NAA、地域食材使うお好み焼き販売へ 空港周辺の魅力高める

2022年11月17日(木) 配信

提供するお好み焼き

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)は11月20日(日)、航空科学博物館(千葉県成田市)で地域の旬の食材サツマイモや、やまと芋などを使った「成田空港“ホクホク”お好み焼き」を販売する。空港周辺の魅力を高める取り組みの一環。

 サツマイモは香取市産、やまと芋は多古町産を選んだ。また、山武市の豚肉と芝山町で生産されたキャベツも使用する。ソースは、成田空港から国内線が就航している広島の企業オタフクソースの商品を用いる。 販売価格は450円(税込)。200食限定となる。

 同社は「サツマイモを細切りにすることでホクホク感や甘みを、やまと芋を生地に練りこみふわふわ感を表現した」とアピールする。

訪日観光客、前月から15倍に 需要増による人手不足を懸念(観光庁長官会見)

2022年11月17日(木) 配信

観光庁の和田浩一長官は11月16日(水)、会見を開いた

 観光庁の和田浩一長官は11月16日(水)に開いた会見で、10月の観光目的での訪日外国人旅行者数が、前月比約15倍の28万8909人と大幅に増加したと報告した。2022年7~9月の旅行・観光消費額でも、19年数値から約8割まで回復。観光が徐々に回復するなかで懸念されるのは人手不足だとして、和田長官は、「需要を受け止めきれない事態を防ぐため、官民連携で従業員の待遇改善への検討を進める」と話した。

 22年10月の訪日外国人旅行者数は前月比2・4倍の49万8600人だった。このうち、観光目的での入国者数は28万8909人。9月の1万9013人から約15倍となった。和田長官は、「水際対策の大幅な緩和と円安の影響が数字を伸ばす要因になった」との認識を示している。

 また、11月に入ってからの1日当たりの入国者数は、水際緩和前と比べて約10倍に増加しているとも報告した。

 11月15日(火)には国際クルーズ運航のためのガイドラインを策定し、受け入れを再開した。23年3月以降に166本の外国クルーズが計画されていることから、今後は各クルーズ船社が、寄港を予定している港関係者と受け入れに関する協議や調整を行い、合意を得て順次運航を再開する予定。

 和田長官は、「国際クルーズの再開によって、さらに多くの外国人観光客が日本を訪れてくれるよう期待をしている」とコメントした。

 観光回復が進むなか、観光業の人手不足が重要な課題であるとして、「インバウンドの需要があっても全部受け止めきれない可能性がある。とくに宿泊業の賃金水準をはじめとした従業員の待遇改善をはかり、官民連携で雇用を確保することが必要」と話した。

 22年7~9月の旅行・観光消費額の伸びについても、宿泊旅行消費額が19年同期比で20・3%減であるものの、国内旅行の旅行単価としては、同7・1%増と伸長している。和田長官は、「旅行マインドがコロナ前に戻れば、さらなる消費額の伸びが期待できそうだ」と語った。

 

全国旅行支援開始から一カ月経過 現場の声は

 観光庁は、開始当初は問い合わせや予約が殺到し混乱が見られたが、全都道府県に対し、販売実績などに応じて関係事業者への予算配分を適時見直すように通知するなどの対応を行った。この結果、混乱が落ち着き徐々に改善が見られてきている状況にあると報告。

 効果としては、多くの観光地において、昨年同時期よりも多くの旅行者で賑わっており、高い需要喚起の効果が現れていると認識を示す。

 観光庁では、全国旅行支援開始後の販売予約実績がコロナ前の同時期を超えた旅行会社や、コロナ前の8割前後にまで需要が回復した一部の航空・鉄道会社があることから、「支援事業による効果が実感として得られた」と受け止めている。

 「引き続き、多くの方に制度を利用してもらえるように、都道府県と十分に連携をしながら全国旅行支援の円滑な実施に取り組んでいく」考えだ。

 

第2次補正予算 複数年度で支援

 11月8日(火)に発表した22年度第2次補正予算案のなかで、観光庁はコロナ禍からの需要回復と地域活性化を目指し、「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化」事業へ1000億円を充当。さらに、複数年度で事業支援できるように国庫債務負担行為で500億円を計上した。

 当初、手法の候補として挙げられていた基金化は、基金を管理・運用する法人の選定などの手続きを踏まねばならないため、早期の実施が困難と判断された。手続きを必要とせず基金と同様に複数年度での支援が可能となる手法として、国庫債務負担行為を採用した。

