西日本豪雨状況などを報告、地域調査とクルーズ客の数値を初公表 観光庁

2018年8月1日(水) 配信 

会見で話す田村前長官。7月18日東京・霞ヶ関

 

 観光庁の田村明比古前長官は7月18日に会見を開き、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)の状況などを報告した。

 訪日外国人消費動向調査では、都道府県単位の地域調査と、クルーズ調査を今年から新たに実施(関連記事は下記URL)。各都道府県の詳細なデータと、クルーズ客の数値を初公表した。より精緻なデータを提供し、地域ごとの観光戦略に役立ててほしい考えだ。
【平綿 裕一】

 田村前長官は冒頭、「(西日本豪雨で)犠牲になられた方々に対してご冥福をお祈りすると共に、被害に遭われた方々には心からお見舞い申し上げたい」と述べた。

 同庁は宿泊関係4団体に対し、旅館ホテルにおける被災者受け入れの協力を依頼。被災者の避難場所の確保を進めている。「18日正午現在で1023人分の部屋が受け入れ可能となっており、86人が入所されている状況」と説明した。

 他方、直接的な被害がないものの交通機関が被害を受け、高山や下呂などの地域は、客足が遠のいているという。一部で風評被害が進んでいる状況だ。

 「引き続き復旧最優先の地域や、風評被害対策が必要な地域など、被災地の状況に応じてさまざまなニーズをしっかり汲み取りながら、災害対応に取り組んで参りたい」と強調した。

クルーズ客と地域調査「より正確に把握を」

 現在の訪日外国人消費動向調査は2010年から始めた。調査の立ち上げ期にはクルーズ船による来訪者は多くなかった。13年は約20万人だったが、17年は約250万人。4年で12倍以上と大きく増えている。

 急増した理由の1つは、簡易な手続で一時的な上陸を認める船舶観光上陸許可(一時上陸許可)が、15年に新設されたこと。新設後の15年は、年間で100万人に達した。

 急増するクルーズ客を踏まえたうえで、「一般客とクルーズ客の消費動向に差異があると予備調査でわかっていた。より正確に把握するため、今年から新たな調査を実施することとなった」と語った。

 一方、都道府県単位の訪日外国人消費動向を的確に把握するための地域調査も、新たに始めた。地域調査に当たっては法務省の協力を得た。従来は1年過ぎなければ、港別の国籍地域別出国者数は手に入らなかった。「法務省の特別な協力で、四半期毎のデータが利用可能になった。これを国籍地域別の1人当たり旅行支出の算出に反映させることで、統計手法の精緻化をはかった」と説明した。

住宅宿泊事業者1日約80件ペースで増

 7月13日時点の住宅宿泊事業の届け出は5867件で施行日の6月15日以降、1日約80件ずつ増えてきている。

 違法民泊対策では、観光庁から仲介業者に対し、6月15日時点の取扱物件を報告させた。所管の省庁から関係自治体へ、物件の適法性の確認を依頼。「これを当該仲介業者にフィードバックして、違法物件は削除の要請をしている」とした。今後も順次実施して、いわゆるヤミ民泊の排除へ動きを強めていく考えだ。

地域の取り組みや旅の作文を応募しよう!「第14回JTB交流創造賞」募集開始

2018年8月1日(水) 配信

入賞作品には賞金や旅行券も

JTB(髙橋広行社長)は、8月1日(水)から「第14回JTB交流創造賞」の募集を開始した。取り組みは、2005年に始めた。地域に根ざした交流と魅力を生み出すことや、地域の活性化を目指す。

 募集は3部門で行う。「組織・団体部門」は地域の組織・団体の取り組みを対象とし、「一般体験部門」は一般の旅行者から、人や文化の交流による心に残る旅体験を募集する。小中学生対象の「ジュニア体験部門」は、人や文化など旅の感動体験を募る。審査を経て、それぞれ優秀な作品を表彰する。

