産学のミスマッチが露呈、「産業界が求める人材と今後の観光教育」

産業界から3人が登壇

観光教育の学長・学部長等会議

 観光系の学部・学科・コースを持つ大学は、全国で42大学46学科・コース(2012年4月時の文部科学省調べ)にまで急増したが、卒業生が観光関連産業へ就職する率はわずか16・1%と振るわない。産業界からは優秀な人材の確保が求められ、教育界からも「観光」を学んだ優秀な学生を多く輩出しているはずなのに、なぜ――。観光庁と玉川大学は7月9日、玉川大学で「観光教育に関する学長・学部長等会議」を開いた。「観光産業界が求める人材と今後の観光教育」をテーマにしたパネルディスカッションでは、産と学のミスマッチが浮かび上がってきた。議論の一部を紹介する。
【伊集院 悟】

大学側と井手長官

 はじめに議論のたたき台として、観光庁と玉川大学が全国の旅行業企業と大学へ行った企業側が求める人材ニーズと高等教育に関するアンケートの結果を報告した。アンケートは216企業、63大学に送付し、72企業、36大学から回答を得た。

 そのなかで興味深いのが、企業への調査で「新卒採用で重視している点」では「人物本位」が85%と圧倒的に多く、学生が大学で学んだ内容の「能力」や「学部・学科」はそれぞれ8%、2%とわずかだったこと。採用時に観光系大学の学部・学科を意識するのは39%で、観光産業企業でのインターンシップ経験や業界の仕事の流れへの理解は34%にとどまった。

 現行のインターンシップについては、大学側の評価が「大変有益」46%、「有益」50%、「どちらかというと有益ではない」4%と高評価なのに対し、企業側は「大変有益」2%、「有益」51%、「どちらかというと有益ではない」40%、「有益ではない」7%と、大きな差があることが分かった。

 企業側と大学側の差異に着目すると、企業への「観光系大学の教育内容と企業が求める人材像に近い項目」の質問では、「ホスピタリティ系」が50%、「人文・社会学系」が7%、「地域活性化・地域づくり系」が14%、「経営マネジメント系」が22%に対し、実際の大学での観光教育内容は、「ホスピタリティ系」11%、「人文・社会学系」26%、「地域活性化・地域づくり系」15%、「経営マネジメント系」37%と企業側ニーズと一致しなかった。

 続くパネルディスカッションは、玉川大学経営学部教授の折戸晴雄氏を司会に、初代観光庁長官で首都大学東京都市環境学部教授の本保芳明氏、東洋大学国際地域学部教授の松園俊志氏、前ユナイテッドツアーズ社長で日本旅行業協会(JATA)理事・事務局長の越智良典氏、日本ホテル常務取締役でホテルメトロポリタン総支配人の塩島賢次氏、ドン・キホーテグループのジャパン・インバウンド・ソリューションズ社長で松蔭大学観光メディア文化学部客員教授の中村好明氏、観光庁長官の井手憲文氏が登壇し、「観光産業界が求める人材と今後の観光教育」について議論した。

 初めに、本保氏が社会人と学生の交流などを強く意識した首都大学での取り組みを、松園氏がグローバルな人材教育に力を入れる東洋大学の取り組みを紹介した。

 越智氏はJATAが取り組む(1)優秀な人材を確保するリクルート活動(2)利益を生むビジネスモデルの研究――を報告。「旅行業界は人が大事」とし、リクルート活動は(1)インターンシップ(2)ガイダンス(3)就職説明会――を合同で進めていくという。「大手企業は何もしなくてもエントリシートが多く集まるが、中小はそうはいかない。中小でも独自の特色を持つ魅力ある企業は多いので、中小のリクルートに力を入れたい」と語った。

 塩島氏は新卒採用について、「大卒者には、ホテルの労務管理やグローバルコミュニケーション、マネジメント力などを求める」としたが、「一番のポイントは人物重視」と、アンケート結果との一致をみた。また、「何かに特化した人よりもバランスの取れた人」を求めるという。ホテルの現場に男性が少なくなっている現状も指摘。OBが就職セミナーを開くなど、良い人材の確保に力を入れている。