HIS、22年海外1人旅は25%に 19年から11㌽上昇 感染リスクや予防などで

2022年11月17日(木) 配信

25・2%が1人旅だった

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)が9~10月に予約状況からまとめた、海外への1人旅の動向によると、2022年の1人旅の割合は、コロナ禍前の19年同期比で11・0㌽上昇し25・2%を占めた。新型コロナウイルスの感染に対するリスクや予防などがおもな要因だと分析している。
 
 調査は、パッケージツアーまたは航空券を申し込んだ人を対象にした。

 今年の人気旅行先の1位は韓国・ソウル。次いでタイ・バンコク、フィリピン・マニラ、韓国・釜山、台湾・台北と続く。

 年代別では60代が23・8%と最も多かった。2位は50代で20・1%。3位は20代の19・4%。男女比は半々から女性の比率が若干高い傾向だった。20代では女性が約68%とほかの年代より女性比率が大きかった。

 購入商品は90・6%が航空券を選んだ。パッケージツアーは9・4%。同社は「1人でパッケージツアーを利用する場合、追加代金が必要になるため」としている。

 国際線が順次、運航を再開しているため、予約は2~3カ月先が主流になっているという。

「ONSEN/ガストロノミーツーリズムコラム」 「食」の魅力で観光力高める(奈良県)

2022年11月17日(木) 配信

第6回UNWTOガストロノミーツーリズム世界フォーラム・ベルギー大会のようす

 奈良県では「食」の魅力が「観光力」を高めるとくに重要な要素と考え、食と観光を連動させるガストロノミーツーリズムを新たな観光のテーマに位置づけ推進してきました。また「食」の魅力向上は、「奈良県観光総合戦略」の柱の1つに位置づけられているように、観光施策を推進するにあたり必要不可欠なものです。

 こうした考えに基づき県は、20年4月に「奈良県豊かな食と農の振興に関する条例」を策定。有名シェフが参画する奈良フードフェスティバルなどの大規模な食イベントや、地元の食材を使った料理を味わうオーベルジュの推進など、食の振興に取り組んできました。また今年5月には、「ミシュランガイド奈良2022特別版」が発行されるなど、豊かな歴史文化と共に、地元食材を使った魅力ある食事を県内で楽しめることを知っていただく機会が増えています。

 このようにガストロノミ―ツーリズムを推進する奈良県では12月13~15日、国連世界観光機関(UNWTO)の主催する「第7回ガストロノミーツーリズム世界フォーラム」が開かれます。同フォーラムには、国内外から食や観光の専門家らが集まり、最新の知見を共有できる場になると期待しています。また我われは、世界フォーラムの開催を契機に、日本、奈良県には美味しいモノがたくさんあるという事を広く発信し、誘客につなげていきたいと考えています。

 【奈良県 観光局MICE推進室 ガストロノミーツーリズム世界フォーラム推進係 主査 瀧 剛樹】

JTBの特例子会社、障害者の人材紹介サービスを開始

2022年11月17日(木)配信

「障害者求人-jds.com」メインビジュアル

 JTBグループ特例子会社のJTBデータサービス(JDS、大八木勢一社長)は11月15日(火)、障害者の職場への定着と活躍に向け、障害者に特化した人材紹介サービスを始めた。就労が困難とされる在留外国人障害者の人材紹介も行う。

 JTBグループの特性を生かし、旅館・ホテルなどの観光業への雇用促進も視野に入れている。合わせて、在留外国人障害者を対象にした日本語教育の実施も、NPOなどの関係機関と連携して取り組む。既に、JDSで働く在留外国人や在留外国人障害者の社員が事業のサポート体制を整備。雇用に関するビザ取得の専門知識などは、外国人の人材紹介や翻訳を行っているゴーウェル社と連携していく。

 人材紹介サービスは、求職者向けサイト「障害者求人-jds.com」と、採用企業向けサイト「障害者採用-jds.com」を開設した。障害者の求職者に就職・転職先を紹介するサービスと、採用を希望する企業に求職者を紹介する2つのサービスを提供する。両サイトは、求職者のニーズを理解しているJDSの障害のある社員と在留外国人社員が制作を担当した。

 「障害者求人」サイトでは、①企業への実習体験②入社後のサポート③複数担当者制による就職先の紹介――のサービスを提供。一方の「障害者採用」サイトでは、①障害についての基礎知識講座の開催②入社後のサポート――を提供する。

【精神性の高い旅~巡礼・あなただけの心の旅〈道〉100選】-その19-戸隠神社五社めぐり(長野県長野市) 九頭龍神と能「紅葉狩」の聖地 心の奥底とつながる戸隠古道

