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空港のレストラン ― もったいない不調和

2013年2月1日
編集部

 早朝、羽田空港に到着した。フライト時刻まで少し時間があったので、レストランでコーヒーを飲みながら飛行機を眺めていた。すると、スーツ姿の若いサラリーマン3人が近くの席でカツカレーを食べ始めた。「仕事に立ち向かう前の早朝からカツカレーを食すとは、素晴らしい姿勢だ」と感心していた。

 間もなく、そのうちの1人の青年が席を立ち、カウンターの女性に向かって歩いて行った。「本当は全部食べたいのだけど、カレーが少なすぎるので……」と、毅然とした態度で半分以上も残っているまっ白いご飯を返却したのだ。見渡せば、残りの2人の男も、別のテーブルでカツカレーを食べている男の皿も皆カレーが極端に少なく、ご飯だけが残っていた。早朝からカツカレーを注文するということを考えれば、皆お腹は減っているのだ。3人の男たちのグループの別の1人は、カレーの無くなったむき出しのカツだけで白いご飯を食べていた。

 私はこのような風景を何度も目にしてきたし、実際自分も似たような経験を多々しているので、ご飯を半分以上残してカウンターに返しに行った青年の無念な気持ちがすごくわかる。本当は、余程の場合でない限り、注文した料理を半分も残して返却なんかしたくはないのだ。

 今さら言うまでもないことだが、カツカレーは、カレーとカツとご飯のハーモニーを楽しむもので、どれか一つでも不完全であれば、すべてが台無しになってしまうという見かけ以上にデリケートな料理である。カレー専門店が出すカツカレーと、トンカツ屋さんが出すカツカレーも、それぞれ重きの置き方に微妙な差があるから面白い。

 空港内のカツカレーは決して安くはない。私なんかは「どうしてこのお店はお客を笑顔にするために、カレーをもう少したっぷりかけてあげないのだろう?」と悔しい気持ちになってしまった。店員だって決して悪気があったわけではない。カウンターの女性は顔を真っ赤にして丁寧に謝り、厨房から今度はカレーがたっぷりとかかったカツカレーが出てきたのだから。

 冷静にしっかりと自分の気持ちを伝えた青年の態度は立派だと思った。しかし、料理屋さんにとって、このテの客との不調和は非常にもったいない。一度でもこういうことがあると、客は二の足を踏んでしまうものなのだ。

(編集長・増田 剛)

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