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【特集No.581】クラツー「新」感染対策モニターツアー ウィズコロナ時代の旅行は

2021年5月19日
編集部:入江千恵子

2021年5月19日(水) 配信

 クラブツーリズム(酒井博社長)は、日本旅行業協会(JATA、坂巻伸昭会長)が提案する「『新』感染対策モニターツアー」を、4月19日から1泊2日の日程で実施した。JATAが示した「出発前のPCR検査」などを参加条件に設け、49―80歳の16人が参加した。ツアーに同行し、各施設の取り組みやお客のようすなどを取材すると、お客から「参加者が感染対策の意識を高めることも大事なのでは」などの声があがった。ウィズコロナ時代の旅行は、旅行会社と関係機関、お客の三位一体の対策が求められそうだ。

【入江 千恵子】

観光業+お客の対策がカギに

 「『新』感染対策モニターツアー」は、最新の知見を取り入れた「新しい旅のかたち」を旅行業界で検証しようと、日本旅行業協会(JATA)が会員に呼び掛け、各旅行会社が4月上―中旬にかけて実施した。ツアー終了後は、お客からのアンケートと報告書をJATAが取りまとめ、今後の安心安全な旅行実施に向けた検討材料とするとともに、旅行会社とお客の双方を対象とした感染対策に反映していく。

 JATAは、ツアーを実施するうえで①陽性判明時のお客様による報告体制の確立②新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」の登録③ツアー実施前のPCR検査④健康チェックシートを活用した体調管理(旅マエ1週間、旅ナカ、旅アト2週間)――の対策をすべて講じることを条件とした。

クラツーは山梨へ 60代が半数占める

 今回、同行取材したクラブツーリズムのモニターツアーは、山梨県に宿泊する1泊2日のバス旅行(新宿発着)で、参加者は16人だった。内訳は、男性4人、女性12人と、女性が大半を占めた。年代別では、60代が8人と最多で、次いで50代が4人、70代が2人、40代と80代がそれぞれ1人だった。旅行代金は、PCR検査費用込みで1人5万円(2―6人1室使用)。
 同社広報の横畠麻実さんは「通常のツアーと年齢層に大きな変化はなかった」と話す。

健康チェックシート 出発7日前から記入

 体調管理の一環として、ツアー7日前から出発日までの健康状態を、JATA指定の「健康チェックシート」に記入することが参加条件の1つに含まれていた。体温、自覚症状の有無、症状がある場合はどのような状態かを記入する。ツアー2日目は、同様の質問が記載されたチェックシートを出発前に提出する。

自宅で唾液採取 翌夜に結果判明

 PCR検査は、クラブツーリズム指定の検査機関に各自で手続きを行う。アプリ登録後、自宅に届く検査キットで出発日の7日前ごろまでに唾液を採取。漏斗の下の部分に唾液を溜める。

 試薬で不活化した検体容器を三重に密閉し、採取当日中に宅配で返送する。結果は、返送した翌日夜にアプリで「陰性」と確認できた。陽性だった場合は、検査機関の提携医療機関がアプリ画面から確認できると説明書に記載されている。

出発前に体調確認 添乗員から電話で

 同ツアーでは、出発前日までに添乗員から電話で、体調やPCR検査結果の確認がある。ツアー当日は、受付時に検査結果(陰性)が表示されたアプリ画面を添乗員に提示するほか、健康チェックシートの提出、体調について再び確認がある。

「ゆとり」ある行程 バス座席は1人2席

 クラブツーリズムが作成した行程は、あらゆる場面において〝密回避〟に配慮した内容だった。出発時間は、午後12時30分、帰着は午後4時30分予定と、ラッシュの時間帯を避け、遠方からも参加しやすい時間に設定されていた。ツアー当日は渋滞などもなく、ほぼ予定通りに進められたほか、行程にゆとりがあり、約1時間ごとに休憩時間が設けられた。

 1日目は、トイレ休憩2カ所に立ち寄ったあと、午後4時20分に宿泊施設に到着。夕食は、約90畳に9組のテーブル・イスが配置され、間隔が広く取られていた。

 2日目は、昼食会場の混雑を避けるため、少し早めの午前11時からの昼食だった。テーブルにはマスク入れが用意され、席も対面でなく斜め向かいに座るようセッティングされていた。

 バス座席は、1人で2席使用し、窓側に着席するため、隣席との距離が確保できる。車内では、水分補給以外の飲食は控えるよう添乗員から案内があった。……

【全文は、本紙1831号または5月21日(金)以降、日経テレコン21でお読みいただけます】

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