〈観光最前線〉西九州新幹線開業1年前をPR

2021年11月3日(水) 配信

「近いけん(県)長崎県」をアピール

 長崎県は、2022年秋を予定する西九州新幹線(武雄温泉―長崎間)の開業1年前を記念して10月30日から約1カ月間、JR大阪駅を中心とした関西・中国地域で、交通広告やラッピング電車の運行など、さまざまなプロモーションを実施している。

 期間中は、長崎県内の沿線各駅名や教会、フルーツバス停などの印象的な風景、カステラ、ちゃんぽんといった食材を描いたイラストを、関西・中国・福岡地域の主要駅のデジタルサイネージや、車内吊り広告などで展開。大阪環状線では、キャンペーンのキービジュアルやロゴを配したラッピング車両も運行する。

 11月14日には、あべのハルカスを会場に、星野リゾート代表の星野佳路氏らによる「長崎観光の未来」をテーマにしたトークショーも開く。

【塩野 俊誉】

11月20日出発 タンゴエクスプローラー乗車体験日帰りツアーを発売

2021年11月2日(火) 配信

 ローソンエンタテインメント(ローソントラベル)は2021年11月20日(土)、京都府内で日帰りツアー「タンゴエクスプローラー特別区間乗車体験と西舞鶴運転所見学+丹後あかまつ号乗車の旅」を企画した。現在、参加者を募集している。
 
 ツアーの目玉は、2011年に定期運行を終了したタンゴ・エクスプローラーへの特別乗車だ。区間は京都丹後鉄道の西舞鶴運転所から西舞鶴駅ホーム(ホームでのドア開閉なし)までの往復。所要時間は約10~15分の予定。このほか鉄道車両デザインの第一人者水戸岡鋭治氏丹後が手掛けた、走るカフェテリア「丹後あかまつ号」の乗車や西舞鶴運転所での打音検査の見学、オリジナル掛け紙付のお弁当なども楽しめる。

 タンゴ・エクスプローラーは1990年、JR宮津線を第三セクターの北近畿タンゴ鉄道(KTR、現京都丹後鉄道)が引き継いだ際に、看板車両として新造された気動車だ。先端部は流線形で、座席上には天窓も備えたユニークなハイデッカー車だ。

 最少催行人員は20人。プランは西舞鶴発着(午前10時集合、午後3時解散)など、発着場所により4プランから選べる。参加料金は普通席1万3800円(税込)、全面かぶりつき席(1列目)1万7300円(同)など。

雲仙で「第1回ナショナルパーク・サミット」 世界に誇れるまちづくりについて日本各地の代表者らが議論を交わす

2021年11月2日(火) 配信

小浜の温泉街

 長崎県雲仙市は11月15日(月)、「第1回ナショナルパーク・サミット」を市内の雲仙BASE(旧雲仙小中学校)で開く。

 雲仙温泉観光協会、ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構との共催。地域の食や温泉などの魅力向上と発信する人材の育成を行う人々が各地から集まり、世界に誇れるまちづくりについて議論を交わす。

 会場となる雲仙市は「『雲仙 ~UNZEN~』で持続可能な地域づくり」と題し、食と人による雲仙のブランディング、雲仙を食べるプロジェクト、雲仙野菜のブランド化、ふるさと納税への展開などを宿泊施設関係者や農業従事者らが語る。

 雲仙市以外には、ガストロノミーの視点からいわて三陸の魅力、豊かな食材や食文化などを発信する機会として、国内外の著名なシェフや専門家らが一堂に会する国際会議「三陸国際ガストロノミー会議」を開催している岩手県や、下呂温泉観光協会、稚内観光協会が各地の実践事例を説明する。

 同サミットは、15日、午前9時から、午後1時までの日程で実施、参加料金は無料。市では開催を前に、ホームページ上(下記リンク)で参加者を募集している。また同サミット開催に先駆け、13日に小浜温泉、14日に雲仙温泉でONSEN・ガストロノミーウォーキングも開催される。

