエクスペディアの調査で、旅行者の59%が、「環境に優しい旅行で旅費が高騰しても構わない」と回答したことにも触れた。

 JNTOが実施したフランスにおける調査では、約93%が旅行中に「サステナブル(持続可能な観光)を実施している」または「実践したい」と答えた。日本に対する印象として「過剰にプラスチックを消費している」や「割り箸や傘などの使い捨が多い」などの声が上位を占めた。

 これを受け、JNTOは今年度、「地域の環境や文化、経済を守り、育むコンテンツを紹介していく」考えだ。とくに、意識の高いヨーロッパついては、「SDGsに取り組むことが集客につながる」(蔵持理事)との認識を示した。

 一方、JNTO海外事務所長への調査では、中国や香港、タイはSDGsへの関心が比較的低い。また、アメリカは旅行の目的を最優先する人が多いことから、「国ごとの特性に合わせて細やかな情報を提供する」重要性を語った。

「第2のふるさと」需要掘り起こす 第1回有識者会議開く(観光庁)

2021年11月8日(月) 配信

観光庁の和田浩一長官(右側・中央)

 観光庁は10月27日(水)、「第2のふるさとづくりプロジェクト」に関する第1回有識者会議をオンラインで開いた。有識者会議の座長は、東京女子大学現代教養学部国際社会学科の矢ケ崎紀子教授が務める。冒頭のあいさつで観光庁の和田浩一長官は「インバウンドの回復には時間を要すると見られるので、国内観光の需要の掘り起こしが必要」と考えを述べた。

 同プロジェクトでは、新たな国内観光需要として、ふるさとを持たない大都市の若者が田舎にあこがれを持って関わりを求める動きに注目した。

 「何度も地域に通う旅、帰る旅」というスタイルの推進・定着を目指し、地域経済の活性化につなげていく考え。

 和田長官は、「大都市の居住者にとって魅力的な訪問コンテンツを作ることで、特定の地域へ繰り返し訪れるきっかけを作りたい」と力を込めた。

 第2回会議の日程は未定。来年度のモデル事業立ち上げを目指し、予算を獲得する。課題点などをまとめ、年内には中間の取りまとめを行う予定だ。

 

 ◇

 有識者会議のメンバーは次の各氏。

 

井口智裕(雪国観光圏代表理事)

沢登次彦(リクルートじゃらんリサーチセンターセンター長)

中村朋広(クラブツーリズム取締役テーマ旅行本部副本部長)

深谷信介(ノートルダム清心女子大学教授、名古屋大学未来社会創造機構特任教授)

三輪美恵(東日本旅客鉄道執行役員事業創造本部部長)

小浜温泉で11月13日(土)、ONSEN・ガストロノミーウォーキング参加者募集 町の魅力を凝縮してお届け 

2021年11月8日(月) 配信

ガストロノミーポイントからの眺め

 長崎県・小浜温泉で11月13日(土)、ONSEN・ガストロノミーウォーキングが行われる。温泉街の中心部から、情緒豊かな街並みをくぐり、橘湾の海の眺めを望みながら、夕日まで楽しめる同イベント。約9㌔の道のりを、同温泉地自慢のスポットや食を堪能しながらウォーキングする。

浜焼き

 各ガストロノミーポイントでは、海鮮出汁をベースとした小浜ちゃんぽんやワタリガニの味噌汁、こだわりワッフル、地元で人気のアイスソルベなどを用意。スポットでは、1927(昭和2)年に肥前小浜~千々石間に開通した小浜鉄道の跡から望む橘湾の景観が見どころ。

足湯につかりながら小浜ちゃんぽんを夕日とともに

 かつて、湯治場として利用されていた小浜温泉。源泉の温度が105度と高く、豊富な湯量を掛け合わせた熱量は日本一とも言われている。ウォーキング終了後は、1日の疲れを温泉で癒すことができる。

 料金は大人(中学⽣以上)が3500円、⼩⼈(⼩学⽣)が2000円。(ガストロノミー(⾷事・飲み物)、温泉⼊浴券、傷害保険代込み)。

 雲仙市内では、翌14日に雲仙温泉でもウォーキングイベントが、16日には「第1回ナショナルパーク・サミット」も開かれる。地域の食や温泉などの魅力向上と発信する人材の育成を行う人々が各地から集まり、世界に誇れるまちづくりについて議論を交わす。

東京都、需要回復見据え支援 旅行会社などに補助金

2021年11月8日(月) 配信

自社ホームページや直販サイトの構築などのデジタル化が補助の対象となる

 東京都は2022年1月31日(月)まで、東京都内の旅行会社とバス事業者に向けて創設した旅行業者等向け経営活力向上緊急支援事業補助金の申請を受け付けている。緊急事態宣言の解除による旅行需要の回復を見据え、業務の効率化やサービス向上を支援する。

 同補助金は自社ホームページや直販サイトの構築などのデジタル化や、新商品の開発に向けた調査や機械の導入による経営力強化、セミナーやWebラーニングなどの人材育成費、メディアを活用した広告宣伝費が対象。補助金額は、1事業者当たり経費の80%または100万円のいずれか低い額。

 希望者は、都のホームページから申請書類などをダウンロードすることができる。旅行事業者は申請前に、専門家の助言を受ける必要があり、書類提出先は東京都旅行業協会となる。バス事業者は東京都都産業労働局への郵送で申し込むことが可能。

 予算は旅行会社とバス事業者に1億円ずつ用意された。無くなり次第、募集が終了する。

旅行業者等向け経営活力向上緊急支援事業(旅行事業者)|観光|東京都産業労働局
https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/tourism/kakusyu/ryokogyosha-keiei/
世界の観光ブランド都市・東京を目指して、戦略的な取り組みを展開しています。
旅行業者等向け経営活力向上緊急支援事業(バス事業者)|観光|東京都産業労働局
https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/tourism/kakusyu/bus-r3/
世界の観光ブランド都市・東京を目指して、戦略的な取り組みを展開しています。

HIS、沖縄県・国頭村と人材派遣協定締結 地域活性化や6次産業化など支援

2021年11月8日(月) 配信

(左から)HISの島崎裕介氏、簾藤眞太郎訪日旅行本部長、知花靖村長

 エイチ・アイ・エス(HIS、澤田秀雄会長兼社長)と沖縄県・国頭村はこのほど、総務省が推進する「地域活性化起業人制度」を活用し、同社から国頭村へ人材を派遣する協定を結んだ。

 国頭村は、2021年7月に世界自然遺産登録された沖縄本島北部「やんばる(山原)」エリアにある最北の村で、多くの自然が残る。

 派遣される同社社員は、地域活性化や東部周遊拠点施設を中心とした6次産業化支援、人材育成などを行う。

 同制度は、3大都市圏に所在する企業などの社員が6カ月以上3年以内の期間、地方自治体で地域独自の魅力や価値の向上、安心・安全につながる業務に従事する。地方自治体と企業が協力して、地方圏へ人の流れを創出する狙い。