 観光振興・地域活性化に貢献しているか、新しい出会いの体験度合を基準とし、6人の選考委員が審査する。

(参考)第13回受賞作品
・「組織・団体部門」最優秀賞:一般社団法人ReRoots (宮城県仙台市)
被災地域再生に挑め。「仙台の農村」を活かした学生の挑戦
・「一般体験部門」最優秀賞:柴 茜さん「ひみつの夏休み」
・「ジュニア体験部門 小学生の部」最優秀賞:小学生の部:柿崎凌太朗君(小学校6年生)「『生きる』ことが大切」
・「ジュニア体験部門 中学生の部」最優秀賞:中学生の部:上田史比等君(中学校3年生)「無職のライオン」
*昨年度応募作品数 組織団体部門49作品、一般体験部門88作品、ジュニア体験部門1313作品 

第14回JTB交流創造賞の募集概要

1.各賞の内容
(1)交流創造賞(組織・団体部門)
国内外を問わず、地域固有の魅力の創出・需要の創造、地域活性化、双方向の文化交流など、一過性のイベントではなく「持続可能な観光」を創造したオリジナリティが生かされた取り組み事例を募集する。 
 最優秀賞(1作):賞金100万円、優秀賞(2作):賞金各 50万円

(2)交流創造賞(一般体験部門)
国内外を問わず、実際の旅行体験(過去1年程度)に基づき、人と地域、そして文化との新しい出会いである「交流文化」を題材とした体験記を募集する。
 最優秀賞(1作):賞金20万円、優秀賞(2作):賞金各10万円

(3)交流創造賞(ジュニア体験部門)
家族や友だちとの「旅」※で発見したことや、人との出会い、自然・文化・歴史とのふれあいなどの交流体験において感動したことについての作文を募集する。
※「旅」とは宿泊を伴って遠くに出かけるものだけではなく、徒歩や自転車、車などで出かけたことや自分の住むまちを訪れた人との出会いなども含む。

<募集対象>
①小学生の部 [小学1~6年生]
②中学生の部  [中学1~3年生]
最優秀賞(1作):旅行券10万円
優秀賞  (2作):旅行券 5万円
入選    (5作):旅行券 1万円
*小学生、中学生ごとに選定

2.応募・選考方法

(1)応募条件:
①交流創造賞(組織・団体部門)
◎日本語による作品
②交流創造賞(一般体験部門)
◎日本語による作品◎5千字以内◎過去1年の体験◎未発表のもの◎1人1点
③交流創造賞(ジュニア体験部門)
◎日本語による作品◎小学生の部200字以上1200字以内/中学生の部1200字以上2千字以内*題名、学校名、学年、氏名は欄外に記載(字数には数えない)◎過去1年の体験◎自筆による手書き◎200字詰めまたは400字詰め原稿用紙 ◎絵や写真の添付も可◎未発表のもの(学校内展示は可)◎1人1点

(2)応募方法
①交流創造賞(組織・団体部門)
②交流創造賞(一般体験部門)
 JTB交流創造賞HP : 