第1回ナショナルパーク・サミット - 雲仙市  
https://www.city.unzen.nagasaki.jp/info/prev.asp?fol_id=37742
雲仙市公式サイト | 第1回ナショナルパーク・サミットに関する情報などを提供しています。

周遊チャーターとホテル滞在でハワイ旅行気分を JAL×プリンス

2020年11月2日(火) 配信

ハワイ旅行気分を満喫(イメージ)

 日本航空(JAL、赤坂祐二社長)とプリンスホテル(小山正彦社長)、ジャルパック(江利川宗光社長)は、12月4日(土)から2日間、JALが運航する周遊チャーターフライトにプリンスホテルでの宿泊を組み合わせた、第2弾ツアー「チャーター&ホテルDEハワイ旅行気分を満喫!」を実施する。11月4日(木)まで申し込みを受け付けている。

 JALとプリンスホテルは“新たな旅行スタイルの提案”をテーマに協業を行っており、その一環として6月に、第1弾の「チャーター&ホテルDEハワイ旅行気分を満喫!」を実施し、好評を博したという。

 今回の第2弾も、国際線用の機材を利用し、ハワイ線で提供している機内食メニューや機長によるハワイ線にまつわるアナウンスの案内、国際線で提供しているアメニティグッズやオリジナルの搭乗証明書を用意する。

 また、今回はプリンスホテルのフラッグシップホテル「ザ・プリンス パークタワー東京」に宿泊する。当ツアー貸し切りの会場で行うハワイアンウェルカムディナーでは、ハワイをテーマにした食事・カクテルと、ハワイアンクリスマスをテーマにしたバンドによる生演奏やフラが楽しめる。そのほか、JAL客室乗務員のトークショーやホテル宿泊券などが当たる抽選会も予定している。

 朝食もハワイアンメニューを提供し、部屋にはハワイを感じるおみやげを用意。ツアーを通して“海外旅行に行っているような感覚”を味わえるツアーに仕上げた。

 旅行日程は2021年12月4日(土)から1泊2日。チャーターの遊覧飛行時間は東京(羽田)12:00ごろ発、東京(羽田)午後3:00ごろ着(予定)。代金はビジネスクラス窓側が1人99,500円など。2人以上で申し込みを受け付ける。

クラツーのサブスク、11月に13本のオンライントークライブ開く 著名人の生出演など

2021年11月2日(火) 配信

11月のオンライントークイベントのイメージ

 クラブツーリズム(酒井博社長、東京都新宿区)がサービスを手掛けるサブスクリプションサービス「クラブツーリズムパス」は11月、主要サービスの「オンライントークライブ」で13本のオンライントークライブを開く。

 オンライントークライブは、著名人やその分野に明るいゲストが生出演する趣味のオンラインライブイベント。「歴史」「鉄道」「登山」など13種類のテーマ(趣味)で開き、クラブツーリズムパス会員ならどのテーマでも参加し放題となる。各テーマは、未経験者を想定した「初心者」の視点からもトークを展開するうえ、詳しいゲストから発信されるリアルな情報とともに、ライブ感も楽しめる。

 マラソン部が主催の「半端なくない 大迫家の食卓」は13日、元トップアスリートの大迫傑選手の妻・大迫あゆみさんをゲストに迎え、アスリートに必要な栄養素や食事の摂り方をアメリカから生中継で紹介する。開催時間は午前10:00~11:00。

 歴史部が主催の「今さら聞けない学校では教えてくれないシリーズ第2回」は24日、お笑い芸人のフルーツポンチ・村上健志さんやお城インスタグラマーKAORIさんなどをゲストに、源頼朝について掘り下げていく。開催時間は午後6:30~7:15。

 また、野球部(野球だいすきクラブ)が開く「栄光の90年代 野村克也“ID野球の真髄とは?ヤクルト黄金時代ナイト」が29日、90年代を支えた元選手の飯田哲也さんと川崎憲次郎さんをゲストに迎えるなど、好きな趣味を楽しめるコンテンツを用意している。開催時間は午後6:00~7:00。

