【第50回旅館100選】岩手県・新鉛温泉 「結びの宿 愛隣館」

2025年9月4日(木) 配信

お食事処「里山ダイニング」

3つの大浴場、17の多彩な浴槽。気分にまかせて温泉三昧

 絶好のロケーションを誇る「結びの宿 愛隣館」では、大自然に囲まれながら3種類の上質な自家源泉を楽しむことができる。

山の湯「立湯露天風呂-満天の湯・星」

 客室は、山々や豊沢川の景色を楽しめるお部屋や露天風呂付のお部屋、ワーケーションデスクが用意されたお部屋などさまざまなタイプが揃い、旅行のスタイルや予算・目的に応じて選べる。

川の湯「内湯」
お部屋食イメージ

 プランにより選べる夕食は、あらかじめ用意された先付料理のほかに、バイキング(ビュッフェ)形式で料理を楽しめる、プライベート空間を重視したお食事処「里山ダイニング」と、季節ごとの旬の料理をお部屋で水入らずの時間を過ごせる「お部屋食」。

「花かんむり/温泉露天風呂付客室」

 朝食ビュッフェでは、和洋約40種のメニューに加え、「はなまき朝ごはんプロジェクト」による地元の野菜を使った料理も好評だ。

 

ミキハウス子育て総研「ウェルカムベビーのお宿」

 「結びの宿 愛隣館は2012年に東北初認定。オムツ替え放題や離乳食、貸切風呂など豊富な特典がある「赤ちゃん旅行専用宿泊プラン」もさまざま用意されている。お子様連れ、家族旅行を安心して楽しめると評判だ。

 

交通:《車》東北自動車道 花巻南ICから主要地方道 花巻大曲線で約17km20分、P200台(無料)
   《電車》JR東北新幹線 新花巻駅より無料送迎バスで約40〜60分(要予約)
チェックin15:00 out10:00
食事:《夕食》部屋食、レストラン、個室会場など
   《朝食》バイキング
部屋:全100室(全室に加湿機能付空気清浄機、空冷蔵庫完備)
風呂:大浴場「川の湯」「山の湯」、「森の湯」、貸切風呂「ちゃっぷん」
泉質:ナトリウム―硫酸塩泉、ナトリウム・カルシウム―硫酸塩泉
料金:1万6,000円~6万2,000円

〒025-0252 岩手県花巻市鉛字西鉛23
☎0198(25)2619※予約センター受付時間9:00~17:30 FAX0198(25)2938
https://www.airinkan.com/
Wi-Fi:使用可 外国語対応:英

 

 

 

 ※この記事は、旅行新聞新社主催「第50回プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」に選出された施設で、書籍「2026年度版 プロが選んだ日本のホテル・旅館100選&日本の小宿(BEST100 HOTELS&RYOKANS IN JAPAN)」(自由国民社)に収録されている内容を紹介しています。

JTB、訪日強化の新ビジョン策定 3つの改革とデータ基盤を構築

2025年9月4日(木)配信

山北栄二郎社長

 JTB(山北栄二郎社長、東京都品川区)は9月1日(月)、訪日旅行市場のさらなる成長と持続可能な観光立国の実現を目指す新たな事業戦略「訪日インバウンドVISION2030」を発表した。訪日旅行事業を強化する「3つの改革」を柱に、それを支える基盤として新たなデータプラットフォームを構築。地域共創やデータの戦略的な利活用により、持続可能な観光地域づくりを目指す。

 山北社長は同日にJTB本社で事業戦略発表会を開き、訪日外国人旅行(インバウンド)客の適切な地方分散を行い、オーバーツーリズムの解消と、地方経済の活性化につなげることが重要である考えを示した。そのうえで「世界トップレベルの観光立国になるためには、旅行者向けのサービスだけではなく、地域自体をしっかり良くしていく流れをつくっていきたい」と力を込めた。

 地域やステークホルダーと共に「共創」と「創客」に取り組み、インバウンドに関する地域課題の解決とリピーターにつながる魅力的な体験を創出する。これら取り組みを通じて、訪日外国人旅行者受入数や観光収入の拡大をはかるとした。

