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長期滞在、リピーター創出へ 夜と朝のコンテンツを体験(ぬかびら源泉郷モニターツアー)

2021年12月30日
営業部:後藤 文昭

2021年12月30日(木) 配信

三股山荘の特別な朝食

 ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構(小川正人理事長)は11月20~22日、北海道・上士幌、ぬかびら源泉郷でモニターツアーを行った。

 環境省の「2020(令和2)年度温泉地活性化のための夜間・早朝の魅力創出業務」を受託したもの。

 朝は、地元でも大人気のカフェ「三股山荘」の特別な朝食を、夜はひがし大雪自然ガイドセンターによるナイトハイクを実施。朝と夜のコンテンツを充実させ、長期滞在やリピーター創出をはかることが目的だ。

 今回のモニターツアーのメインは、朝と夜それぞれの時間帯に実施されるコンテンツの体験。

 朝コンテンツは、地元でも大人気のカフェ「三股山荘」の特別な朝食を3日目に堪能した。上士幌町産「ホッカイコガネ」を使ったジャガイモのグラタンや、音更町産「あかね」のリンゴのコンポートなど、北十勝の味覚をふんだんに使用した品々が並んだ。

 2日目の夜には、ナイトハイクを実施。ひがし大雪自然ガイドセンターの河田充氏と上村潤也氏がぬかびら源泉郷の自然や星空、動物などを解説。暗闇の中で見る糠平湖や糠平川橋梁などは、昼とは違った印象を与えてくれた。

自然・鉄道遺産・温泉ぬかびらの魅力堪能

 ぬかびら源泉郷は1919(大正8)年に発見された温泉地。温泉の泉質は、ナトリウム・塩化物―炭酸水素塩泉(重曹泉)で肌が滑らかになるだけでなく、飲用することで胃腸病にも効くといわれている。

 宿泊した「糠平温泉ホテル」は1929(昭和4)年、糠平で2番目の宿として開業した宿。客室数は12室で、温泉は源泉掛け流し。食事はオショロコマや鹿、山菜など、ぬかびら近郊の山の幸を心行くまで堪能できるメニューが並ぶ。

 源泉郷には、温泉以外にもさまざまな見どころがある。2013年に開館した「ひがし大雪自然館」は、環境省と上士幌町が連携し合同で整備した施設で、「ぬかびら源泉郷ビジターセンター」(環境省)と、「上士幌町ひがし大雪博物資料館」(上士幌町)からなる。

 ぬかびら源泉郷ビジターセンターでは、大雪山国立公園の山々や東大雪地域の地形・動植物をパネルなどで紹介するほか、ヒグマやエゾシカ、シマフクロウ、オオワシなどの剥製を展示。高山や森林の自然をジオラマで再現したコーナーでは、キンメフクロウやエゾナキウサギの声を聴くことができる。

旧幌加駅跡

 1987年に廃止された旧国鉄士幌線の駅舎跡地に建つ「上士幌町鉄道資料館」では、路線図や工事写真、保線工具などが展示されている。また、同源泉郷から三国峠に向かう道の途中には、士幌線旧幌加駅跡や第五音更川橋梁跡などが残っており、遺構や残されたモノ、映像などから士幌線の歴史に触れることができる。

ハイテク牛舎で今後の酪農学ぶ

 今回のモニターツアーでは「大人の社会科見学」をテーマに、「酪農」についても学んだ。訪れた酪農牧場「ドリームヒル」は3600頭の乳牛を飼育する。

 1日当たりの出荷乳量約110㌧、昨年の出荷乳量は約3万3千㌧。同社は循環型農業を目指し、3年前から牛の排泄物を発酵させ、バイオガス発電設備で電気を生成している。

 生成した電気は電力会社への売電や自社の設備に使用。その際に発生する余剰ガスを使用し、ビニールハウスでイチゴやブドウなども育てており、収穫した果物は、同社が町内で運営する、ジェラート、洋菓子店「ドリームドルチェ」で販売するケーキやジェラートなどの原料に使用している。

ハイテク牛舎

 2020年春には、新設したハイテク牛舎2棟を新設し、ロボット搾乳機16基を導入。「自動給餌ロボット」や、牛のベッドメイキングを行う「自動敷料散布式ベッディングロボット」などを活用。これにより乳牛へのストレスが軽減されるとともに、人手不足の問題の解決や業務の効率化と労働時間の短縮をはかれるという。

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