日観振が国交省に提言提出 「観光の価値向上と持続可能な観光産業に向けて」

2024年2月17日(土) 配信

(左から)加藤進観光庁次長、髙橋観光庁長官、日観振・最明理事長、JATA・蝦名理事長

 日本観光振興協会(山西健一郎会長)は2月8日(木)、観光庁の髙橋一郎長官に国土交通大臣宛の「観光の価値向上と持続可能な観光産業に向けて【提言】」を提出した。日観振の最明仁理事長と、とりまとめに協力した日本旅行業協会(JATA)の蛯名邦晴理事長が同席した。

 同提言は1月に開いた観光関係団体らトップによる観光立国推進協議会での議論などをまとめたもので、人手不足やオーバーツーリズムなど課題解決と経済活性化に向けた観光の役割と魅力を国内外に発信し、観光のプレゼンス確立を目指す。

 最明理事長は髙橋長官に提言のポイントなどを説明したうえで、今後も定期的に提言活動を行っていく意向を示した。

 これに対し、髙橋長官は観光人材の獲得やとくに若者に対するアピールとして「観光産業界の将来に向けてシンプルで力強いメッセージ発信が必要」など助言があった。観光地域づくり体制の強化の面からは日観振に対し、「DMOの底上げを期待したい」と言及。今後については「定期的な提言や要望をいただきつつ、その時々の課題についても機動的に意見交換できれば」と期待した。

 提言の骨子は①令和6年能登半島地震に関する観光振興への取組支援②観光地・観光産業の人手不足への取組強化③地域における観光地域づくり体制の整備・強化④旅行需要分散化・平準化への支援強化⑤観光DXへの取組強化⑥観光客の地方誘客への取組強化⑦双方向交流拡大への取組促進(アウトバウンド・国際相互交流の促進)⑧観光による「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」をはじめとした大規模イベントの支援に向けた官民一体となった取組強化⑨地域の安定的な財政運営に必要な財源の確保・充実――。

JTB、ジブリパーク新エリア「魔女の谷」入場券付旅行を発売

2024年2月16日(金)配信

新エリアの建物「ハウルの城」©Studio Ghibli

 JTBは、ジブリパーク(愛知県長久手市)に3月16日(土)に開園する新エリア「魔女の谷」を含むチケット付き旅行商品「ジブリパークを歩こう!」を2月19日(月)午前10時から売り出す。設定期間は3月15日(金)~9月30日(月)。宿泊と入場券に加えて交通もまとめて予約でき、最大2日間入場できる。

 今回の旅行商品に付く入場券は、全5エリアをまわれる「ジブリパーク大さんぽ券」や、さらに建物5つの内部展示も楽しめる「ジブリパーク大さんぽ券プレミアム」の2種類から選べる。「ジブリパーク大さんぽ券プレミアム」を選んだ人のみ、もう1日を「ジブリパーク大さんぽ券」(数量限定)が追加可能。

新エリアの建物「グーチョキパン屋」©Studio Ghibli

 宿泊先は名古屋市内18施設から選べ、鉄道(JR)や飛行機利用も選べる。出発地は北海道、東北、首都圏、中部、北陸、関西、中国四国、九州から。全国のエースJTB商品取扱店、JTBホームページ、旅の予約センターで申し込める。

 あわせて、名古屋で創業300余年の仕出し料理老舗「八百彦本店」と共同開発したオリジナル弁当(1000円)を発売。天むすや味噌カツ、おにぎり、出汁巻き玉子などの愛知県らしいおかずと遠足時のような家庭の手づくり感を感じられる。3日前までに事前予約が必要で、愛・地球博記念公園内の「きしめんの店石波志」で受け取れる。

「みんなの遠足弁当(イメージ)」

 なお、訪日外国人向けには「サンライズツアー」で取り扱いを行う。

グランプリは「大河ドラマ『どうする家康』×静岡県浜松市」 第14回ロケーションジャパン大賞 授賞式開催

2024年2月16日(金) 配信

中野祐介浜松市長らが登壇

 第14回ロケーションジャパン大賞の表彰式が2月15日(木)、東京都内で行われ、「大河ドラマ『どうする家康』×静岡県浜松市」がグランプリに選ばれた。

 「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」に約64万人、キャストも参加した浜松まつりに3日間で約260万人が来訪するなど、観光振興で目覚ましい功績を挙げたことや、見逃し配信「NHKプラス」で歴代大河ドラマ最高視聴数を記録したことなどが評価された。

 中野祐介浜松市長は「(放送期間中は)多くの出演者、全国の大河ドラマファンをはじめ大勢の人にお越しいただき、まさに大河ドラマに沸いた1年になった。大河ドラマをきっかけに、『徳川家康公ゆかりのまち浜松』、『出世の街浜松』を全国に発信していく」と喜びを語った。