 上記URLより応募用紙をダウンロードのうえ、所定の項目に記載し、郵送またはインターネット経由で応募する。
③交流創造賞(ジュニア体験部門)
 郵便応募のみとなる。応募の際は原稿用紙と以下の必要事項を記入した応募用紙*を添付の上、JTB交流創造賞事務局まで送付。
・応募部門(「交流創造賞ジュニア体験部門小学生又は中学生の部」と明記)
<個人応募>・題名・応募者氏名(ふりがな)・性別・学校名・学年・住所・保護者氏名・続柄・保護者電話番号・保護者メールアドレス
<学校応募>・題名・応募者氏名(ふりがな)・性別・学校名・学年・学校住所・応募担当者氏名・学校電話番号・メールアドレス
<共通>・本賞を知ったきっかけ
1.JTB店頭 2.JTB営業担当 3.JTB交流創造賞Webサイト 4.朝日小学生新聞 5.朝日中高生新聞 6.読売KODOMO新聞 7.毎日小学生新聞 8.その他Webサイト 9.学校からの紹介 10.知人の紹介 11.その他 *応募用紙は、「JTB交流創造賞WEBサイト」からダウンロード、プリントして使用する。学校からの応募の場合も1作品ごとに1枚記入する。
(3)募集開始 2018年8月  1日(水)
(4)締め切り 2017年9月15日(土)当日消印有効
(5)発表 入選者には本人宛に直接連絡するとともに、JTBWebサイト上および広報・PR活動において発表する。(2019年1月予定)
*応募作品は未発表、かつ応募者自身による作品とし、著作権は著作者に帰属する。ただし、JTB交流創造賞事務局、および株式会社JTBは、JTB交流創造賞普及の目的で実施する広報・PR活動、印刷物、Webサイト、展示物などに応募作品や写真などを無償で使用できることとし、応募者はこれを承諾するものとする。
(6)選考委員
安島 博幸 跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授
松平 定知 京都造形芸術大学教授
森 まゆみ 作家、谷根千工房主宰
政所 利子 株式会社玄 代表取締役
見城 美枝子 青森大学副学長、エッセイスト、ジャーナリスト
伊藤 嘉道  株式会社JTB 常務取締役
(7)選考基準
①組織団体部門
下記基準をもとに選考委員が総合的に判断する。
・民間、市民が中心となり、発展途上であるが将来性が期待できる
・一過性のイベント等でなく、持続的な観光振興や地域活性化への波及や貢献が見込まれる。
・地域資源の活用など地域の独自性が活かされている。
・地域の中で、 さまざまな人、組織が連携している。
・人、地域、文化の交流の創造に資している。
②一般体験部門
・国内外を問わず、自身が体験した地域、自然、文化、人々との交流や表現の斬新さ。
③ジュニア体験部門・人との出会い、自然・文化・歴史とのふれあいなどにおいて感動したことについての内容や表現の伝わりやすさ。

3.応募先・問い合わせ先 〒105-0014 東京都港区芝3丁目23-1 セレスティン芝三井ビル12階 JTB交流創造賞事務局(株式会社JTB総合研究所内)Tel. 03-6722-0757(午前10時~午後5時半 土・日・祝日休み)Fax 03-6722-0753 e-mail:jtb-kbunkasho@tourism.jp

4.ホームページアドレス:

ゆめタウン博多で熊本・阿蘇の魅力を発信! 8月12日(日)

2018年8月1日(水) 配信

熊本県は、熊本地震の影響で観光客数が落ち込んでいる阿蘇の観光復興を後押しするため、イズミ及び日本旅行と共同で、福岡エリアから熊本・阿蘇への誘客をはかる熊本地震復興支援イベント「熊本・阿蘇においでよプロジェクトinゆめタウン博多」を、8月12日(日)に開催する。

 ゆめタウン博多店舗内イベント広場で、熊本・阿蘇の復興支援物販ブースや観光情報を発信するブースを設置するほか、阿蘇の特産品が当たるガラポン抽選会を行う。

 熊本県営業部長兼しあわせ部長「くまモン」をはじめとした楽しいステージイベントを行うほか、観光パンフレットや旅行商品割引チラシなどの配布を通じて、熊本・阿蘇への誘客をはかる。

イベント概要

名称:熊本地震復興支援イベント「熊本・阿蘇においでよプロジェクト」inゆめタウン博多

主催:熊本県、イズミ ゆめタウン博多、日本旅行 赤い風船九州事業部

日時:2018年8月12日(日)午前10:000~午後6:00

場所:ゆめタウン博多 緑の広場センターコート(福岡市東区東浜1丁目1-1)

内容:

(1)阿蘇魅力発信コーナー(観光物産ブースの出展団体と内容)