 本保氏は「産業界は良い人材確保のために努力しており、大学側も観光を学んだ学生を排出しているが、卒業生の16%しか観光業界へ就職していない現状がある。需要と供給があるのにうまくマッチしていない」と「産学間のミスマッチ」を問題提起した。また、「大学の取り組みが産業界へきちんと伝わらず、産業界が大学を正当に評価していないのでは」と産業界へ釘を刺し、「企業のニーズを正しく捉えないと、大学側に未来はない」と危機感を示した。

 松園氏もアンケート結果から、「企業側は観光系学部の卒業生を必要としていない」とし、「どういう人物像が求められるのかを確認し合わないまま観光系学部だけが増えてしまった」と現状を指摘。「溝を埋める努力が不可欠」と語った。

 越智氏も産学間のミスマッチを指摘し、「学生も企業もブランド志向が強すぎる」と分析。「何を学んだかよりも、『どこの大学で偏差値がいくつか』という物差しの方が安心して学生を採用できるのが企業側の現状」と企業側の実態を語り、「産学間のコミュニケーションを増やしていけば、ミスマッチを減らせるのでは」と提起した。

 また、中村氏は訪日外国人観光客の半数がドンキホーテに来るという現状を紹介。「訪日客のほとんどがアジア人。都市観光はグルメとショッピングなので、この2つのソリューションを高めないと観光立国は実現できない」と語った。

 最後に井手長官は「産学が連携できているように見えても、実際はコミュニケーションが取れていないことが改めて分かった。共通認識を持ち、ミスマッチを減らさなくてはいけない」と力を込めた。また、観光セクターは旅行業と宿泊業だけではなく、広い視野で観光業を捉えていく視点の必要性も強調した。

人材確保の取組強化、合同インターンシップ実施(JATA)

 日本旅行業協会(JATA)はこのほど、優秀な人材を確保するための産学連携の取り組みを強化することを発表した。観光庁が主導する「インターンシップモデル事業」への積極的な参画や、会員会社の合同就職相談会などを行う。

 インターンシップモデル事業はこれまで企業ごとに個別で対応していたが、今年は「JATA合同インターンシップ」を実施し、参加大学生のレベル引き上げや就業意欲の増大をはかる。最初の2日間はJATAでの導入教育として、業界の説明やプロのマナー講師を招いての社会人教育などを行う。その後は、業態や規模の違う2社を組み合わせて、3日間ずつ職場体験する。期間は8月19―29日までのうちの9日間。会員会社15社が9つの大学から計13人を受け入れる予定だ。参加学生の大学は観光系に限っていないという。

 また、JATA旅博2013の業界日の9月13日は、学生向けプログラム「業界概論と若手社員が語る業界魅力パネルディスカッション」を実施。若手社員が現場の生の声を届け、魅力を発信する。なお、8月16日まで参加学生を募集している。詳細はホームページ(https://qooker.jp/Q/auto/ja/student/semi/ )から。

 さらに、同日は(株)ジャタが、卒業が迫った4年生を対象にJATA会員旅行会社「合同就職相談会」を開く。参加企業は8社を予定しているが、社名は当日公表する。学生と各社採用担当者が個別面談する方式で、その場で採用することも考えているという。事前エントリーは不要。

 7月17日に開いた会見で発表を行った越智良典事務局長は、観光系大学卒業生の業界就職率が低い問題について、「企業が学生に求めるコミュニケーション能力や問題解決能力への教育が足りないのではないか」と言及。今後は産学間のミスマッチをなくすため、授業カリキュラムについても働きかけていく考えを示した。

