クラブツーリズム、混雑避けた冬の京都 JR東海「ずらし旅」共同で

2023年12月15日(金) 配信

時間・場所・旅先での移動手段・行動をずらす京都の旅

 クラブツーリズム(酒井博社長、東京都江東区)は、東海旅客鉄道(JR東海)と共同で「ずらし旅」ツアーを多数企画・販売した。

 JR東海が提供する「ずらし旅」は、時間・場所・旅先での移動手段・行動をずらす京都の旅を提案している。今回の共同企画では、クラブツーリズムならではの企画力で、人気の紅葉シーズンが終わり比較的混雑の少ない時期の京都を訪れるツアー。紅葉シーズンが終わると落ち着く観光需要の喚起を行い、季節を問わず京都の魅力を知ってもらうことで、オーバーツーリズム対策にも寄与する考えだ。

 企画の一例として、2024年2月18日(日)、19日(月)発の2日間のツアーでは、京都迎賓館を参加者限定で貸し切りし、参観できる時間を提供する。京都迎賓館では、壮麗な晩餐室「藤の間」の舞台で、京都五花街の1つ「祇園東歌舞会」の芸妓・舞妓による「京のをどり」を特別鑑賞できるなど、特別な文化体験も用意する。旅行代金は7万4900~7万9900円。

 また、多くの神社仏閣で特別拝観を企画しているシーズンのなか、世界遺産の7社寺の特別拝観を案内人付きで2日間で効率的に巡るコースなど、旅行会社ならではのツアーも企画。このほかにも、終日自由行動の日が必ず行程に入る、自由度の高いパッケージツアー「旅’smart」では、個人では行きづらい京舞鑑賞と京料理の昼食が楽しめ、世界遺産の3社寺に案内する4日間のコースも用意している。

KKday、モールの導入理由最多は訪日対策 日本展開1年で利用実態アンケート

2023年12月15日(金) 配信

導入理由の2位は「すでにKKdayグループのサービスを導入していたから」

 アジアでオプショナルツアー予約サイトを運営するKKday Japan(大淵公晴支社長、東京都新宿区)が12月6日(水)、体験予約のマーケットプレイス「KKdayモール」の日本展開開始から、1年が経過したことから、全国の出品事業者に行った利用実態のアンケート結果を発表した。KKdayモールを導入した理由(複数回答)への問いで最も多かったのは、「インバウンドを集客したかったから」の50%。

 KKdayモールは世界中にアクティビティや現地体験など自社の商品を販売することができる。日本語の商品説明文などは自動で英語や中国語、韓国語などに翻訳される。日本では、昨年10月にサービスを提供開始以降、400以上の事業者の2000以上の体験を掲載している。

 KKdayモールを導入したきっかけの2以降は「すでにKKdayグループのサービスを導入していたから」の19%、「国内のお客様を集客したかったから」の14%と続いた。

 「導入以降、どのエリアから予約が増えたか」(複数回答)では、1位が台湾(32%)。続いて、香港(21%)、韓国(10%)の順。

 導入当初と現在の課題については、当初は4%が決済・予約システムの信頼性を挙げたが、現在は1%ほどとなっている。同社は「安心してインバウンド対応が進められているため」と分析している。

 一方で、13%が導入当初の課題としてプロモーションと回答。現在は18%と5%増加している。これを受け、同社のマーケティング部広報の八須知美氏は「事例を紹介するセミナーを開講する予定となっている」とした。

磐田市の高校生がまちづくり研究 最優秀賞は「食と農の魅力旅」がテーマ

2023年12月15日(金) 配信

若者目線のユニークなアイデアが発表された

 静岡県磐田市(草地博昭市長)は毎年、公募で集まった高校生を対象に「いわた高校生まちづくり研究所」を開いている。このほど、その研究結果をまとめた企画発表会を開催。高校生たちが約5カ月の研究結果を発表した。

 最優秀賞は磐田農業高校のグループが考案した「食材ハンターへの道」。「食と農の魅力旅」をテーマに、市内の農業体験や飲食店を巡るガストロノミーツーリズムを通じて、市内の農業の活性化や持続的な地域社会を目指す提案を行った。

