箱根ロープウェイが開通65周年 9月7日から感謝祭開く

2025年8月27日(水) 配信

箱根ロープウェイ

 小田急箱根(水上秀博社長、神奈川県小田原市)は9月7日(日)から、「箱根ロープウェイ全線開通65周年 感謝祭」を開く。同日限定の貸切乗車券の販売や、小学生までの子供先着100人にオリジナルグッズをプレゼントする。

 地域への感謝を込めて、9月7~15日まで箱根町に住む人と同伴者1人を無料で招待する。各駅窓口で証明書など、箱根町在住であることが確認できるものを提示すると招待券がもらえる。同社は4月に開業した新展望エリア「ちきゅうの谷」などを楽しんでほしいとしている。

 また、2026年3月末までの限定で1年間有効の「箱根ロープウェイパス」を販売する。利用ができるのは10月1日(水)から。10月1日以降、2026年4月30日までの期間中に初回の利用(改札チェックイン)をすると、その日を起点に1年間何度でも乗り放題となる。価格は5400円で、大人1人につき11歳以下の子供1人無料になる。

 同社は今後もアニバーサリーイヤーを彩る企画を多数予定しており、「この機会にぜひ箱根ロープウェイの空中散歩を体感してほしい」とアピールする。

東京都内で教育旅行説明会開く 岩手県

2025年8月27日(水) 配信

各観光協会らが旅行会社の席を回り説明

 岩手県は8月21日、東京都内のホテルで旅行会社や学校関係者を招き、2025年度の「岩手県教育旅行説明会」を開いた。当日は全体説明と個別説明の2部制で実施、全体説明では岩手県観光協会、JR東日本それぞれの担当者が説明に立った。

 このうち個別説明会では、県内から参加した自治体や観光協会、ホテル・旅館、観光施設の担当者が各旅行会社のテーブルを回り、教育旅行の素材となる最新の観光情報を提供した。

 また、全体説明会では岩手県観光協会が教育旅行用の助成金や、東日本大震災の津波被害に遭った沿岸部の防災・震災学習、2つの世界遺産を抱える岩手の歴史・文化学習について説明した。さらに、最新のトピックスとして菊池雄星、大谷翔平と2人の現役メジャーリーガーを輩出した花巻東高校グランドに設置した「記念モニュメント」と、ニューヨーク・タイムズ紙に「2023年に行くべき52カ所」に選定された盛岡のまち歩きなどを紹介した。

 JR東日本は、同社が事務局の東北ツーリズム推進ネットワークの取り組み内容や、教育旅行としての学生団体の運賃や特急料金の割り引き、岩手県との共同の各キャンペーンを説明した。

「訪日消費税免税制度は堅持を」 観光関係など10団体・組織が共同提言

2025年8月26日(火) 配信

 

 日本観光振興協会をはじめとする観光業界などの10団体・組織は8月19日(火)、自民党内で浮上している訪日客の免税廃止論に対し、「外国人旅行者向けの消費税免税制度は堅持すべき」とする共同提言書をまとめた。政府は観光立国戦略で2030年外国人旅行者数6000万人、消費額15兆円を目指すなか、「消費税免税制度の廃止は、国際競争力を著しく毀損することとなる」と強く反対した。

 提言書のなかで、外国人旅行者にとってショッピングは訪日目的の第2位であり、インバウンド消費の約3割はショッピング消費額が占めていることを論拠に「外国人旅行者・消費額いずれの視点からも、ショッピングツーリズムの推進は重要性が高い」と訴えた。

 消費税免税による売上は約2兆円と試算され、インバウンド消費全体の約25%、ショッピング消費の8割を占めており、消費税免税制度の在り方がインバウンド消費、ショッピング消費に大きな影響を与えるとしている。

 日観振以外の団体・組織は全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会と日本ホテル協会、日本旅館協会、ジャパンショッピングツーリズム協会、全国免税店協会、日本小売業協会、日本百貨店協会、日本ショッピングセンター協会、UAゼンセン流通部門。