大賞は青森商工会議所、きらり輝き観光振興表彰

 日本商工会議所は7月5日、「全国商工会議所観光振興大賞」の表彰式を行い、大賞に青森商工会議所(青森県)が輝いた。青森商工会議所は、新幹線開業を契機に官民が連携する「オール青森」の組織を設立し、事業化視点を取り入れた「古川市場のっけ丼」や「帆立小屋」など多様な観光プログラムを開発。地域資源を活かし、具体的で収益性のある事業を確立した。

 「古川市場のっけ丼」は、来場者が丼ぶりご飯を手に市場の小売店を訪れ、自分で好きな具材を選び作る究極のわがまま丼が人気を博し、年間10万人以上が訪れる新名所となった。「帆立小屋」は、会議所がモデル展開後に会員企業が事業化。旅行商品への組み入れも始まり、青森駅前の空き店舗はにぎやかな施設に生まれ変わった。

 青森商工会議所の林光男会頭は受賞者インタビューで、「市場からは当初、薄利な内容だと支持は得られていなかったが、今ではお客様を笑顔で応対し、言葉掛けなども自然とできるようになった。現在、商工会議所はサポート役となり、事業運営は市場の人たちで行っている。今後の展開が楽しみ」と話した。また、「のっけ丼」の成功例ができたことで新しい事業展開もしやすい環境になったという。「青森は魚介類だけでなく、農産物や山菜など食に関して『日本一』と自慢できる場所。国内外問わず、多くの観光客に来てほしい」とアピールした。

 青森商工会議所では今後、2015年度に先行開業予定の北海道新幹線の開業効果を活用し、青函地域や東北地域で一層の連携を進め、国内外からの誘客をはかっていく。

 そのほかの受賞会議所は次の通り。

 【振興賞】静岡商工会議所(静岡県)▽下関商工会議所(山口県)【観光立“地域”特別賞】別府商工会議所(大分県)▽延岡商工会議所(宮崎県)【奨励賞】東京商工会議所(東京都)▽蒲郡商工会議所(愛知県) 

震災復興の現状学ぶ、観光振興大会2013inいわて(日本商工会議所)

立石義雄副会頭

  日本商工会議所(岡村正会頭)は7月5日、岩手県の盛岡市民文化ホールで「全国商工会議所観光振興大会2013inいわて」を開き、約1200人が参加した。

 岩手県は、東日本大震災で甚大な被害を受けたが、少しずつ復興への歩みを進めている。復興の現状を学ぶため、大会前日には分科会を実施し、商工会議所会員や観光産業関係者などが被災地へ赴いた。大会当日は、復興において観光が果たす役割などを考察するパネルディスカッションで災害に強い観光地づくりへの理解を深めた。

 立石義雄副会頭は冒頭のあいさつで、「時間の経過により震災の記憶が風化し、被災地への関心が薄れることがあってはならない。引き続き全国の商工会議所と復興支援に取り組んでいく」と力を込めた。

 パネルディスカッションでは、「大震災が発生したときの観光客の安全確保」などをテーマに、東京大学先端科学技術研究センターの西村幸夫氏、JTB総合研究所常務観光危機管理研究室長の髙松正人氏、宝来館(釜石市鵜住居)の岩崎昭子氏、日本商工会議所観光委員会共同委員長の須田寛氏が登壇した。

(次号詳細)

女将130人が福島に集結、第24回「全国旅館おかみの集い」盛大に開く

参加女将が記念撮影

 「全国旅館おかみの集い」運営委員会と旅行新聞新社は7月25日、福島県郡山市の郡山ビューホテルアネックスで「全国旅館おかみの集い―第24回全国女将サミット2013福島―」を開いた。昨年の仙台開催に続く東北復興大会で、全国から約130人の女将が参加した。
(次号詳細)

 小口潔子運営委員長(四季彩一力)は今回のテーマ「感謝そして未来へ~笑顔と交流、勇気と前進~」に触れ、「震災を経験した運営委員の女将たちのつぶやきをすべて盛り込んだ。被災地以外からお越しいただいた皆様には違った角度からご意見をいただきたい」とあいさつした。