  ・にしはら福幸協議会 とれたての野菜、贈答用のお菓子、加工品の販売など

  ・阿蘇市 新鮮な牛乳・ヨーグルト、ハム・ベーコンの販売など

  ・南小国町 とれたての野菜、ブルーベリー、まんじゅうの販売など

  ・阿蘇地域観光推進協議会 阿蘇地域の観光情報の発信、パンフレット等の配布など

(2)ガラポン抽選会の実施 ~空くじなし!阿蘇の特産品が当たる!~

  会場内の販売コーナーで買物をすると、ガラポン抽選会に参加できる。

   【参加条件】買い物金額税込500円毎に抽選券を1枚贈呈。

  会場内の抽選コーナーで抽選券1枚につき1回ガラポン抽選ができる。

   【豪華賞品】A賞  特産品セット(5千円相当)   3人

         B賞  特産品セット(2千円相当)  15人

         C賞  くまモン入浴セット       20人

         D賞  くまモンポケットティッシュ

        ※賞品がなくなり次第終了

(3)ステージイベント ~被災地から元気をお届けします!~

   阿蘇地域をはじめ、熊本地震の被災地から元気を届けるステージを実施。

   熊本県営業部長兼しあわせ部長「くまモン」のステージなど、楽しいステージイベントが盛りだくさん!

   ◆くまモンステージ(3回実施)

    【内容】くまモン体操等のパフォーマンス及び観光パンフレットの配布等

    【時間】1)午前11:30ごろ~、2)午後2:30ごろ~、3)午後5:00ごろ~

    ※くまモンの出動時間は状況により変更する場合がある。

   ◆その他のステージ出演キャラクター

    菊池市非公式キャラクター「きくちくん」、鞠智城イメージキャラクター「ころうくん」、宇土市「うとん行長しゃん」などの楽しいステージを行う。

(4)サンプリング活動

   くまモンステージに合わせて、主催者によるパンフレット(くまモンの袋に入ったもの)を配布する。

(5)日本旅行の熊本方面旅行商品の販売促進

   イベント当日、熊本方面旅行商品パンフレットを受け取り、その後実際に旅行商品を申し込むと、対象旅行商品が5%割引に。

長谷川氏の解説を聞きながらアメリカ野球観戦できるツアー売り出す

2018年8月1日(水) 配信

長谷川滋利氏の解説付きのツアーは、同社では初めての企画(写真=長谷川氏)

近畿日本ツーリスト首都圏はこのほど、海外旅行企画商品「ホリデイ」で長谷川滋利氏の解説で楽しむ「はじめてのアメリカ野球観戦ツアー」をホームページ上で売り出した。

 この商品は、元日本のプロ野球選手であり、アメリカでも8年にわたり活躍した長谷川滋利氏が、アメリカで最初にプレーしたアナハイムのチームの試合を一緒に観戦しながら、見どころや楽しみ方をわかりやすく解説してくれるツアー。観戦するのは、9月29日(土)に行われるアナハイムのチームとオークランドのチームのレギュラーシーズン最終カード第2戦を予定。スタジアムのスイートルームを貸し切り、長谷川氏の元選手だからこそ知っているさまざまなポイントを交えた解説をじっくり聞きながら野球観戦を楽しめる。同社は今後、この野球観戦ツアーとディズニーランド・リゾートやラスベガス、グランドサークルなどを組み合わせたコースも順次販売する予定とする。

はじめてのアメリカ野球観戦ツアー

行程:

1.成田空港発。空路ロサンゼルスへ。(ロサンゼルス泊)

2.午前:ロサンゼルス市内観光

夕刻:長谷川滋利氏の解説付!アナハイムのチームとオークランドのチームの試合をスイートルームで観戦(ロサンゼルス泊)

3.自由行動 (ロサンゼルス泊)

4.空路帰国の途へ (機内泊)

5.成田空港到着

出発日:2018 年9月28 日限定

旅行代金:36万9千円(2人1室利用/大人1人)

利用予定ホテル:シェラトン・グランド・ロサンゼルス

食事:夕食1回   ※この回数に機内食は含まれない

添乗員:同行なし(現地添乗員が世話をする)

最少催行人員:2人

定員:20人

〈旬刊旅行新聞8月1日号コラム〉猛暑の夏  国内「避暑地」のステージアップへ

2018年8月1日(水) 

猛暑の夏、国内の避暑地にも注目が集まる

2年後に控えた東京オリンピック・パラリンピックは7月24日―9月6日までと、最も暑い時期に開催される。同時期の今年7月23日午後2時16分には、埼玉県熊谷市で国内観測史上最高の41・1度を観測した。

 この猛暑のなかで、マラソンや野球などの屋外競技は、あまりに危険と心配の声も高まり、一部種目は朝の早い時間帯へ前倒しする動きが出てきた。選手だけでなく、応援する観客も熱中症の恐れがあり、暑さ対策も大きな課題となっている。

