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初の経常損失17億円、2期連続の赤字(JTB連結09年度決算)

2010年6月11日
編集部

 JTBグループの09年度決算によると、経常損失は17億円(前年度は63億円の利益)、当期最終損失は146億円(同24億円の損失)。景気後退による個人消費の低迷や、企業収益悪化による法人需要の低迷など、マーケット環境の変化に十分な対応ができず、旅行事業の収入が大幅に落ち込んだ。グループ連結決算となって以降、初の経常損失となった。特別損失に、店舗移転・拠点集約費用のほか、事業再編に伴う固定資産除去・減損処理で51億円、有価証券の評価損などで33億円を計上。さらに繰延税資産取り崩しなどによる税金費用を加え、赤字幅は大幅に拡大した。

 売上高は前期比12・1%減の1兆1213億円、営業損失は34億円(同119億円の利益)。

 旅行事業は売上高で12・9%減と低調に推移。一方で、メディア販売やオンライン販売など、特定のビジネスモデルは伸長。国内インターネット専用サイト「るるぶトラベル」は新機能の追加や仕入営業強化、広告宣伝強化を行い、取扱額は17・6%と好調に推移した。

 国内旅行は、客単価の減少や法人需要が伸び悩み、オンライン販売へのシフトが進んだマーケットに十分対応しきれず、売上高は10・0%減。

 海外旅行は、団体旅行およびビジネス旅行が激減し、取扱人員は7・0%減の329万人。ルックJTBやメディア販売など企画商品分野では販売人員を1・9%増の187万2千人と伸ばした。規制緩和がはかられた包括旅行チャーターへの取り組み強化で、販売人員は20・0%増の10万3千人。売上高は、基幹商品であるルックJTBの販売単価が大幅に下落したことや、法人需要のマイナスが響き、17・4%減となった。

 同社は、急激な環境変化で顕在化したグループの諸課題について、スピードを持って対処するため、11年度が最終年度だった3カ年の中期経営計画を前倒して終了。新たに11年度から次期中期計画をスタートした。旅行営業の戦略策定についてグループ本社社長が直接、指導・指揮をとる。

 11年度の連結業績予想は、売上高が同5・8%増の1兆5458億円、営業利益が43億円、経常利益が80億円、当期純利益が57億円。

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