ロケツーリズム協議会が今年度初の商談会開く 5地域の首長が制作者にまちの魅力を発信

2021年7月13日(火) 配信

首長自らまちの魅力をPR

 ロケツーリズム協議会(藤崎慎一会長)は7月9日(金)、リーガロイヤルホテル東京(東京都新宿区)で2回目の会合を開いた。リモートと会場合わせ、自治体関係者や制作者ら154人が参加。今年度初の商談会には5地域の首長が参加し、制作者と意見交換。地域プロモーションの方法なども話し合った。

リモートと会場合わせ、自治体関係者や制作者ら154人が参加

 岩手県久慈市の遠藤譲一市長は、「コロナが収束した後に動き出しても時間がかるので、収束後を見据え動くことが必要になる。制作者にまち来てくださいとお誘いしたり、久慈の状況説明をしたりできる場はここだけなので、参加してよかった」とコメント。

 北海道・上富良野町の斉藤繁町長は「ロケサポートかみふらの」を今年3月に立ち上げ、官としてのサポート体制が整ったことを制作者に紹介。「私有地である畑などでの撮影も、地権者への許可取りを行政が行えるようになるなど、スムーズなロケのバックアップができるようになる」と効果を説明した。

 静岡県・西伊豆町の星野淨晋町長は、「制作者には、こんな絵が撮りたい、こんなアングルの場所はないかなど、具体的な要望していただいたほうが、我われも提案しやすい」と語った。

 制作者側から、髙瀨博行氏(TKS plus代表)は、「コロナ終息後に人々が行きたいと思う場所にするためのプロモーションや、地域活性化の方策を考えている。我われも地域をしっかりと見て、地元の人が気が付いていない良い素材を見つけていきたい」と、地域との関わり方に関する自身の考えを説明した。

 小柳智則氏(トライアムズ専務)は、「制作予算が少なくなるなかでいきなりドラマは難しい。まずは低予算で制作できるラジオドラマなど、映像作品を制作する土台になるコンテンツから作っていきたい」と、新しい制作過程を示した。

小説「弱虫日記」を映画化 飛騨市がメインロケ地に

2021年7月13日(火) 配信

(左から)都竹市長、足立監督、坂井制作プロデューサー

 岐阜県飛騨市は7月12日、小説「弱虫日記」のメインロケ地に決定したことを受け、東京都内で会見を開いた。

 映画完成に向け、「飛騨市ロケおもてなし隊」が申請の代行や、ロケ地のコーディネート、エキストラ手配などの面でサポートする。市は、ふるさと納税の寄付目的に「映画化応援プロジェクト」を追加し、返礼品や手数料などを除いた実額を制作費に充てることを決定。「企業版ふるさと納税」や「ガバメントクラウドファンディング」も組み合わせ、応援者を掘り起こしながら政策をサポートする。

 5年前から先頭に立ち、ロケ誘致に尽力している都竹淳也市長は、「飛騨市をメインロケ地に選んでいただき、こんなにうれしいことはない。市民にとっても大きな喜び、励み、誇りになる。また、自分たちの住むまちが映像作品の舞台として注目されるということが与える勇気は大きく、シビックプライドの醸成にもつながる」と心情を語った。

 足立紳監督は、「この小説は、1人の弱虫な少年が色々な出来事を経て生き方を模索する物語です。物語の舞台は、昭和後期から平成前半。時代背景に合うロケ地を探すなかで、坂井正徳プロデューサーから飛騨の話を聞きロケハンをしました。実際に訪れた飛騨は、昭和の匂いがまちの中に残っていて、歩いているだけで、『ここで映画を撮りたい』とわくわくしました」とロケ地決定の経緯を説明した。

MaaSは「日本の魅力を発信するツール」(ジョルダン 佐藤博志氏)

