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「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(3月号)」

2020年3月21日
編集部

2020年3月21日(土)配信

http://zoomjapon.info

〈巻頭言〉

クロード編集長

 2024年夏季五輪のホストタウンであるパリ。今月はその巨大イベントを担うであろう次期パリ市長選を控え、各メディアのトップニュースは選挙と新型コロナウイルスの話題とが二分しています。この時期は同時に、多くのフランス人が夏休みの旅行先を検討・予約し始めるころでもあり、本誌3月号では、例年通り、日本の一都道府県にスポットを当て、外国人旅行者のゴールデンルートと呼ばれる東京、京都をすでに巡った読者たちに向けて、地方都市の歴史や生活が作り上げた奥行きがある魅力を多角的に紹介。これまでに特集を組んだ広島県、北海道、熊本県に続き、今回は新潟県に注目。広大な越後平野と豊かな水、日本一の米どころ、そして日本酒の一大産地として知られる新潟の観光の切り札は何か、欧州出身のライターやカメラマンらが現地を訪れ取材しました。

(編集長 クロード・ルブラン)

特集 「新潟特集」

国際港としてのポテンシャルが高い新潟港

 新潟県を初めて訪れる外国人旅行者は、その広大な水田と、水路、陸路ともに整備された交通インフラに驚くだろう。この2つには関係がある。他地域に比べて、高速道路や新幹線が早くから整備され、極端に交通の利便性が高いのは、日本一の生産高を誇る米作り農家などの地元有権者たちが支持した新潟出身の元総理大臣、田中角栄の力だ。常に金権政治家として批判され、最後は金銭スキャンダルで失脚したものの、開発が遅れていた日本海側の地域に光を当て、田舎の暮らしを豊かにしようとした彼の取り組みは評価が高い。伝説の政治家が亡き今、県は多くの地域で過疎化や人口流出が加速し、危機感を隠せない。だが、新潟には安定した農業と世界に市場を広げる日本酒造り、アジアの中心となる港、昔ながらの街並みが残る観光スポット古町など、経済立て直しの切り札も多い。■地元新聞「新潟日報」編集長が語る県の歴史と今。■地場産業の観光化に挑戦する精密な金属加工技術の集積地、燕三条。■未来に向かって圧巻の進化を続ける長岡花火。■佐渡島の歴史をめぐる観光。■佐渡島から世界に響く鼓童の太鼓。■新潟県ゆかりの文豪、坂口安吾を知る。■電車天国新潟県。個性豊かな電車で旅を楽しむ。

〈ZOOM・JAPON 編集部発 最新レポート〉フランスでも広がる懸念

新聞の一面もコロナウイルス一色

 今年1月から中国や日本で感染拡大が続く新型コロナウイルス。フランスでは隣国イタリアでの感染拡大が報じられて以来、一気に緊張が高まりました。そして2月29日、国内での感染者数が100人(うち死亡者2人)に達したとき、フランス保健省は、室内など閉ざされた空間に5000人以上が集まるイベントの禁止を決定。この政府方針を受けて、パリで開催中だった冬の風物詩ともいえる国際農業見本市が、翌日の開門を断念し話題になりました。続いて、3月12―15日に本誌の配布準備も進めていた10万人強の来場者を動員するパリ旅行博も、中止を発表。旅行関連業者にとっては痛手の事態、とくに日本旅行を扱う業者や日本の自治体にとっては、今夏の東京オリンピック・パラリンピック開催時期に向けたインバウンドプロモーション時期でもあるだけに、非常に残念な状況です。当編集室でも、近ごろ、花見を楽しみに4月上旬から2、3週間の日本旅行を予定していた人たちから、旅行をキャンセルすべきか迷っているという話を聞く機会が増えました。旅行後の帰国時に、自国への入国を制限されることを心配しているようです。一刻も早い事態の収束を願うばかりです。

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉

 

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