韓国観光公社、東京で韓日観光の夕べ開く 「相互交流1000万人へ」 

2024年3月28日(木) 配信

日本と韓国の観光業界の関係者約200人が出席した

 韓国観光公社は3月22日(金)、東京都内で2024韓日観光交流の夕べを開いた。日本と韓国の観光業界の関係者約200人が出席し、日韓における観光需要の回復へ向けて懇親を深めた。23年の訪日韓国人客は約698万人、訪韓日本人客が231万人と相互交流人口は約930万人となった。今年は1000万人を目指す。

 韓国政府文化体育観光部のチャン・ミラン次官は「昨年の訪韓日本人の約45%を占めた20~30代の訪問を活性化させる」との考えを示した。さらに、2025年は日韓国交正常化60周年を迎えることに触れ、「韓国の政府と民間が力を結集させ、さらなる交流の活性化に向けて努力していく」した。

チャン・ミラン次官

 駐日韓国大使館のユン・ドクミン特命全権大使は、日韓首脳会談が昨年7回行われたことについて、「これまで以上に政府間の交流が深まっている。(昨年の相互交流人口は930万人となったため)民間交流も急速に回復し、1000万人が目前に迫っている」と振り返った。

ユン・ドクミン特命全権大使

 一方で、「日本人客の回復が遅れている。韓国は歴史やK―POP、グルメなどの魅力に溢れている。1000万人を超えるため、今年は訪れてほしい」と呼び掛けた。

 国土交通省の國場幸之助副大臣は冒頭、能登半島地震に対する韓国からの支援に謝辞を述べた。そのうえで、金沢や富山県、福井県の多くの観光施設は通常通り営業していることを説明。「北陸新幹線が敦賀まで延伸し、利便性が向上した。ぜひ足を運んでほしい」と語った。

國場幸之助副大臣

 また、「日本各地から韓国への直行便が運航されている。日本と韓国の各都市を活性化させるため、韓国政府や韓国観光公社と連携し、全力で取り組んでいく」と語った。

 乾杯のあいさつに立った韓国旅行業協会のオー ・チャンヒ会長は「日本の観光業界と協力しながら、相互交流人口を1000万人、さらに2000万人も超えられるように全力を尽くす」と話した。

オー ・チャンヒ会長

 日本旅行業協会(JATA)の髙橋広行会長は「唯一韓国への渡航者数はコロナ禍前に迫り、伸び続けている。とくに、教育旅行や法人需要が回復しており、大きな成果を挙げられるだろう」と語った。

髙橋広行会長

 歓談の前には、美に向けた歩みを韓国で実現してもらおうと韓国観光公社は、日本からの距離が近いことと、韓国語でかわいいを意味するイッポを組み合わせたキャッフレーズ「韓国への一歩」を掲げ、PR活動を展開していくことを説明。その後、キャッチフレーズの文字をデザインしたモニュメントを点灯させるセレモニーが行われた。

モニュメントの点灯セレモニーが行われ、盛会裏に終わった

トリプラ、宿案内をデジタル化 旅ナカ専用サービス開始

2024年3月28日(木) 配信

tripla Guideイメージ

 宿泊施設向けITソリューションを展開するtripla(トリプラ、高橋和久CEO、東京都中央区)はこのほど、宿泊中に必要な情報を一元化した旅ナカ専用のWebサービス「tripla Guide」の提供を始めた。宿泊施設がアナログで提供していた施設案内や問い合わせ対応など、旅ナカの各種サービスをデジタル化できる。

 同社では、宿泊施設のチェックイン時の案内や問い合わせ対応などの時間削減、ペーパーレス化による労力やコストの削減。このほか、自動翻訳機能により外国人宿泊者に対するコミュニケーション課題の改善にもつながるとしている。今後、Web上でルームサービスの注文やレストラン、アクティビティの予約のほか、顧客情報に合わせたクーポン提供などもできるようにする計画だ。

 宿泊者にとっても、スマートフォンでQRコードを読み取り、滞在中に必要な情報を一覧で取得できるほか、チャットボットを利用したコミュニケーションもでき、より快適な宿泊体験を提供できるとしている。

屋上バーベキューテラスがリフレッシュオープン 新横浜プリンスホテル

2024年3月28日(木) 配信

アメリカンガスグリルとラグジュアリーシートで極上のBBQを

 ホテル屋上で青空を眺めながら食事を楽しめるバーベキューテラス「ROOF TOP BBQ BREEZE TERRACE(ルーフトップバーベキューブリーズテラス)SHINYOKOHAMA」が年3月1日(金)、新横浜プリンスホテル(横浜市港北区)の7階にリフレッシュオープンした。 こだわり食材をセットにした3つの「手ぶらプラン」と自身で食材や飲料を用意する「持ち込みプラン」を利用シーンに応じて選べる。