11月のオンライントークライブ予定

 クラブツーリズムパスは、KDDIと協業で2021年10月からスタートしたサブスクリプションサービスで、「趣味」「生活」「旅行」の3ジャンルにおいて、オンラインサービスを提供している。「趣味」のジャンルでは、趣味のオンデマンド講座「学び放題」と、生配信の「オンライントークライブ」、各テーマに紐づいたリアルイベント「オフ会」の3本柱で展開していく。月額利用料550円。

「観光革命」地球規模の構造的変化(240) 岸田政権と観光立国

2021年11月2日(火) 配信

 岸田文雄首相は内閣発足から10日後の10月14日(木)に衆議院を「奇襲解散」した。解散から10月31日(土)の投開票まで17日間という戦後最短の短期決戦になる。この原稿は衆院選の真っ最中に執筆しているが、多くのメディアの報じるところによると、今回の衆院選では自公による与党体制の継続が確実視されている。そのために岸田政権の継続を前提にして観光立国の行方を探ってみたい。

 岸田首相は「分配なくして、次の成長はなし。成長と分配の好循環を実現する」と述べて、効率と競争を優先する新自由主義路線の見直しを提唱し、「新しい資本主義の実現」を経済政策の柱にしている。

 9年近く続いたアベノミクスの恩恵は大企業や富裕層に偏り、格差の拡大を助長したために実質賃金の下落が続き、消費不振と低成長が生じた。岸田首相は自民党総裁選の際に中間層への所得配分を強化する「令和版所得倍増」を目指すと訴えていた。コロナ禍で疲弊する国民生活を立て直すためには、アベノミクスで広がったとされる所得格差の是正が不可欠である。

 岸田首相は衆院選の前に首相直属の機関として「新しい資本主義実現会議」を設置し、ポストコロナ時代の経済社会ビジョンを策定し、具体的な政策の立案を行う体制を整えている。既に15人の有識者が会議メンバーとして公表されている。

 安倍政権や菅政権でブレーンとして重用され、訪日観光立国政策の旗振り役を担ってきた竹中平蔵氏やデービッド・アトキンソン氏などはメンバーに入っていない。さらに自公政権の中枢で長らく「観光立国」政策を力強く推進してきた菅義偉氏と二階俊博氏が官房長官・首相や自民党幹事長などの要職を離れたので、今後の観光立国政策は大きな変化を被る可能性が大である。

 新しい資本主義実現会議のメンバー構成を見ていると、観光立国を強力に応援する人は居ないようである。従って、これまでのようなインバウンド観光に力点を置いた「観光の量的拡大」ではなく、地域主導による地域資源の活用に力点を置いた「観光の質的向上」にシフトしていくべきだ。ポストコロナ時代における日本観光の安定的発展のためには国内旅行の充実化が不可欠であり、その前提として岸田政権による「中間層の所得倍増」の成否が注目される。

 

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

 

全旅連、福島県で全国大会開く コロナでも持続可能な宿へ

2021年11月2日(火) 配信

会場のようす。感染防止のため、各都道府県の理事長など約70人が出席

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(多田計介会長、1万5288会員)は10月25日(月)、福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズで第99回全旅連全国大会を開いた。

 新型コロナウイルス感染防止のため、各都道府県の理事長など約70人が出席。会員にはユーチューブのライブ配信で会場のようすを伝えた。コロナ禍でも持続可能な宿を目指すことはじめ、旅館業法や風営法の見直しなど、方向性を確認し、大会宣言・決議としてまとめ、結束を強めた。

 多田会長は冒頭、47都道府県の各支部が組合員の要望をまとめた冊子を10月31日(日)に投開票された衆議院選挙の一部立候補者へ渡したことに触れ、「選挙後の補正予算編成で業界への補助を検討してもらえる」と厳しい経営環境下でも同会に入会する意義を説いた。

 さらに、「年内までに需要が戻らない場合、一部組合員が事業継続を諦める」との危機感から、「今後、Go Toトラベルキャンペーンの早期再開を強く求めていく」と方針を示した。