 夕方からは懇親パーティーを開き、来賓を含む約250人が参加した。

No.347 割烹の宿 美鈴 - 段階的に宿泊単価10倍に上昇

割烹の宿 美鈴
段階的に宿泊単価10倍に上昇

 高品質のおもてなしサービスを提供することで、お客様の強い支持を得て集客している宿がある。なぜ、支持されるのか、その理由を探っていく「いい旅館にしよう!」プロジェクトのシリーズ第14弾は、三大民宿の一つとしても名高い「割烹の宿 美鈴」の主人・中野博樹氏が登場。工学博士で、サービス産業革新推進機構代表理事の内藤耕氏との対談で、“陸の孤島”とまで言われた三重県・紀伊長島の僻地で、宿泊料金を10倍にまで高めた料理などについて語り合った。

【増田 剛】

〈「いい旅館にしよう!」プロジェクトシリーズ(14)〉 割烹の宿 美鈴

■内藤:1泊2500円からスタートした宿泊料金が約40年かけて約10倍になった「割烹の宿 美鈴」。宿のスタートはどのようなものでしたか。

■中野:もともとは民宿を経営する予定ではありませんでした。名古屋の大学を卒業して、高校教師や水泳のコーチなどの道もあったのですが、大学時代に結婚した妻との間に子供が生まれたこともあり、地元の漁業組合長をやっていた漁師の父の跡を継ぐことを決意しました。

 

※ 詳細は本紙1511号または8月7日以降日経テレコン21でお読みいただけます。

旅行ガイドブック ― ロマンチシズムの香りを

 自慢ではないが、子供のころ、授業の予習は一度もやったことがない。しかし、こんな私でも、旅をする前にはガイドブックを買って来て、旅先の地理や歴史、食文化などの予習を楽しみながらしてしまう。ガイドブックは「旅の先生」である。さらに、旅というものは、経済波及効果よりも、文化波及効果の方に、より大きな貢献をしていることを感じるのだ。

 今の時代、飲み会の居酒屋もスマートフォンで探すし、旅先だってその延長線上にある。スマホが登場する前から、旅行ガイドブックの販売不振は言われていたが、今後はさらに厳しい状況になるかもしれない。でも、先に述べたように、私なんぞは今でも旅行する前には、律義にガイドブックを購入し、出立の数日前はペラペラとページをめくりながら、いつの間にか読み込んでいる風情なのだ。そして、旅の間はいつも肌身離さず一緒だ。困ったときには旅行鞄から取り出し相談する。

 ガイドブックも千差万別である。しかし、古代から未踏の地を冒険する旅の必需品として、良質ではない紙に貴重な文字情報、地図が手書きで記された「案内書」(ガイドブック)を片手に分け入って進んだ、あの“ロマンチシズム”の香りが、DNAとして残されていないならば、残念なことである。

 最新情報という観点では、インターネットに道を譲る。また、具体的な旅行者視点の情報では、トリップアドバイザーなど「口コミ」サイトに軍配が上がる。では、旅行者は、この前時代的な旅行ガイドブックに何を期待しているのだろうか。

 限りある紙幅の中で個性が競われるが、私はやはり、情報量の多さを求める。濃密な情報量が、最終的に勝敗を分ける。ガイドブックはその土地の辞書であるべきだと思う。旅行者と同じ視線から語られる口コミ情報とは立ち位置が異なる。詳細で見やすい地図や、危険情報など旅行者に必要な情報を的確に提供し、プロのガイド(案内役)に撤することが求められる。

 「良書は人生の最良の友」という言葉があるが、良いガイドブックは、旅の最良のパートナーであり、親友でもある。書店でガイドブックを手に取る多くの旅行者は旅の友を探しているのだ。旅を終え、ボロボロのガイドブックの姿を見たとき、改めて親友の存在のありがたさを知る。

(編集長・増田 剛)

