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JTBら大手旅行会社6社、ハワイ島で周遊バス運行へ ライバルの垣根越え協業 JATA

2019年11月28日
編集部:平綿 裕一

2019年11月28日(木) 配信

(右側が)遠藤氏

 日本旅行業協会(JATA)は11月28日(木)、JTBら会員旅行会社6社が共同で、ハワイ島に周遊バス「コナ ヒロ ゆうらんバス」を走らせると発表した。バス運行のコストを6社で負担。オプショナルツアーで売り出す場合は各社ともに同一箇所を巡り、同一料金となる。ライバルの垣根を越えて協業する「業界でも珍しい」(JATA)取り組みだ。年間利用目標は2000人に据える。

 2018年5月に発生したキラウエア火山の噴火後、ハワイ島への観光需要が一時減少したが、19年夏以降は各社で前年同月比を上回る伸びを示している。現在、回復基調が顕著になってきているなか、周遊バスでより一層の需要喚起を狙う考え。

 運行開始は2020年4月1日から。毎週、水・木・土の週3日運行するが、将来的にはデイリー運行も視野に入れている。各社が販売するオプショナルツアーでの料金は6000円とした。

 バスはハワイ島を横断する。コナ発着で、ハワイ島の東海岸に位置するヒロの地域を周遊していく。具体的には、レインボー滝とカメハメハ像、ヒロの街、スイサン、カフェ100、イミロア天文学センター、ヒロ大神宮、ビッグアイランドキャンディーズの計8カ所を巡る。所要時間は8~10時間程度となる。

ロゴマーク

 参画会社6社は、JTBと近畿日本ツーリスト首都圏、ジャルパック、日本旅行、ANAセールス、東武トップツアーズ。各社でバスの運行にかかる車両や運転手、ガイドなどの費用をシェアし、周遊バスをそれぞれで企画旅行に組み込むなど、各社でコンテンツを開発し運営していく。

 JATAアウトバウンド促進協議会の北中南米部会会長の遠藤修一氏は11月28日に開かれた会見で、「共同周遊バスの取り組みを通じて、ハワイ島での新たな滞在スタイルを提案していく」と語った。

 そもそも、ハワイ州全体の需要喚起策として、ハワイ島などの「離島開発」は重要視されてきた。さらにホノルルなどに客が大挙し、オーバーツーリズム(観光公害)となっていることは、各社共通の課題認識があった。持続可能な観光に向けても、離島開発は必要な要素だった。

 これらを踏まえ、周遊バスを離島開発のモデル事業として、日本からの直行便があるハワイ島への渡航者数増加を目指していく。

 JATAの越智良典事務局長は「通常は競争相手である各社が協力し合い、テロなどによる需要回復目的以外で、同じコンテンツを売り出すことは珍しい。(周遊バスを)成功させることは、大きな意義がある」と期待を込めた。

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