 多田会長はこれまで、関係省庁への要望で違法民泊が拡大するなかで民泊新法が制定されたことや、人手不足解消のために外国人労働者の受入態勢の整備に向けた「宿泊業技能試験センター」の設置などを振り返り「Go To再開も、一致団結して要望すれば、希望が叶う」と自信を見せた。

 今年、災害時に宿泊施設を避難所として活用する協定を47都道府県と結んだことについても語り、「7月に静岡県熱海市で発生した土砂災害時には、協定が生かされ、組合員の宿が被災者を受け入れた」と報告。今後、宿泊施設が地域住民の生活に欠かせないことが社会に広まった際には、「旅館業法や風営法の改正につなげることができる」との見方を示した。

 同大会の開催地は東日本大震災から10年を迎えた福島県の復興状況を体感するために選ばれた。

 多田会長は「参加した組合員は、ほかの宿泊施設の従業員に『福島県が安全であること』を広く伝えてほしい」と話した。

 第24回「人に優しい宿づくり賞」は、ホテルゆがふいんおきなわの「インクルーシブな社会実現に向けて、デュアルシステム教育で学校と企業の連携」が受賞した。

 100回となる次回は来秋に、東京都千代田区のホテルニューオータニで開催することが決まった。

福島第一原発を視察 敷地の96%平服可に

 福島県の復興状況をより理解しようと同会は全国大会の翌日、東日本大震災で水素爆発を起こし、大量の放射能を放出した福島第一原子力発電所を視察した。

 参加者20人は、宿泊地のスパリゾートハワイアンズを午前8時に出発した。

 9時には、廃炉資料館に到着。廃炉作業に8兆円掛かり、終了目途を2050年度に設定していることや、一部の核物質を取り除いた処理水を陸地から約1㌔の海に流す計画、敷地の96%が平服で過ごせることなど説明を受けた。

 10時には、東京電力が用意したバスで帰宅困難区域にある同原発に着いた。1人ひとりが線量計を携帯しながら、大事故を起こした第1―4号機を約20㍍離れた場所から作業のようすを見学したほか、処理水タンクや津波で損傷した鉄塔、震災当時に現場の指揮を執った免震重要棟なども巡った。

 すべての見学場所を巡ったあとには、視察で被爆した放射線量が、歯科医院でのレントゲン約1回分のほか、病院で上半身をX線で撮影した際に浴びる量の10分の1程度に当たる0・01~0・02マイクロシーベルトだったことを確認した。

 参加者は「テレビで見るよりも事故の悲惨さを感じた」や「近くまで行っても、日常生活で被爆する量と変わらないことから、原発から離れた地域は安全だと感じた」などと述べた。

 なお、同県が安全であることを多くの人に知ってもらうため、東京電力は、原発の視察を受け付けている。旅行会社が催行する団体旅行も受け入れてきた。

 これまで、1カ月当たり約1千人が訪問している。

山代温泉  無料バスなど運行 ライトアップイベントも

2021年11月2日(火) 配信

温泉街を幻想的に彩る「やましろナイトプロムナード2021秋」

 石川県加賀市の山代温泉は秋から冬にかけて、加賀温泉駅と温泉街を結ぶ無料シャトルバスや、近隣観光も楽しめる送迎フリー観光バス・グランキャブの運行、温泉街のライトアップと、充実のおもてなしで観光客を迎え入れる。

 同シャトルバスは11月30日まで、参画旅館宿泊者を対象に毎日運行する。加賀温泉駅からは午後2時10分発と3時10分発、4時10分発と1日3便運行する。予約不要で各便先着20人限定。温泉街では、山代温泉東口、山代温泉総湯・古総湯、山代温泉桔梗が丘の3カ所に停車する。所要時間は約20―40分。

 北陸3県送迎フリー観光バスは、山代温泉への送迎を兼ねて、富山や福井、金沢などの近隣観光が一緒に楽しめるお得なバス。参画旅館を利用する10人以上の団体が対象で、昼食などの日帰りでも利用できる。

 山代温泉発着で、山中や片山津、橋立など加賀・小松エリアを周遊するものや、金沢発でひがし茶屋街や兼六園・金沢城などを巡り、山代温泉にチェックインするルート、山代温泉をチェックアウト後、砺波チューリップ公園や五箇山合掌造り集落を回り、富山駅へ向かうルートなど、発着のいずれかが参画旅館になっていれば、コースは自由に組み立てが可能。