 手ぶらプランの「スタンダードバーベキュー」コースは5000円(1人税込)。鶏もも肉バジル風味や豚肩ロース、骨付きソーセージ、漬け込み牛カルビ、グリル野菜などボリュームたっぷりだ。同時に予約するとフリードリンクは税込1人2200円が1500円で利用できる。子供向けのキッズバーべキューセットや桜マスの紙包み焼きなど春限定メニュー(4月15日まで)も用意している。持ち込みプランの料金は1人2000円(同)。

 中庭には可愛いテントが設置された人口芝のフリースペースもあり、家族そろってバーベキューが楽しめる。

旅行ライター&エディター三堀 裕雄

東武トップツアーズ、探究型教育旅行 共同開発に向け連携へ

2024年3月27日(水)配信

地域・教育魅力化プラットフォームの岩本悠代表理事(左)と東武トップツアーズの百木田康二社長

 東武トップツアーズ(百木田康二社長、東京都墨田区)は3月14日(木)、中学校・高等学校対象の新しい探究型教育旅行の共同開発に向けて、地域・教育魅力化プラットフォーム(岩本悠代表理事、島根県松江市)と包括連携協定を結んだ。

 地域・教育魅力化プラットフォームは、都道府県の枠を超えて地域の特色ある公立高校に入学する「地域みらい留学事業」を中心に、生徒の越境学習を推進する地方創生事業を展開している。今後は両者間の人材交流や、企業版ふるさと納税の仕組みの活用を前提として、新しい探究型教育旅行を日本各地で実施、展開していく方針だ。

 同日に東武トップツアーズ本社で行った調印式で、百木田社長は「学生が自分の力で人生を切り拓き、新しい時代に活躍できるプログラムづくりが我われの課題となっている。両者のリソースを生かし、新しい探求型教育旅行の構築を目指す」と述べた。さらに、新しい探究型教育旅行の共同展開を目指し、大阪府東大阪市で3月26日(火)~28日(木)の2泊3日、高校対象の「地域みらい旅」の実証を行うと発表した。

 同実証は、生徒が地元で旅行プログラムを企画・運営するための知識やノウハウを、講座形式と経験学習を通して学ぶもの。全国から4県6校の生徒や教員など20人が参加。フィールドワークや現地生徒との交流会などを通して、東大阪市のツアープラン案を企画してもらい、企画力やプロジェクトマネジメント力の向上をはかるという。

 2024年度には、同実証の参加者が主催で、自分たちの地元で実施する「地域みらい旅」を企画。25年度は、大阪万博を契機に来日する在外教育施設などの中高生を対象に企画し、全国の生徒が日本の魅力を再発見するツアーを実施する。

 なお、3年間の実証を経て修学旅行のカタチを大幅にアップデートした新しい教育旅行を、東武トップツアーズが全国の高校へ提案・展開する計画としている。

「不正根絶に向けた旅行業界・JATAの取り組み」 地区委員会を廃止、コンプラ推進室・懲戒委員会の設置へ(日本旅行業協会)

2024年3月27日(水) 配信

日本旅行業協会は3月27日、「不正根絶に向けた旅行業界・JATAの取り組み」を発表した。(左から)池畑孝治理事・事務局長、髙橋広行会長、蝦名邦晴理事長

 日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)は3月27日(水)、外部有識者による「旅行業界におけるコンプライアンス徹底に係る有識者委員会」から、度重なる不正事案の原因分析や今後の再発防止策について、報告書と提言を受け取った。JATAは同日に会見を開き、取りまとめた「不正根絶に向けた旅行業界・JATAの取り組み」を報告した。

 髙橋会長は、「関係の皆様方にはご迷惑ご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げる。この事態を受けて、外部の専門家からなる有識者委員会を設置し、原因分析や再発防止策について検討をいただいた」と説明した。

 新型コロナ禍以降の旅行業界では、公務受託事業費の不正請求や、雇用調整助成金の不正受給などの不正事案が続いた。

 23年5月には、観光庁から法令遵守の徹底や調査報告を求められていたが、11月には大手旅行会社各社による談合の疑いで公正取引委員会による立ち入り検査を受けるなどの事案も発生し、観光庁の指示を受けて、弁護士などで構成された外部専門家による有識者委員会を設置した。

