「観光革命」地球規模の構造的変化(207)文化財保護法改正と観光振興

2019年2月2日(土) 配信 

(画像はイメージ)

文化財保護法は、日本における文化財の保存と活用並びに国民の文化的向上を目的に、1950年に制定された。その前年に法隆寺金堂で火災が起き、極めて貴重な金堂壁画が焼損したことをきっかけにして、議員立法で制定された法律だ。そのあとに時代の変化に合わせて何度も法律改正が繰り返されてきたが、昨年6月に重要な改正が行われ、今年4月に施行される。今回の文化財保護法改正は地域の文化観光に大きな影響を与えるので、詳しく取り上げたい。

 今回の法改正のポイントはいくつかある。①地域における文化財の総合的な保存・活用(都道府県は文化財の保存・活用に関する総合的な施策の大綱を策定、市町村は大綱を勘案して「文化財保存活用地域計画」を策定)②個別文化財計画の推進・民間団体の活用③首長権限の強化(条例によって文化財保護事務を従来の教育委員会所管から地方公共団体の首長部局所管へ移管できる)――など。

 法改正で今後、数多くの市町村で首長権限の強化がはかられる。結果として、文化財行政と観光行政、まちづくり行政などが一体的に推進しやすくなる。ただし文化財を軽々に扱うケースも生じるので、新たに地方文化財保護審議会を必置して、首長による暴走を監視することになる。

 文化庁予算は長らく1千億円程度であったが、19年度予算は1330億円に増額される。18年度予算は1077億円だったので前年度比23・5%増だ。しかも観光関連の予算が増やされている。例えば「文化財を活かした観光戦略推進プラン」には155億円が配分される。具体的には、文化遺産総合活用推進事業(約21億円)、日本遺産魅力発信事業(約14億円)、博物館を中核とした文化クラスターの形成(約14億円)、観光拠点形成重点支援事業(約4億円)など。

 安倍政権は17年に閣議決定した「骨太の方針」のなかで、文化芸術・観光・産業が一体となって新たな価値を創出する「稼ぐ文化」への展開を打ち出しており、文化芸術資源の一層の活用によって経済波及効果を生み出すことが国家戦略になっている。

 文化芸術資源のすべてが市場原理主義に適合するわけではないが、安倍政権が続く限り「稼ぐ観光」と「稼ぐ文化」の融合が重要であり続けるだろう。

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

外国人観光案内所の質向上と量拡大を、ブランド力向上のための施策を議論

2019年2月1日(金) 配信

JNTO認定外国人観光案内所のブランド力向上に向けた検討会の委員

観光庁は1月31日(木)、東京都内で第1回「JTNO認定外国人観光案内所のブランド力向上に向けた検討会」を開いた。外国人観光案内所の質の向上と量の拡大をはかるため、より外国人観光客のニーズに即した案内所のあり方を議論する。年度内に3回ほど開催し、提言をまとめたい考え。

開催主旨を説明する観光庁の平岡成哲観光地域振興部長

 日本政府観光局(JNTO)は2012年度に外国人観光案内所の認定制度を開始し、開始当初の342カ所から18年末は984カ所まで拡大している。一方、観光庁は20年までに1500カ所まで案内所を拡大する目標を掲げ、認定取得を促している。今年1200カ所という中間目標も設定しているが、近年の推移からは厳しい面もある。

 既存の観光案内所などに取得を促すには、認定があることで外国人観光客の増加が見込めるという動機づけが必要だ。そのため、外国人観光案内所には利用者のニーズに応え、満足度の高いサービスを提供して、ブランド力を高めることが求められている。

 冒頭、座長を務める明治学院大学経済学部の池尾恭一教授は「英語が通じない日本では観光案内所の役割は重要になる。ブランドというのは、供給側には一定のスタンダード設置を求め、市場側にはスタンダードを保証する。単なる看板をつけるという単純な話ではないので、会で議論を深めていきたい」とあいさつした。

 検討会の委員には外国人の有識者も参画した。観光関連事業を手掛けるコネクトワールドワイド・ジャパン代表のマージョリー・L・デューイ氏は、「スマートフォンでは膨大な情報を得られる。しかしどれが有益か判断できない」とし、案内所では、現地だからこそ得られる情報が欲しいとした。

