竹富町とスペースアビエーションが連携協定 災害時対応や観光コンテンツ創出へ

2023年12月4日(月) 配信

前泊正人町長(左)と保田晃宏社長

 沖縄県・竹富町(前泊正人町長)と、ヘリコプター遊覧事業などを行うスペースアビエーション(保田晃宏社長、京都府京都市)は11月30日(木)、ヘリコプターを活用した空の交通網の構築などを目的に連携協定を締結した。

 連携項目として①災害時応急対策②住民生活環境の向上③産業振興――の3つを重点策に掲げた。海上の時化(しけ)により船舶が運航できない場合の交通手段の確保や災害時の人員・物資輸送の構築、ヘリコプター遊覧の新たな観光コンテンツの創出を目指す。

 同町は八重山諸島の南西に点在する16の島(9つの有人島と7つの無人島)からなり、西表島や竹富島、小浜島などは国内外からの観光客で賑わう。

 スペースアビエーションはこれまでに、広島県江田島市、千葉県木更津市、北海道余市町と同様の連携協定を結んでいる。

シニアジョブ、利用者設定した求人条件で平均給与表示 事業者は平均給与との差確認可能に

2023年12月4日(月) 配信

表示画面のイメージ

 高齢者に特化した人材派遣業を展開するシニアジョブ(中島康恵社長、東京都新宿区)は11月30日(土)、エリアや職種のほか、60代歓迎や定年なしなど利用者の利用者の設定した求人条件における平均給与を表示する機能を追加した。サービスを利用するシニア求職者に有益な情報を提供し、スムーズな求人応募と転職を後押しする。事業者には平均給与と掲載中の給料との差を確認してもらう。

 同機能では最高額と最低額のほか、おおまかな給与帯のグラフも表示。12月1日(金)現在、客室係における正社員の平均年収は312万円。パート・アルバイトの平均自給は1100円となる。

 関岡央真戦略人事部長は「高すぎる給与は求職者に怪しく見られ、会社の財務も圧迫する。相場の少し上が狙い目」とコメントしている。

H.I.S.ホテルHD、変なホテル天文館に薩摩酒造焼酎ルーム 壁紙やベッド焼酎柄で装飾

2023年12月4日(月) 配信

グッズも設置した

 H.I.S.ホテルホールディングス(澤田秀雄社長、東京都港区)は12月1日(金)、運営する変なホテル鹿児島 天文館(鹿児島県鹿児島市)で、薩摩酒造(本坊愛一郎社長、鹿児島県枕崎市)とコラボレーションし、「薩摩酒造焼酎ルーム」を売り出した。
 
 同客室は壁紙とベッド、イスを薩摩酒造の焼酎のブランド柄で装飾。グッズも設置した。さつま白波と黒白波、さくら白波の100㍉ミニチュア瓶の3本セットをお土産にプレゼントする。ロビーに設置した飲みくらべサービスSakePonでは、おちょこ3杯分の焼酎を無料で飲むことができる。同客室の宿泊料は朝食弁当付が1万6100円から。素泊まりは1万3500円からとなる。いずれも税・サ込み。

 H.I.S.ホテルホールディングスは「落ち着いた空間にボトル型の抱き枕などを備えるなど楽しさを取り入れた。夫婦やカップルにおすすめです」としている。

外国人303人に聞く「秋の日本で訪れたい都道府県」 京都、北海道、青森がトップ3に(Tokyo Creative調べ)

2023年12月4日(月) 配信

秋に行ってみたい都道府県(Tokyo Creative調べ)

 Tokyo Creative(中川智博代表、東京都墨田区)はこのほど、欧米豪やアジアの外国人303人へ「秋の日本旅行で訪れたい都道府県とその際に活用するSNS」に関する調査を行った。

 この結果、「秋に一番行ってみたい都道府県」の1位は「京都」で、20・5%だった。2位は「北海道」となり、15・5%と1位の京都とわずか5%の差をつけた。3位は「青森」が12・5%でランクインした。

 青森に行ってみたい理由として、「自然と郷土料理は自分の好みにぴったりだから」「リンゴを食べてみたいし、ライトアップされたねぷたを見たい」などの具体的な意見が寄せられた。自然景観や地産物に興味を抱く人が多く、訪問したい都道府県を選んだ理由に、「日本在住の外国人ユーチューバーが紹介していたから」というコメントが多かった。

 また、旅行の計画を立てる際に参考にしているソーシャルメディアについて聞くと、90・1%が「ユーチューブ」と答えた。次いで、2位が64・7%で「グーグルマップ」、3位が59・1%で「インスタグラム」と続いた(複数選択)。

 調査は10月27日(金)~11月6日(月)、日本以外の国籍を持つ外国人303人に対して行われた。

群馬県・上野村の吊り橋周辺でイルミネーション実施 県内最大規模の90万球

2023年12月4日(月) 配信

イルミネーションイメージ

 群馬県の上野振興公社は2024年2月29日まで、昨年に引き続き、上野村を代表する観光スポット「天空回廊」エリアの吊り橋「上野スカイブリッジ」周辺を会場に、イルミネーションを実施する。時間は毎夜、午後5時30分~9時まで。