2021年7月12日(月) 配信

 地域住民や旅行者個々の移動ニーズに合わせ、複数の公共交通や移動サービスを組み合わせ、検索・予約・決済などを一括で行う「MaaS」。観光などとの連携により、地域の課題解決につながると期待されている。ジョルダンは「情報の発信」をMaaSの本質的価値と捉え、サービスの構築を進めている。

取締役執行役員 戦略企画部長 佐藤博志氏

佐藤 私は、今日本で色々な人が説明している「MaaS」の意味は、「事象の説明」としては正しいが、「本質」ではないと感じています。人は突然交通手段を調べるのではなく、「出掛けたい」という欲求が生まれた後に、検索を行うからです。

 では、「本質」は何か。それは、「旅行動機につながる情報、外出欲求を高める情報」を提供することです。

 必要なことは、日々面白い情報や必要な情報を、個人に合わせて仕立て、提供することではないでしょうか。そして、その情報を見たあとに、「タビマエ」から「タビアト」まで、すべての場面で必要な検索、予約、決済などをワンクリックで完結させる。こうすることで、初めて「モビリティ」の価値が生まれるのだと思います。

 我われはカレンダーアプリを提供するジョルテとともに、「日常遣い」のアプリから、キーワードを入れなくても面白い情報に触れられ、さらにクリック一つでアクセス情報なども簡単に表示できる仕掛けの構築を進めています。

 テレビのように自動的に情報が流れてきて、その中の欲しい情報をパソコンのようにピンポイントで調べられる。加えて、「データ」を分析することで得られる個人の嗜好に合わせたイベント、チケット販売などの情報も提供する。これが初めの大きな一歩です。

 MaaSの担うもう一つの役割は、「知られざる日本の魅力を発信すること」です。

 今では日本人の多くが、SNS(交流サイト)を通じて情報のやり取りをしています。SNSは、地域の人だから見落としがちな面白いモノを、訪れた人が勝手に発信してくれる点が強み。「知らなければ旅という行為が発生しない」ので、まずは、どう人々に気が付いてもらうか。SNSのように美しい写真がたくさん掲載されていて、その写真をクリックすると、アクセスや入館料金などの情報が見られる。さらに、電子チケットなども同じサイト上で購入できるようになれば、世界初の面白いサービスになるのではないでしょうか。

 このようにさまざまな可能性を秘めるMaaSですが、実装させるために必要なのは、「ビジョン」を明確にすることです。自分たちが、日本全国のために、何を目指すのか、そのために何が必要なのかを考え、役割を持たせていくことが第一義です。

 構成する事業者も、交通系や観光事業者に加え、製造業など、地域のさまざまな業種を巻き込んだほうがいいです。

 もう一つ、大切だと思うことは、「アプリ」を統合させるためのプラットフォームを整備することです。

 地域ごと、事業者ごとにアプリを出し続けると、利用者の利便性が向上せず、普及も進みません。逆に、1つのプラットフォームに各社が情報を集約し、複数のアプリやサービスで情報を展開できれば、利用者にとってもシームレスに情報が取得できるので、本当の意味で便利なツールになります。

コトバス初の東京ツアー開く オンラインバスツアーで墨田区を巡る

2021年7月12日(月) 配信

8月7日にコトバス東京ツアーを開催

 琴平バス(楠木泰二朗社長、香川県・琴平町)は8月7日(土)に、コトバス・オンラインバスツアーで東京ツアーを初めて開く。東京都墨田区で、地元のものづくりや職人にスポットを当てたツアーを手掛けているRoundTable(赤松慎一郎社長)とコラボレーションした企画。

 同社のオンラインバスツアーは2020年5月の開始以来、参加者2000人を超える人気コンテンツ。プランナーの案内を聞きながら、ライブ中継で現地の人や参加者との会話を交えるなど、「バーチャルとリアルの融合」を目指して実施している。

 東京ツアーで巡る墨田区は、江戸時代の風情が残る下町エリアだが、さまざまな分野の町工場や工房が点在するまちづくりの街でもある。今回は、東京都内唯一の屏風専門店と100年以上続く革小物店に立ち寄り、伝統工芸や歴史、文化などに触れる。ツアーの特産品として、実際に工房でつくられている小物などがつく。