 また、米国の「ウェルカムセンター」を引き合いに出した。各州が管理し、道路沿いに位置する同センターは、それぞれの町の特徴を表し、顔となっているという。センターによって、ホテルなどの予約コミッションを得ているほか、バーやカフェの併設、独自の物品販売など運営方法はさまざまだが、「特色をつくることで行きたい場所としての動機づけがされている」と紹介した。

 観光案内所の認知度向上の施策としては、インスタグラムなどSNS(交流サイト)を活用したキャンペーンや、思い出に残るようない案内所を巡るスタンプラリー、案内所での夜のコンサート開催などを提案した。

 委員は次の各氏。

 【座長】池尾恭一(明治学院大学経済学部教授)【有識者】マージョリー・L・デューイ(コネクトワールドワイド・ジャパン代表取締役)▽劉瀟瀟(三菱総合研究所プラチナ社会センター兼地域創生事業本部地域づくり戦略グループ研究員)▽紀陸武史(Huber.代表取締役CEO)▽陳内裕樹(グーグル広告営業本部観光立国推進部長)▽山田洋(日本政府観光局地域連携部長)▽橋口洋尚(奈良県外国人観光客交流館「奈良県猿沢イン」統括管理者=JTBコミュニケーションデザイン奈良県外国人観光客交流館運営事業受託者)

「もったいない」で食品ロス失くせ HISグループが新サービス開始

2019年2月1日(金) 配信 

サービスイメージ

エイチ・アイ・エス(HIS)グループのTODOKISUGI(沖杉大地社長)は2月1日(金)に、食品ロスの無くすためのクーポンアプリ「No Food Loss」を始めた。販売期限や季節限定などの理由で、食せるが捨ててしまう商品を、クーポン形式でお得に買えるようにした。購入金額の一部はアフリカやアジアの子供たちの給食費として寄付する。「もったいない」精神で、社会問題の解決の一端を担う。

 アプリをダウンロードした利用者は、近隣店舗の「食品ロス」情報が通知される。該当店舗でクーポンを提示すれば商品を買うことができ、事前の決済や支払い方法は自由だ。サービス開始にあたり、ポプラの「生活彩家 貿易センタービル店」が初の導入店舗となった。

 「食品ロス削減は小売業の社会的責任として取り組むべきだと捉えている。年内に関東地区店舗で効果検証したあとに、100店舗展開、全国エリア拡大を目指す」(ポプラ)と、サービスに期待を示した。

 環境省によると、日本では年間650万㌧近くの食品がまだ食べられるにもかかわらず、捨てられているという。世界では8億人以上が飢えや栄養で苦しんでいる状況のなか、食品ロスは国際的にも大きな問題となっている。

 今後は同サービスを首都圏を中心に全国へ拡げていく。コンビニエンスストアやスーパー、パン屋など多業種に導入を進める考え。

鳥取和牛や新米星空舞を披露 鳥取県、ゆかりメディアの集い開く

2019年2月1日(金) 配信

「鳥取和牛まるごと独り占め箱~ギガ盛り~」 世界一高額な弁当としてギネス世界記録に認定された

鳥取県は1月31日(木)、東京都内で鳥取ゆかりメディアの集いを開き、県出身のメディア関係者らと交流を深めた。会場には、肉質日本一の受賞歴がある鳥取和牛を使用した世界一高価な焼肉弁当や、昨年デビューお米「星空舞」などの味覚を用意。「食のみやこ」のブランド形成を進める県の一押し食材を披露した。

 「星空舞」は、県が開発した新品種として昨年誕生した。星のように輝く粒と、ごはんのツヤが際立つ炊きあがりが特徴。冷めても食感が変わらないのも魅力だ。市場開拓局の職員は、「鳥取県が育成した初の品種。ブランド化を進め、多くの方に食べていただきたい。そして、食卓の星になってほしい」と期待する。東京では3月17日、東京ソラマチで星空舞が初お披露目される。

星空舞PRポスター

 観光面では昨年12月、「2019年外国人が訪れるべき日本の観光地ランキング」で1位に選ばれた。同ランキングは、外国人向け情報サイト「ガイジンポット」を運営するジープラスメディアが発表した。