 スポーツだけではない。真夏の旅行も、年々難しいものになりつつあることを感じる。

 今夏、米国・カリフォルニアのデスバレーでは、気温が52度に達したという。ノルウェーとフィンランドの北極圏でも33度を記録するなど、世界的に異常な猛暑が襲っている。世界各地で真夏の昼間は観光に適さない環境になりつつある。

 このような状況も踏まえて、観光庁は「朝観光」の促進に取り組んでいる。京都市の世界遺産「二条城」では、夏の開城時間を朝8時(従来は8時45分)に早めるなどの対策を講じている。とりわけ訪日外国人のニーズが高い。一方で、早朝の人員配置や、金銭的なコストなどへの対応が今後の課題として上がっている。

 日本人の旅のスタイルは日帰り旅行や、1泊2日が今も主流である。プログラムを詰め込み過ぎ、無理して日中に観光をしてしまう傾向が強い。欧米などは、夏期休暇は避暑地に長期滞在して過ごすというスタイルが浸透しているため、日差しの強い日中は涼しい室内で静かに読書や、昼寝をして過ごすことが板についている。

 日本の夏旅のスタイルも、猛暑など気候の変化や、欧米などの外国人旅行者の増加を受けて、温泉地などでものんびりと滞在しながら「昼はゆっくり過ごすスタイル」にも対応できるようになればいいと考える。

 また、日本の涼しい地域では、「避暑地」の整備が本格化することを願う。学生の夏期スポーツ合宿についても、高原で滞在できる施設の充実が必要である。グランドの周囲に木陰を各所に配置するといった「暑さ対策」への配慮が、大きな強みとなり、避暑地のステージアップにもつながる。キャンプ場なども同様に、大きな可能性を秘めている。

 この夏休みにも多くの家族連れが全国の観光地や、温泉旅館にも訪れる。子供たちは日中、旅の楽しさのために暑さを忘れて遊び回り、体は相当にダメージを受けているかもしれない。熱中症気味の体を和らげるような料理の工夫や、冷たいおしぼりを手渡すなどの配慮も、旅行者にはうれしい。

 大きな流れとしては、真夏の旅先では、昼間の時間帯はあまり外出せず、早朝と夕方以降に積極的に観光をするスタイルに変わるだろう。とくに海外旅行では、異国の言葉や料理なども慣れない環境で、猛暑のなかで旅を続けるのは避けたいところだ。朝の早い時間に起き、見知らぬ街の新鮮な空気を吸い込み、街歩きを楽しむ。昼間はホテルの部屋で「Don’t disturb.」カードを掛けたままゆっくりと過ごす。そして夕方少し涼しくなってから、夕食やナイトタイムのエンターテインメントを思う存分楽しむ。このようなスタイルが、日本を含め世界的な旅の主流になっていくのだろう。

(編集長・増田 剛)

岡山県が5千円引きのクーポン 楽天・じゃらんと連携

2018年8月1日(水) 配信

倉敷・美観地区からの一葉(記者・2016年10月撮影)

岡山県はこのほど、県内の宿泊施設を5千円オフで利用できる宿泊クーポンを発行する。オンライン旅行予約サイトの「楽天トラベル」と「じゃらんnet」限定で、計2千枚(各サイト1千枚ずつ)用意した。大人2人以上・合計宿泊費が1万円以上であれば利用できる。「平成30年7月豪雨」によってキャンセルが相次ぐ宿泊業への支援が目的。

 発行・宿泊可能期間は、「楽天トラベル」が8月3日(金)~9月29日(土)、「じゃらんnet」が8月9日(木)~9月29日(土)となる。

 県では、今回の豪雨によるキャンセル被害を24億円と見積もる。倉敷の美観地区への影響も大きい。夏休みシーズン中のキャンセルは、宿泊施設にとって大きな打撃となるため、県では被害を最小限に食い止めたい考え。

〈観光最前線〉大洗町の海辺のステーション

2018年8月1日(水) 配信

夏の大洗は多くの人でにぎわいを見せる(画像はイメージ)

