「全国薬草フェスティバルinひだ」9月7日(土)開催 薬草のまち・岐阜県飛騨市で

2024年8月21日(水) 配信

「全国薬草フェスティバルinひだ」は9月7日(土)開催

 岐阜県飛騨市は9月7日(土)、「全国薬草フェスティバルinひだ」を開く。同市で毎年開催している「飛騨市薬草フェスティバル」をリニューアルし、今年から名称を変更して、全国の関係者が集まるイベントとして位置付けた。

 イベントでは「健康生活」をテーマに市内外から72団体が参加し、薬草に関するワークショップや販売、展示などを行う。

 フェスティバルでは、お茶、パン、菓子類、食品類、化粧品、入浴商品、アロマ商品など、飛騨市内の薬草商品だけではなく、全国からさまざまな商品が集まる。

 体験メニューは、松を使ったオイルづくり、野草調味料づくり、野草のブレンド、ハーバリウムやバスボム・石鹸・化粧水づくり、アロマブレンド・蒸留、お灸体験、ヨガ、森歩きなどをそろえた。

 開催期間は、9月7日(土)午前10時~午後3時。メイン会場は、古川町公民館と飛騨市文化交流センター。サテライト会場は、飛騨市古川町内各所。

 また、飛騨市の薬草のまちづくりをテーマにした本『薬草を食べる人びと~北アルプスが生んだ薬箱のまち・飛騨』の出版記念講演を行う。

 記念講演「薬草のまちに魅せられて ~私たちが本作りを決めた本当の理由~」は、9月7日(土)、午前10時半~午前11時半。古川町公民館で開催。講演者は、共同通信社調査部部長の垂見和磨氏と、世界文化社書籍出版担当役員の原田敬子氏。

 同書は10月1日(火)に発売予定。薬草フェスティバル会場で先行販売する。価格は税込み1870円。

来館者数300万人突破、香川県・四国水族館

2024年8月21日(水)配信

セレモニーのようす

 四国水族館(香川県・宇多津町)は8月19日(月)、来館者数300万人を突破した。2020年4月の先行オープンから、休館日を除く営業1536日目での300万人達成となった。

 同日、記念セレモニーを行い、300万人目の来館者に「ゴマフアザラシ特大ぬいぐるみ」の記念品を贈呈した。

 四国水族館は瀬戸大橋のたもと四国の玄関口に位置する宇多津町にあり、「四国水景」をテーマに約400種1万4000点の生きものを展示している。

第15回辻静雄食文化賞の贈賞式開く 真田純子氏の作品と「Chez Inno」手島純也料理長が受賞

2024年8月20日(火) 配信

(左から)辻芳樹氏、手島純也氏、真田純子氏、選考委員の門上武司氏

 辻静雄食文化財団(代表理事=辻芳樹・辻調グループ代表)は8月19日(月)、辻調理師専門学校東京(東京都小金井市)で第15回辻静雄食文化賞の贈賞式を開いた。

 受賞作は「風景をつくるごはん―都市と農村の真に幸せな関係とは」(著者=真田純子氏)。また、専門技術者賞には、「Chez Inno(シェ・イノ)」(東京都中央区京橋)料理長の手島純也氏が受賞した。

 同賞は、よりよい「食」を目指し、新しい世界を築き上げる作品や人を顕彰するもので2010年に創設。冒頭、辻芳樹代表理事は「手探りでスタートしたこの賞も15回を数え、ここまで育ててくださった多くの方々に感謝を申し上げたい」と謝意を述べた。

 受賞作「風景をつくるごはん―都市と農村の真に幸せな関係とは」は、「食文化と農村風景を結びつける新しい視点から、そこに関わる私たちに環境の保全を追求した風景と食の美しさの可能性を示唆した」(選考講評)ことなどが贈賞理由。

 著者の真田氏は「私はもともと工学系の研究者で、とくに風景を対象にする研究をしてきた。工学系の枠の外である食の分野で評価していただけたことを本当にうれしく思う」と喜びを語った。