 そのほか、海洋プラごみを使ったものづくりワークショップの開催や、養殖したミジンコで開発したふりかけの資源化を目指す取り組みなど、高校生目線での提案が挙がった。

 今後同市は、市民や民間企業との協働・連携も視野に事業化を検討していく。なお、過去の提案では磐田駅北口広場のイルミネーションなどを実施している。

「観光人文学への遡航(42)」 観光キャリア教育と採用のいま②宿泊業界

2023年12月15日(金) 配信

 11月4日に日本国際観光学会の全国大会にて「観光学部・学科学生をどのように業界へと導くか」というシンポジウムで議論されたことを先月からまとめている。人材採用に危機感を感じ、今までと異なったアプローチを試みようとしているのが、旅行業界と宿泊業界である。今月は宿泊業界について考察していく。

 

 宿泊業の現状については帝国ホテル出身で、ホスピタリティコーチングサービスの代表チーフコーチである青木昌城氏が登壇した。

 

 宿泊業界は、コロナ後の回復度合いは観光業の中で最も元気がいい業界であると言ってもいい。その分、コロナで離職したマンパワーが戻ってきていないため、慢性的な人手不足に陥っている。

 

 多くのホテル・旅館が人材確保に必死になっていくなかで、あるべき人材像のビジョンも描き出せずに、やみくもに手当たり次第に採用活動を行っているように見受けられる。それはあるべき人材像だけではなく、あるべき企業像のビジョンがないから、目先のマンパワーで右往左往することになってしまっている。

 

 そんな現状のなか、青木氏の指摘は鋭い。まず、宿泊業界と一括りにできない現状を分析する必要を青木氏は説く。業態によって求める人材像が違うのに、それを理解できていない。 

 

 例えば、シティ系高級ホテルでは、総合職と専門職と区分して採用しているが、結局は専門家を育てているので、キャリアプランが従業員側からしても立てづらいという問題点が挙げられる。一方で、ビジネスホテルは完全に不動産投資ビジネスの様相が顕著になってきているにもかかわらず、このような発想での採用にはなっていない。そして、旅館はいわゆるなんでも屋で、業務に幅がある。このように、業態によって大きく差があるにもかかわらず、採用となるとすぐ接客ばかりが話題となる。青木氏は、宿泊業界はこれからも接客業だと言い切っていっていいのかと疑問を呈する。

 

 実際に、最近は各社とも富裕層の獲得ということが目下のテーマとなっているが、単に単価を上げることばかりを考えていないだろうか。そして、超富裕層を誘致するためには、最高のしつらえを用意し、最高のシェフを用意しなければいけないと躍起になっているかもしれないが、超富裕層はお抱えのシェフを帯同してやってくるから、最高のシェフを用意する必要はない。それよりも、そのシェフが求める食材を調達できるか、もしそれが調達できないときは、代替となるものが用意できるかといったことのほうが求められる能力であると、青木氏は主張している。

 

 だからこそ、これからの宿泊業に求められる能力は、栄養学だったり化学だったりするのではないだろうか。そして変わらず必要なのは、読解力であることは言うまでもない。

 

島川 崇 氏

神奈川大学国際日本学部・教授 島川 崇 氏

1970年愛媛県松山市生まれ。国際基督教大学卒。日本航空株式会社、財団法人松下政経塾、ロンドンメトロポリタン大学院MBA(Tourism & Hospitality)修了。韓国観光公社ソウル本社日本部客員研究員、株式会社日本総合研究所、東北福祉大学総合マネジメント学部、東洋大学国際観光学部国際観光学科長・教授を経て、神奈川大学国際日本学部教授。教員の傍ら、PHP総合研究所リサーチフェロー、藤沢市観光アドバイザー等を歴任。東京工業大学大学院情報理工学研究科博士後期課程満期退学。

