サービス講座を開く ホテル清風苑を会場に リョケン

2018年9月22日(土) 配信

全国から27人が参加

 リョケン(静岡県熱海市)は9月13、14日の2日間、新潟県・月岡温泉のホテル清風苑で「サービス技能向上講座『接客基礎・料理提供編』」を開いた。今回で29回目を迎え、全国13施設から27人が参加した。

 同講座は旅館・ホテルの接客や教育担当者、経営者、支配人などを対象に、接客の基礎知識とスタイル別の料理提供に加え、サポートが必要なさまざまな客への対応を指導した。参加者は同じ立場の人らとともに、おもてなしの現場に直結する内容を学びながら課題を共有し、交流できる貴重な時間を過ごした。

 13日の講座では、接客の心構えから話し方の基礎と言葉の選び方、接客英会話や和室マナーなどを指導。14日には、料理の提供手順や食事会場別のサービス、車イスや高齢者などのサポートが必要な人への理解と対応のヒントを伝授した。

 会場のホテル清風苑は今年で創業90周年を迎え、7月にさらなる高質化に向けてグランドフロア「GENJI香」をリニューアル。参加者は、生まれ変わったばかりの最上位客室と専用ラウンジなども見学した。

〈観光最前線〉長岡のからくり酒杯

2018年9月21日(金) 配信

欲張ると「ます酒」になります。

 「満つれば欠く」というメッセージを形にした杯が、新潟県長岡市にある。江戸時代から伝わる十分杯(じゅうぶんはい)だ。

 なみなみと酒を注ぐと「あら不思議」。底の穴から一滴残らず流れ出てしまう。サイフォンの原理を応用したからくり酒杯は、ほどほどの大切さを今に伝えている。近年は長岡大学の学生さんがゼミ活動で取り上げるなど、地元でも見直されている。

 杯の中心には「飾り」という突起があり、米俵や梅などがデザインされている。一点ものと出会うには現地が一番と、先日出掛けてみた。

 数軒訪ねて、飾り部分がトリの杯を発見。十分杯を巡り店員さんとの会話も弾んだ。今回は「ネットで便利」より「探す楽しみ」に軍配。「工房を訪ねて」の続編もそのうちに。

【鈴木 克範】

台湾・屏東の魅力PR 国内旅行会社と交流も

2018年9月21日(金) 配信

あいさつする黄國維副局長

 台湾南部の屏東(ピントン)県政府主催による観光推進商談会・懇親会が9月5日、シェラトン都ホテル大阪(大阪市天王寺区)で開かれた。来日した約30人の訪問団メンバーが、日本の旅行会社や観光団体関係者らに同県の魅力をPRした。

 屏東県は台湾最南端の県で、高雄国際空港からはバスで約1時間の距離。墾丁国家公園やサンゴ礁でできた島・小琉球など、台湾屈指のマリンリゾートとして知られる。原住民も多く住んでおり、原住民の文化体験なども楽しめる。

 ドラゴンフルーツ、マンゴーといった南国特有のフルーツ類や、マグロ、サクラエビに代表される海の幸など、味覚も豊富。地元産カカオを使ったチョコレートは、チョコの世界品評会で高い評価を得ており、屏東土産として人気が高い。

 説明会で登壇した屏東県観光宣伝局の黄國維(コウ・コクイ)副局長は「屏東は、日本ではまだあまり知られていないが、マリンリゾートや原住民文化など、観光資源は豊富にある。近年はエコロジーの旅も盛んで、教育旅行向けにも力を入れている」と魅力を紹介。そのうえで「来年2月19日から3月3日までは、世界的に有名な台湾の一大イベント『ランタンフェスティバル』が屏東で開かれる。屏東人は情熱的な人が多いが、関西の方も情熱的な人が多いと思う。ぜひ遊びにお越しください」とアピールした。

 懇親会には、台風21号の影響で到着が遅れていた屏東県の潘孟安(ハン・モウアン)知事も合流。日本側からは、近鉄グループホールディングスの米田昭正常務や近畿日本ツーリスト関西の三田周作社長など、約70人が参加し親睦を深めた。

ことりっぷとお揃い 自分だけのフォトブックが作れるサービス

2018年9月21日(金)配信

「フォトブック」完成イメージ

昭文社はこのほど、全日本空輸(ANA)とコラボレーションした「旅のしおりフォトブック」キャンペーンを開始した。同社ガイドブックシリーズ「ことりっぷ」の創刊10周年記念「ことりっぷ 10周年の10のこと」の、6番目の企画。ひけしやのフォトブックアプリ「Mags Inc.」にて、来年8月末(予定)までの1年間の期間限定で「ことりっぷ」とお揃いのフォトブックが作れる。

