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ファミリービジネスの永続性へ “女性がコントロールを” 一條千賀子女将が語る

2017年12月1日
編集部

2017年12月1日(金) 配信

一條千賀子女将(中央)

 日本ファミリービジネスアドバイザー協会(FBAA、西川盛朗理事長)は11月18日、東京都内で5周年記念講演会「ファミリービジネスの永続性に向けた世界の潮流」を開いた。

 大きなテーマとなったのは、ファミリービジネスのガバナンス(統治)や女性の役割。約460年続く老舗旅館の「時音の宿湯主一條」(宮城県・鎌先温泉)の一條千賀子・20代目女将が出席し、「男性にはない女性の能力を認める寛容さと、女性に協力しようという気持ちがあれば、会社も家庭も平和になる。女性が上手くコントロールしながら(男性を)諭していくことも大事」と持論を展開した。

 講演会の冒頭、西川理事長は「日本の企業の9割以上がファミリービジネス(同族企業)。上場会社でも5割を超える」と強調する一方で、「たとえ業績が良くても事業承継で廃業するケースも増えている」と紹介。「事業承継は日本経済において最重要課題」と訴えた。

 続いて行われた基調講演「ファミリー企業が直面する世界的な課題」では、カリフォルニア臨床心理大学院名誉教授のケリン・E・ガーシック氏が登壇。事業承継計画を阻害する要因として、(1)シニアが退陣を拒んでいる(2)ジュニアの準備が整っていない(3)システム、環境、そして家族が変化を恐れている――などを挙げた。このうえで、後継者候補の経営参加の度合いを高めるためには、「女性や親戚、養子縁組などまで候補を広げることが大切」と述べた。

 「女性の役割と進化」を探る討論で、一條女将はファミリービジネスが長く存続していくうえで女性の大きな役割は「後継者を生み、育てること」と語った。また、女将の役割については「新入社員には、お客様を感動させるあなたがスターであり、女将はコーディネーターと話している」と紹介した。さらに子育てと仕事が同時並行であった経験から、「子供を持つ女性が仕事をするためにはPTAの改革は急務」と強調した。

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