「3つの改革と基盤」、地域課題の対応向上

3つの改革と基盤イメージ

 新たな戦略では、地方自治体や観光事業者などとの共創により、訪日旅行事業を強化する「3つの改革」と、それを支えるデータ基盤の構築、活用推進に取り組む。

 改革1つ目の「戦略的事業領域(6+1)の策定」では、「既存事業6領域」と「+1領域」に推進領域を明確化し、JTBグループ全体で横断的に同戦略を推進する。対象市場ごとに、既存事業を①BtoC②提携販売③旅行会社・ランドオペレーター④BtoBコーポレート⑤プロモーション⑥BtoG――の6つの領域に整備。新たに「+1領域」として、「訪日旅行者が『日本を訪問する目的』を創出できるサービスやコンテンツの開発・開拓・投資の実行」を設定し、社内の機能を超えて連携を強め、地域課題への対応力を高める。

 2つ目の「積極的な投資による、課題解決力の強化」では、JTBグループ全体で同戦略を推進する組織体制を整備し、国内での組織力と対応力を強化する。首都圏、関西圏に加え、エリアごとに訪日インバウンド推進個所を新たに設定し、地域に根差した取り組みを強化。これまで地域交流事業を推進してきた全国の拠点「47DMC」に、150人のインバウンド従事者を配置し、地方自治体や企業と共に訪日旅行市場に向けた課題に取り組み、持続的な経済の発展を目指していく。

 3つ目の「訪日旅行の目的となるサービス・コンテンツの創出」では、パートナーとの連携や積極的な投資による共同事業などに取り組む。一例で25年2月に提携したアソビシステムとは、ナイトタイムエコノミーの創出や「KAWAII」カルチャーの世界発信に向けた共同事業開発などを進めていると紹介した。

新プラットフォーム、26年度に本格運用へ

これら改革を支える基盤として、訪日インバウンドデータプラットフォーム「JTB Tourism HUB」を26年度内の本格運用を目指し、構築を進めていると発表した。地方自治体や観光事業者にはオペレーションの整備や行動・購買データを基にしたコンサルティングを、宿泊施設や飲食店、交通機関などには新たに流通チャネルを提供する。このほか、国内外の提携販売チャネルには、新たなソリューションを提供する計画としている。

 同プラットフォームの活用により、各地域のインバウンド事業の推進力向上につなげ、JTBが保有するデータと公的な外部データを掛け合わせ分析することで、インバウンド市場における新たなターゲット開拓なども支援する方針を示した。

 訪日インバウンドビジネス担当の山田仁二常務は、それぞれの海外市場と日本の地域ごとに異なる課題やニーズを相互で理解することが重要と強調。「発地と着地を丁寧につなぎ、グローバルレベルでの課題解決を実現したい」と語った。

  今回の事業戦略を通じて、2030年のインバウンド事業取扱額を25年度比で約2.7倍、売上総利益は約2.9倍にする目標を設定した。

愛犬と泊まれる古民家宿「赤城-懐 -」が開業 群馬・前橋の「旅籠 忠治館」を継承

2025年9月3日(水) 配信

半露天・愛犬専用風呂付/離れ特別和室

 宿泊業のコンサルティング事業を展開する咲楽(高橋祐一社長、東京都渋谷区)は昨秋、群馬県前橋市で約100年にわたり、親しまれてきた江戸民家造りの宿「旅籠 忠治館」の事業を継承した。同社は宿の建築美を残しながら空間を整備し、9月2日(火)に愛犬と泊まれるリトリート「赤城山 -懐(ふところ)-」(群馬県前橋市苗ヶ島町2036)として開業した。

 客室は和モダンで、ベッドの上で愛犬と添い寝ができる。コンフォート和室のほか、半露天風呂付客室や、離れの特別和室には愛犬専用風呂も付く。屋外にはウッドチップのドッグランを用意する。

 食事は愛犬と一緒にダイニング(食事処)で、赤城山麓の地元食材を生かした季節料理が楽しめる。

 客室数は14室。小型犬~中型犬まで同伴可能で、1部屋につき2頭まで。生後6カ月以上の外出適正年齢であれば宿泊できる。

九州産交バスなど6社、タッチ決済さらなる普及へ 運賃20%割引CP実施中

2025年9月3日(水) 配信

 九州産交バス(岩﨑司晃社長、熊本県熊本市)と産交バス(小栁亮社長、同)、熊本電気鉄道(中島敬髙社長、同)、熊本バス(河地信明社長、同)、熊本都市バス(高田晋社長、同)、熊本市交通局(井芹和哉交通事業管理者、同)は9月1日(月)から、クレジットカードのタッチ決済のさらなる普及に向けて割引キャンペーンを実施する。