JAL×JTB、サステナビリティ学ぶ教育プログラムを共同開発

2023年12月14日(木)配信

SAFをはじめとしたサステナビリティを学ぶ学校向け教育プログラム

 日本航空(JAL、赤坂祐二社長)とJTB(山北栄二郎社長)は12月13日(水)、修学旅行で国際線を利用する教育団体を対象に、SAFをはじめとしたサステナビリティを学ぶ学校向け教育プログラムを共同開発し、2024年度から販売すると発表した。

 SAFとは、持続可能な航空燃料のこと。原料の生産・調達から製造、輸送、燃焼までのライフサイクルで、従来のジェット燃料比でCO2排出量を平均80%削減できるとされている。

 教育プログラムでは、修学旅行前の「旅マエ」にSAFなど脱炭素に関する基礎知識を習得できるJALとJTBの特別講義を実施。「旅ナカ」では、修学旅行で搭乗する航空機から排出される二酸化炭素の一部をSAFにより削減し、帰国後の「旅アト」に、学校へ削減に寄与したことを示す証書を付与される。

 両社は、2050年までにCO2排出量実質ゼロの目標を掲げ、JALでは省燃費機材への更新、運航の工夫、SAFの活用などの取り組みを推進。JTBグループでは、CO2削減に貢献するサービス「CO2ゼロ旅行」「CO2ゼロMICE」を推進している。

 ツーリズム産業におけるサステナビリティを推進している両社が、双方が持つ知見を生かし、旅行を通じて持続可能な社会の実現と、そのための環境維持・創出を学生たちに伝え、サステナビリティへの意識の醸成をはかることに合意し、共同開発を行うと決めた。

 これにより、将来を担う学生が2050年カーボンニュートラルを実現するため、自ら考え行動につなげる機会を提供することで、サステナビリティ推進の取り組みを支援していくとしている。

「ZAOセンタープラザ」運営の蔵王サンハイム(山形市)が特別清算開始(帝国データバンク調べ)

2023年12月14日(木) 配信

 「ZAOセンタープラザ」を運営する蔵王サンハイム(代表清算人=舩見勝氏、山形県山形市蔵王温泉)は11月27日(月)、山形地裁から特別清算開始命令を受けた。帝国データバンクによると、負債は約10億円。

 同社は1976(昭和51)年9月に、酒店や土産品店の経営者数人の出資により、温泉旅館の運営を目的に設立されたあと、95年12月に公衆浴場や休憩室などさまざまな機能を備えた複合施設「ZAOセンタープラザ」にリニューアルした。蔵王スキー場の登り口である蔵王中央ロープウエイの駅に隣接した好立地のため、ピーク時には年間約1万5000人の宿泊客があった。

 しかし、東日本大震災や蔵王山の噴火予知に伴う風評被害もあって、2019年8月期の年間収入高は約1億4000万円にとどまり、赤字を計上、債務超過に陥っていた。

 さらに、新型コロナの影響で21年8月期の年間収入高が約8000万円に落ち込み、当期純損失約3100万円を計上していた。

 その後、事業再構築補助金を活用してレストランを「そばカフェMONZA」に改装したほか、グリーンシーズン向けのオープンデッキスペースも設置。行動制限の緩和により、22年8月期の年間収入高は約1億1000万円に回復したものの、採算性の改善は進まなかった。

 施設の老朽化や、後継者不在などから事業の継続を断念し、今年5月15日に事業を停止。メインバンクの同意のもとで私的整理を進め、不動産の売却などを行っていたが、債務の整理を円滑に進めるため、8月31日に拓いた株主総会の決議により、解散していた。「負債は22年8月期末で約10億円だが、変動している可能性がある」(帝国データバンク)という。

“迷惑客”の宿泊拒否が可能となる「改正旅行業法」 12月13日(水)に施行 「適切な宿泊サービスへ研修も」

2023年12月14日(木) 配信

 カスタマーハラスメントに当たる“迷惑客”の宿泊拒否が可能となる改正旅行業法が12月13日(水)、施行された。「宿泊者も従業員も、誰もが気持ちよく過ごせる宿泊施設に」という思いが込められている。

 不当な割引や、契約に無い送迎、過剰なサービスの要求に加え、対面や電話で長時間にわたり不当な要求する行為など、「要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が不相当なもの」(厚生労働省)が対象となる。暴行や傷害、脅迫、中傷、名誉棄損、侮辱、暴言、土下座の強要などが当てはまる。