 定員は20人、代金は4980円。申し込みは琴平バスのサイトから。

 

北海道ニセコ地域 夏の割引・特典や特別プランなど企画

2021年7月12日(月) 配信

NISADE宿泊施設

 北海道ニセコエリアの広報宣伝および販促活動を行っている、DMO組織「ニセコプロモーションボード」は、同エリア宿泊施設の夏の割引・特典や特別プランをPRしている。

 プラン例としては、NISADE(ニセード)は夏の長期滞在(8日以上)客向けに最大65%割引を、ニセコHANAZONOリゾートではウェブ割20%OFF、リピーター割30%OFFなど、お得なプランを用意。MnKニセコでは夏季2泊以上の滞在で最大40%割り引く。

 各施設の企画はニセコプロモーションボードの公式ホームページの「ニュース」から一覧で見られるほか、美しいニセコ地域の夏をプロモーションする紹介動画も公開している。

ツアーセンター8団体  バリアフリー化へ連携 福岡市内で初の連絡会

2021年7月12日(月) 配信

九州のバリアフリーツアーセンターが集まっての勉強会

 九州各県で活動するバリアフリーツアーセンター8団体の代表が参加(一部オンライン)した「九州ユニバーサルツーリズム広域ネットワーク連絡会」が6月23日、福岡市内で開催された。各センターが一堂に集まる会議は初めてで、九州運輸局の呼び掛けで実現した。

 九州の観光地のバリアフリー化を進め、高齢者や障害がある人の旅行需要を喚起するため、地域のバリアフリー旅行相談窓口である同センターのネットワーク化と情報共有化を目指していく。

 会議では、温泉エッセイストの山崎まゆみさん(跡見学園女子大学兼任講師)の講演のほか、国土交通省と観光庁のバリアフリー施策を説明後、各センターが意見交換した。

 冒頭、同局交通政策部の脇野正博部長が「地域のバリアフリー活動が、県境を越えた顔の見える連携になれば、観光客や利用者はストレスフリーになる」とネットワーク化に期待を示した。

 講師の山崎さんは、病気の父親が温泉入浴を楽しみ、杖を忘れてきたエピソードを紹介。「温泉の価値はバリアフリーの価値」と話し、「九州はバリアフリー観光の先進地。点の取り組みが面になれば、さらに素晴らしい」と連携を後押しした。

 各センターからは、温泉地での入浴介助や体験型のUDツアー、離島観光への取り組み、利益確保の問題などを報告して、意見を交わした。

 参加したセンターは次の通り。

 NPO法人バリアフリーネットワーク会議(福岡県)、佐賀嬉野バリアフリーツアーセンター(佐賀県)、NPO法人長崎バリアフリー推進協議会(長崎県)、長崎県ユニバーサルツーリズムセンター(同)、くまもとユニバーサルツーリズムセンター(熊本県)、別府・大分バリアフリーツアーセンター(大分県)、宮崎ユニバーサルツーリズムセンター(宮崎県)、NPO法人eワーカーズ鹿児島(鹿児島県)。

セレスティン東京芝 感染症対策を忠実に 「衛生管理」と「3密対策」

2021年7月12日(月) 配信

フロントに飛沫防止パネル

 東京都・港区で薩摩藩ゆかりの地に築かれた「ホテル ザ セレスティン東京芝」は、JR田町駅から徒歩7分、都営地下鉄三田線芝公園駅から徒歩1分という好立地にある。

 三井不動産ホテルマネジメントが運営する「ザ セレスティンホテルズ」「三井ガーデンホテルズ」「sequence」では新型コロナウイルス感染症の世界的な流行を受け、目に見えないウイルスに対し、適切に対処するために「新オペレーションガイドライン」を策定し、「衛生管理」「3密対策」の観点でより一層の対策を講じている。

