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するが企画観光局がマーケティング力強化、データの販売も開始

2017年10月10日
編集部:平綿 裕一

2017年10月10日(火) 配信

カンファレンスを開催

するが企画観光局(酒井公夫理事長)は2017年10月5日(木)に、静岡県静岡市で、2017年度から刷新した新組織体制と戦略展開状況を発表する「デステネーション ブランド カンファレンス 2017」を開いた。

 当日は新組織設立に至る背景や新体制の特徴、17年前期に展開した「夢の吊り橋」を中心とした観光プロジェクトの進歩状況などを報告。今後の展開で、独自のマーケティング視点に基づき全国5千人規模で行った観光データを、有償で全国の自治体観光局に提供する「調査の商品化事業」構想を行った。

マーケティング力の強化で時代・ニーズを取り込む戦略提案で地域を支援

 するが観光局はより時代性や変化を素早く吸い上げ、これを戦略プランとして地域観光に生かすため、マーケティングに注力。「今」と「その先」の情報収集・分析と戦略立案を実現する新組織として設立した。

 17年度からマーケティング部署を立ち上げた。マーケティング責任者に料理レシピ検索サイト「クックパッド」の元広告部長を採用。デジタルを活用した観光サービスや、全国調査などすでにいくつかのプロジェクトを展開している。地域の複数観光組織をつなぐ場を提供しながら連携し、静岡県中部観光資源を最大限に活用する戦略を構築していく方向だ。

iPadを活用した寸又峡「夢の吊り橋」混雑解消サービス

 17年8月下旬から、寸又峡美女づくりの湯観光事業協同組合と協業。現在、静岡県中部地域で、最も人気を集めるスポットの1つ「夢の吊り橋」の混雑緩和と消費活性化に向けた実証実験を行った。

 実験ではタブレット端末iPadと受付管理アプリ「エアウェイト」を活用し、順受付を行うと自身のスマートフォンで順番や待ち時間を確認でき、整理券のQRコードから登録すれば、メールで通知を出すサービスを導入。合わせて順番受付すると寸又峡エリアのさまざまな施設で使用可能な割引クーポンを発行。周辺商店の売り上げ向上も確認した。

全国国内旅行者5千人を調査。行動と心理を分析

 2017年8月全国国内旅行者5千人を対象としたインターネット調査を実施。これまでの調査では不十分だった観光ニーズなどの詳細を補足し、静岡県中部観光の現状と課題を把握した。

 観光資産から導き出される最適な誘致ターゲットプロファイルや、ターゲット層の行動・心理に基づいた観光サービス、情報発信、消費促進戦略を導き出した。分析結果と活性化戦略は、地域内の自治体観光組織、団体と共有し、観光事業計画に活用していく。

今後の展開について

 全国国内旅行者5千人調査:JTI(Japan Tourist Insight)のデータ販売を始める。JTIは独自の観光データ。結果を元に消費者のセグメンテーション分析を行い、19タイプの観光客に分類。タイプ別の市場規模やペルソナ、参照情報源から強い目的地までを、可視化した。19タイプの分類を利用することで、地域が狙うべきターゲットや情報発信の媒体の検討などが簡単に行える。

 販売対象は、全国の自治体観光組織・団体を想定し、販売形態はレポートやエクセルデータセットなど複数用意。今後の調査への相乗りプランなども展開する予定だ。

寸又峡「夢の吊り橋」「湖面の色」の商標登録によるブランド化

 寸又峡美女づくりの湯観光事業組合と川根本町まちづくり観光協会、川根本町商工会が連携。2017年10月に「夢の吊り橋」「湖面の色」を商標登録する。商標を活用した商品やサービスの開発を進め、地域経済の活性化と目的地としてのブランド化をはかる。18年4~5月に5、6程度の商品事業展開を目指す。

 ピーク時に3時間を超える待ち時間となっている夢の吊り橋では、iPadアプリを活用した行列解消策の実証実験を継続。集客・行動状況や利用者ニーズなどを集め、寸又峡エリアをより幅広く楽しめる観光エリアの整備・開発に生かしていく。

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