 「フォトブック」の誌面のデザインは、ことりっぷと同じフォーマットで作成する。サイズとフォトブックの用紙もことりっぷ本誌と同じ。利用者はテンプレートと手持ちの画像を選ぶだけで、自動でレイアウトが行われる。また、画像やテキストをひとつずつこだわって編集することも可能で、画像の補正・加工やテキストの修正、拡大縮小に加え、フォントの色や書体も選択できる。

 さらに、一度テンプレートをダウンロードすれば、オフラインや機内モードでも利用できる。ことりっぷの書籍版同様、巻頭には旅の計画やテーマを入れることができるページも用意。編集したページは画像で保存したり、アプリから直接SNSやメールで画像を共有したりすることもでき、旅のプランを友達と共有する「旅のしおり」としても使える。

フォトブック製作 手順

1:

フォトブックアプリ「Mags Inc.」を手持ちののスマートフォンにダウンロード(パソコンからは利用できない)

2:

スマートフォンでことりっぷWEBサイト内の特設ページを表示し、「テンプレートを見る」をクリック

3:

フォトブックアプリ「Mags Inc.」が起動し、キャンペーン専用ページが表示される。

4:

「旅のしおりフォトブック」テンプレートを選んで編集スタート。

アプリ画面イメージ (左:作成画面例 右:完成画面例)

 

 

 

 

 

カメラガールズと農村地域を活性化 東武トップツアーズ

2018年9月21日(金) 配信

農村カメラガールズ

東武トップツアーズ(坂巻伸昭社長)はこのほど、ビートル(小長井慶彦社長)が運営するカメラ女子サークル「カメラガールズ」と業務提携契約を結んだ。とくに「農村カメラガールズ」と連携をはかり、農村地域の活性化を目指す。農村カメラガールズは今年3月、農林水産省との連携で、農村の魅力発信を推進すると発表している。

 カメラガールズは現在約5900人が所属。そのなかで地方創生に興味があり、都心に在住する会員が実際に訪れ、現地調査や撮影会などを実施。地域のブランド育成や情報発信を行っている。

 提携で取り組むのは、①地方創生関連事業における提案・企画に関する協業②地域誘客のためのプロモーションに関する協業③各農村を対象とした旅行商品の造成と集客に向けた協業――の3つ。

 今後、東武トップツアーズは農村ガールズが持つブランディング力や情報発信の実績を生かした農村へのツアー造成を行い、農村への誘客を促進する。

【特集No.503】オーバーツーリズムの波、各地で  混雑や渋滞、マナー違反など問題に

2018年9月21日(金) 配信 

1725号1面イメージ

 訪日外国人旅行者数は毎月のように過去最高を更新し、全国津々浦々に足を延ばすようになった。観光消費で潤う地域も少なくない。しかし、一部で受け皿の容量を超えて観光客が押し寄せ、地域に悪影響を及ぼす「オーバーツーリズム」と呼ばれる問題が散見されるようになった。交通渋滞や混雑、マナー違反、違法民泊、住民とのトラブルなどが代表的な例だ。今回は各地域で起きている問題や対策を取材した。大きくうねる観光産業で、これまで見えづらかった影の部分に光を当てる。 
 【平綿 裕一】

受皿の容量超える  一部地域に集中、国内外で苦慮

道に広がる訪日外国人をよける男性(東京・浅草)

 国内外でオーバーツーリズムの波が来ている。スペイン・バルセロナもその1つだ。国土交通省がまとめた「持続可能な観光政策のあり方に関する調査研究」によると、1992年のバルセロナ五輪を機に観光客が増え始め、市の重要施策に観光を位置付けるようになった。92年と比べ、07年の延べ宿泊者数は3・5倍に伸びた。しかし、旧市街地など一部地域に観光客が集中。物価上昇やゴミの増大、騒音、混雑・渋滞、民泊による賃貸料高騰など、住民生活に影響が広がった。13年には観光の弊害に関する報道とともに、反対デモなども過熱した。

 15年、観光対策を選挙公約とした市長の当選を機に本格的に対応に着手。行政主導で「分散化」を実施した。

 行政区域の狭い市単体の組織では実行力が欠けると判断して、県・市・DMOの協働組織を新設。対策の検討などを専門的に行う体制を整えている。

 都市計画にも手を打った。市中心部でホテルの新設を禁止するなど、市を4つのエリアに分け規制している。同省は「観光政策の向きを変え、『持続可能な観光』に取り組むには強いリーダーシップを持つキーパーソンの存在が非常に重要」と調査を振り返る。