2022年11月17日(木) 配信

 

 長野県長野市には、戸隠神社と善光寺という全国的にも知名度があり、強力な神仏を祀る聖地があります。今回は、神話の「天の岩戸」伝説の舞台でもある戸隠神社奥社、九頭龍社、中社、火之御子社、宝光社を巡る、「戸隠神社五社めぐり」をご紹介します。

 

 戸隠神社の奥地にある戸隠山は、長野市の北にある火山性山地、戸隠連峰の中央にそびえる山です。また、頭が9つある九頭龍伝説や能の「紅葉狩」の鬼女によって知られる、神秘的な空気感が深い霊山でもあります。

 

 能の「紅葉狩」では戸隠山に隠れ住む鬼を平維茂が退治するという話。

 

 戸隠という地名には、「天の岩戸」伝説が関わっています。天照大御神様が隠れていた天岩戸の戸を剛腕の持ち主の天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)様が開けて、世界に光を取り戻した際に、その戸を地上に放り投げて落ちたところに山ができ、そこに戸を隠したので、戸隠山になったといわれています。

 

戸隠古道

 

 さて、以前、戸隠神社・中社近くの宿に泊まったとき、1枚の古い戸隠の観光ポスターに目が留まりました。そこには「岩戸が隠されたこの地には、隠された自分を見つける場所でもありました」という言葉が書かれていて、自分の心の良いも悪いも、さらけ出して、「奥」にあるものと対話できる、貴重な聖地ではないかと思ったのです。

 

 「奥」という言葉は、「奥院」や「奥社」と使われていますが、「表院」「表社」とは使われません。そのときには「本院」「本社」などといわれています。その「奥」のもっとはるか彼方には、「未知なるもの」「人が足を踏み入れることができない、神秘的な聖域」「生死の世界の境目」という世界が果て無く続いているのかもしれません。戸隠神社には奥社があり、そのもっと奥に戸隠山があります。その奥には、自分の中の一番むき出しにされた本音の奥底の部分とつながっているかもしれないと思うと、この五社めぐりという戸隠古道の巡礼のなかで、自分との本音での対話が可能になるでしょう。

 

 

 五社めぐりは、歩きで巡ると4時間程度。長野駅からバスに乗り、1時間程度で、宝光社に到着。スタートの宝光社は学問や技芸、安産などの神、天表春命(あめのうわはるのみこと)様がご祭神。宝光社から火之御子社まで徒歩15分で、到着。火之御子社は、ご祭神は芸能の神様である天鈿女命(あめのうずめのみこと)様、その他3柱の神様がご祭神。

 

 火之御子社から中社までは、徒歩15分程度。中社は宿や土産物屋、蕎麦屋などが立ち並ぶ、戸隠の中心的な場所です。中社のご祭神は、天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)様。天照大御神様が天の岩戸に隠れたときに、岩戸を開くきっかけ作った知恵の神様。

 

 中社から奥社参道までが、徒歩40分程度。参道を歩いていくと、杉並木と真っ赤な随神門があります。随神門をくぐると、ここから一気により一層、目に見えない神仏の氣といったものを感じてきます。奥社までは片道2㌔程度で、後半の500㍍は坂道と石段になり、修験者になった気持ちが味わえる、ややハードな道のり。この長い奥社参道からは、杉の木々と戸隠全体のエネルギーが重なり合って、心の奥底とより対話ができるようになるでしょう。

 

戸隠神社 九頭龍社

 

 ようやくたどり着くと、隣り合うようにお祀りされている、九頭龍社と奥社。九頭龍社は、雨乞いや、縁結び、虫歯にご利益のある九頭龍大神様がご祭神。そして、奥社のご祭神は、スポーツや技芸の神様である天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)様。奥社にご参拝したら、神様からのメッセージである、おみくじを引いてみてください。たくさんの気づきや生きるヒントがいただけるでしょう。

 

旅人・執筆 石井 亜由美
東洋大学国際観光学部講師、カラーセラピスト。精神性の高い観光研究部会メンバー。グリーフセラピー(悲しみのケア)や巡礼、色彩心理学などを研究。

全日本ホテル連盟、創立50周年記念式典開く 会員が切磋琢磨できる連盟に

2022年11月16日(水)配信

主催者あいさつを行う清水嗣能会長

 全日本ホテル連盟(ANHA、清水嗣能会長)は11月15日(火)、東京・丸の内の東京會舘で創立50周年記念式典を開いた。感謝の意に加え、テーマを「Furure Design ANHA」(ありがとう、そしてこれからも共に)として、これからの連盟のあり方を示し、観光立国実現に向けて日本の未来を考える場を提供した。