 イルミネーション会場の入場料は大人(中学生以上)1000円、小学生500円、未就学児無料(※ただし、村内宿泊施設宿泊客は無料)。
 昨年は75万球だったLED球を今年は90万球に増やし、県内最大規模での開催となる。スカイブリッジ全体をライトアップした幻想的な風景を楽しむことができる。

 実施期間中は、イルミネーション会場への一般車両の乗り入れを制限するため、道の駅上野からイルミネーション会場まで無料シャトルバスを利用してもらう。無料シャトルバスの道の駅上野発車時刻は午後5時15分、5時45分、6時15分、6時45分、7時15分、8時の6便運行する。

 なお、上野スカイブリッジは、プロポーズにふさわしいロマンチックな場所として、21年4月に「恋人の聖地」に選定されている。

 問い合わせ=天空回廊まほーばの森 ☎0274(59)2146。

足利で夜景サミット開く 1位のあしかがフラワーパークも視察

2023年12月4日(月) 配信

「夜景サミット2023 in 足利」特別シンポジウムのようす

 夜景観光コンベンション・ビューロー(丸々もとお代表理事)は、11月2日に「夜景サミット2023 in足利」を栃木県足利市で開いた。全国の自治体や商業、観光団体、環境省、観光庁などから約500人が参加した。

 今年で第15回を数える日本夜景サミットは、特別シンポジウムを皮切りに「夜景観光の成功事例」をテーマにしたケーススタディ発表や今回で18回目となる「日本夜景遺産」の認定授与式など充実した内容で行われた。さらに本年は新たな夜景観光ブランド「インターナショナルイルミネーションアワード」も新設された。

あしかがフラワーパーク「光の花の庭」

 第2部では7年連続で全国1位を獲得した「あしかがフラワーパーク」に会場を移動し、イルミネーション視察と懇親会を行い、その後、順次バスで移動し、夜景サミット開催の記念企画「鑁阿寺」「足利学校」の2カ所を自由視察する足利市内夜景ツアーを実施した。      

 13年から過去10年に渡って実施してきた「イルミネーションアワード」を改称し「インターナショナルイルミネーションアワード」を発足、第1回授与式を本サミットで行った。発足の目的はイルミネーション評価を日本国内だけに留まらず、グローバルな観光業界で活用できるブランドへと昇華させることと、国際社会において日本が世界におけるリーダーシップを取り、日本のイルミネーション文化が新たな価値を世界へ向けて発信していくことだという。

 全国6千人超の夜景観光士の投票で決める「インターナショナルイルミネーションアワード」のイルミネーションイベント部門優秀ストーリー賞第1位に、あしかがフラワーパークの「光の花の庭」が栄冠に輝いた。

 夜の園を光の花で彩る演出「光の花の庭」の物語性が高く評価され、受賞した足利フラワーリゾートの早川公一郎社長は「花びらの電飾を社員自らが手作りして20年以上、努力と工夫を重ねてきた。今後も賞に恥じない取り組みを続けていきたい」と喜びを語った。

「観光革命」地球規模の構造的変化(265) インドの著しい台頭

2023年12月3日(日) 配信

 もうすぐ波乱の2023年が終わりを迎える。この1年間を国際面で振り返ってみると、インドの著しい台頭が印象的であった。

 今年4月にインドは中国を抜いて世界一の人口大国になったと報道され、世界的に注目された。8月にはインドの無人探査機(チャンドラヤーン3号)が月面着陸に成功し、米国と旧ソ連、中国に続いて4カ国目となった。

 とくに月の南極への着陸は世界初で話題になり、水の氷の探査によって将来的に人類の月での生活の可能性を探った点が高く評価された。9月にニューデリーで開催された20カ国・地域(G20)首脳会議でインドは議長国を務め、グローバルサウスの盟主としての存在感を世界に示した。

 今年はグローバルサウス(アジア、アフリカ、中南米、オセアニアの途上国)の存在が注目された。ロシアによるウクライナ侵攻に対して先進7カ国(G7)はロシア軍の即時撤退を求めているが、グローバルサウスの多くの国々は中立的立場を取り続けている。もはやG7が世界を牛耳る時代ではなく、米国の影響力低下に伴うG0(リーダーなき世界)が現実化している。

 インドはグローバルサウスの盟主だけでなく、BRICS(ブラジルと露、印、中国、南アフリカ)の一員としてロシアや中国と連携する一方で、米国主導の「日米豪印戦略対話(Quad)」の一員として合同軍事演習に参加している。

 人口14億人超のインドは貧困問題を抱えているが経済的に急成長しており、経済大国への道を歩んでいる。世界銀行の新総裁にインド人が就任すると共に、欧米の優良企業のトップにインド人が相次いで就任している。