【8/31まで】みしまコロッケスタンプラリー実施

箱根西麓・三島馬鈴薯を使った「みしまコロッケ」をPRする静岡県三島市は、8月31日まで、市内のみしまコロッケ販売店をめぐるスタンプラリーを実施している。みしまコロッケは市内散策する観光客に三島特産のメークインの美味しさを味わってほしいと、市民・商店主・生産者などの協働のもと、5年前に誕生したご当地グルメ。市内には約40店のみしまコロッケ認定店があり、食べ歩きやイートインで楽しむことができる。

8月15日から17日まで「三島夏まつり」が開催され、1年で最も盛り上がる季節を迎える三島エリア。PRのため静岡県東京観光案内所を訪れた三島市観光協会の山口賛事務局長は、「ぜひ、みしまコロッケスタンプラリーとともに、市内観光を楽しんでいただければ」とアピールする。スタンプラリーでは集めた数に応じて、マグネットやストラップ、キーホルダーなど、みしまコロッケオリジナルグッズをプレゼントする。

問い合わせ=みしまコロッケの会事務局 ☎055(983)2656。

ローソンと販売提携、日本初の航空券コンビニ販売(ジェットスター・ジャパン)

巨大Loppiを挟み右が鈴木社長、左が玉塚COO

 ジェットスター・ジャパン(鈴木みゆき社長)はこのほど、コンビニエンスストアを展開するローソン(新浪剛史社長)と販売提携し、7月4日から全国のローソン1万38店舗でジェットスター国内線航空券の予約・決済を開始した。航空会社がコンビニで航空券を直接販売するのは日本で初めて。

 航空券購入は、ローソンの店舗に設置しているマルチメディア端末「Loppi」を操作して予約し、レジで決済する。決済は現金のみで、1搭乗1人につき630円の取扱手数料がかかる。7月中の手数料は販売開始記念で特別価格の420円。インターネットが利用できない場合や、クレジットカードを持っていない人でも購入できる環境を整えることで、利用者の拡大を狙う。

 同日、会見を開いた鈴木社長は前日の7月3日に就航1周年を迎え、合計160万人が利用していることを報告。「提携はさらなる飛躍の新しい一歩。オンライン販売を強みとしている当社が全国に1万店舗以上展開しているローソンと提携することは非常に意義がある。日常に密着したサービスを展開するローソンと提携することで、航空券の購入方法の新たな選択肢を提供することができ、当社を身近に感じていただく機会が増えると思う。空の旅が電車やバスのように日常的な交通手段により近づける」と期待した。

 また、ローソン取締役代表執行役員の玉塚元一COOは「ジェットスター・ジャパンは創業1周年だが大変急成長しており、間違いなくお客様のニーズがある」とし、「今回『Loppi』の操作はなるべく分かりやすく、簡易なかたちでお年寄りの方にも操作しやすいように設計した。スタッフもアシストしながら、ジェットスターの航空券購入拡大を広めていきたい」と語った。

 発表後は、一般消費者を対象に、セレモニー用の巨大Loppiを使用した抽選会を実施し、提携をアピールした。

おもてなし企業選50社、冊子で取り組み紹介(経産省)

経済産業省が冊子を発行

 経済産業省は今年3月、2012度の「おもてなし経営企業選」として50社を選出した。旅館業では新潟県湯沢温泉「HATAGO井仙」を経営する「いせん」が選出された。同事業は「おもてなし経営」を広く紹介し、他企業の経営改革のきっかけ作りになることが目的。サービス事業者に対し、選出企業がビジネスモデルの1つとして普及することで、経営改革の促進や、地域経済の活性化を目指している。

 経産省はこのほど、選出50企業の取り組みを紹介する冊子(A4判、158ページ)を発行した=写真。冊子には先進的モデル企業として、時音の宿湯主一條(宮城県)や、王宮〈道頓堀ホテル〉(大阪府)、向瀧(福島県)、加賀屋(石川県)、鶴雅グループ(北海道)など旅館業の取り組みも紹介している。 