 タッチ決済は、国内外で展開されている国際標準のセキュリティ認証技術を活用した決済方法。対応端末に国際ブランドのタッチ決済対応カードまたは、同カードが設定されたスマートフォンなどをかざすことで、支払いが完了する。利用可能な店舗はコンビニや飲食店、スーパーなどの商業施設や公共交通機関となっており、拡大傾向にあるという。

 九州産交バスと産交バス、熊本電気鉄道、熊本バス、熊本都市バスは2025年2月24日(月)、タッチ決済を導入。5社におけるタッチ決済の利用率は初月の7.9%から、7月には10.5%へ拡大した。 

 同CPは、タッチ決済を利用した利用客に通常運賃を20%割り引く。期間は10月13日(月)まで。高速バスや路線バス、電鉄電車、熊本市電などタッチ決済導入路線はすべて対象。事前登録は不要となっている。

ロッテ日韓で新会社「LOTTE HOTELS JAPAN」設立 10年で国内20ホテル目指す

2025年9月3日(水) 配信

(左から)ロッテホールディングス 玉塚元一社長、LOTTE HOTELS JAPAN 福井朋也社長、ホテルロッテ ジョン・ホソクCEO

 ロッテホールディングス(玉塚元一CEO、東京都新宿区)は9月1日(月)に東京都内で会見を開き、韓国ロッテグループのホテルロッテ(ジョン・ホソクCEO、韓国ソウル市)と共同で、日本でのホテル事業拡大のため、新会社「LOTTE HOTELS JAPAN」(福井朋也社長、東京都新宿区)を設立したと発表した。2034年までの今後10年で、日本国内に20ホテル・4500客室の展開を目指す。

 ロッテグループは1973年に韓国でホテルロッテを設立してホテル事業に参入。79年には当時の韓国で最高層を誇るロッテホテルソウルを開業するなど、韓国を中心に拡大し、現在は世界7カ国で計39ホテル・1万4135室を展開している。日本では東京のロッテシティホテル錦糸町、新潟のロッテアライリゾートの2施設がある。

 同グループは2022年から、「ONE LOTTE」をスローガンに掲げ、グローバル戦略を推進。ホテル事業でも日韓で新会社を設立することとなった。新会社はホテルロッテが展開してきたラグジュアリーな世界観を継承し、リゾートホテルやライフスタイルホテル、ラグジュアリーホテルなど多彩なタイプのホテルを日本市場に合わせたカタチで展開する。直営のほか、ホテルオーナーとのパートナーシップを推進し、マネジメント・コントラクト(MC)方式を軸にホテルを拡大していく方針で、国内の主要都市や観光都市に今後10年間で既存含む20ホテルの展開が目標。

 ブランド戦略では、グループが手掛けるオリジナルの美容アプリや健康食品などを活用した「身体のウェルネス」や温泉などを味わう「心のウェルネス」、周辺散策や農業体験などの「社会的つながりのウェルネス」をはじめ、ウェルビーイング体験を滞在中に提供し、ロッテブランドの価値向上を目指す。

 新会社の福井社長は「私たちは、地域と日本文化に根ざし、『一期一会』とセレンディビティ(思いがけないうれしい偶然)に満ちたホテルを目指したいと考えている。皆様から“お口の恋人”として親しまれてきたロッテが、ホテルという舞台で、心がほどけるような、記憶に残る滞在体験を提供していく」とコメントした。

女性営業職の活躍を推進 JALなど6社が「働きやすさNEXTプロジェクト」始動

2025年9月3日(水) 配信

働きやすさNEXTプロジェクト

 日本航空(JAL、鳥取三津子社長)と電通(佐野傑社長)、ENEOS(山口敦治社長)、日本マクドナルド(トーマス・コウ社長兼最高経営責任者)、富士フイルムホールディングス(後藤禎一社長・CEO)、三井不動産(植田俊社長)の6社はこのほど、「働きやすさNEXTプロジェクト」を始動した。営業職の女性が抱える課題を当事者の声を起点に幅広い関係者で議論し、女性活躍の推進や女性管理職比率の向上を目指す社会へ提言を行っていく。

 厚生労働省の2024年度雇用均等基本調査によると、管理職などに占める女性の割合はマネージャー職以上で13.1%という。また営業職では「働く女性のロールモデルが少ない」、「家庭との両立が難しい」などを理由に挑戦や職務継続が難しくなっている。