 鳥取県東京本部情報発信チームの田中祥一主幹は、一押しスポットに三徳山三佛寺投入堂を挙げ、「行者体験と同時に、日本の伝統文化に触れられるので、外国人旅行者に喜ばれると思う」とした。また、砂丘から海が見える光景が珍しいことに触れ、「鳥取砂丘にも注目してほしい。とくに、パラグライダー体験がおすすめ」とPRした。

品川から船遊び!「風流 屋形船ライブ2019」3月10日開催

2019年2月1日(金) 配信 

イベントチラシ

しながわ観光協会(松本亨代表理事、東京都品川区)は2019年3月10日(日)、粋な芸と食事が楽しめるスペシャルイベントクルーズ「風流 屋形船ライブ2019」を実施する。演芸と食事、東京港の絶景を楽しむ船遊びを提供する。

演芸&食事&クルーズがお得に楽しめる特別クルーズ

 品川区水辺観光振興を目的とした特別企画の同イベントは、通常よりもお得な価格で品川の屋形船が体験できる。演芸鑑賞やクルーズ、弁当と品川土産付き。料金は1人4,980円。情緒あふれる屋形船で食事や演芸とともに、お台場やレインボーブリッジを望む東京港の絶景を楽しめる。

多彩な和のエンターテイメント、6つから選べる芸能船

バラエティあふれる6人の出演者

​ 日本で唯一のイケメン女形芸者・まつ乃家栄太朗のお座敷芸能をはじめ、落語、漫談、幇間、津軽三味線など、6つの船の中から好きな芸能船を選べる。

①お座敷芸能船【まつ乃家栄太朗】

 栄太朗は日本唯一の女形芸者。品川(大井海岸)芸者 まつ乃家の舞、唄、三味線、太鼓を披露。

船宿:船清(定員70人)※最低催行人員42人

②幇間船【悠玄亭玉八】

 新劇、新内、粋曲を修行後、悠玄亭玉介氏の一門へ。日本に4人となった幇間芸人の1人。

船宿:むつみ丸(定員40人)※最低催行人員24人

③ウクレレ漫談船【ぴろき】

 ウクレレを弾きながら繰り出す自虐ネタ漫談は爆笑必至。キメ台詞は「明るく陽気にいきましょう」。

船宿:平井(定員40人)※最低催行人員24人

④漫談船【居島一平】

 漫才コンビ「米粒写経」ボケ担当、ピン芸人「大本営八俵」としても活躍中。映画や歴史をテーマとした漫談は抱腹絶倒。

船宿:中金(定員40人)※最低催行人員24人

⑤落語船【山口勝平・大崎一番太郎】

 数々のアニメ作品で活躍する声優・山口勝平と、地元大崎の人気キャラクター大崎一番太郎が落語を披露。

船宿:大江戸(定員40人)※最低催行人員24人

⑥津軽三味線船【小山貢治】

 舞台での演奏活動のほか、音楽制作、楽曲提供など幅広く活動する演奏者。迫力のある津軽三味線を体感。

船宿:幸吉丸(定員20人)※最低催行人員10人

※各船、定員に達し次第受付を終了する。

第17回「風流 屋形船ライブ2019」開催概要

開催日時:2019年3月10日(日)

 正午出船~午後2:00帰着予定(集合時間は午前11:30)

集合場所:品川浦 各船宿(船清・大江戸・むつみ丸・中金・平井・幸吉丸)

アクセス:JR品川駅から徒歩約10~15分 ※各演芸船、乗船場所で異なる。

料金:4,980円(税込、弁当・茶・土産付き)

 ※アルコール飲料希望者は別途料金で提供可能

対象:中学生以上250人(先着順)※未成年者は保護者同伴

 ※イベントは天候など、都合により変更・中止になる場合あり。

申し込み方法・その他詳細:

以下のしながわ観光協会WEBサイトで公開されている。

「三浦海岸桜まつり」に合わせ、ペア宿泊券当たる「コンセプトルーム総選挙」開催

2019年2月1日(金) 配信 

河津桜と京急電車

温泉リゾートホテルのマホロバ・マインズ三浦(神奈川県三浦市)はこのほど、ペア宿泊券が当たる「コンセプトルーム総選挙」を始めた。

 6室あるコンセプトルームのうち、「泊まって良かった、または泊まってみたい客室」を1つ選んで投票。得票数の最も多い客室を選んだ人の中から、抽選で1人に、そのコンセプトルームのペア宿泊券(バイキング2食付き)をプレゼントする。

