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「地域一体」仕組み検討 アフターコロナの地域活性化・観光産業第2回(観光庁)

2022年2月10日
編集部:馬場遥

2022年2月10日(木) 配信

観光庁は2月8日(火)、第2回検討会を開いた

 観光庁は2月8日(火)、第2回「アフターコロナ時代における地域活性化と観光産業に関する検討会」を開き、前回の検討会で挙げられた宿泊・旅行業の現状や、課題意識を共有した。また、観光業が日本経済の発展と地方創生を牽引していくために、観光地と観光産業がどのように一体となって取り組むべきか、DMC天童温泉(山形県)や愛媛県大洲市の事業例をもとに議論を交わした。

 

 前回の検討会から、宿泊業、旅行業それぞれに期待される役割や高付加価値化などについて意見をまとめるため、宿泊業と旅行業にワーキングチームを設置し、2021年12月~22年1月にかけて数回会合が開かれた。

 第2回検討会では、DMC天童温泉や愛媛・大洲市が、地域一体で取り組んだ事業と成果について各委員に紹介した。

 DMC天童温泉(山形県)の山口敦史社長は、「旅館が競争するのではなく、旅館同士が力を合わせて地域全体で稼ぐ力を醸成する必要がある」と力を込めた。

 地域の魅力を伝えるのみではなく、持続可能な企画・事業を行い、「地域の基本的価値があるものに①機能②感情③自己表現──の3つの付加価値をつけて販売した」と説明。山口氏は、地域の魅力を「紹介」ではなく「販売」することで集客力を高め、来訪促進と消費単価を上げる重要性を語った。

 愛媛県大洲市は、「官民連携による歴史的資源を活用した観光まちづくり」の事例を発表した。

 同市では、歴史的建造物を改装して、2020年7月に「NIPPONIA HOTEL大洲城下町」を開業。この古民家ホテルを観光まちづくりの中心に据えた。

 事業では、国土交通省や内閣府が助成する補助金などの公的資金と、地域の金融機関や「大洲まちづくりファンド」からなる民間資金の2種類の事業費を確保。「公的資金は歴史的資源の保全など地域課題の解決に充て、民間資金は歴史的資源の活用など価値創出の部分に充てた」と事業費の使い分けを説明した。

 同市は、「官民連携による役割分担を意識した。プロジェクトの各局面において、それぞれの長所を生かしながら事業推進をはかった」とし、観光を手段とした面的な「まちづくり」を進めていると紹介した。

 

持続可能なまちづくり、観光業の役割を再確認

 これらの事例を踏まえて、東京女子大学教授の矢ケ崎紀子氏は、「DMO(観光地域づくり法人)ももちろん大切だが、事業性の高い現場を作っていくためには、DMC(デスティネーション・マネージメント・カンパニー)やまちづくり会社などの企業体が必要となる」と語った。

 「こういった企業体がいくつも現場を持つことによって、地域内の広範な連携体制が構築されていくのでは」としたうえで、地域ぐるみで稼ぐことを持続可能にしていくためには、「お金と人が大前提となるため、人材と原資の確保が重要。宿泊税やふるさと納税、クラウドファンディングなどの手法も活用していくべきだ」と考えを述べた。

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会会長の多田計介氏は「温泉保護の名目で徴収していた入湯税が、今では一般会計に入ってしまっている。この機に用途をしっかり定めていかなければならない」と課題を指摘。

 「宿泊業が中心となって集めたお金が、地域の観光振興のためと言いつつ宿泊業が成熟する前に通り過ぎて行ってしまう。宿泊業を中心とした観光まちづくりを行うのであれば、業界を育ててさらに利益を回収する仕組みづくりが求められる」と意見を述べた。

 第3回検討会は3月14日(月)、第4回は4月中旬を予定。5月中旬の第5回検討会で最終的なとりまとめを行う。

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