 こうした課題に対し、業界の枠を超えて知見を共有し、課題の解決策を模索しようと、かねてより対話や情報交換を重ねてきた6社が連携した。プロジェクトでは、営業職の女性社員を中心に、各社の男性営業職社員や経営層なども巻き込み、課題の可視化や施策を検討する。生成AIやアンケート調査を活用した定期的なワークショップなどを通じて、営業職における女性の活躍を推進するための課題摘出や、具体的アクションプランを策定する。25年度内を目途に、女性営業職の特有の課題とその解決案をまとめた提言を公開する予定だ。

 6社は営業職に対する固定概念の見直しをするとともに、営業職における女性活躍の新たなモデルを提示し、誰もが生き生きと能力を発揮できる働きやすい環境づくりを推進していきたい考え。

H.I.S.ホテルHD、たい焼き作り体験プラン 変なホテル浅草で発売中

2025年9月3日(水) 配信 

たい焼き作りのようす

 H.I.S.ホテルホールディングス(澤田秀雄社長、東京都港区)は8月29日(金)から、変なホテルプレミア東京 浅草田原町(東京都台東区)で日本の和菓子や文化を感じることができる宿泊プランを発売している。

 同プランでは、浅草たい焼き工房 求楽(東京都台東区)で約50分間、1人6個のたい焼き作りを体験する。生地の調理から行い、あんは粒あんやクリーム、キーマカレー、チーズなどから選ぶことができる。体験後は店内で食べることが可能になっている。

 宿泊する客室は、6月から販売している吉徳(山田德兵衞社長、東京都台東区)とコラボレーションした「侍ルーム」。1泊1部屋の料金は朝食付が2万7400 円から、素泊まりは2万3000 円から(いずれも税・サ込)。

「平和学習」は京都・舞鶴へ 舞鶴市が教育旅行に力 戦後80年、次世代による継承を

2025年9月3日(水) 配信

中高生の語り部たち。(左から)原田昊征さん、石角晴花さん、池田実奈さん、池田莉奈さん

 1945(昭和20)年8月の終戦から80年が経過した。戦争経験者が少なくなるなか、戦後、海外からの引揚者を受け入れた京都府北部の港町、舞鶴市(鴨田秋津市長)は、平和の尊さを訴えようと「次世代への継承から、次世代による継承へ」に取り組んでいる。舞鶴は旧ソ連で強制労働を強いられた「シベリア抑留者」の引揚者が多かったことから、市は1988年にこれらを伝える「舞鶴引揚記念館」を開館。2015年には収蔵資料570点がユネスコ「世界の記憶」(世界記憶遺産)に登録され、「平和学習」のために訪れる学校も増えてきた。同館を中心に、市が近年誘致に力を入れている教育旅行の素材を紹介する。 【飯塚 小牧】

同世代交流も可能「舞鶴引揚記念館」

「舞鶴引揚記念館」

 第2次世界大戦の終結に伴い、海外に残された日本人約660万人を帰国させる国の事業「引き揚げ」により、軍港だった舞鶴港をはじめ、全国18港が引揚港として指定された。

 このうち、舞鶴港だけが13年間全期にわたり受け入れを行い、引揚船346隻、全引揚者の約1割に及ぶ約66万人が帰国。市民は戦後で生活が苦しいなか、茶や芋を振舞うなど、手弁当で引揚者を歓迎したという。

 舞鶴の引揚者の約7割を占める約46万人がシベリア抑留者だが、戦後40年を過ぎたころにはその記憶も薄れ始める。危機感を覚えた体験者や関係者の要望で、史実を継承するための施設として、「舞鶴引揚記念館」が開館した。総工費約2億4千万円のうち、7400万円は体験者や市民からの寄付によるもの。2012年からは運営を指定管理から市の直営施設に変更し、学芸員を配置するなど展示の質の向上をはかっている。

 14~17年度には全面改装を行い、18年に「次世代体験型施設」としてグランドオープンした。市の直営後、初代館長に就き、現在は館長補佐を務める山下美晴氏は改装時の想いについて、「戦争の悲劇だけではなく、平和への願いや希望が持てる施設にしたかった」と語り、明るい施設づくりに努めた。「教育旅行でも観光でも来館のきっかけは何でもいい。入口を広げて、多くの人に訪れてもらうことが大切だ」と力を込める。

教育旅行では実際の防寒着などに触れられる

 教育旅行での館内の基本プログラムは90~120分で、見学前の講話や、実際に当時の防寒着を試着する体験、語り部による館内説明などを用意する。学芸員による事前学習「出張講座」も実施しており、希望があれば後学習やオンライン講座なども行う。