 また、ジャパンショッピングツーリズム協会はこのほど、上記の小売団体に日本フランチャイズズチェーン協会を加えた計7団体による共同調査「外国人旅行者向け消費税免税制度の廃止が訪日観光に与える影響について」の結果を事務局としてまとめ、発表した。免税制度廃止による国内消費は1.4兆円の減少、全世界を対象とした訪日客数は年間695万人減、訪日消費額は2.1兆円の減少が見込まれると推計している。

九州産業交通HD、天草市や苓北町とコンソーシアム組成へ 地域の特産品の魅力発信へ

2025年8月26日(火) 配信

 九州産業交通ホールディングス(岩間雄二社長、熊本県熊本市)は9月2日(火)、熊本県天草市(馬場昭治市長)、上天草市(堀江隆臣市長)、苓北町(山﨑秀典町長)、 天草地域のJAなどを構成員とする天草農業活性化協議会と連携し、天草地域の特産品の魅力発信を目的としたコンソーシアム「食のみやこ天草×SO1コンソーシアム」を組成する。

 3市町からなる天草地域は、熊本県を代表する食の宝庫である一方、魅力を十分に伝えられておらず、農林畜水産業で後継者不足や高齢化が進み、産業の持続可能性にも課題を抱えているという。この課題を解決するため、地域の特産品の魅力を広く発信し、地域を活性化させるための活動の場を探していた。

 こうしたなか九州産交グループでは、バスや旅行、飲食物販などのさまざまな事業を多角的に展開する強みを生かして、熊本の発展に寄与することを目的に、新規コンテンツを創造するプロジェクト 「SO1プロジェクト」を推進している。同社と天草地域の課題解決への想いが一致したことから、コンソーシアムを組成することとなった。

 5者は今後、協働して物産や観光の振興のためのイベント、天草地域の特産品の認知向上、観光誘客などによる地域活性化などをはかっていく。

‟旅アカ”開校1周年記念 9月26日に特別セミナーを開催 JAL×ジャルパック

2025年8月26日(火) 配信

セミナーイメージ

 日本航空(JAL、鳥取三津子社長、東京都品川区)とジャルパック(平井登社長、東京都品川区)は9月26日(金)、東京都内で“旅アカ”開校1周年を記念した特別セミナーを開く。現在、専用フォームから参加者を募集している。

 2024年に開始した「旅アカデミー」は“旅する学び場”を提供する事業で、より豊かな人生を送るためのヒントを見つけ、何度も通いたくなるような地域・居場所づくりを目指す取り組み。

 これまで、「ローカル副業入門」「日本離島クラス」「マイクロワイナリーオーナー入門」「美食ハンタークラス」と大きく4種類の講座を開講し、158人が参加。「これからの生き方を考えるきっかけになった」など、参加者から好評を得ているという。

 特別セミナーはこれまでの参加者への感謝やこれから参加を検討する人に向け、一夜限りのセッションを設定。旅アカの人気講師陣がセミナーを行う。参加は無料で、オンラインでの参加も可能。会場定員は40人程度で希望者多数の場合は抽選となる。応募は9月8日(月)まで。セミナーの開催時間は午後7~9時、会場は品川区の「EZOHUB TOKYO」。

8月29日はANAにキュン! ANA Xが今月のキャンペーン内容発表

2025年8月26日(火) 配信

今月もANAにキュン!

 ANA X(神田真也社長、東京都中央区)はこのほど、8月29日(金)に実施する「ANAにキュン!」のキャンペーン内容を発表した。毎月29日はANA(全日本空輸)感謝の日と位置づけ、月替わりで旅行から日常のさまざまなサービスでお得な企画を実施している。今月は秋の旅行に使える限定割引クーポンなどを用意する。

 ANAトラベラーズから、国内ダイナミックパッケージで最大1万2000円の会員限定割引クーポンを出す。ダイナミックパッケージのほか、ホテル単品でもキュン特別プランを設定する。

 海外ダイナミックパッケージでは最大10万円のクーポンを用意。対象のオプショナルツアーでは、マイルが3倍になる。

 ふるさと納税は8月29日のみの厳選された10品を数量限定で紹介。8月31日まではマイルが最大8倍貯まるキャンペーンも実施しているという。

 今回のキュンは12企画を予定。28日の午後3時には本番の「ANAキュン!」サイトがオープンするが、詳細は当日発表となる。販売期間は8月29日(金)午前零時~午後11:59まで。