 一方、障害のある方が、社会の中にある障壁(バリア)の除去を求める場合は、新たな拒否事由に該当しない。具体的には、フロントなどで筆談でのコミュニケーションを求めることや、車いす利用者がベッドに移動する際に介助を求めるケースなどとしている。

 感染防止対策の充実では、特定感染症(1類、2類、新型インフルエンザ、指定感染症および新感染症など)が国内で発生している期間に限り、旅館業の営業者は、宿泊者に対し、その症状の有無などに応じて、感染防止に必要な協力を求めることができる。

 一方、既存の宿泊拒否事由の1つである「伝染病の疾病にかかっていると明らかに認められるとき」は、「特定感染症の患者等であるとき」と明確化された。

 宿泊者名簿の記載事項では、「連絡先」が追加され、「職業」が削除された。

 さらに、差別防止のさらなる徹底や、みだりに宿泊を拒むことがないように、営業者は配慮を要する宿泊客への適切な宿泊サービスの提供のため、従業者に対して必要な研修の機会を与える努力義務が示された。宿泊を拒んだときには、その理由の丁寧な説明や記録を残すことなども定められた。

大江戸温泉の資産運用会社、全株式をアパグループに譲渡

2023年12月14日(木) 配信

大江戸温泉リート投資法人は、資産運用会社の全株式をアパグループへ譲渡した

 大江戸温泉リート投資法人は12月12日(火)、資産運用を委託する大江戸温泉アセットマネジメントの全株式を、アパグループに譲渡する契約を締結した。株式の譲渡は19日(火)までに実行される。

 同投資法人は財務基盤の強化と外部成長が最大の経営課題であったところ、アパグループによる財務支援やグループ保有物件に関する不動産情報の優先的な提供などが期待できるとし、今回の協業となった。

 今後は、アパグループがスポンサーとなることで、不動産情報の提供やブリッジ機能、パイプラインとしてのアパホテルの提供、ホテルオペレーター機能の提供など、投資法人の成長を促し、投資主価値の向上に努めていく考え。

 アパグループは、ホテルチェーンとして全国最大の758ホテル・11万5408室(建築・設計中含む)を展開している。同グループに、大江戸温泉リート投資法人がホテルを取得・所有し、運営をアパホテルが行うといった保有形態が選択肢に加わることで、ホテルネットワークの拡大をはかるとしている。

 資産運用会社の商号は「大江戸温泉」を含まない名称へ変更する。同投資法人と大江戸温泉グループのサポート関係などは継続する。

 大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツは、「本社および本グループが展開するホテルや温浴施設、テーマパークの運営事業の一部においては、同投資法人が保有する不動産を賃借して事業を行っているが、この株式譲渡による事業への影響はない」とコメントしている。

HIS、大阪万博に協賛 広報やプロモなど実施へ

2023年12月14日(木) 配信

入場チケットの受付をHISの専用サイトで始めた

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)はこのほど、2025年日本国際博覧会協会と大阪・関西万博PRブロンズパートナーとして広報・プロモーション協賛契約を結んだ。

 HISは機運醸成をはかり、テーマ「いのち輝く未来社会のデザイン“Designing Future Society for Our Lives”」の実現を目指す。これに併せ、入場チケットの受付を同社の専用サイトにて始めた。個人用の前売限定チケットや複数回入場が可能な通期パスのほか、法人や企業、学校関係者向けの団体割引券などさまざまな種類を用意している。

 大阪・関西万博は2025年4月13日~10月13日に開催。20年ぶりに日本で開かれる。前売限定チケット開幕券は大人4000円。

ブッキング・ドットコム、旅行トレンドを予測 24年は「旅が人生の原動力」に

2023年12月14日(木) 配信

24年の旅行トレンド予測について報道向け発表会が行われた

 ブッキング・ドットコム・ジャパン(東京都港区)は12月12日(火)、2024年の旅行トレンド予測と調査結果を発表した。同社によると、これまで旅行が日常から抜け出すための手段とみなされてきたが、24年は「Travel is LIFE」という考え方に変わっていき、旅行が最高の生き方をするためのきっかけを生み出す年になると予測した。同社の大畑智美広報部長は「旅が日常から逃れるための手段だけではなく、この先の最高の人生を描くためのヒントを求めるものになる」と捉え、同日に報道向け発表会を行った。