 専門技術者賞の手島純也氏は「日本におけるフランス料理の継承者として、フランスで学んだ先行世代が持ち帰った伝統的技術を受け継ぎ、その卓越した技術力で現代に開花させることによって次世代に手渡そうとする強い意志」(選考講評)が高く評価された。

 手島氏は「自分がフランス料理人として生きているのは先人のシェフたちがフランス料理の技術や文化を持ち帰ってきてくれたおかげ。生涯をかけて継承していきたい」と想いを述べた。

「WEST EXPRESS 銀河」車両見学会、9月14日(土)に和歌山県新宮市で

2024年8月20日(火)配信

WEST EXPRESS 銀河

 西日本旅客鉄道(JR西日本)和歌山支社とWEST EXPRESS銀河受入協議会は9月14日(土)、和歌山県新宮市のJR新宮駅で、長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」の車両見学会を開く。

 8月30日(金)まで参加者を募集している。往復はがきで、和歌山県新宮市商工観光課に申し込む。参加無料だが、JR西日本移動生活ナビアプリ「WESTER」の登録およびJR西日本和歌山支社公式SNSのフォローが必要となる。募集人数は300人。

 見学会当日は車両外観、車内見学(約40分間)や子供制服着用・記念撮影、マルシェイベント、スーパーボールすくいなどを行う。

短編ホラーを音声化「音声AR肝試し」、17都道府県で10月31日まで

2024年8月19日(月)配信

特定のスポットで音声や音楽が楽しめる

 エイベックス・アライアンス&パートナーズ(丹雅彦社長、東京都港区)は、KADOKAWA(夏野剛社長、東京都千代田区)が運営する日本最大級のWeb小説サイト「カクヨム」と共同で10月31日(木)まで、特別企画「音声AR肝試し」を17都道府県で実施する。

 同サイトで募集した短編ホラー作品のなかから、優秀作品に選出された21の作品を音声AR化し、エイベックスが運営する音声ARアプリ「SARF」で配信する。GPSを使い特定の場所に入ると、音声コンテンツが聞ける仕組み。音声による肝試し体験が楽しめる。

 音声コンテンツは場所の特性や、元となる小説の概要により、1つのスポットにとどまり10―20分程度の怪談を聞く「滞在型」と、複数のスポットを移動しながら聞く「周遊型」のいずれかで構成する。

 配信場所は、以下の通り。

<北海道・東北>北海道(名寄市周辺)

<関東>茨城県(日立駅前付近)、群馬県(伊香保温泉石段街周辺)、栃木県(鬼怒川温泉)、千葉県(柏商店街周辺)、東京都(隅田川テラス、根津おばけ階段)、神奈川県(生田緑地、元住吉周辺)

<中部>石川県(金沢市茶屋街周辺)、長野県(松本市周辺)

<近畿>大阪府(大阪城)、京都府(大文字山登山道付近)、兵庫県(芦屋市打出町周辺、須磨海水浴場、姫路城)

<中国・四国>香川県(金比羅山)、愛媛県(道後温泉)、高知県(四万十川佐田沈下橋付近)

<九州・沖縄>長崎県(佐世保中央駅前付近)、熊本件(熊本市中央郵便局付近)

秩父鉄道と秩父鉄道観光バス、トリックアート有隣倶楽部にお化け屋敷 10月31日(木)まで長瀞になかったレジャーを提供

2024年8月19日(月) 配信

長瀞リアルお化け屋敷「FPS」のイメージ

 秩父鉄道(牧野英伸社長、埼玉県熊谷市)とグループ会社の秩父鉄道観光バス(里見英雄社長、埼玉県熊谷市)は10月31日(木)まで、運営する「長瀞トリックアート有隣倶楽部」(埼玉県・長瀞町)内でお化け屋敷「長瀞リアルお化け屋敷『FPS』」を開いている。同建物内で使用していない部屋の特徴を生かしながら、長瀞になかったレジャーを提供し、多様なニーズに応える。

