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旅館の稼働率37.8% ― 多様な宿泊スタイルに柔軟な対応も

2016年6月1日
編集部

 観光白書の16年度版を見ると、15年の年間外国人の延べ宿泊者数は、前年比48・1%増の6637万人泊と、日本における延べ宿泊者数全体5億545万人泊の13・1%を占めたことになる。

 また、14年から15年にかけての延べ宿泊者数の推移では、3大都市圏は2907万人泊から4118万人泊へ41・6%増加。一方、地方部は1575万人泊から2519万人泊へ59・9%増加し、3大都市圏の伸び率を大きく上回った。

 宿泊施設の客室稼働率の全国平均は60・5%。東京都や大阪府は80%を超えたが、長野県は35・7%で最も低く、50%を割ったのは12県もあり、全国的に見れば、客室はかなり余っていることがわかる。

 宿泊施設のタイプ別の客室稼働率は、シティホテルは79・9%と約8割、ビジネスホテルも75・1%と高水準。リゾートホテルは57・3%で、旅館は37・8%と厳しい。また、外国人延べ宿泊者の割合を宿泊施設タイプ別でみると、シティホテルが30・8%と最も多く、約3割を占めた。次いでリゾートホテルが13・1%、ビジネスホテルが11・0%と続き、旅館は6・8%にすぎない。

 一方で、注視すべきデータも表れている。日本百貨店協会が発表した16年4月の外国人観光客の総売上高は前年同月比9・3%減の約180億円と、39カ月ぶりに前年を下回った。それも1割近くの減少だ。3年以上続いた“爆買い”現象も、終わりを告げるときが来たのかもしれない。

 これら数値も踏まえながら、政府は規制改革の一環として、民泊を解禁する。ここに民泊というカテゴリーが加わると、シティホテルやビジネスホテル、旅館などの勢力地図に少なからず変化が生まれるだろう。「都市部で食い合い、地方部にはあまり影響を与えない」という考え方もあれば、「現状でも低い旅館の稼働率がプラスに働く要素はない」という捉え方もあるかもしれない。

 だが、民泊はもはや宿泊業界だけの問題ではない。空き部屋がある場合、定期家賃収入よりも、民泊として部屋を提供した方が収益が見込める場合、家主はどちらを選ぶだろうか。近隣とのトラブルがさらに増え、家賃の上昇などさまざまな影響も考えられる。

 ホームセキュリティのALSOK(アルソック)は、民泊を始めるオーナーや事業者に対して、民泊物件の運用に必要となる消防設備の設置や、火災の遠隔監視など防災・防犯対策、応急救護に必要なAEDの販売・管理、清掃業務などをワンストップで提供する「民泊運営サポートソリューション」サービスの提供を始めた。

 規制緩和とは、こういうことだ。新しいビジネスが瞬時に生まれ、空白地帯や隙間部分に液体が忍び込むように広まっていく。

 新しいビジネスの土壌では、旅館も革新が必要だ。シティホテルは平日のビジネス出張が見込めるのに対し、休日前しか客室が埋まらない温泉地の旅館は、雇用の面でも厳しい。

 平日も1泊2食での対応が主体では、今後も稼働率の上昇は期待できない。なぜ、旅館の稼働率が低いのかを真剣に考えなければならない。長期滞在など、多種多様な宿泊スタイルに対応できる柔軟さも必要ではないか。

(編集長・増田 剛)

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