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地域ガイド案を討議、導入については賛成多数、通訳案内士制度

検討会のようす
検討会のようす

 観光庁は4月22日、通訳案内士制度のあり方に関する検討会(第8回)を開き、新たに導入を検討している地域ガイドについて、旅行業界団体や旅行会社の有識者らが討議した。導入については賛成意見が多数。

 地域主体でガイドの養成・確保を目指す地域ガイドの導入案について、和歌山県商工観光労働部観光局観光交流課長の櫻井紀彦氏は、「現行の特例ガイドの研修だけでは語学力や知識が不十分で、旅行業界や団体と連携して解決する必要がある」と述べ、国と地域でガイドを2分化しても、一体となって考えなければいけない面もあると主張した。和歌山県は全国で初めて特例のガイドを育成し、世界遺産の熊野古道を中心にガイド体制を整備している。

 通訳案内士を活用した旅行サービスを展開するトラベリエンス社長の橋本直明氏は、「コスト負担に耐えられずに特例ガイド制度を辞めた自治体もある。地域ガイドではどのように解決するか」と課題を挙げた。観光庁側は「コストは地域である程度飲み込んでいただきたい。費用も時間もかかるものと考えている」と回答した。

 全日本通訳案内士連盟の黒崎豊子氏は、「地域ガイドと通訳案内士をひとまとめにすると、外国人に混乱を招く恐れがある」と名称や立場を統合することの危険性を訴えた。観光庁側は「地域ガイドは資格区域内では通訳案内士と同じだが、違いが分かるようにしなければいけない」と方向性を示した。

 日本旅行業協会(JATA)国内・訪日旅行推進部部長の興津泰則氏は、「新制度化に目が向きがちだが、通訳案内士の存在は大変重要。現状で全国を通して案内できるのは案内士資格保持者しかいない。しかし、資格保持者は時代のニーズに対応し、スキルアップをはかれているだろうか。案内士のスキルアップや活用についても考えるべき」と強調し、そのうえで地域ガイドとの相乗効果が生まれる制度構築や、活用をするよう求めた。

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