海外旅行回復へ 「環境や体制の整備必要」(村田観光庁長官)

2025年8月25日(月)配信

観光庁の村田茂樹長官は8月22日に会見を開いた

 観光庁の村田茂樹長官は8月22日(金)に開いた会見で、2025年1~7月までの出国日本人数が781万4500人と報告した。コロナ禍前の19年同期と比べると回復率が約7割と下回っている状況にあり、物価高や為替などの旅行控えの要因もあるなか、前年同期比では14.1%増と回復傾向にある見解を示した。

 25年8月のお盆期間における主要航空会社の国際線旅客実績にも触れ、前年同期比プラスで好調だったと伝えた。今後は海外旅行(アウトバウンド)の回復が重要な課題と認識していると強調。このうえで「国民が海外に意識を向け、海外に行きたいと思うようなさらなる機運醸成や若者の国際交流の促進、海外旅行を実施しやすくなる環境や体制の整備などが必要」と所感を述べた。

 観光庁としては、外務省や日本旅行業協会(JATA)と共同で発出した「もっと! 海外へ宣言」に基づく取り組み、海外教育旅行のプログラム開発、諸外国との連携体制の強化などを進めていると説明した。

オーバーツーリズム、意欲的な対策を支援

 一方、日本国内では8月に「オーバーツーリズムの未然防止・抑制による持続可能な観光推進事業」の3次公募を行った。観光客向けの移動手段などの受入環境の整備や増強、混雑状況の可視化などによる需要の分散や平準化、マナー違反行為の抑制などの対策を支援している。同事業では「先駆モデル地域」の26地域を選定し、事例を観光庁のホームページで公表していると紹介した。

 村田長官は「自治体やDMO、観光関連事業者などの多様な関係者が連携し、住民の意見を取り入れながら対策を講じる地域が着実に増えてきている」と事業成果を報告。引き続き、各地域の実情に応じた意欲的な対策を総合的に支援していきたいと力を込めた。

旅行・観光消費動向、4~6月期過去最高に

 25年4~6月期の日本人国内延べ旅行者数は前年同期比0.3%増の約1億4566万人。日本人国内旅行の1人1回当たりの旅行支出は同5.8%増の約4万6676円。日本人国内旅行消費額は同6.2%増の約6兆7988億円で、4~6月期として過去最高を記録したと話した。

 そのほか、8月末の26年度予算の概算要求について、一般財源や旅客税財源のいずれもしっかりと要求を行いたい考えを明かした。村田長官は「9月以降の予算編成過程においてもあらゆる機会を捉え、観光立国推進基本計画で定められた必要な施策を実施するための予算を確保していくことが何よりも重要」として、さらなる充実をはかっていく方針だ。

全国旅行業協会、二階名誉会長感謝の会 観光関係トップら170人出席

2025年8月25日(月) 配信

二階俊博名誉会長

 全国旅行業協会(ANTA、近藤幸二会長)は8月21日(木)、帝国ホテル(東京都千代田区)で1992年から33年間会長職を務め、今年6月に会長職を退任した二階俊博名誉会長の功績を称える「感謝の集い」を開いた。

 東京都の小池百合子知事や国土交通省の水嶋智事務次官、歴代の観光庁長官、業界団体のトップ、大使館関係者など約170人が顔をそろえた。二階名誉会長に感謝の意を示し、これまでの歩みを振り返った。

 二階名誉会長はさまざまな観光関係者が出席していることに謝辞を述べ、「平和な日本を維持し、発展させることは政治の大事な仕事だ」と話した。そのうえで、「双方向交流を行う観光は平和につながる素晴らしい仕事で、次世代に引き継ぐ必要がある」と語った。