 3密回避では、飛沫防止パーテーションの設置、ソーシャル・ディスタンスの確保、事前登録によるスムーズチェックイン&チェックアウトを実施。清掃・除菌等衛生対策では、清掃の徹底、次亜塩素酸空間除菌脱臭機(ジアイーノ)の設置、消毒液の設置、エアータオルの利用停止。ホテルスタッフの感染予防対策では、検温および体調チェック、マスク・手袋着用での勤務、手洗い・うがい、手指消毒の励行といった基本的な感染症対策を徹底している。

 同ホテルの小野寺克浩統括総支配人は「衛生管理に対する取り組みは、あくまでも基本的な感染症対策を忠実に守ることが一番だと考えます。お客様とホテルスタッフの『安全』と『健康』に努めることで『安心』してお過ごしいただけるホテルを目指します」と話す。 

 一方、百貨店「松屋銀座」地下1階食品催場でホテル ザ セレスティン東京芝のレストラン「ラ プルーズ東京」を初出店して好評を得ている。松屋銀座のイベント「GINZA CURRY WEEK」で6月30日―7月6日に、松屋限定の鹿児島黒毛和牛ローストビーフカレーをはじめとした伝統のセレスティンカレーを5種類テイクアウトで販売した(※いずれも数量限定)。物販コーナーではレトルトの伝統の熟成プレーンカシミールカレーと鹿児島黒豚カシミールカレー、鹿児島黒毛和牛カシミールカレーを販売した。

 なお、7月12―16日の期間限定で松屋限定メニューの鹿児島黒毛和牛ローストビーフカレー(※数量限定)と鹿児島香潤鶏カレーを同ホテル1階「ラ プルーズ東京」でも提供するという。

ハウステンボス サマーフェス開催 ナイトショーなど満喫

2021年7月12日(月) 配信

9日間連続で花火も打ち上げる

 ハウステンボス(長崎県佐世保市)は9月10日まで、南国ムードあふれるナイトショーや、開放感抜群のガーデンプールなどが満喫できる「サマーフェスティバル~光の街の夏祭り~」を実施する。

 場内のハーバータウンには、世界のビールやバーベキューグルメが堪能できる「ベイサイドパーティプレイス」が初登場。夕暮れに、特設ステージで陽気なタヒチアンダンスを中心に、にぎやかなトロピカルナイトショーを繰り広げるなど、夏のリゾート気分を味わうことができる。8月7日から15日までは、「夏のスペシャル花火」として、毎夜約3千発の花火も打ち上げる。

 ガーデンプールには、爽快感たっぷりの直径50㍍の巨大な流れるプールをはじめ、空高く打ち上がる大迫力のウォーターキャノン砲や、高さ10㍍から滑り降りる全長65㍍のメガスライダーがお目見え。小さい子供が安心して遊べる「ちびっこガーデン」も用意する。

 さらに、7月22日からはイルミネーションに包まれた「ナイトプール」を実施する。フォトジェニックスポットが登場するほか、人気の泡タイムもバージョンアップ。屋内型リゾートプール「森のプール」では、18歳以上限定のナイトプールも初開催する。

 このほか、ハウステンボス美術館では9月6日まで、「世界一美しい昆虫展」を開催。バーテンダー体験や海辺の生き物調査といった、夏休み限定の子供向け体験プログラムも用意するなど、大人から子供まで、この夏はおもいっきり楽しめるコンテンツがそろっている。

〈観光最前線〉地酒のオンライン物産展

2021年7月11日(日) 配信

福井県が開発した酒米「さかほまれ」で造った地酒が一堂に

 福井県が独自に開発した大吟醸専用酒米「さかほまれ」で造った地酒を集めたオンライン物産展が、各ECサイトで10月31日まで行われている。

 同物産展は、福井県大阪事務所とウェブ事業などを手掛ける「サイネックス」が協働で立ち上げたプロジェクト。同社のECサイト「わが街とくさんネット」に「さかほまれ」特設サイトを開設。楽天市場やPayPayモールなどでも販売するという。