ブッキング・ドットコム・ジャパンの大畑智美広報部長

 同調査は、今後1~2年以内に旅行に出掛ける予定のある成人を対象にオンラインで行い、23年3月に集計されたもの。調査開始以来、最多となる33の国と地域の2万7000人超の回答を集めた。

 これによると、世界の旅行者の4分の3以上の78%(日本の旅行者の68%)が「休暇中はいつにも増して生き生きした気分になる」と回答した。68%(同55%)が「日常に戻っても休暇中の自分のようでありたい」と答え、その理由として、68%(同67%)が「休暇中は最高の自分になれる」などを挙げた。24年には旅が人生の原動力であると捉えられる傾向を示し、「Travel is LIFE」という考え方に変わっていくと予測した。

7つの旅行トレンド、旅が人生のヒントに

 このうえで調査結果を基に、ブッキング・ドットコム独自のデータと知見を併せて考察した、24年の7つの旅行トレンド予測を発表した。

 1つ目の「もう1人の自分・主人公の私を楽しむ旅」では、旅先で最高の「もう一人の自分」になりきり、より生き生きとした時間を楽しむ旅行者が増えると予想した。要因として、62%が誰も自分のことを知らない旅先で、いつもと違う自分になれるところを好むと回答。いつもと違うレベルアップした自分になりきるスリルを好み、最高の自分を創り出すためならどんな苦労も惜しまないと推察した。

 2つ目の「水を通じて、生きている実感に触れる旅」では、世界各地で記録的な暑さが観測されるなか、より多くの旅行者が涼しい場所でリフレッシュしたいと考えると予想。この傾向から、水や雪を近くに感じられるアクティビティのほか、氷を活用するリラックスや健康促進を追求するリトリート、水中ホテル、マーメイド体験など「水」に関連した旅行が増えていくと考える。

 3つ目の「偶然に導かれる、発見に満ちた旅」では、旅行中のサプライズ要素に身をゆだね、知らない世界を見たいと考える旅行者が増えると予想。調査結果から、旅行は計画ありきという考えから、偶然の出会いを大切にしたいという思いに、考え方がシフトしていると分析している。

 4つ目の「五感で味わい、風土想う食体験」では、61%が今まで以上に旅先の名物料理のルーツを知りたいと回答。これを受けて、食文化の掘り下げのほか、食体験や伝統的な味覚への需要が増えることを期待する。

 5つ目の「憧れのひとときを、アラカルトラグジュアリーで叶える旅」では、生活費の高騰を背景に、旅行費用を抑えながらも高級感のある旅で贅沢感を満喫する旅行者が増えると予想。この旅行を実現するために、56%がAIによる旅行計画のアドバイスを求めていると回答した。

 6つ目の「デザイン美+マインドフルネスで、美意識をアップデートする旅」では、より思慮深い旅行をしたいと考える旅行者にインスピレーションに与えるような、サステナブルで心満たされる美しさを堪能する旅など、刺激的な旅の選択肢が広がりを見せる。

 7つ目の「よりよい明日へとつながる旅」では、自分が望むような生き方を取り戻せるよう、自己改善を目的とした旅行を予約する傾向を示した。深い眠りを得ることを目的として、睡眠コンシェルジュや最先端のテクノロジーを活用した「スリープツーリズム」という新たな旅行の時代の到来を紹介した。

ロマンティックモダンな装いを再現したルームセット

 発表会場には、旅行トレンド予測にあるアラカルトラグジュアリーを表現したホテルのルームセットが展示された。インテリアデザインを担当したアールティー・ヘンマ(東京都渋谷区)社長の竹川倫恵子氏は「誰かと一緒ではなく、女性が自分らしさを探す初めての1人旅で選んだ憧れの一室」を表現したと話す。