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「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(105)伝える情報で日々の仕事に価値を創る 到着前からおもてなしは

2019年10月5日(土) 配信 

画像はイメージ

 講演先で「新幹線の改札口でお待ちしております」と確認メールが入りました。

 先方とは初めてお逢いするので少し不安でしたが、「ホームページでお顔は確認していますので大丈夫です」と言われ、安心することができました。

 改札口での出迎えには本当に驚かされました。まず、「西川様」と書かれたお迎えボードが、ほかのボードと比べて2周りも大きいのです。しかも、3つの改札口から出てくるお客様一人ひとりに、そのボードがしっかりと見え、注目してもらえるように、「西川さんではないですか」といった声が聞こえてくるかのように、ボードを動かしながら、お客様を笑顔で見ているのです。

 そのボードはすぐに目に留まり、ほっとした瞬間「西川様ですね。お待ちしておりました」と声を掛けてくれました。

 これまで、こうした機会はたくさんありましたが、そのときはいつも「無事にお逢いできるだろうか」、「改札口は1つだろうか」、「どんな方が迎えに来ているだろうか」などと、不安に感じていました。

 実際うまく逢えずに、うろうろしたことも何度かありました。念のために携帯番号を知らせてくれる人もいます。万全の準備はできていても、その場で何が起こるかは分かりません。大切なことは、お客様に安心感をいかに事前に提供することができるかです。ミーテイングポイントの写真や、お迎えするときに使用する旗、あるいは迎えに来る人の写真まで送ってくれた例もありました。

 さらに、車までの案内時にも気を使うポイントがあります。

 お客様の荷物や車までの階段などに気を配る人は多いですが、新幹線など長く乗車された人をそのまま車に案内するのではなく、目的地までの移動時間を伝え、お手洗いなどの時間を取って上げることも忘れてはならないことです。

 10分の到着時間であれば、休憩は旅館に着いてからでも良いですが、30分以上掛かれば、「トイレに行っておけば良かった」ということになりかねません。旅館での数々のおもてなしも、この時点で不満を創ってしまっては、その価値は十分にお客様に伝わらなくなってしまいます。到着される前から、おもてなしは始まっています。

 車内で、冷たいおしぼりを準備した車に乗ったこともありますが、使ったあとのおしぼりの扱いに困ったこともあります。喜んでもらおうと始めたお迎えやおしぼりサービスが、かえって気の利かない旅館だと思われてしまうことは、本当に残念なことです。到着までに車内で何を伝えるのか、会話まで考えてお迎えサービスの価値を高めていきましょう。

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

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