 コロナ禍により、創立50周年の節目であった2021年から開催を延期していたが、ようやく開催が実現。主催者あいさつで登壇した清水会長は始めに、共にコロナ禍を乗り越えてきた宿泊団体や旅行業界、そしてこれまで連盟を守り育ててきた連盟会員に御礼の言葉を述べ、連盟のこれまでの歩みを振り返った。

 そして、「日本が観光立国を目指していくうえで、連盟会員が力を合わせて国内外からのお客様を迎え入れてもてなし、会員同士が互いに良い情報を持ち寄り、切磋琢磨できるような連盟にしていきたい」(清水会長)と力を込めた。

斉藤鉄夫国土交通大臣

 来賓を代表して、斉藤鉄夫国土交通大臣、自民党国土強靭化推進本部長で全国旅行業協会(ANTA)会長の二階俊博氏が、それぞれ祝辞を述べた。

 斉藤大臣は「観光立国推進閣僚会議で岸田文雄首相からの指示を踏まえて、複数年度にわたる計画的で継続的な支援が可能となる、観光地・観光産業の再生・高付加価値化への取り組みの支援、インバウンドのV字回復に向けた集中的な取り組みへの支援などを盛り込み、今後、政府一丸となって観光の本格回復に向けた取り組みを進めていく」と語った。

全国旅行業協会の二階俊博会長

 二階氏は「日本を躍動させていくには、観光の躍進が重要である。観光業界の役割が単なる経済産業の振興や発展だけではなく、日本の躍進に大きい役割を担っている。同時に、国際的に日本の存在が評価されるためには、国際的なマナーやエチケットが大事」と指摘。「観光業界の皆様があらゆる面でリーダーシップを発揮していることを嬉しく思うが、まだ余地がたくさんある。その余地こそ観光業界の明日につながる」と示唆し、「観光産業が最も期待される成長産業」である認識を強調した。

 基調講演は、米国・セントラルフロリダ大学博士の原忠之氏が登壇。観光需要が回復傾向にある米国・オーランド州の手法を用いて、日本の観光に対する問題提起や改善策などを提案した。

パネルディスカッションのようす

 式典後半に行ったパネルディスカッションでは「観光立国への道標」をテーマに、観光の最前線に立つパネリストらを迎え、基調講演に引き続き原氏がコーディネーターとして登壇。パネリストは、自民党観光振興議員連盟会長代行の岩屋毅氏、観光庁国際観光部国際観光課長の齊藤敬一郎氏、日本政府観光局理事長代行の蔵持京治氏、東京商工会議所副会頭観光委員長の田川博己氏に、清水会長を加えた5人が登壇。国の観光振興策全般やインバウンド、観光まちづくり、ホテル業界へ期待することなどについて考えを話し合った。

小池百合子都知事

 式典後に開かれた懇親会では、自民党観光立国調査会会長の林幹夫氏、東京都知事の小池百合子氏が出席し、観光業界に尽力する連盟会員に向けて、それぞれエールの言葉を贈った。

「めぐる」「たべる」「つかる」3つの視点で地域の宝探し 北海道最北「日本のてっぺん」稚内でイベント開催

2022年11月16日(水) 配信

展望台から見下ろす稚内のまち並み

 北海道本島最北「日本のてっぺん」に位置するまち稚内市で9月24日(土)、3回目のONSEN・ガストロノミーウォーキングが開かれた。

 JR稚内駅と駅前バスターミナルが併設された複合ビル「キタカラ前」をスタートし、「北防波堤ドーム」や、神職が常駐する神社としては日本最北に位置する「北門神社」、昭和20年代に、沖合底曳漁業の親方「瀬戸常蔵氏」の邸宅として建てられた「旧瀬戸邸」などを巡り「副港市場」に至る約7㌔のコース。当日は地元の高校生もボランティアとして参加者をもてなした。

 ガストロノミーポイントでは、味覚でも稚内を参加者に感じてもらえるよう「稚内ブランド」の食材をふんだんに使用した料理を用意。宗谷産のタコと稚内で水耕栽培された葉野菜を使ったカルパッチョ風サラダや宗谷産ホタテ入りミニ海鮮丼、勇知いもで作るプリンのポテラーナなどを提供した。