 「さかほまれ」は、福井県酒造組合や福井県食品加工研究所などが10年の歳月をかけて開発。今年の全国鑑評会やIWC(インターナショナルワインチャレンジ)では「さかほまれ」で造られた地酒が金賞を受賞している。物産展では福井県内の13蔵元が、それぞれ自慢の一品を販売。数量限定なので興味のある方はお早目に。

【塩野 俊誉】

〈旬刊旅行新聞7月11日号コラム〉自然災害――「旅」と「気象」は密接な関係にある

2021年7月10日(土) 配信

 
 深夜に雨音で目が覚めた。 
 しばらく布団の中で騒音のような雨音と、窓から流れ込んでくる湿った風を感じながら、「これは災害につながる雨だ」と思った。そうするともう眠れなくなっていた。自宅のマンションは浸水のおそれはないが、近くの川が氾濫していないか心配になり、国土交通省のホームページやライブカメラなどを見ながら河川の水位を確認していた。

 
 その間も激しい雨は収まる気配がなかった。翌日、静岡県熱海市で大規模な土石流災害が発生したことをニュース動画で目の当たりにし、心が痛んだ。

 
 この原稿を書いている今も、どこかで大災害が発生しているかもしれない。地域の方々も、旅先で滞在されている方、移動中の方も、自然災害にはくれぐれも気をつけてほしいと思う。

 

 
 普段は東京に事務所があるため、都市部での生活が中心になっているが、長年携わる観光業界の取材活動や、個人的にも旅行が好きなため、全国の観光地や温泉地を訪れる機会が多い。

 
 私のような立場だと、地元の人でさえ「まさか」と思うような自然災害に遭遇したときに、「どのように対応すべきか」が強い関心事だ。無意識のうちに、心の準備をするように習慣づいている自分にも気づく。

 
 全国の秘湯巡りもしていたころは悪天候のなか、舗装されていない砂利道や、細い急斜面の“道なき道”も車で走った。突然の降雪で死を意識したこともあった。また、バイクで旅をするようになり、自然に対して良い意味で憶病者になった。

 
 北海道を一周したときには、見渡す限り何も無い広大な平地で突然雷が鳴り出したら隠れる場所が無いことの恐怖、タンクのガソリンは次のガソリンスタンドまで十分なのかという不安、ヒグマに遭遇したときには生身のままで危険な状況――などを身に沁みて感じた。

 

 
 元々が不用意な私のような人間でも、危ない橋をたくさん渡ってきた経験の積み重ねで、「旅」と「気象」は密接に関係していることを知った。いつの間にか、スマートフォンで気象予報のアプリをチェックすることがクセになっている。また、旅行中には、どのような危機的な状況でも連絡が取れるように、スマホをフル充電に近い状態を心掛けている。ちなみに妻は大抵、残量は30%以下で、私と比べて旅の心構えが希薄なのである。

 
 そして、おまじないのようだが、旅前には「旅の行程」をシミュレーションし、無事に帰宅したシーンを映像として脳内に投影する。これは結構大事なことだと思っている。

 

 
 海外旅行でもそうだが、旅行の最中にはさまざまなリスクが潜んでいる。飛行機に乗り、見知らぬ現地での街歩きや慣れない食事、地震や津波、台風などの自然災害を、一度頭の中で想像してみる。そのうえで、上手く危機をすり抜ける自分を、何パターンか反芻する。最後に、帰宅して、日本茶を飲みながら「あー、やっぱり狭くてボロいけど、この自宅が一番落ち着くなぁ」と独りごとを言う場面を思い描く。

 
 「平穏な未来の日常が、旅行前に上手く脳に映像として浮かび上がらなければ、無事の帰宅は訪れないかもしれない」と言い聞かせる。原始的だが、一番のリスク回避の方法だと信じている。

 

(編集長・増田 剛)