 制作統括の磯智明氏は浜松市への感謝を語ったうえで、「ネット視聴が増えるなか、出演者と制作者、作品、地域を結ぶ舞台地や地域がとても重要になるということを実感する作品となった」と思いを語った。

 同賞は、ロケ地情報誌「ロケーションジャパン」(地域活性プランニング)が主催するもので、①支持率②撮影サポート③行楽度④地域の変化――4つの指標と約2万人の一般投票を基に審査された。今年は、2022年11月1日~23年10月31日に公開、放送された映画・ドラマ・アニメ33作品・65地域がノミネートされた。

 同誌の山田実希編集長は、「今回は、過去最多2万人の人の声が集まり、エンタテインメントと地域がタッグを組むことで生み出される成果の大きさや深みを感じる機会となった」と総括した。

 同日、「ロケツーリズムアワード」の授賞式も行われ、地域大賞に静岡県伊東市、企業大賞に2年連続でオリックス・ホテルマネジメント、特別賞に長崎県島原市がそれぞれ輝いた。

 同アワードはロケツーリズム協議会に参画する地域・企業のなかからロケ実績を活用し成果を上げた地域と企業を観光庁が選定・表彰する。伊東市は、官民一体のロケ支援で約2億7000万円の広告換算効果挙げたことや、メディア露出の増加にともないふるさと納税の寄付額が約1.5倍に増加したことなどが評価された。

 観光地域振興部観光資源課文化・歴史資源活用推進室の遠藤翼室長は「(ロケ誘致に関しては)撮影に関する基礎・基本をしっかりと抑えたうえで、各地域で独自の取り組みを検討し、取り組めるかが今後重要になってくる。引き続き各地域には、それぞれが実践する素晴らしい取り組みを質を高める観点で(磨き続けてほしい)」とコメントした。

伊東市
オリックス・ホテルマネジメント
島原市

 第14回ロケーションジャパン大賞準グランプリ以下の受賞は次の各作品と地域。

【準グランプリ】 ドラマ「VIVANT」×島根県

【支持率部門】 Netflix シリーズ「First Love 初恋」×北海道札幌市

【撮影サポート部門】 映画「雑魚どもよ、大志を抱け!」×岐阜県飛騨市

【行楽度部門】映画「春に散る」×大分県大分市

【地域の変化部門】連続テレビ小説「舞いあがれ!」×長崎県五島市

【特別奨励賞】連続テレビ小説「あまちゃん」×岩手県久慈市

JTA、輸送協力で能登半島を応援 能登・沖縄コラボのフェア開催中

2024年2月16日(金) 配信

「冷凍すし」などが販売される

 日本トランスオーシャン航空(JTA)は2月16日(金)~18日(日)に能登半島地震の復興支援で開かれている「能登×沖縄 うまいもの大フェア」の輸送協力を行っている。毎日1往復で運航している定期便「那覇―小松(石川県)線」を活用し、金沢まいもん寿司が出品する「冷凍すし」を空輸する。

 うまいもの大フェアは石川県の特産品や能登の水産物、加工品、支援グッズ、沖縄の特産品などを販売する。会場は那覇市第一牧志公設市場3階で、主催はポンテヴェルデ。

 金沢で有名な、金沢まいもん寿司の開発商品「冷凍すし」は、港から直接仕入れた新鮮な魚介類をその日のうちに加工し、独自の技術で冷凍した握り寿司。冷凍とは思えない味を追求しており、今回は能登地方の鮮魚を用いた「冷凍すし」などを提供する。

22宿すべて休業、売上損失20億円の和倉温泉 復興支援のクラファン募集へ(和倉温泉観光協会)

2024年2月16日(金) 配信 

和倉温泉は5月15日(水)までクラウドファンディングを受け付けている

 和倉温泉観光協会(多田邦彦会長、石川県七尾市)はこのほど、令和6年能登半島地震により大規模な損壊被害を受け、ほとんどの旅館が休業に追い込まれている和倉温泉の復興支援のため、クラウドファンディングを始めた。

 現在、和倉温泉の22の旅館(全客室数約1300部屋、収容人数約6600人)が休業しているほか、旅館・温泉施設・商店・護岸・グラウンドなどの建物や施設は、概算で1000億円以上の被害が出ていると見込まれる。また、2024年1~2月の宿泊見込みが約7万7000人だったところ、地震の影響で100%キャンセルとなり、約20億円の売上が損失している状況にあり、3月、4月もキャンセルが相次いでいる。

 同協会は、「いま私たちができるのは、事業者の方一人ひとりの傍らに寄り添って、一緒に前を向いて進んでいくことだけです。皆様のご支援が和倉温泉の力になります。ご支援のほどよろしくお願いいたします」とコメントしている。