 長瀞リアルお化け屋敷「FPS」は、お化け屋敷プロデュースするZAUNTED(マイケルティー・ヤマグチCEO兼COO、東京都杉並区)による企画で制作された。歴史深い本物の邸宅の部屋が放つ恐怖や、畳の部屋へ土足で潜入する緊張感のなかで挑むホラーゲームのような体験を楽しめるという。

 料金は大人1500円、子供800円。大人が2人以上の同時に入場する場合は、1人当たり1250円となる。

せとうち地域周遊スルーガイド 通訳ガイドの受講生を9月13日(金)まで募集

2024年8月19日(月) 配信 

「せとうち地域周遊スルーガイド育成事業」の参加者を募集する

 せとうち観光推進機構(広島県広島市)はこのほど、「せとうち地域周遊スルーガイド育成事業」(受託事業者・IGLOOO、ワヲジャパントラベル)を行う。訪日外国人が増加するなか、インバウンド業界が抱えるガイドの人材不足を解消するべく、せとうちエリアを拠点に活躍を目指す英語ガイドに向けた実践的な研修を実施している。

 研修内容は、せとうちエリアの英語ガイドとしての基礎知識を習得する座学講座や、観光スポットの下見や現地での模擬ガイディングを行う実地研修を通して、ガイドとしての知見や実戦経験を培うもの。

 さらに、せとうちエリアのツアーを催行している旅行会社へのプレゼンテーションを行う場や、2023年度から導入している認定制度を通して、受講生の今後のガイドとしての活躍支援も行っている。

 3年目となる今年度の研修は、9月13日(金)正午まで応募を受け付ける。

「事故・危険地点アラート」で安全性向上へ  「行程表クラウド By NAVITIME」に新機能

2024年8月19日(月) 配信  

「行程表クラウド by NAVITIME」で、「事故・危険地点アラート」機能の提供を始めた

 ナビタイムジャパンは8月19日(月)から、貸し切りバス対応の行程表作成Webサービス「行程表クラウド By NAVITIME」で、「事故・危険地点アラート」機能の提供を始めた。

 旅行会社やバス事業者がこれまでに実施した旅行から、大型バスの運行に危険な場所を行程表クラウドに登録し、データを蓄積する。社内のサービス利用者間で情報を共有し、スポット検索時や行程表作成時に登録された地点が含まれる場合は、アラート表示で注意喚起する。

 このほか、バス専用カーナビアプリ「バスカーナビ」でも、登録された情報を確認できる。行程表作成者だけではなく、実際にバスを運転するドライバーも、運行前に確かめることが可能。

 同社は、「この機能を使うことで、社内メンバーそれぞれの知見や情報を一元化し、より安心安全な行程表作成や運行の支援が可能となる」とした。

「観光革命」地球規模の構造的変化(273) 中央依存から地域自律へ

2024年8月18日(日) 配信

 北海道の道北地域で7月24日(水)に記録的な大雨が降り、各地で河川の氾濫や増水が生じて、約7000人に避難指示が出された。札幌管区気象台によると、留萌市で記録された24日未明までの6時間雨量115㍉は、平年の7月1カ月分の雨量を超えていて、過去にないほどの激しい雨が短時間に降ったとのこと。

 近年は地球温暖化などの影響で日本付近の海面温度が著しく高い状態が続いており、専門家は激甚水害の発生を警告している。気候変動に伴う激甚水害に対して、国土交通省はあくまでも従来通りの国土強靭化政策に固執している。要するにダムを造り、河川の堤防を高くして流量を増やすことを金科玉条にしている。そのため今年度の国交省公共事業関係費当初予算は約6兆円、そのうち国土強靭化予算は約4兆円。

 一方、森林水文学の専門家は「氾濫せずに流せる流量を増やしても降水量がそれを上回れば必ず洪水が起こる」と警告している。降水量の劇的増加、インフラの老朽化、過疎化や森林放置など複合的要因が重なって、日本の従来の治水政策は限界に達している。そのため、むしろ山林の保水力・貯水力に着目して森林の維持管理への尽力が重要になる。