 問い合わせ=経済産業省商務情報政策局サービス政策課 電話:03(3580)3922。    

 「先進的モデル企業」22社と、ポイントは次の通り。

 【ヤマグチ(でんかのやまぐち)】(東京都)量販店に負けない便利な電気屋「トンデ行くヤマグチ」▽【ネッツトヨタ南国】(高知県)“最幸”おもてなしを生み出す社員の人間力▽【一條旅館(時音の宿 湯主一條)】(宮城県)歴史と伝統を大切にしながら、顧客目線を継続する老舗旅館▽【デリコム】(宮城県)本当に欲しいものを提供し、喜ばれる自動販売機の追求▽【えちぜん鉄道】(福井県)地域と人とをつなげる触媒としてのローカル鉄道の役割▽【吉本興業】(大阪府)「笑い」を通して人と地域をつなぎ、心のインフラを創造する▽【王宮(道頓堀ホテル)】(大阪府)「単なる宿泊の場」から「心に残る思い出づくり」へ▽【徳武産業】(香川県)「履ける靴がほしい」高齢者に真心を込めた商品で応える▽【マミーズファミリー】(愛媛県)お母さんを日本一元気にして、子どもたちを日本一可愛がる▽【万協製薬】(三重県)経営品質を高める取り組みと地域・社会への貢献▽【沖縄教育出版】(沖縄県)I am OK! You are OK! We are OK! 相互理解をして強みを活かす▽【島根電工】(島根県)建設業からサービス業へ「住まいのおたすけ隊」が秘訣▽【向瀧】(福島県)空間と人間が洗練された老舗旅館 改革によって生まれた顧客視点▽【加賀屋】(石川県)先代女将から受け継がれる思い おもてなしを科学して感動へ▽【ビューティフルライフ】(大分県)高齢者、体の不自由な方の生きがいを生み出す理美容業▽【セブンプラザ】(鹿児島県)顧客と末長くお付き合いする「面倒見の差別化」戦略▽【ISOWA】(愛知県)気楽にまじめな話ができる、世界一社風のいい会社を目指す▽【スギホールディングス】(愛知県)顧客、患者の幸せを願い、地域貢献できる会社づくりを▽【芝寿し】(石川県)電気炊飯器販売から始まった「ごはん文化創造企業」▽【エイム】(石川県)「お客様の目的を達成する」健康な社会の創造に貢献▽【ラッキーピエログループ】(北海道)地域密着、地産地消、環境に優しい「おもてなし経営」を目指す▽【鶴雅グループ】(北海道)「地の物語」を森と湖の国、北海道から全国へ届ける