 コンセプトルームは「SAKURA(桜)」「コカ・コーラ」「アリス」「アラジンリゾート」「ティアラ」「ハイカラ浪漫」の6タイプで、各1室限定の客室となる。それぞれ特長のある内装や装飾、家具などを配して、客からの評判はいいという。

 同ホテルは、神奈川県下にある河津桜の名所・三浦海岸に位置している。今回の企画は、「三浦海岸桜まつり」の期間に合わせて行う。

 今年で17回目を迎える「三浦海岸桜まつり」は、2月5日(火)からスタートする。毎年2~3月ごろには、約1千本の河津桜が三浦海岸駅から京浜急行線に沿って三崎口駅までを彩る。約30万人もの観光客が足を運び、ひと足早い桜を楽しんでいる。

 投票期間は2月1日~3月3日までで、発表は3月9日の見通し。投票は下記から。

コンセプトルームの写真

SAKURA(桜)ルームのリビングと和室
不思議な雰囲気の漂うアリスルーム
アメリカンな気分を満喫できるコカ・コーラルーム
120平方㍍あるアジアンリゾートルーム
女性や子供に人気のティアラルーム
誰しもが懐かしさを感じるハイカラ浪漫ルーム

雪の立川など南武線沿線の新たな魅力発掘 、「じゃナイスタグラム・フォトコンテスト」の優秀作品を発表

2019年2月1日(金) 配信

立川賞

南武線沿線の東京都・神奈川県の5市(川崎市、稲城市、府中市、国立市、立川市)はこのほど、「じゃナイスタグラム・フォトコンテスト」の優秀作品を発表した。応募総数は、315件。優秀作品は各自治体の公共施設にポスターとして掲示される。

川崎賞

 「じゃナイスタグラム・フォトコンテスト」は、南武線沿線の5市が共同で推進する「なんぶりんぐ」プロジェクトの一環。「じゃナイスな南武線沿線」をテーマに写真を募集し、川崎市の「工場夜景」などの定番スポットだけではない新たな魅力を発掘し、沿線を訪れてもらう機会の創出を目指した。審査員は、「視点を変えるだけで、こうも変わるのかと職員全員が驚かされました。『南武線沿線は良いところがある』と自信をもって伝えられる、そんな6枚です」と総評した。

 併せて、沿線5市役所が毎週テーマに沿った「じゃナイスタグラム」を投稿し「いいね」の数を競い合いあった「いいね」争奪戦の結果も発表。川崎市が1位に輝いた。

浄慶寺の羅漢像(川崎市)

「福島イノベーション・コースト構想」公式ポータル 2月3日(日)開設

2019年2月1日(金) 配信

福島イノベーション・コースト構想推進機構は2月3日(日)、福島県浜通り地域などの産業を回復するため、新たな産業基盤の構築を目指す国家プロジェクト「福島イノベーション・コースト構想」の公式ポータルサイトを開設する。

 同構想はおもに、1)廃炉、2)ロボット、3)エネルギー、4)農林水産の4分野におけるプロジェクトの具体化を進めるとともに、産業集積や人材育成、交流人口の拡大などを進めるもの。陸・海・空のロボット・ドローンの研究開発を行う研究開発拠点「福島ロボットテストフィールド」が昨年7月に一部開所するなど、各プロジェクトが具現化するなか、その内容や進捗を発信する。

新規ビジネスに有益なコンテンツ!

 本ポータルは、これまでの軌跡を時系列で追える「プロジェクトの現在」や「これまでの取り組み」についてマッピングを多用、誰でも容易に情報を知ることができるユーザーインターフェースとした。

