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「提言!これからの日本観光」“MaaS”で観光

2019年5月18日(土) 配信

観光立国への前進をはかるために“MaaS”の導入を

 近年、欧州を発祥の地とする“MaaS”が、俄然注目されつつある。国では観光庁などが中心になって、この“MaaS”の考え方を観光インフラ整備との関連で導入、観光客の円滑な移動に資するべく「『さまざまな移動手段を最適の組み合わせで利用客のニーズに応じて選択、統合したサービスの提供』を早急に検討するべき」ことを示唆している。

 “MaaS”とは「Mobility・as・a・Service」の頭文字をとったものである。すなわち、①移動にかかわるあらゆるサービス(公共交通機関によるものと私的な輸送手段)をリストアップして②顧客に選択肢(情報)を提供する。このなかから、顧客ニーズに合わせて③最適なサービス選択とその組み合わせを提案④申込みを受付⑤決済する――。これらを「一貫処理」するプログラムを会社、団体などが構築することをいう。その中には、規制緩和を前提とするが、自家用車の有効活用(カーシェアリング、相乗りなど)、さらに、自転車のレンタルなども含まれる。すなわち、顧客の移動に対するニーズを満たすサービスを検索(選択)、組み合わせ(編集)、予約(申込)、決済(発券)までをコンピューターシステム上で完結させ、商品化することを内容とする。これによって、これまでの移動手段の「所有」から脱皮して、もっぱら「利用」に着目したサービスが可能となり、自家用車などの保有コスト負担を低減するとともに、公共交通機関の活用、さらには自家用車の有効利用(相乗りや遊休時の活用)も可能となる。さらに、レンタサイクルも含め、各手段間におけるつなぎ部分に徒歩移動も挿入して全体の移動ニーズを効果的に満たせる結果、道路交通や公共交通の異常混雑が緩和され、移動空間の効率的利用が実現する。

 今後も増加するとみられる訪日客の円滑な移動も可能となり、また、邦人観光客も公共交通と自家用交通手段を継ぎ目なく結べる。このため、より多くの観光客を迎えられるので、観光効果も高まると期待される。

 交通機関同士の無駄な競争がなくなり、交通手段のもつ特色を活かして、現有設備でも相互連携により量・質共に高度なサービス提供が可能となろう。

 その結果、交通混雑の緩和で、観光地の環境保全(無駄な交通がなくなり環境破壊の低減に貢献)も前進するだろう。

 このように、“MaaS”の観光への活用はまさに、「観光立国」を掲げる現下の日本に急務と考えられる。ただし、実現のためには現行法制と各種規制の改革、緩和(自家用車の多目的利用。また、公共交通機関の規制緩和)が前提となり、秩序見直しにもつながる大きい変革を伴う。しかし、それによる前述の諸利点を考えると、この際、交通機関の公と私、所有と利用の関係に関わる新しい秩序を構築して、移動の円滑を確保することにより、「観光立国」への前進をはかるべき時期が、到来したように思われてならない。

須田 寛

 

日本商工会議所 観光専門委員会 委員

 
須田 寬 氏

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