 茨城県大洗町に今年4月、旧大洗アウトレットパークから運営会社と名称を昨年変更した、新商業施設「大洗シーサイドステーション」がグランドオープンした。夏は海水浴やマリンスポーツを楽しむ人でにぎわう大洗町の〝海辺の駅〟となれるか、注目が高まっている。

 新施設は海のそばに佇み、潮風を感じながらのショッピングや食事を楽しめる、大洗らしさと日常の便利さが融合した海辺のステーション。県産品直売所や衣料品店、雑貨店の営業をはじめ、新店舗の出店や週末限定のショップにイベント開催など、道の駅のような進化を続けている。

 近隣には大洗水族館やめんたいパーク、マリンタワーなどの観光スポットが数多くあり、観光客と地元住民の休憩処としての発展に期待したい。

【長谷川 貴人】

接客業向けオフライン翻訳機「iliPRO」販売開始、20年までに100万台へ

2018年7月31日(火) 配信 

会見でプレゼンテーションする吉田氏

 

 オフライン翻訳機を提供するログバー(吉田卓郎CEO)は7月31日、接客業に特化させた翻訳機ili(イリー)PROの販売を始めた。オフラインで日本語から多言語に変換でき、外国語から日本語に翻訳できる。訪日外国人対策をする法人向けのサービスも同日に開始。ボタン1つで翻訳できるイリープロで、宿泊施設や交通機関での多言語対応をスムーズにする。20年までに100万台の販売を目指す考え。

 「言葉の壁がない世界を創りたい」。吉田CEOは同日の会見で意気込みを語った。同機の前進となる旅行者専用イリーは販売から7カ月で10万人に使用され、世界400店舗以上で取り扱っている。このなかで「接客業で使えるものはないか」と1万件以上の問い合わせがあり、1年の開発期間を経て同機の提供に至った。

iliPRO

 イリープロは一般会話から接客分野まで幅広くカバーする。対応言語は英語と中国語、韓国語、日本語の4言語。認識が100%であれば、クラウド型翻訳機やアプリと同等の翻訳精度まで引き上げた。とくに接客向けフレーズは従来のものから3倍ほど翻訳精度を向上した。

 同社はオンライン翻訳機も考案したが、オフラインにこだわった。「機能を増やすことは簡単。ただ接客の現場で使えるのはオフライン。イリープロは常に1秒程度で起動するのに対し、オンラインは不安定で待たされることもある」(同)と自信をみせる。

 一方、法人向けサービス「イリーインバウンド」は、同機と追加機能を登録できる「クラウド」、突発的なトラブルに対応できる「電話通訳」の3つをパックにした。

 クラウドでは、使う機会が多い言葉をすぐに呼び出せるショートカット機能と、単語登録機能を追加できる。このほかエリア辞書機能では、駅名や観光名所など、特定の地域にローカライズすることが可能だ。

 電話通訳は24時間365日、15言語で対応できる。「電話通訳は競合だと思っていたが、本当に困ったときにトータルでサービスを提供するほうが重要」(吉田氏)と受入施設側に寄り添った支援をはかる。

 同サービスは宿泊施設や交通機関、飲食店など接客を行う業種であれば対応する。最も安いライトプランは、イリープロ1台付属で月額2980円から。

訪問率1位は大阪、地域調査を初公表 新たな訪日外国人消費動向調査へ 観光庁

2018年7月31日(火) 配信 

新たな調査など概要※観光庁資料より作成

 観光庁は訪日外国人消費動向の1―3月期(2次速報)で、地域調査を初公表した。併せてクルーズ調査も実施。調査地点を全国27空海港に拡大し、サンプルサイズを約3万5千票に増やした。新調査の開始に伴い、調査対象を整理。今後は訪日外国人を、一時上陸許可を得たクルーズ客とそれ以外の一般客に区別する。

 初公表の地域調査では都道府県ごとに、より正確な数値を出せるようになった。調査を振り返り観光庁の田村明比古前長官は「これは今回初めて出した調査。データの蓄積をしながら、分析を進めていきたい。各データは各都道府県にも活用してもらい、観光戦略の立案・実行につなげてほしい」と強調した。

