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群旅協、栃旅協が初の合同商談会 来年の大河ドラマ「逆賊の幕臣」に向け高崎市を視察

2026年4月3日
編集部:飯塚 小牧

2026年4月3日(金) 配信

商談会のようす

 群馬県旅行業協会(小林聡会長)と栃木県旅行業協会(酒井一則会長)は3月4日、群馬県高崎市で合同商談会「連携型ビジネス商談フォーラム2026」を開いた。両者が合同で商談会を開くのは初めて。両協会の会員や協定会員ら約100人が集い、活発な商談が行われた。また、翌5日は高崎市内で、来年の大河ドラマ「逆賊の幕臣」の主人公である小栗上野介忠順(おぐりこうずけのすけただまさ)ゆかりの地を巡るエクスカーションを実施。約25人が参加したツアーに同行した。

難しい素材の商品化探る

 エクスカーションは「小栗公ゆかりの里めぐり~ 406(ヨンマルロク)再発見」と題し、高崎市の倉渕町を中心に巡った。

 冒頭、主催者の小林会長は「今回は国道406号線に焦点を当て、新たな発見ができればと思う。小栗公ゆかりの地を素材としてツアーが組めるか、視察を行って欲しい」と呼び掛けた。全国旅行業協会栃木県支部の荒井賢治支部長は「新しいコースづくりの参考になるよう、研修内容を栃木に持ち帰りたい」と述べた。

国道406号線再発見の旅へ 

古民家を改装した「三喜卵太郎」

 群馬県高崎市と長野県大町市までを結ぶ国道406号線(草津街道)は、江戸時代から昭和初期まで草津温泉への正規ルートとして使われており、人の往来が盛んだったところ。

 視察には、高崎市商工観光部観光課の職員が同行し、406号線に沿って走る道中、各々で名所や名物を案内した。原田顕治係長は「高崎には隠れた名所や史跡が埋もれている。来年から始まる大河ドラマを契機に、高崎の観光をPRしたい」と意気込む。

 群馬側406の起点は高崎だるま工房の集積地。高崎では日本の張り子だるまの約8割を生産しており、各工房では絵付け体験もできる。

 西に進んだ榛名地域は県内最大の果物の拠点。梨や桃、プラムの生産量が県内1位、梅は東日本1位の生産量を誇る。フルーツ狩りや、これらを使ったジェラートが楽しめる店舗もある。

 フルーツ以外のスイーツを楽しめる店舗は、養鶏場の三喜鶏園が運営する、三喜卵太郎。地元民に愛される鶏卵販売店で、古民家を改装した店舗も特徴だ。卵のほか、卵を使ったシュークリームやプリン、ソフトクリームなどを販売する。

小栗公ゆかりの地倉渕町を巡る

顕彰慰霊碑を案内する小栗上野介顕彰会の市川平治理事長(中央)

 406をさらに西に進むと、倉渕町に入る。以前、群馬郡倉渕村だった同エリアは人口約3300人の山間のまちで、2006年1月、高崎市に編入した。

 同町の一部の権田地域は江戸時代、権田村と称されており、小栗家の領地だった。小栗上野介忠順が新政府軍である西軍に無実の罪で処刑されるまでの65日間を過ごした。

 小栗公(忠順)は旗本小栗家の第12代当主。長男として、神田駿河台(現在の東京都千代田区)に生まれた。才覚にあふれ、34歳で遣米使節団として渡米。約9カ月かけてほぼ世界を一周して帰国すると、幕府の要職を歴任した。大政奉還後は隠居し、権田で余生を過ごそうと家を建てている最中に、西軍の命により斬首された。

 処刑地の烏川の水沼河原には、顕彰慰霊碑が建つ。慰霊碑には義理の甥である、岳南蜷川新氏が記した「偉人小栗上野介 罪なくして此所に斬らる」が彫られている。

 史跡の案内を行った、小栗上野介顕彰会の市川平治理事長は慰霊碑を前に、「罪なくして斬られた、ここが原点。我われは一方的な歴史教育を受けてきた。より多くの人に正義を訴えたい」と活動への想いを語った。

 市川理事長は「これが世界を見てきた小栗公が最後に見た景色。山々はそのときと変わっていないはず」とし、「人間的な暮らしを体験した最後の65日間で、42年の生涯のなかでは短くも濃い日々だった。その意義を理解して欲しい」と呼び掛けた。

小栗公の供養墓

 小栗公が権田村で仮住まいをしていたのが、曹洞宗の東善寺。同寺の村上泰賢住職は顕彰会理事で、小栗公研究第一人者として数々の著書を執筆している。

 村上住職は小栗公の功績として、横須賀造船所の建設や日本初の株式会社兵庫商社の設立、日本初の本格的ホテル「築地ホテル」の発案など、明治の文明開化前にさまざまな素地を築き、「近代化は小栗の敷いたレールの上になされた」といわれていることを紹介した。村上住職は「明治政府、文明開化賛美の影で教科書に載っていない、小栗公や遣米使節を歴史の授業で教えることが目標。文部科学省の学習指導要領を改訂しなければならないが、大河ドラマがそれにつながることを期待したい」と訴えた。

 寺には、小栗公の供養墓と遺体が眠る本墓がある。姉妹都市関係にある、横須賀市から寄贈された胸像も建つ。

小栗記念館を建設中

 また現在、栗上野介顕彰会が寺の敷地内に市からの補助などを受け、「小栗上野介記念館」を建設中で12月の完成を目指す。寺が保管している資料や遺品などを展示する予定だ。

 小栗公のエピソードは決して明るいものではないが、これをどう旅に結び付けるかが今後の課題だ。エクスカーションの企画を担当した群馬県旅行業協会の福田一樹理事は「観光は明るいものに焦点を当てがちだが、難しい素材ほど我われが商品化していかなければならない」と力を込めた。

食やショッピングも

 牧野酒造の倉渕の水と厳選した米で作る日本酒「大盃」は数々の鑑評会での受賞歴を持つ。酒蔵の先祖が遣米使節として小栗公に随行し、無事に帰国できたことを祝して看板銘酒を改名した。

相間川温泉の「小栗天丼」

 宿泊から日帰り入浴、食事も楽しめる相間川温泉ふれあい館では、新名物として「小栗天丼」を売り出している。エビ2尾で刀を表わし、デザートの桃のコンポートは、小栗役を演じる俳優・松坂桃李さんから連想した。

田圃カフェの玄米ピザ

 道の駅くらぶち小栗の里は昨秋、「田圃カフェ」をオープン。全国の道の駅では初という、玄米ピザを販売している。小栗公の縁から交流がある、横須賀市佐島漁港直送の湘南しらすを使った「湘南しらすの玄米ピザ」はここでしか味わえない逸品だ。

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