9割満足も混雑 京都

 京都も押し寄せる観光客に苦慮している。市の調査によると、観光客数は5年連続で5千万人を突破。国内外の観光客ともに、9割以上が満足しているとの結果も出ている。他方、祇園や清水(東山)エリア、伏見稲荷大社、嵐山エリアをはじめとする主要観光地周辺に観光客が集中。

 京都市産業観光局観光MICE推進室によると、公共交通や商店街など市民生活圏の混雑、マナー違反などが問題となっているという。

 急浮上してきた問題もある。「違法な宿泊施設によるゴミや騒音」などのヤミ民泊関係だ。市の調査では17年にヤミ民泊施設での宿泊客(実人数)の推計は、約110万人に上るという。

 対策には力を入れている。そもそも同市は住専地域で一部例外を除き、冬の閑散期の60日間しか営業できない。管理業者は10分以内に物件に到着できる場所に駐在しなければならない。全国でも厳しい規制だ。

 16年度には「民泊通報・相談窓口」を設置。設置後から8月末現在で、同窓口と同市関係機関と合わせ、ヤミ民泊に関する通報が延べ3846件あった。このうち、現地調査を6776回行い、指導を行った施設で、1845軒が営業中止・撤退となった。今後もヤミ民泊に対しては、指導を強化していく方向だ。

タクシー生かす 飛騨高山

 現在、岐阜県高山市内の古い街並みや白川郷は過密状態で、中部運輸局は「受入環境などの問題が表面化している」と話す。解決に向けて今年度から実証実験を始める。周遊性を高め、滞在時間と消費の拡大を目指し、訪日外国人の訪問先の分散化・多様化をはかっていく。……

【全文は、本紙1725号または9月27日以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

 

 

〈旬刊旅行新聞9月21日号コラム〉北九州市 「旅の玄人」が好む、渋めの観光地

2018年9月21日(金)配信 

門司港は夜景も綺麗だ

 北九州市と聞いて、何を連想するだろうか?

 バイオレンスなイメージを思い浮かべる人もいるかもしれない。古くは八幡製鉄所、マニアックなところでは、競輪や、パンチパーマ発祥の地……などなど。最近は「50歳から住みたい地方ランキング(民間雑誌)」で全国第1位、子育て環境についても「次世代育成環境ランキング(NPO調べ)」で7年連続政令指定都市のトップに輝くなど、新しい表情も見せ始めている。

 その一方で、観光都市としての認識が薄いのは確かだ。首都圏で生活しながら、「博多に行ってみたい」という人には、高頻度で出会うのだが、「あ~北九州市を旅行してみたい」という声にあまり出会うことがない。派手さはないが、いぶし銀のような北九州市の魅力を知る1人としては、とても残念である。

 北九州市は、今年度から「北九州市応援ショップ」の認定事業をスタートさせた。

 9月12日には、東京・西新宿にオープンした地元・北九州市のお酒とグルメの飲食店「北九州酒場」を第1号店に認定した。同店では、門司港名物の焼きカレーや合馬(おうま)の筍の炭火焼き、生姜を効かせた“肉肉うどん”、バナナカクテルなど「kitaQ」グルメを存分に味わうことができる。同市では「まずは食から親しんでいただき、その後、旅行先、移住先に選んでいただけたらうれしい」と話す。

 焼きカレーといえば、門司港の赤煉瓦街の中に浮かぶ海賊船のレストラン「ファンキータイガー」が有名である。お笑いグループ「ロバート」の秋山竜次さんの父親・秋山幸重さんが、ハンバーグや焼きカレーを提供している人気店だ。

 噂を耳にするたびに「一度食べに行きたい」と思っていたが、ようやく今年8月に門司港を代表する観光名所でもある海賊船で「焼きカレー」を味わうことができた。同店は船が老朽化したこともあり、9月30日で閉店し、新天地で営業を再開するという。食後、爽やかな海風を受けながら、「門司港まで焼きカレーを食べに行ってよかった」と感じた。

 昭和30年代に門司で生まれた焼きカレーは「ごはんにカレーをかけ、チーズ、卵を載せてオーブンで焼く」スタイルが基本形。門司港周辺には、さまざまなスタイルで焼きカレーを提供する店が多数あり、グルメマップを見ながら探すのも楽しい。

 観光地には、ストーリー(物語)が必要だとしばしばいわれる。その意味では、北九州市のとりわけ門司港周辺はストーリーの宝庫だ。バナナの叩き売りの発祥の地であり、独特の口上を持つ文化を観光PRにも活用している。また、約600㍍しか離れていない本州・下関市と結ぶ関門橋は写真映えする。海底の関門トンネルは下関まで歩いて渡ることもできる。