 ANTAの関係者には「多くの無理な指示で、苦労させた。一つひとつを乗り越えたことで発展した」と労った。

 さらに、「ANTAは今後も、国際社会と旅行を通じた平和交流を続ける使命がある」と話し、出席者に「世界平和のために皆で連携し、がんばろう」と呼び掛けた。

 近藤会長は、観光業の発展へ貢献した二階名誉会長に謝意を伝えたい声が多く寄せられ、同会を企画したことを説明。「観光が成長産業の柱と呼ばれるまでに成長した。これは二階名誉会長の強いリーダーシップ、カリスマ性によって得られた成果だ。引き続き力添え、指導してもらいたい」と力を込めた。

近藤幸二会長

 同会では、元経済産業大臣で国土強靭化研究所の林幹雄代表理事、小池知事、水嶋事務次官、日本旅行業協会(JATA)の髙橋広行会長、元プロ野球選手で世界少年野球推進財団の王貞治理事長らが登壇し、御礼の言葉を述べた。

 また、日本の宿 古窯の佐藤洋詩恵女将が二階名誉会長に花束を贈呈した。

佐藤洋詩恵女将(前列左)ら旅館女将が二階氏を囲む

世界紀行(札幌市)、破産手続き開始へ(帝国データバンク調べ)

2025年8月25日(月) 配信

 世界紀行(北海道札幌市)は7月30日(水)に、札幌地裁から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約1億円。

 破産管財人には、中島正博弁護士(中島綜合法律事務所、北海道札幌市)が選任されている。

 同社は、1995(平成7)年5月創業、97(平成9)年5月に法人改組された第1種旅行会社。個人顧客を対象に、海外旅行を中心としたツアーの企画、販売を手掛けていた。

 メジャーではない地域への旅行など、独自色を打ち出したツアーを企画するほか、スタッフが添乗して、現地においてもきめ細かい対応を行うことで支持を得て、2002年4月期には年間収入高約2億3100万円を計上していた。

 しかし、コロナ禍によって業況は急激に悪化し、23年4月期の年間収入高は約5100万円に落ち込んだ。新型コロナが感染症法上の5類に移行されてからの業況は改善傾向をたどっていたが、「24年9月に前代表が死去したことで事業の継続が困難となり、同年12月27日に事業を停止していた」(帝国データバンク)としている。

万博で「WORLD YOSAKOI DAY」開催、来場者5万4000人に文化・食を発信、高知県

2025年8月25日(月)配信

EXPOアリーナ「Matsuri」でのよさこい演舞

 高知県は8月22日(金)、23日(土)の2日間、大阪・関西万博で「EXPO2025 高知の祭典 WORLD YOSAKOI DAY」を開催した。

 よさこい演舞を中心に、街路市や特産品販売、文化体験プログラムを展開し、延べ5万400人超の来場者に高知の魅力を発信した。

 メイン会場となったEXPOアリーナ「Matsuri」でのオープニングセレモニーで濵田省司知事は「よさこいは現在、国内で200カ所以上、海外では30カ国以上で踊られている。自由なよさこいが世界でも人気だが、その原点は1970年の大阪万博でよさこいが踊られたことにある。今、55年の時を経て、よさこいを再び世界に向けて発信できること嬉しく思っている」と述べた。

 高知市の桑名龍吾市長は「よさこいは高知市が発祥地で1954(昭和29)年に始まった。最初は21チーム、750人でスタートしたが、今年のよさこい祭りは188チーム、1万8000人が参加するまでになった。各地でよさこいや高知の魅力を発信していただいたおかげで、本家も発展してきた」と話した。

 「Matsuri」での演舞には、高知や関西、海外の計17チーム、約1200人の踊り子が出演。エネルギッシュな舞いで観衆を魅了した。誰でも参加可能な「総踊り」を2日間で計4回実施した。22日夜の回には、県観光特使の南海キャンディーズの山里亮太さんが参加。参加チームの踊り子や来場者が一体となって盛り上がり、会場全体が熱気に包まれた。

 また、300年以上の歴史を持つ街路市を再現したブースには県内全市町村や日曜市の出店者が参加し、野菜や伝統工芸品を販売した。日曜市で人気の「いも天」や「アイスクリン」の振る舞いもあり、多くの来場者が高知の味を楽しんだ。

街路市を再現したブース