 また、同館の大きな特徴は「学生語り部」の存在だ。館内では「語り部養成講座」を修了した語り部が展示の案内をしてくれるが、一般のほかに、中学生から大学生の学生が語り部として活躍している。25年度は中学生22人、高校生16人、大学生8人の計46人が所属し、自らの言葉で歴史を伝えている。

学生語り部による案内のようす

 長期休み期間中が中心となるが、教育旅行では学生語り部による館内の案内やワークショップ、リモート交流など同世代交流も対応可能だ。

 館内を案内してくれた語り部となって4年目、高校2年生の石角晴花さんは「少しでも平和に貢献できたら。同世代の人に話すことで、聞いた人が自分にとっての平和や、身近な幸せを考える機会になれば嬉しいです」と話していた。

近代史を体感  日本海側唯一の軍港

舞鶴赤れんがパーク1号棟の「赤れんが博物館」

 昭和以前に、舞鶴市はその稀有なリアス海岸の地形が見込まれ、1901(明治34)年に旧海軍の舞鶴鎮守府が置かれた。開庁以来、日本海側唯一の軍港都市として栄えてきた。

 鎮守府に合わせ、海軍倉庫として集中的に赤レンガ施設が建てられた。このエリアは「舞鶴赤れんがパーク」と呼ばれ、今でも12棟の赤レンガの建物が残されており、集積率は日本一。ほかの全国4カ所の鎮守府とともに日本遺産に認定されているほか、近代化遺産、国の重要文化財に指定されている赤レンガ倉庫もある。

 明治、大正の雰囲気が味わえる同エリアでは、さまざまな映画やドラマの撮影が行われており、ロケ地巡りを楽しむ人も多いという。

 現在、1~5まで番号がふられた棟はイベントホールや各種ショップなどが入居し、土産なども購入できる。

 このうち、1号棟は世界で唯一のレンガを専門とする博物館「赤れんが博物館」となっており、教育旅行にもおすすめ。「教科書にでてくるれんが」として、世界の遺跡で使われたレンガや、日本のレンガの歴史などが学べる。原爆ドームやアウシュビッツ強制収容所で使われた実際のレンガなど、貴重な展示も見ることができる。

海軍ゆかりの港めぐり

遊覧船から眺める迫力の護衛艦

 博物館の目の前には遊覧船の乗り場があり、「海軍ゆかりの港めぐり遊覧船」が運航されている。同クルーズでは、沿岸にある海上自衛隊舞鶴地方総監部の各種施設周辺を航路で巡る。その日により、艦艇の停泊状況は異なるが、運が良ければ人気の護衛艦などを間近で見ることができる。

 遊覧船のチケットは博物館内で購入できる。貸切運航も可能となっており、団体についての予約は海の京都DMOまたは舞鶴観光協会へ要相談。
新たなコンテンツ海上自衛隊と連携

 今年度から、舞鶴地方総監部の協力で、教育旅行で訪れる学校に対し、自衛隊の船内を公開するプログラムを開始した。自衛官が船内を案内してくれるもので、特別感があるのが魅力。今年度は2校の利用を予定する。

 舞鶴地方総監部は自衛隊の活動を広く発信するため定期的に一般向けのイベントを催しており、基地内や艦艇内を一般開放している。教育旅行の受け入れもその一環。

 舞鶴市産業振興部観光振興課の松岡恵美主幹は海上自衛隊との連携プログラムについて「年間10校の受け入れを目指したい」と意気込む。

 このほか、野原漁港での海洋プラスチック体験学習や干物作り体験、かまぼこづくり体験、地引網体験なども提供できる。松岡主幹は「オーダーメイド型で、要望によりさまざまな体験を用意できる。丁寧に対応するのが強み。舞鶴ならではのストーリーを感じてほしい」とアピールする。

 市内に大型の宿泊施設はないため、首都圏から京都への教育旅行2泊3日のうち、まずは日帰りで舞鶴に訪れてもらうことを狙う。

 群馬県からは、東京経由ではなく高崎から北陸新幹線を利用し、敦賀からバスに乗るという新たなルートも考えられるため、地域ごとに多様な選択肢を提案していく。

ランチは全国唯一の「あいがけカレー」で

「GOROSKYCAFEnanako」のカレー(手前があいがけカレー)

 舞鶴商工会議所は2017年から、舞鶴地方総監部と市と協力し、「まいづる海自カレー」を展開している。海上自衛隊では毎週金曜日の昼食にカレーが食べられていることにちなみ、市内の飲食店で舞鶴在籍の艦艇・部隊・学校が認定した16種類のカレーを販売している。各店舗がそれぞれ艦艇や部隊などの調理員から直接指導を受けており、店舗ごとに異なる種類を提供している。

