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エステー・岡部事業部長に聞く 除菌は清掃に組み込みを 持続可能な感染対策を提案

2021年10月13日
営業部:鈴木 克範

2021年10月13日(水)配信

ビジネス開発事業部 岡部豊事業部長

 エステー(鈴木貴子社長、東京都新宿区)は今年7月、千葉県浦安市で「除菌応援プロジェクト」を発表した。長引くコロナ禍のなか、宿泊業をはじめとした企業に対し、「感染対策とサービスの両立」に取り組めるようサポートしていく。同社ビジネス開発事業部の岡部豊事業部長に、企画の背景や提案内容を聞いた。

【鈴木 克範】

昨夏、除菌剤市場参入

 日用品メーカーのエステーは昨夏、一度のふき取り作業で、約1カ月間除菌効果を発揮する業務用除菌剤「Dr.CLEAN+除菌・ウイルス除去スプレー(ドクタークリーン)」を発売し、除菌剤市場に参入した。宿泊施設などの感染症防止策で、頻繁なアルコール除菌が強いられるなか、「持続除菌」という新しい解決策を提案している。

使用シーン例

 同社は「空気をかえよう」を企業スローガンに掲げ、消臭剤や防虫剤における消費者市場で高い知名度・シェアを誇る。「強みである商品開発力や技術を、業務用分野などにも広げていきたい」という。そのため、現場ニーズの把握も力を入れている。

ニーズ知り策を提案

 今年6月には「コロナ禍の接客業の感染症対策に関する実態調査」(宿泊業や介護施設など接客を伴う6業種に従事する630人から回答)を行った。結果、除菌作業を行う人の約7割が、「感染への不安がある」としたほか、7割以上が「作業に負担を感じる」と答えた。また約4割が正しい除菌方法の理解・実行ができていないことも判った。

 「除菌応援プロジェクト」ではこの結果を踏まえ、企業や社会に対し、除菌の正しい知識や効果的な対策の啓発を行い、「前向きで持続可能な衛生対策が行えるようサポート」していく。7月15日には千葉県浦安市のホテルでワークショップを取り入れた発表会も開いた=本紙8月1日号既報。主力商品「ドクタークリーン」の提案と併せて取り組む。

「持続除菌」で作業負担減へ

 同社が現場課題のソリューションとして提案するドクタークリーン。その仕組みは、ひとふきの作業でアルコール除菌を行うとともに、銀系抗菌剤を含んだ超親水膜でコーティングされ、除菌・ウイルス除去効果が約1カ月持続するという、除菌と抗菌の2つの効果を同時に叶える商品だ。あるホテルでの導入効果では、1日あたりの除菌作業時間は約3分の1に、アルコール使用量は半分に減らすことができたとしている(同社試算)。

 これまで宿泊施設などでは、アルコール除菌と清掃は別々の作業だった。そのため、通常業務に感染対策が加わり、現場への作業負担が重くのしかかっている。ドクタークリーンは同じ場所に塗り重ねることで、より強固な抗菌コーティングを得られることから、「例えば日に一度(同商品を使って)の除菌作業、その後は汚れたときのふき取り清掃」などで最大効果を発揮する。持続可能で効率的な衛生対策という視点から、「今後は除菌作業を、いかに清掃のなかに組み込むかが重要では」と提案する。

ステッカー表示で対策の「可視化」を

 同社では、ドクタークリーンによる衛生対策の実施を伝える告知ステッカーも用意し「対策の可視化」に力を入れる。認知度の高いエステーのロゴが入ったデザインだ。

 ドクタークリーンの販売価格はオープン(エステー直販サイトでの売価はスプレータイプ本体500㍉2本セットで税込5896円)。つめかえ用2㍑もある。

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