 世界に冠たる森林大国・日本で6月から新税「森林環境税」の徴収が始まっている。1人年間1000円を個人住民税に上乗せされて徴収される。年に約600億円の税収は「森林環境譲与税」として自治体に全額配分される。

 日本の森林面積の約6割が私有林、約4割が人工林で適切に間伐を行う必要があるが、所有者の高齢化や所在不明などで管理不十分による森林荒廃が深刻化している。森林環境税を活用して森林整備人財の確保・育成を行うことが必要不可欠だ。

 北海道では人口減少が急激に進んでおり、若手人財の確保が急務になっている。政府は2009年に「地域おこし協力隊」を発足させ、都市部の若手人財が過疎地域で大活躍している。隊員の約65%が任期終了後も地域に定住しており、素晴らしい成果である。

 日本はいま大きな曲がり角を迎えており、従来通りの中央政府主導だけでなく、地域の自律性が問われている。観光面でも地域における民産官学の協働による地域資源の持続可能な活用に基づく自律的な地域観光振興が不可欠になっている。

 

 

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

 

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(163)接客はフロアースタッフだけのものではない 「ここで良かった」と思わせる

2024年8月17日(土) 配信

 

 初めてのレストランで、スタッフがメニューを見せ「決まりましたら、お声掛け下さい」と案内しました。オーダーしようと顔を上げたとき、ちょうど料理を運ぶスタッフが近づいて来ました。小さく手を上げてサインを送りましたが、フロアスタッフは気付いてくれません。料理を運ぶことに一生懸命で、周りがほとんど見えていません。テーブルに料理を置くと、すぐに次の料理を運ぶため戻って行きました。

 今度は、少し大きな声でスタッフを呼びましたが、聞こえないようです。逆に周りのお客様から見られて、恥ずかしい気持ちになりました。人手不足と十分な教育ができずに、現場に送り出さなければならない現状が、多くの企業の悩みでもあります。フロア全体に気配りできるスタッフがそろっていないのでしょう。

 ただ、お客様に「ここで良かった」と感じてもらう方法は、フロアスタッフの接客だけではありません。料理で感動を創造するのはもちろん大切ですが、料理のおいしさを感じるのは舌ではなく脳です。脳に「ここで良かった。きっとおいしいに違いない」と思わせることが大切なのです。

 私が何度も利用するホテルやレストランでは、これを上手く活用しています。あるホテルの朝食会場では、卵料理コーナーのシェフが、お客様のオムレツを黙々と料理するだけでなく、お客様に一生懸命話し掛けながら、出来上がるまでの待ち時間を楽しいときに変えていました。別のホテルでは、シェフがメイン料理を厨房から運び、お客様にあいさつしていました。ふだん顔を見る機会のないシェフのあいさつに感動し、その日の料理のおいしさを何倍にも引き上げてくれました。

 カウンター席だけの、小さなレストランを訪ねたときです。最初のあいさつで、シェフが非常にシャイな方だと分かりましたが、料理をはじめる前には、魚や野菜などの食材を目の前で見せて説明してくれたのです。

 料理をされてしまうと、食材の元の姿は分からなくなります。また、馴染みのない、知らない食材は、説明されるだけではイメージもできません。食材を先に見せてもらうことで「おっ」という驚きや、新しい発見に出会えるうれしさを感じたのです。

 さらに感動したのは、タブレット画面を見せながら、「この農家が畑でつくられた野菜です」と、産地の風景や生産者とのツーショットの笑顔のようすを見せてくれたことです。市場で食材を仕入れるだけではなく、直接生産者に逢いに行き、確かな品質を感じたものを仕入れるシェフの姿と生産者の笑顔にも、非常に魅力を感じました。それが、そのレストランにリピートする大きなきっかけとなったのです。

 
 

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。