 旅行分野では、今年2月にインド財閥タタ・グループ傘下の航空会社エア・インディアがボーイング社とエアバス社に対して航空機計470機を発注して注目を浴びた。契約総額は約800億㌦(約10兆6千億円)、民間航空史上で最大規模だ。インドは経済成長に伴って世界最速ペースで航空旅行市場が拡大している。とはいえ、パイロットの不足や貧弱な国内インフラ施設、外国航空会社との厳しい競争などのハンディキャップもある。

 世界一の人口大国となったインドは日本のインバウンド観光に大きなインパクトを与えることが必至なので、周到な対応が必要だ。

 

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

 

〈観光最前線〉「吉野ヶ里 光の響」開催

2023年12月2日(土) 配信

園内を無数のイルミネーションやオブジェで照らし出す

 吉野ヶ里歴史公園(佐賀県吉野ヶ里町)は12月2日から17日までの土日6日間限定で、ライトアップイベント「吉野ヶ里 光の響」を実施する。弥生時代の大規模環壕集落が復元された園内を、光と炎で照らし出す毎年恒例の人気企画だ。

 期間中は、午後5時から園内に無数のイルミネーションやオブジェ、かがり火を灯し、幻想的な空間を演出。メイン会場の「南内郭」には、数千個のキャンドルを使った紙灯籠を配して光の地上絵を描写する。

 ほかにも、バーナーの炎が一帯を明るく照らし出す熱気球の夜間係留「ナイトグロー」や「勾玉づくり体験」など、家族みんなで楽しめる企画を用意。園内レストランでは、夜間開園限定の特別メニューも登場するとか。

【塩野 俊誉】

キャッチフレーズ「聖地リゾート!和歌山」を発表 さだまさしさんも熊野の魅力発信(和歌山県)

2023年12月1日(金) 配信

熊野の魅力を発信

 和歌山県観光連盟わかやま紀州館はこのほど、東京都内で“和みわかやま”東京レセプション2023を開いた。

 観光プロモーション説明会では、新キャッチフレーズ「聖地リゾート!和歌山」を発表し、①世界遺産②アウトドア観光③温泉と食④サイクリング王国わかやまーーの4つを重点取り組みと位置づけ、今後のプロモーションを展開すると宣言。

 世界遺産関連では、2024年が「紀伊山地の霊場と参詣道」が登録20周年を迎えることを記念し、7~12月に特別企画を展開する。「熊野那智大社」宝物の特別展や「那智山青岸渡寺」の那智の秘宝・秘仏公開などを寺社仏閣、各自治体協力のもと実施すると説明。

 世界遺産との関わりが薄い市町村も含め、世界遺産登録20周年をフックに県内すべての自治体で賑わいを創出するべく、アクティビティなどの企画の造成も進めていることを報告した。

 岸本周平和歌山県知事は、「聖地とは、かけがえのない場所。リゾートの語源は、何度も行く場所。新しいキャッチフレーズ『聖地リゾート和歌山』には、何度も来ていただきたいという想いを込めた」と語り、旅行会社や報道関係者へ県の観光への支援を呼び掛けた。

 また会場には歌手のさだまさしさんも駆けつけ、「熊野には 精神的に深いふるさと像を感じる。知れば知るほど面白い場所で、興味ある人ない人、双方に対しても強い魅力がある」と熊野の魅力を発信。さださんと岸本知事は、新宮市で毎年2月6日夜に行われる「お燈まつり」で使われるたいまつにそれぞれ「世界平和」などの祈願も書き入れた。

世界遺産登録への審査を前に 佐渡の魅力と最新の話題を発信

2023年12月1日(金) 配信

長谷川社長

 新潟県は11月20日(月)、旬の話題や特別な情報を紹介する「新潟プレミアムサロン」を表参道・新潟館ネスパス(東京都渋谷区)で開いた。

 今回のテーマは、「2024世界にはばたく佐渡の魅力」。佐渡金山の世界文化遺産登録の可否が2024年に審査される見通しのなか、一足先に佐渡の最新の話題や食の魅力などを発信した。

 なお、表参道・新潟館ネスパスは12月25日に閉館となる関係で、同館でのサロンは今回が最終回となる。

 佐渡の最新の話題として紹介された新潟空港を拠点とする新航空会社「トキエア」について長谷川政樹社長は、「地域密着型のハイブリット(高品質・低コスト)航空会社を目指している」と説明した。そのうえで、今後新潟空港から中部国際空港セントレア(愛知県)や仙台空港(宮城県)などを結ぶ便や、東京と佐渡空港を結ぶ便を就航させる計画を進めていることなどを説明し、「地域産業の活性化やまちづくり、夢にあふれる未来への挑戦に貢献していく」と力を込めた。 

 その後同社は11月29日新潟空港で会見を開き、新潟―札幌(丘珠)便を24年1月31日に就航すると発表した。

 このほかプレミアムサロンでは、佐渡に食品加工場「フレマルラボ」を開設したスマイルファームの安達里枝代表が登壇し、佐渡の食の魅力を紹介した。