 これに加えて、今春から新たに「まいづる海保カレー」がスタートした。第八管区海上保安本部や海上保安学校の協力を得て実現したもので、4種類のカレーが市内の4つの飲食店で味わえる。海保カレーの開始に伴い、全国でも海自と海保がある舞鶴にしかない取り組みとして「あいがけカレー」を開発。海保カレー提供の4店舗で食べられる。あいがけカレーの価格は1500~2300円。

東京都内で9~11月のキャンペーン周知  岩手県

2025年9月3日(水) 配信

いわて銀河プラザでイベント開く

 岩手県は8月30(土)、31日(日)の2日間、東京・東銀座の同県のアンテナショップ「いわて銀河プラザ」で9~11月まで東日本旅客鉄道(JR東日本)とともに展開する秋季キャンペーン「秋は短し 旅せよ 岩手」の周知イベントを開いた。

 初日には酒造組合が岩手の酒蔵と酒蔵フェアの紹介、試飲販売、大船渡市が今春の山林火災からの復興PR、山田町が山田まつりやカキ小屋の紹介を、2日目には花巻市や遠野市が秋に開催するまつりの紹介、平泉町が岩手でラジオ番組も持つ中尊寺と毛越寺の2人の住職が観光法話を行った。

 また、両日ともオリジナルグッズをプレゼントするじゃんけん&クイズ大会も行われた。

 秋季キャンペーンは花巻まつりや遠野まつり、みやこ秋祭り、盛岡秋まつり、久慈まつり、山田祭りなど県内各地のまつりをメインに、みちのく潮風トレイルや紅葉、酒をキーワードに展開、JR東日本も各まつりに合わせて観光列車を運行する。

【第50回旅館100選】岩手県・松倉温泉 「悠の湯 風の季」

2025年9月3日(水) 配信

上品なしつらいのロビー

四季折々の自然のなかで、ゆったりとした季を過ごす

 季節のうつろいを美しく魅せてくれる花巻南温泉峡。なかでも「悠の湯 風の季」は、シックな空間が非日常のくつろぎへといざなってくれる宿だ。2022 年8 月に10 周年を迎え、ダイニング、客室、浴場をリニューアルした。

ダイニング「山の風」

 ダイニング「山の風」では、掘りごたつ席のほかテーブル・椅子席が新設。音と香りがダイレクトに伝わるオープンキッチンで、出来立てあつあつの料理を味わえる。

料理一例(イメージ)
露天風呂「かわみの湯」(女性)

 たっぷりの湯がたたえられた自慢のお風呂は、100%源泉掛け流しで、美肌効果が高いと評判。露天風呂「昇陽の湯」は、檜風呂に生まれ変わり、檜の香りに包まれながら癒しのひとときを過ごすことができる。

洋室スーペリアツイン

 客室は、ワンランク上の贅沢な空間が広がる「和風スーペリア」や「露天風呂付和風スイートルーム」のほか、新たに洋室スーペリアツインが誕生した。

おすすめのお土産「折りくず餅」


 白山水系の清らかな水で炊き上げた上質の葛で、ほんのり塩味のこしあんを挟んだ折りくず餅。暑い夏には、冷やすとより一層美味しくいただける。お土産にも人気の一品だ(12個入680円、21個入1,100円)。

 

交通:《車》東北自動車道花巻南ICから車で約15分、P80台(無料)
《電車》JR東北新幹線新花巻駅から車で約30分、または東北本線花巻駅から車で約20分
チェックin15:00 out10:00
食事:《夕・朝食》ダイニング
部屋:全50室(和室38室、露天風呂付客室2室、和風フロアツイン10室)
風呂:男女別大浴場各1、男女別露天風呂各1、男女別半露天風呂各1
泉質:アルカリ性単純泉
料金:1万2,000円~2万1,800円

〒025-0244 岩手県花巻市湯口松原36-3
☎0198(38)1125 FAX0198(38)1126
https://kazenotoki.jp/
Wi-Fi:一部使用可 外国語対応:韓

 

 

 

 ※この記事は、旅行新聞新社主催「第50回プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」に選出された施設で、書籍「2026年度版 プロが選んだ日本のホテル・旅館100選&日本の小宿(BEST100 HOTELS&RYOKANS IN JAPAN)」(自由国民社)に収録されている内容を紹介しています。