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「津田令子のにっぽん風土記(66)」風を感じながら走り続ける~ 東京都・歌舞伎町編 ~

2020年10月18日(日) 配信

広々とした店内のクラブUp’s
税理士 内野洋介さん

 250ccのバイクでざわざわと左右に揺れる沖縄のサトウキビ畑を吹き抜ける風を感じながら走る。「その瞬間が最高の幸せ」という内野洋介さん。東京・新宿の歌舞伎町で、クラブUP’sなど4軒ものキャバクラ(キャバレークラブ)を経営する傍ら税理士という肩書を持つ多彩な顔の持ち主だ。
 
 店名の由来を、「アップスタートという言葉が好きで、成り上がりとか、成金とかいう意味なんですけどね」と若かりしころの思いを振り返る。
 
 周りを田んぼに囲まれた熊本の南部で生まれ育ち、故郷を離れたのは1994年。19歳のとき。東京の大学さらに大学院では機械制御の研究に明け暮れ、そののち2年間のサラリーマン生活を経て03年に起業する。
 
 幼いころから毎夜、田んぼ越しの向こうに広がる熊本市内のキラキラ輝く街の灯りを目にし、BGMで流れ続けるカエルや鈴虫の合唱を聞きながら、「いつの日にか東京に出て思い切り稼ぐぞ」という強い信念を持って以来、持ち前のガッツと風を読む力ですべての思いを叶えてきた。
 
 なかでも、日本を代表するギラギラな街・歌舞伎町への憧れは強かったと話す。「多様な人種、色々な事情を持った人間を受け入れてくれる土壌があるんです」と開業地に選んだ理由を語る。「怖い、ぼったくられる、入りづらい」という私のイメージを一笑する。
 
 「ダイヤ入りのロレックス、金色に輝くデュポンのライター、角目のSクラスのベンツ」は水商売で成功した人が手に入れたいと願う三種の神器だそうで、間もなくそれらすべてを手に入れることになる。しかし熊本時代に思い描いた憧れという名の夢を手に入れたにもかかわらず、充分な満足感を得ることはなかった。「空虚な想いだけが残ったんですね」と。内野さんに新しい風が吹き始めた瞬間だった。
 
 それから税理士になる勉強をし、資格を取り西新宿のタワーマンションに税理士事務所を開く。自身を東京志向の田舎者と自己分析するが、今でこそ「いつの日か故郷に戻る」と願う気持ちは強いが、当時は、がむしゃらに働くことで精一杯。最初の数年は故郷に足が向くことすらなかったという。
 
 「父親は熊本大学病院の名誉教授の職に就きながら市内にある総合病院の理事長兼院長をやっていて、兄は医師で妹が歯科医師なんですよ。いずれ、父や兄弟と一緒に病院経営をやりたいので帰りたいと思っています」と、満面の笑みで10年先を見据えた夢を語る。

 

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

 

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