 訪問率をみると、最もも高いのは大阪府で39・1%だった。次いで東京都(37・2%)、千葉県(29・6%)、京都府(26・8%)の順。空港などがある地域で訪問率が高い。「関西国際空港は最大のゲートウェイになっている」と述べた。

1―3月期(2次速報)都道府県別にみる訪日外国人の各調査

 1人当たりの旅行中支出では、北海道が11万円で47都道府県中1位となった。2位以下は東京都が9万7千円、長野県の7万7千円、沖縄県の6万9千円、大阪府の6万4千円と続く。

 平均泊数は北海道が全国で唯一5泊を超えた。長野県は4・9泊で、両地域は宿泊日数が多く、1人当たりの支出も高い。「1―3月期ということを踏まえると、スキー客が大きく影響している」とみる。

 大阪府(2・9泊)、福岡県(2・4泊)は平均泊数は長くはないが、買い物代の支出が非常に大きいため「1人当たり支出を押し上げている」という。

 都道府県別に属性をみると、大阪府は20歳代が40・1%で、東アジア地域が82・2%を占める。近隣アジア諸国の若者を中心に、人気の観光地となっていることがうかがえる。

20代の割合

 旅行形態では地域で差がはっきりと分かれている。静岡と山梨、愛知、富山県は団体ツアーが5割を超える一方、広島県は個人旅行が9割以上を占める。さらに広島県は欧米豪割合が43・3%と大きかった。

 一方、1―3月期(2次速報)全体の消費額は1兆1121億円で、従来方法で算出した数値と、約220億円下がった。従来は、一般客より消費額が少ないクルーズ客も、一般客の数値を当てはめ、全体の消費額を算出していたことで減少した。訪日外国人(一般客)1人当たりの旅行支出は15万2千円で、クルーズ客は5万円となっている。クルーズ客の消費額は239億円だった。

 4―6月期(1次速報)の消費額は1兆1233億円で、うちクルーズ客消費額は273億円だった。「単純に比較できないが、従来公表値と並べても消費額が増えていることは事実。4―6月期としては過去最高となった」。訪日外国人(一般客)の旅行単価は14万4千円で、クルーズ客は約4万円。クルーズ客の単価が低いことについては「クルーズ客は直行便がなく、容易に陸からアプローチできない地域にも来訪してもらえている」と一定の効果があると話した。

 なお、消費動向の調査発表時期は、1次速報をこれまで通りに対象期間の翌月に公表する。港別国籍地域別出国者数に関するデータを反映した新たな2次速報は、地域調査と合わせ3カ月後となる。4―6月期の2次速報は10月に出す見通し。

ビアガーデンと赤谷湖・湖上花火を満喫 夏・後半戦は猿ヶ京温泉で

2018年7月31日(火) 配信

夏休み、後半戦は猿ヶ京温泉で楽しみたい!

連日の猛暑を乗り越えた先に、冷たいビールが待っている――。

 猿ヶ京ビアガーデンと赤谷湖・湖上花火大会が今年も開かれる。ビアガーデンは8月24日(金)、花火大会は25日(土)にそれぞれ午後6:00~と午後8:00から行われる。例年の参加者数は各々300人・1万4500人ほど。北関東でも有数のお祭り・イベントだ。「冷たく美味しいビールを用意して、お待ちしています!」(みなかみ町観光協会・担当者)

 猿ヶ京温泉(群馬県・みなかみ町)が中心となって企画・運営が行われる2つのイベント。ビアガーデンは花火大会の前夜祭という位置づけ、午後6:00~9:00までと、少し早めに会社を出れば十分間に合いそうだ。前泊して思いっきりお祭りを楽しみたい方にはぴったりの催しといえよう。同温泉地の宿一覧は猿ヶ京温泉旅館協同組合の公式ウェブサイトより確認できる。

 猿ヶ京ビアガーデンと湖上花火大会の開催地は以下の通り。

MAP 猿ヶ京ビアガーデン「まんてん星の湯」及び、赤谷湖・湖上花火大会会場付近