 本構想に興味を持った人はもちろん、新たなビジネスに向けた情報収集をする際にも、有益な情報に容易にたどり着ける設計になっている。

実現のための基本的な方向性

 本構想の実現のため、以下の5つの方向性に基づき、国の事業と連携しながら、県と一体となって本構想に関連する取り組みを総合的に進めている。

拠点の整備及び研究開発の推進
 各拠点の着実な整備、研究開発の促進により、浜通り地域などに復興のシーズ(種)をまく環境づくりを進める。

産業集積の促進及び未来を担う教育・人材育成
 地域特性を生かした産業の集積やビジネス機会の創出を進め、本構想や復興・地域再生を担う人材育成に取り組む。

生活環境の整備促進
 帰還促進に向けた取り組みと連携し、浜通り地域などの産業集積の形成・活性化を支える生活環境整備に取り組む。

来訪者の増大による地域への交流人口の拡大
 新たな交流、ビジネス機会などの増加にもつながるようなイベントを実施し、交流人口拡大に取り組む。

多様な主体相互間の連携の強化
 本構想の理解や参加のきっかけを作るための「見える化」セミナーやシンポジウムなど情報発信を行いつつ、市町村、学校、企業などとの連携を強化する。

今後のイベント予定

■福島イノベーション・コースト構想「見える化」セミナー

 「農の世界のイノベーション」をテーマにとして、ITを駆使したイチゴの最先端栽培と研究に取り組むGRA代表取締役・岩佐大輝氏が基調講演を行うとともに、震災後の農業の再生や先端技術に関して理解を深めるパネルディスカッションを行う。

開催日時:2019年2月23日(土)午後1:30~4:00(開場午後1:00)
会場:ウェディングプラザ丸美(福島県田村市船引町船引上田中34-1)
参加申込締切:2月22日(金)

■ふくしまみらいビジネス交流会
 福島県浜通り地域において新規立地や研究開発などを実施・計画している企業がプレゼンテーションを行い、浜通り地域の地元企業とのビジネスマッチングを図ることを目的とした商談会を開催する。会場は「復興のシンボル」として、昨年7月に一部開所したJヴィレッジ。定員100人、参加費無料。

開催日時:2019年2月26日(火)午後1:30~5:00予定(開場午後1:00)
会場:Jヴィレッジ(福島県双葉郡楢葉町山田岡美シ森8)
申込締切:2月19日(火)

https://www.fipo.or.jp/business/guide.html
https://www.fipo.or.jp/business/guide.html

■福島イノベーション・コースト企業立地セミナーin東京
 福島県浜通り地域などの新たな産業用地、全国随一の優遇制度など、今後大きく向上する企業立地環境を紹介する。福島県いわき工場において最新鋭の設備でエンジンを生産している日産自動車の常務執行役員・早川敦彦氏が「ふくしま」の持つポテンシャルについて基調講演を行う。浜通り地域など15市町村の企業立地担当者と情報交換できる参加者交流会を併せて開催する。

開催日時:2019年3月13日(水)午後4:30~7:30予定(受付開始午後3:30)
会場:大手町プレイス カンファレンスセンター(東京都千代田区大手町二丁目3番1号)
申込締切:3月6日(水)

福島イノベーション・コースト 企業立地セミナー in 東京
http://www.jilc.or.jp/topics/0313_fukushima.html
財団法人日本立地センター

オリックス不動産、旅館・ホテル事業の新ブランド立ち上げ

2019年2月1日(金) 配信

高橋豊典社長(右)と似内隆晃副社長が会見

オリックス不動産(高橋豊典社長、東京都港区)はこのほど、旅館・ホテル事業の新たな運営ブランドとして「ORIX HOTELS & RESORTS」を立ち上げた。運営する13施設を同一ブランド下に置くことで理念やノウハウの共有化をはかり、同事業のさらなる発展を目指す。新ブランドのコンセプトは「また行きたい、と思っていただける場所。」。ブランドのなかで「温泉旅館」「温泉リゾート」「シティ」「パークサイド」の4つのカテゴリーを設ける。

 同社は2002年に大分・別府温泉の「別府杉乃井ホテル」を取得し、経営再生から宿泊事業を開始した。その後、自社ブランド「クロスホテル」の展開や他事業者への運営委託、フランチャイズ契約など取り組みを拡大し、現在は23施設、5400室を有する。このうち、今回新ブランドに集約するのは自社が運営する13施設だ。

 1月31日(木)に東京都内で開いた会見で高橋社長は、13施設の平均でリピート率は25%を超え、稼働率は約90%を誇ることを紹介。「専業事業者に引けを取らない規模に拡大してきた」と自信を見せた。