 利用するには宿泊施設に事前予約が必要。バス運賃は無料だが、行程で発生する有料道路料金や駐車代、施設入館料、食事代などは別途負担となる。

 6人までの小グループや個人客向けには、グランキャブ(高級ミニバン)を利用した「ラグジュアリートリップ」も実施。送迎フリー観光バス同様、発着のいずれかが参画旅館になっていれば、コースの組み立ては自由自在。革張りシートやフリーWi―Fiを完備した豪華仕様の車両で、家族や恋人、親しい仲間内だけの優雅な旅を満喫することができる。

 こちらも参画旅館宿泊者限定で利用は無料。宿泊旅館に事前申し込みが必要となる。送迎フリー観光バス、グランキャブともに、来年2月末まで運行。ただし、予算に達し次第終了となる。

 また、温泉街では11月28日まで、光と音で幻想的な空間を創出するイベント「やましろナイトプロムナード2021秋」を実施している。

 山代温泉のシンボル「湯の曲輪」につながる温泉通り中ほど(葉渡莉前)をプロジェクションマッピングで演出。花や水、幾何学模様など、和と伝統をテーマにした幻想的な映像が、音楽に合わせて温泉街を照らし出す。同会場では、伝統芸能「一向一揆太鼓」のパフォーマンスも行う。実施時間は午後8時20分から9時20分まで(雨天中止)。

23年日本発着クルーズの販売開始、10周年でプレゼントCPも プリンセス・クルーズ

2021年11月1日(月) 配信

23年は日本発着クルーズ就航10周年

  プリンセス・クルーズは、11月1日(月)から2023年日本発着クルーズの一般販売を開始した。23年日本発着クルーズは、23年3月15日~11月9日出発の期間で、全22コース、32 出発日を設定し、韓国、台湾、ロシアを含む計4カ国35港を訪れる。また、2023年は日本発着クルーズ就航開始から10周年を迎える。これを記念し、抽選で10組20人に23年日本発着クルーズが当たる、「日本発着クルーズ就航10周年記念 豪華クルーズ旅行プレゼントキャンペーン」を実施する。

  13年に、サン・プリンセスの就航で運航を開始した日本発着クルーズは、14年には日本で建造され、日本の顧客向けにカスタマイズされた客船、ダイヤモンド・プリンセスが就航し、その後外国客船として定期的な日本発着クルーズの運航を続けてきた。これまでプリンセス・クルーズが日本発着クルーズで訪れた日本の寄港地は、母港である横浜と神戸を含む全国43港。

  23年日本発着クルーズは、横浜と神戸を母港として、四季折々の風情と日本の魅力を再発見できるクルーズを用意する。沖縄と台湾を訪れるリゾートクルーズや、北海道とロシアを巡る人気の定番コースに加え、桜の時期に合わせて北日本を巡る4月29日横浜発「ゴールデンウィーク 花時の北日本と韓国 9日間」が登場。また、夏を代表する人気の高いコースの4つの夏祭りを一度に巡る8月4日横浜発「日本の夏!竿燈・ねぶた・よさこい・阿波おどりに沸く周遊クルーズ・韓国 11日間」や、熊野の大花火を船上からゆったり鑑賞する8月14日横浜発「熊野大花火と四国・九州と韓国 10日間」、日本三大祭の1つである天神祭で活気あふれる大阪を訪れる7月19日発「天神祭で華やぐ大阪と九州・韓国 9日間」も取りそろえる。

  クルーズをより多くの人に楽しんでもらおうと、5泊6日のショートクルーズを4出発日で用意したほか、ゴールデンウイークとシルバーウイークの時期に合わせたコースは、クルーズ初心者や現役世代にも参加しやすく設定した。船上でも快適なインターネット環境を提供する洋上最速クラスのWi-Fiサービス「メダリオン・ネット」を活用し、ワーケーションも実現できる。