 有識者委員会は、今般の不正事案の主な発生原因として、「旅行業とは異なる受託事業の契約上の特性や注意点に関する認識・知識不足」「利益を過度に指向する風土の存在、コンプライアンス軽視の姿勢」「不正を防止する業務管理体制の不備」「JATA地区委員会のガバナンス不全」の4点を挙げた。

 これを受けてJATAは、①内部統制の改革②地域組織の改革③意識の改革──の3つの観点から対応策をまとめた。

 内部統制の改革では、社内管理体制の整備と強化や、電子的システムによる業務管理の推進を行い、支店の業務に関して、本社でも把握できるチェックシステムを推進する。

 また、コンプライアンス通報相談窓口のほか、コンプライアンス推進室や、除名処分などの懲戒規程を整備したうえで懲戒委員会を新たに設置する。

 地域組織の改革では、不正事案の生じることのない社内文化を構築するため、コンプライアンスやガバナンス強化を目的とする支店長向け研修の毎年の受講を必須化する。

 さらに、地区委員会を廃止し、各県別組織を改めて設ける場合には、理事会による決議を前提とし、本部からのガバナンス強化をしたうえで設置する。

 不正事案の発生は、受託業務の知識不足が原因とされることから、受託事業に関わるマニュアルを作成・活用し、この上で事例研究を含めた専門家による実務的な研修を新設する。また、コンプライアンスに対する意識を向上させるため、経営者や従業員に対し、それぞれに適したコンプライアンス研修の実施や、各社・地域への講師派遣を実施する。

 さらに、5年ごとに受講が必須である旅行業務取扱管理者の定期研修に、コンプライアンスに係る科目を取り入れる。

 髙橋会長は、「会長である私自身が先頭に立って、これらの対応策を着実に実行し、旅行業界から不正事案を根絶すべく取り組んでいく」と述べた。

不正根絶のためJATAから再発防止策提出 髙橋長官「観光庁としても厳しく監督する」

2024年3月27日(水) 配信

髙橋一郎長官(左)は、JATAの髙橋広行会長から再発防止策の報告を受けた

 観光庁は、近畿日本ツーリスト・日本旅行による事業費不正請求や、名鉄観光サービスによる雇用調整助成金不正受給、青森市における関係5社による談合疑いなど相次いで発覚した旅行業界の不正事案について、日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)に対し、不正事案の原因分析や再発防止策の報告を求めていた。JATAの髙橋広行会長は3月27日(水)に観光庁を訪れ、不正根絶に向けた再発防止策を髙橋一郎長官へ提出した。

 報告を受けた髙橋長官は、「今回の事案は直接旅行業に関わるものではないが、国民からの信頼を失墜させたことは非常に重大な問題であったと認識している。コンプライアンス遵守策を徹底的に会員企業に実行してもらうべく、会長としての責任をしっかりと果たし、会員企業を指導してほしい。観光庁としても厳しく監督していく」と述べた。

日本ホテル協会、23年客室利用率は70・4%に回復 定保会長「従業員の待遇改善へ」

2024年3月27日(水) 配信

定保英弥会長

 日本ホテル協会(定保英弥会長、232会員)は3月27日(水)、帝国ホテル東京(東京都千代田区)で2024年度春季通常総会を開いた。定保会長は冒頭、「コロナ禍で消失していた需要が少しづつ回復し、久しぶりに活気が戻ってきた1年だった」と述べた。

 23年は、会員の客室利用率は70・4%(22年は54・2%)、客室平均単価(ADR)は2万1899円(同1万6911円)、1室当たりの収益額(Rev PAR)は1万5517円(同9103円)と回復している。

 さらに、定保会長は人手不足などホテル業界の課題を挙げながら、「宿泊客からの対価をしっかりと還元し、従業員の待遇改善をはかっていく」と述べた。

“匠”の工芸アート”が彩る特別な客室「TAKUMI」の提供を開始(ホテル小柳)

2024年3月27日(水) 配信

それぞれ意匠や設えが異なる客室

 湯田上温泉に位置する「ホテル小柳」(野澤隆義代表、新潟県・田上町)は昨年12月、“匠”の工芸アート”が彩る特別な客室「TAKUMI」3タイプの提供を開始した。

 「TAKUMI-S」では、アナログレコードの音楽をサウナや露天風呂、客室で楽しめる。アナログレコードが聞けるプレーヤーやスマートフォンをサウナ内のスピーカーとBluetoothでつなぐ、温泉旅館としては初の試み。宿泊客は1階ラウンジからアナログレコードを数枚選択し、客室内に持ち込むことができる。