 「おもてなし経営企業選」50社と、ポイントは次の通り。

 【エコノス】(北海道)合併後、理念で組織を一つにつなぐ北海道発の環境貢献事業に▽【櫻井千田】(北海道)人の嫌がる仕事こそ喜びとして実行 「我社以外に我を生かす道なし」▽【医療法人社団北星会】(北海道)全スタッフがインカムを着用 患者の「快適性」を徹底追求▽【ホリ】(北海道)北海道・砂川のおもてなし製造工場 「お菓子づくりは笑顔づくり」▽【一心亭】(青森県)仕事はたのしいか、やりがいはあるか スタッフと共に心を一つに▽【佐市】(宮城県)全国から仙台まで買いに来るおはぎで知られる「主婦の店」▽【清月記】(宮城県)最後のお別れに最高のおもてなしを 葬祭業は究極のサービス業▽【峯田電器】(山形県)商いの考え方を重視した「御用聞き営業」で地域に密着▽【アイエスエフネット】(東京都)障がい者など就労困難者も歓迎 「働く喜び」と生きがいを提供▽【あきゅらいず美養品】(東京都)多様性を尊重しながら働く場所 社会が求める新しい事業を創造▽【石坂産業】(埼玉県)「製造業」という誇りを胸に 地域の支持を得る産業廃棄物会社▽【いせん】(新潟県)顧客・社員・社会の「三輪の和」 旅籠で地域活性化し日本を元気に▽【伊那食品工業】(長野県)関わるすべての人たちが、みな幸せになる「いい会社をつくりましょう」▽【エー・ピー カンパニー】(東京都)「生販直結モデル」で「食のあるべき姿」を追求する▽【大里綜合管理】(千葉県)「環境整備」で心を育み、「地域活動」で感謝を伝える▽【大麦工房ロア】(栃木県)健康と食育に適う素材 「大麦」は地球を救う▽【JR東日本テクノハートTESSEI】(東京都)日本の新幹線運行を支える心 さわやか・あんしん・あったか▽【新日本ビルサービス】(埼玉県)平均年齢58・6歳、「さわやか社員」は最前線で現場を支える宝▽【生活の木】(東京都)「自然」「健康」「楽しさ」で生活を豊かにする「コトショップ」▽【DIOジャパン】(愛媛県・東京都)「震災被災地雇用促進」で地域から社員まで喜びを創造▽【日本レーザー】(東京都)社員一人ひとりが経営者。気付きをもとに、組織風土を形成する▽【坂東太郎】(茨城県)「女将さん、花子さん」の存在でスタッフの士気向上▽【ベアーズ】(東京都)「ベアーズレディ」は新しい市場を創造する日本の縁の下の力持ち▽【平成建設】(静岡県)社員大工を育て、顧客ニーズに対応 日本の職人文化の復興を目指す▽【水上印刷】(東京都)顧客の“面倒くさい”ワンストップサービスですべて解決する▽【都田建設】(静岡県)人生最大のお買いもので人生最高の感動を演出▽【武蔵境自動車教習所】(東京都)10分間の朝礼で方向性をともに 「共尊共栄」の在り方を追求▽【オートセンターモリ】(三重県)「車のことなら何でもおまかせ」、お客さまの安心が社員の誇り▽【日本ウエリントン】(岐阜県)「再生・リサイクル業」で循環型社会と障がい者雇用に貢献する▽【兵吉屋】(三重県)海女文化の発信と保全、地元資源を活用した地域活性化への貢献▽【物語コーポレーション】(愛知県)個性豊かな社員が集まることで素敵な「会社物語」が生まれる▽【イノブン】(京都府)各店・各人に権限委譲し、地域に適した魅力的な売り場をつくる▽【伍魚福】(兵庫県)「珍味を極める=珍極」と「おもしろい」売り場づくり▽【ノアインドアステージ】(兵庫県)7つの「ノアイズム」の実践により顧客満足を向上させる▽【ハッピー】(京都府)3千項目をチェックする電子カルテ「ハッピーケアメンテサービス」▽【びわこホーム】(滋賀県)「日本一感動する家づくり」を実現する理念共有とアフターサービス▽【オタフクソース】(広島県)「お好みソース」で地元広島の「お好み焼き」文化を発信する▽【社会福祉法人こうほうえん】(鳥取県)地域住民との互恵互助を大切に 総合福祉サービスを提供▽【サマンサジャパン】(山口県)施設を利用する「真のお客さま」に感動を届けるパート社員▽【トゥモロー】(広島県)現場直行の事故対応で、顧客満足度と生産性向上を実現▽【北四国グラビア印刷】(香川県)グラビア印刷の自社一貫製造体制 それぞれの部門が柔軟に連携▽【四国管財】(高知県)クレームはラッキーコール かかわるすべての人を幸せに▽【ファースト・コラボレーション】(高知県)年3回の360度評価で人間性向上 このメンバーなら成功できる▽【一蘭】(福岡県)アルバイトに社員同様の研修を実施 全員で「おもてなし」を実践▽【九州壹組】(福岡県)感謝し合う組織風土が人を育て、社員の成長が顧客満足を高める▽【共栄資源管理センター小郡】(福岡県)生活支援サービス「お!仕事人」でみんなの生活を快適に▽【スターフライヤー】(福岡県)「人」と「心」を大切に 「感動のあるエアライン」を実現▽【不動産中央情報センター】(福岡県)「不動産業から、くらしサービスへ」充実した社内の取り組みでサービスを革
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