 関門海峡には、日本を代表する剣豪・宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘した巌流島(船島、下関市)があり、下関、門司から連絡船でアクセスできる。“サムライ好き”な外国人旅行者にも人気のスポットになり得るのではないだろうか。

 北九州市といえば、小倉を忘れてはならない。数ある名物料理のなか、かしわうどんが好きだ。小倉駅構内にある「玄海うどん」は安くて美味しいのでおすすめだ。北九州市は「旅の玄人」が好む、渋めの観光地だと思う。

(編集長・増田 剛)

年末年始休暇時期の需要の伸びに応える ジェットスター・アジア、那覇―シンガポール線増便

2018年9月21日(金)配信

航空運賃は、片道1万7600円から(写真はイメージ)

ジェットスター・アジア(バラタン・パスパティCEO、シンガポール)はこのほど、沖縄(那覇)―シンガポール線を増便し公式ウェブサイト上で航空券の販売を開始した。

 今回の増便は、年末年始休暇時期の需要の伸びに応えるためのもので、休暇時期が始まる11月15日から運航をスタート。パスパティCEO は、那覇―シンガポール線が就航2年目に突入するにあたり、「沖縄県庁や、沖縄観光コンベンションビューロー、旅行業界のパートナーらと引き続き緊密に連携をとり、四季を問わず楽しめる観光地としての沖縄の魅力を発信していく」と宣言。沖縄県庁の嘉手苅孝夫文化観光スポーツ部長は、「今回の増便により、中継地点としての沖縄の利便性が向上し、那覇国際空港の訪日外国人観光客のハブ拠点となるという目標へ向けて前進することが可能になる」との期待感を示した。

さくらツーリスト、創立70周年祝う

2018年9月21日(金)配信

新たな決意を胸に社員で記念撮影

さくらツーリスト(新國政和社長、東京都調布市)は9月7日、創立70周年記念式典を開いた。取引先関係者ら約120人が、東京ヴァンテアンクルーズが東京湾で運航するレストラン船内に参集し、華やかに祝った。

 新國社長は「右肩上がりの成長を続けてこられたのは、皆様のおかげ」と謝意を述べ、「次の100年に向け、発想豊かな社員と共に、時代ごとのイノベーションでさらなる成長を目指す」と宣言。今後の戦略として、新しいタイプの高級温泉旅行や宴会旅行、介護、福祉旅行の企画に重点を置くことを発表した。多様な貸切バスにおけるニッチなマーケットにも対応していく。

新國政和社長

 来賓には大槻経営労務管理事務所の大槻哲也名誉会長や観光ビジネスコンサルタンツの西川丈次代表らが出席し、祝辞を述べた。

集合写真(提供=さくらツーリスト)

さくらツーリスト株式会社 ホームページ

台湾から約200人の観光代表団が訪日 新たな旅の提案や熱い商談も

2018年9月20日(木)配信

台湾交通部観光局の周永暉局長

台湾観光ワークショップ・セミナー2018が9月19日(水)、帝国ホテル(東京都千代田区)で開かれた。台湾各地から訪日した約200人の観光代表団と、日本の旅行会社が最新情報を交換し、熱心な商談も行われた。

 台湾交通部観光局の周永暉局長は「さまざまな交通機関とも連携して、台湾の地方の文化や、グルメなどを体験できる旅行を推進していきたい」と述べ、日本の旅行会社にも新たな旅のスタイルの提案に期待を寄せた。

 台湾観光協会の葉菊蘭会長は「17年は約450万人の台湾人が日本を訪れた。一方、台湾を訪れた日本人は約190万人。今年は200万人を突破したい。20年には相互交流900万人を目指す」と話し、日本からの台湾観光客の拡大に意欲をみせた。

 観光セミナーでは、台湾観光協会から現地の最新情報を紹介。台湾は18年に「海洋旅行」、19年は「スローシティ観光」、20年には「登山観光」をテーマに新たな観光資源の掘り起こしに取り組む。19年のスローシティ観光では、客家の文化が色濃く残る「客家ロマンティック街道(台三線)」を巡る旅や、台湾10大温泉地などの商品化をアピールした。

 また、今年11月3日から19年4月24日までの173日間、台中市で開催される「2018台中フローラ世界博覧会」なども紹介した。

 懇親会“Meet Colors! 台湾”では、台湾南部から来日した先住民舞踊団によるステージも行われた。