 また、 22年の運航再開に合わせて導入する最先端テクノロジー「メダリオン」により、船内での位置情報や各施設の混雑状況の確認、各種デバイスや客室のテレビから専用アプリを通じた食事や飲み物、船内ショップの商品などの注文ができ、物理的な接触機会を減らすことができる。事前にチェックイン時間を選択することで、乗船時のソーシャルディスタンスを確保し、スムーズな乗船手続きを実現するなど、新型コロナウイルス感染症対策を強化。安心して過ごせる船上体験の提供をはかる。

  なお、11月30日(水)までの早期予約で、特典などが付くキャンペーンを用意しているという。

〈旬刊旅行新聞11月1日号コラム〉代替が利かない―― 組織の中で守備範囲の広いスタッフ

2021年11月1日(月) 配信
 
 

 最近、血圧が高くて、裏通りの古びた病院に通っている。外観は昭和的。担当の女性医師も、このIT社会全盛のなか、すべてアナログで通している。私の話したことをパソコンに打ち込むのではなく、小さな文字でノートに書き写す。

 
 そして、手元にある分厚い医薬書をめくり、きっちりと読み込んでから適当と思われる薬を処方してくれる。先生が医薬書のページを指先でめくる間、手持ち無沙汰な私はつい、先生の横顔を盗み見している。

 
 いや、でも、懐かしい風景である。今は何でもスマートフォンで調べてしまうが、医療の専門家であるのに、昭和の中学生のように真面目に書物をめくる白衣の姿は、とても誠実で、信頼できるように映ってしまう。

 

 
 私の三男坊は航海士で、海図など専門的な書籍が山ほど積み重ねている。義理の妹は看護師で、医療関係の書籍がたくさんあった。こういった特別の知識と経験が必要な道を歩む人たちは、何となく生きてきて、これからも何となく生きていく私には、どこか羨ましく思える存在なのだ。

 
 先日、カスタム専門のバイク屋に行った。そこの店は、通常はやってくれない難易度の高いカスタムにも相談に乗ってくれるので、心強い。私の最も苦手分野である複雑な電気の配線なども見事に仕上げてもらえる。さすが専門家だと感心してしまう。

 
 また、現在、書籍の出版に向けて表紙デザインや色指定で、デザイナーに依頼した仕事が数点あったが、配色などプロの仕事ぶりに魅了されてしまった。やはり素人があれこれ悩むより、その道の専門家に頼んだほうが安心だし、仕事も早いと再認識した日々だ。

 

 
 特殊で高度な知識と技量を持つ専門家は、その専門性ゆえに、一般的に報酬も高い。では、サービス産業はどうだろうか、と考えてしまう。

 
 例えば、旅館やホテル、レストランや飲食店などのホールスタッフは、それほど特殊な技量や知識がなくても仕事は可能だ。花形は、シェフや調理長であり、ホールスタッフは、いくらでも代替が利く存在として扱われることもあるのではないだろうか。

 
 しかし、今やサービス業ではマルチタスク化が一般化してきている。一方で専門性の高い分野では仕事がさらに細分化されている弊害もあると聞く。

 
 そうすると、守備範囲が広いスタッフのほうが、組織的な動きの中では、重宝されるべき存在なのではないかと思う。

 
 電話や接客、レジ、清掃、苦情対応も、臨機応変に動けるスタッフは一見、スター性はないかもしれない。だが、代替が利くのは、むしろシェフの方かもしれない。

 

 
 医師やエンジニアなどは特殊な技術を持っているが、同様の技術を有する別の人でも依頼できる。しかし、日常的な業務をそつなくこなし、大変そうな素振りもみせない人は、突然いなくなったときに機能不全を起こし、穴の大きさに気づく。

 
 スポーツの団体戦を見ても、サッカーのボランチ、野球のショートストップ、バレーボールのレシーバーが窮地を救う守備範囲の広さに感動する。

 
 サービス業も繁忙時間はさながら戦場だ。足を止めず、視野と守備範囲が広いスタッフがいるだけで、現場の士気は高まる。

 

(編集長・増田 剛)