 クラウドファンディングは、READYFOR上で5月15日(水)まで受け付ける。

3月2日に乗り物体験型施設「モンキーパーク駅」開業 日本モンキーパーク

2024年2月16日(金) 配信

名鉄グループならではの乗り物体験を

 愛知県犬山市にある遊園地・日本モンキーパーク(小島智弘所長)は3月2日(土)、名鉄グループならではの体験型アトラクション施設、名鉄のりもの館「モンキーパーク駅」を開業する。電車の運転シュミレータなどのコンテンツが楽しめる。入館の予約はすでに開始している。

 コンセプトは「“のりもの”がある毎日をドキドキ・ワクワクの体験に」。グループ各社の「のりもの体験コンテンツ」を通して、子供たちにもっと乗り物を好きになってほしいとの思いを込めた。施設名は子供たちの「やってみたい!」を叶える出発駅になりたいという意味で名付けた。

 モンキーパーク駅では、シュミレータのほかバスドライバー体験やなりきりフォトスポット、車掌アナウンス体験などができる。入館料は500円で利用時間は30分、事前に時間指定の予約が必要。また、運転シュミレーターは1回800円で事前予約制。なお、モンキーパークへの入園料は別途必要となる。

 同園では3月9日(土)から乗り物関連のイベント「トミカ・プラレールフェスティバル」を実施。乗り物好きは一層楽しめるとアピールしている。イベントは6月30日(日)までの予定。

来館者急増の原爆資料館で電子チケット試験導入 行列解消・混雑緩和などに期待

2024年2月16日(金) 配信

チケット購入イメージ

 広島平和記念資料館(原爆資料館、広島県広島市)は2月16日(金)、アソビュー(山野智久CEO、東京都品川区)が提供する電子チケットサービス「ウラカタチケット」と予約管理システム「ウラカタ予約」の試験導入を行う。来館者急増に伴う行列の解消や混雑緩和を目指す。

 同施設は、2023年5月に開かれた「G7広島サミット2023」をきっかけに、国内外からの来館者数が急増した。最大2時間の入館待ちなど、行列や混雑が生じていたことから、広島市は、現地販売のみとしていた入館チケットを、オンラインで事前購入できるシステムの導入を検討し、このほど「ウラカタチケット」の試験導入を決めた。

 同システムによって、オンライン上でのチケット事前購入や予約、修学旅行などの団体利用時の事前入館手続きが簡略化される。

 電子チケットは、2月16日(金)から発売。入館受付期間は3月1日(金)~25年3月31日(月)とし、来館予定日の90日前から購入できる。

 料金は大人200円、高校生100円。

JATA、能登半島地震への義援金520万円を寄付

2024年2月16日(金) 配信

JATAはこのほど、石川県へ総額520万円の義援金を寄付した

 日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)は2月16日(金)、令和6年能登半島地震の被災地復旧と復興支援のため、会員企業84社などから義援金を募り、同協会としての義援金を加えた総額520万円を、石川県の災害義援金口座へ寄付した。

 JATAは、「被災地の一日も早い復旧・復興に向け、今後も会員会社とともに可能な支援を検討していく」とした。

全旅連・井上会長、和倉温泉旅館協同組合を訪れ義援金贈呈 現地視察と意見交換も 

2024年2月16日(金) 配信

(左から)多田氏、谷﨑氏、井上氏、鈴木氏

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(井上善博会長)は、JR七尾線が和倉温泉駅まで運行再開した2月15日(木)、和倉温泉旅館協同組合(谷﨑裕理事長)に義援金100万円を贈呈した。

 井上会長と、鈴木治彦常任理事は運転再開後最初の特急「能登かがり火1号」に乗車して和倉温泉を訪れた。

 現地を視察しながら、谷﨑理事長(日本の宿のと楽)と、全旅連の多田計介常任顧問(ゆけむりの宿美湾荘)から和倉温泉の被災状況や、断水の状況での復旧隊員の受け入れ対応などをヒアリングした。また、金融の柔軟な対応や、雇用調整助成金、断水の復旧などの課題についても意見交換した。

多様なニーズへ対応 ホテルJALシティ長野が4月に客室リニューアル

2024年2月16日(金) 配信

デラックスツインイメージ

 ホテルJALシティ長野(関根宏総支配人、長野県長野市)は4月18日(木)、9~11階の客室をリニューアルオープンする。新たに「ニュースタンダードフロア」客室を4タイプ用意し、多様なニーズや幅広い年齢層のスタイルに対応する。

 「善光寺へと続く街並みや山並み」をデザインのモチーフに、モダンでシンプル、機能的な客室を目指した。

 客室タイプはデラックスツインからニュースタンダードシングルまで4種類で、客室数は計42室。予約は3月18日(月)から受け付ける。