 新ブランドを立ち上げた背景については①自社ブランドの可能性②旅館・ホテル運営事業の急激な拡大③多様な生活者ニーズ――を挙げた。

ロゴマーク

 これまで、取得した温泉旅館は元の屋号を残し、その施設が築き上げてきた地域との絆を大切にしてきた。新ブランドの冠を掲げたが、今後も屋号は変更せず、地域と密着した運営を行っていく。一方、各施設をオリックスの大きな傘でくくることで各施設の個性やブランド価値をより伝えやすくなると考える。「各施設が各地域で培ってきた特色や絆はそのまま生かし、新ブランドのもと理念や運営体制を共有し、お客様の潜在的なニーズに柔軟な対応をしていく」(高橋社長)。

 高橋社長は「同社は宿泊を生業とする専門家ではないが、金融をベースに常に隣接する分野に事業領域を拡げることにより、培ってきたチャレンジ精神と先見性は同社グループにしかない強みだと認識している。今後も常識にとらわれない斬新な発想とチャレンジを続けていきたい。『また行きたい』と思ってもらえるような施設になるよう、理想を追い求めていく」と意気込んだ。

誕生記念キャンペーン

 新ブランドの立ち上げを記念して、3月31日(日)まで「ORIX HOTELS & RESORTS誕生記念キャンペーン くつろぐ・あそぶ・ふれる宿プレゼント」を実施する。計100組・200人に1泊ペア宿泊券が当たる。

応募期間:3月31日(日)※宿泊券の利用期間は2019年5月6日(月)~2020年2月28日(金)まで。

応募方法:「ORIX HOTELS & RESORTS」公式ウェブサイトのキャンペーンページから。応募は1人1回。

当選発表:2019年4月中旬~下旬に発送。

絵画テーマに特別公開 定観バス特別コースも設定(第53回「京の冬の旅」)

2019年2月1日(金) 配信

「唐獅子図屏風」(本法寺)

 非公開文化財の特別公開などを行う恒例のキャンペーン「京の冬の旅」(京都市・京都市観光協会主催)が3月18日まで実施されている。

 53回目を迎えた今回のテーマは、「京都にみる日本の絵画~近世から現代~」。平安遷都以来およそ1100年の間、日本の都であり、文化・芸術の中心地であった京都には数多くの名画が現存。真言宗智山(ちさん)派の総本山、智積(ちしゃく)院(東山区)や、妙心寺の塔頭寺院、妙心寺天球院(右京区)など15寺院で貴重な文化財を特別公開している。

 それらを巡る定期観光バス特別コースも設定。JR京都駅を発着点に4コースあり同日まで毎日運行する(一部運休あり)。

「竹虎図」(妙心寺天球院)

 1月8日に行われた報道機関や旅行会社向けの試乗・取材会で、定観バス特別コース「長谷川等伯と狩野山楽の世界」に乗車した。智積院や妙心寺天球院のほか、本法寺(上京区)建仁寺霊源院(東山区)の4寺院を1日かけて回る。料金は大人9200円で午前10時出発。所要約6時間。

 智積院は安土桃山時代に活躍し同時代を代表する絵師、長谷川等伯と息子・久蔵が描いた国宝の障壁画を公開。等伯が26歳の若さで亡くなった息子を悼み描いた「楓図」(国宝)は、巨木の生命力溢れる大胆な構図と繊細な秋の風情を見事に表現した傑作。

 妙心寺天球院では、京狩野の絵師、狩野山楽と山雪の絢爛豪華な障壁画を公開。方丈(重文)内部を飾る152面の障壁画がほぼ完全な状態で伝えられてきた。方丈南側の3室に描かれた「竹虎図」「梅に遊禽図(ゆうきんず)」「籬草花図(まがきそうかず)」(いずれも重文・高精細複製品)は、金地に映える鮮やかな色彩と幾何学的な画面構成が見どころだ。

 本法寺は狩野山楽筆の「唐獅子図屏風」などの絵画を公開。巨大さと見事な描写から「京都三大涅槃図」の1つに数えられる長谷川等伯筆「佛涅槃図」(重文)の複製も展示されている。

 建仁寺霊源院では同院で出家した戦国大名・今川義元の生誕500年を記念し、義元筆の書状や織田信長筆書状、千利休筆書状、狩野山楽筆「布袋像」などが初公開。

 なお、同コースの昼食は妙心寺御用達の名店、「阿じろ」で京料理会席。名物・餡かけの「黄鐘うどん」などが味わえる。