TAKUMI会席

 露天風呂で温泉入浴が楽しめる3客室には、それぞれ意匠や設えが異なる「玉川堂」(燕市)の鎚起アートや、「大湊文吉商店」(加茂市)の組子細工、創業者が燕市出身の廣田硝子(東京都墨田区)の江戸切子オブジェを設置。宿泊者限定の新潟の食とカトラリーが楽しめる「TAKUMI会席」も用意した。

「モダンガール」に注目 「昭和モダン×百段階段~東京モダンガールライフ~」 ホテル雅叙園東京で6月16日まで

2024年3月27日(水) 配信

ノスタルジックなBarをイメージした設えの「草丘の間」

 ホテル雅叙園東京(東京都目黒区)は6月16日(日)まで、「昭和モダン×百段階段~東京モダンガールライフ~」を行っている。

 東京都指定有形文化財「百段階段」の7 部屋を舞台に、モダンガールの装いや、おしゃれ、当時を代表する作家たちにより描かれた女性画などを通して、新たな大衆文化が開花した時代をめぐるように楽しむことができる企画展。

 同ホテルは「大正ロマン」をテーマに2022年から文化財「百段階段」で企画展を開催している。

モダンガールの装い

 3回目となる今回は、同テーマを象徴する「モダンガール」に注目し、大正から昭和初期の都市文化を享受していた女性たちと、華やかなりしモダン都市東京の都市文化をテーマにした展示を展開する。

竹久夢二「エイプリルフール」(左)と小林かいち「彼女の青春」

 企画展の見どころの一つが、今年生誕140年、没後90年の節目を迎える竹久夢二と、「京都のアール・デコ」とも称されるなぞ多き画家小林かいち作品の競演。夢二が手掛けた「婦人グラフ」や「セノオ楽譜」などのイラストと、かいちが描いた絵封筒や絵葉書など約60点を通し描かれたモダンガールの姿を紹介する。

 また清方の間では、当時流行した「大正デカダンス」という言葉にスポットを当て、怪奇幻想小説を代表する作家・江戸川乱歩と現代のイラストレーター夜汽車のコラボレーションによる「人でなしの恋」(「乙女の本棚」シリーズ・立東舎)の立体展示を展開。最後の部屋「頂上の間」には、画家の加藤美紀さんによる文化財「百段階段」とモダンガールをモチーフにした新作も展示している。

蜂木宥哉氏(ホテル四季の館 箱根芦ノ湖)グランプリに 春の食材テーマに料理コンテスト開催(日本ハウスホテル&リゾート)

2024年3月27日(水) 配信

蜂木氏

 日本ハウス・ホテル&リゾート(山栄共靖社長、東京都千代田区)は3月21日、「ホテル東日本宇都宮」(栃木県宇都宮市)で「第24回料理コンテスト」を開いた。

 同社社長と外部審査員3人による審査で、蜂木宥哉氏(ホテル四季の館 箱根芦ノ湖)の「神奈川県産恵水ポークのデクリネゾン~春野菜をふんだんに使って~」が最優秀賞に選ばれた。

蜂木氏が手掛けた一皿

 デクリネゾンとは、さまざまな調理方法でひとつの食材を生かす調理方法のこと。蜂木氏は豚のさまざまな部位を使い、パテ・アン・クルートや豚ロースの桜燻製ハム、香草パン粉焼きからなる一皿を考案。「春野菜の使い方と、お客様に喜んでいただける5味の伝え方を重点的に考えました。2回続けて優秀賞だったので、最優秀賞に選ばれてとても嬉しい」と喜びを語った。

 料理の魅力向上を目的に年2回開催されている同コンテストの今回のテーマは、「春の食材を使用した料理」。同グループが運営する7施設から42人のエントリーがあり、原価500円以内という条件のもと料理を考案。各施設の総料理長による予選を経て、5人が本選に進んだ。

 山栄社長は料理コンテストの終了に際し、「料理人は、もっと料理を勉強したい、作ってみたい、(技法などを)真似してみたいと思うことが大切。次回に向け、さらに(料理に対する)研鑽を積み重ねてほしい」と呼び掛けた。

(左から)藤原氏、菊池氏、蜂木氏、中島氏、高砂氏

 優秀賞以下各賞の受賞者は次の各氏。

優秀賞:菊池夕奈(ホテル四季の館 箱根芦ノ湖)

特別賞:中島貴弘(ホテル東日本宇都宮)

アイディア賞:藤原連(ホテル森の風立山)▽高砂勇人(ホテル四季の館 那須)