稚内の味覚を存分に
地域の魅力をPR

 稚内観光協会事業推進担当の岩木直人氏は、「3年ぶりとなる今年は、地元の方が稚内を再発見できるコースとグルメを取り入れることを意識しました。車で行く方が多い稚内公園などを徒歩で散策していただくことにしたので、登山的な要素も街中で楽しめることを知っていただけたと思います」とイベントを振り返る。

 「楽しく歩いて美味しい食べ物を食べられて嬉しかったです。また参加したいです」など、参加者からも好評を博した今回のイベント。

 ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構の堀口隆氏は「北の味覚を中心とした提供する食の充実」を稚内でのイベントの特徴に挙げ「食を提供するポイントが7キロのコースの中で9カ所設定されており、お酒の量も多く、まさにガストロノミーウォーキングの醍醐味を感じていただける内容となりました」と総括した。そのうえで、「終了後には継続開催を望む声を多くいただけたほか、参加者アンケートも満足度が94・3%、イベント推奨度が100%と高評価をいただくことができました。今後も、回数を重ねることでリピーターにも応えられるイベントに成長させていきたいです」と思いを語った。

ON・ガスイベント100回目に寄せて 

 2016年11月に大分県別府市で初めて開催したONSEN・ガストロノミーイベントも、9月23日に北海道稚内市で行われたイベントで100回目を迎えることができました。新型コロナウイルス感染症の影響でイベントが開催できない時期もありましたが、ここまでこられて感無量です。

 多様性のある日本の魅力を生かした各地域ならではのイベントを、長期滞在や食べ歩きを楽しむホッピングなどの形式も模索しながら続けてこられたのは、地域の皆様の協力のおかげです。

 イベントの魅力は、地のモノを食べながら美しい景色を見て1日を過ごすこと。そして、地元の人との触れ合いです。ここまで多くの方に喜んでいただけたのは、景色や食など日本の多様性を楽しめるということだと私は思っています。

 これからの観光業界は、コンテンツの時代になると思います。こうした時代の中で地域に人を呼び込むには、食や歴史などその土地ならではの素材をどう魅力的に発信できるかに尽きると思います。我われもさまざまな形式のイベントを全国で開催し、その力になりたいと思います。併せて、20年に台湾で開催したようにイベントの国際化も進めていきます。


 【ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構 理事長 小川正人】 

HIS、大阪万博推進室を新設 海外支店生かし訪日促す

2022年11月16日(水) 配信

万博開催前から、コロナ禍で培ったオンラインツアーの経験を生かし、関係人口増大もはかる

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)はこのほど、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開催に向けて、「大阪・関西万博推進室」を新設した。海外60カ国に現地支店を有するネットワークを生かして、市場調査を行うほか、日本文化の魅力を発信し、訪日旅行を促していく。

 同万博は2025年4月13日(日)~10月13日(月)に、「いのち輝く未来社会のデザイン“Designing Future Society for Our Lives”」をテーマに開催する。

 HISは万博開催前から、コロナ禍で培ったオンラインツアーのノウハウを活かしたVR(仮想現実)やAR(拡張現実)を用いて、自治体や企業などに関係人口の増大を促し、新たな技術やアイデアを創出する土壌作りにも取り組む。また、 大阪・関西エリアを中心とした地域または企業を現地とつなぎ、販路拡大などをサポートする。

 室長は平澤敦史関西事業部長が兼任して務める。また、担当役員は山野邉淳取締役となる。

鹿児島県旅行業協同組合、障害者支援研修開く 国体前に誰もが楽しむ観光地へ

2022年11月16日(水) 配信

視覚障害者への誘導のコツや声掛け方法などをレクチャーする

 鹿児島県旅行業協同組合(中間幹夫理事長)は12月9日(金)、かごしま県民交流センター(鹿児島県鹿児島市)で「~鹿児島をだれもが楽しめる観光地へ~観光・旅行のサポーター育成研修」を開く。2023年の国民体育大会「感動かごしま国体」を前に、観光地やレストランなどを利用する障害者を支援できる人材の育成によって、より多くの来県者をもてなしたい考え。

 当日は車イスユーザーでNPO法人自立センターてくてくの川崎良太氏による研修「心のバリアフリーとは」のほか、盲導犬ユーザーでアイメイト会長の春田ゆかり氏の講演「視覚障がい者への誘導のコツ」を開く。さらに、旅のユニバーサルデザインアドバイザーでUDラボ堤玲子氏が「レストランや土産物売場での声掛け方法」と題した、研修も実施する。

 対象は観光と旅行、サービス業の従事者のほか、一般の人。募集人数は15人。費用は無料。また開催後に、ユーチューブでも配信する。申し込み・問い合わせは鹿児島県旅行業協同組合まで。