8カ国語と無料Wi―Fi、2階建て定観バスに導入(はとバス)

 はとバス(中村靖社長)は10月1日から、東京都内の定期観光バスで8カ国語対応自動ガイドシステムと車内無料Wi―Fiを導入した。2階建てオープンバス「オー・ソラ・ミオ」設置のGPSガイドシステム「TOMODACHI」の対応言語を現在の英語・中国語・韓国語・スペイン語の4カ国語から、タイ語・インドネシア語・フランス語・ベトナム語を加えた8カ国語に変える。

 はとバスは創業6年目の1953年から英語、2005年から中国語の2カ国語で通訳案内士が案内する外国人向けコースを運行。12年には訪日外国人の増加にともない、オープンバスの運行コースに自動音声案内のガイドシステムを導入した。今回は訪日数が増加するアジア圏の言語を中心に対応言語を8カ国語に増やしたほか、車窓観光中もスマートフォンなどでの情報収集やSNSの利用を希望する外国人利用者の声もあり、Wi―Fiのアクセスポイントをバスに搭載した。利用は手持ちのスマートフォンなどの設定をWi―Fiに切り替え、利用規約に同意するだけで無料Wi―Fiが使用できる。

 8カ国語対応自動ガイドシステムと無料Wi―Fiサービスに対応するコースはオープンバスの1時間車窓案内コース「TOKYOパノラマドライブ」「ベストビュードライブ東京スカイツリー」「東京摩天楼」。

宿泊予約サイト「とまりゃん」、フェイスブックを開設

公式キャラクター「さるゴロー」
公式キャラクター「さるゴロー」

旅館・ホテル業界人専用料金で

 宿泊予約経営研究所(末吉秀典社長、神奈川県横浜市)は10月1日、宿泊業界人専用の宿泊予約サイト「とまりゃん」の公式フェイスブックページを開設した。とまりゃん公式キャラクターの「さるゴロー」が、宿泊割引プランや、ホテル・旅館の裏情報も定期的に届ける。

 さらに、今後は割引クーポンがあたる企画も実施する。第1弾のプレゼント企画は、10月21日を予定している。

 とまりゃんは、旅館やホテルなどで働く宿泊業界人であれば誰でも特別価格で宿泊ができる業界人専用の割引宿泊予約サイト(http://www.tomaryan.net/)で、現在宿泊プランを提供している施設は約300施設。通常の販売価格から20―40%程度の割引率で宿泊できる施設が多く、60%以上の割引率となっている施設もある。宿泊業界で働く人だけでなく、一般の友人や家族が同行する場合でも割引対象となるのが特徴だ。

 問い合わせ=電話:045(227)6505。

労働生産性の革新へ、内藤耕氏が方法論を説明

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旅行新聞新社 10月1日発刊

 旅行新聞新社は10月1日に、「サービス産業労働生産性の革新 理論と実務」(内藤 耕氏)を発刊した。新書判のサイズで220ページ。定価は、本体1200円(税別)。

 少子高齢化による需要の収縮や若年労働力の不足から、人手によって商品が提供されるサービス産業では、労働生産性の革新への関心が高まっている。しかし、サービス産業には、その方法論や、それを支えるツールがないことが大きな課題となっている。

 本書では、工学博士で、一般社団法人サービス産業革新推進機構代表理事の内藤耕氏が、旅館やホテルを中心に、サービス産業の労働生産性の革新に向けた方法論を、できるだけ具体的に説明している。本紙で6回にわたって掲載してきた「旅館経営教室シリーズ」や、内藤氏へのインタビューなどをもとに加筆・修正し、序章と1―7章までに分け、わかりやすく構成している。

 章立てを見ると、【序章】作業プロセスの改革―旅館経営の近代化【第1章】集合モデルを現場に導入―「サービス・キネティクス原則」を提案【第2章】作業の流れをつくる現場―「リアルタイム・サービス法」を提案【第3章】生産性を上げる集客―「集客器理論」を提案【第4章】お客様と多様な情報交換―「おもてなしピラミッド」を提案【第5章】働き方のルールブック―「戦略的就業規則」の提案【第6章】現場の実態に合った労働管理―「稼働対応労働時間制」を提案【第7章】現場を会計的に“見える化”―サービス産業の「管理会計」を提案――となっている。

 どの章から読んでも理解できる内容にまとめてあり、旅館・ホテルのみならず、あらゆるサービス産業に携わる人に必読の書である。

 問い合わせ=旅行新聞編集部まで。電話:03(3834)2718。

 なお、本社のホームページ(http://www.ryoko-net.co.jp/?page_id=97)から予約を受け付けている。

「ファッション」をアピール ― 生活者の“独創性”にこそ価値がある

 秋になると、品良く薄いデニールのタイツにロングブーツを履いた女性が街を歩く姿を見かける。路上に銀杏の枯れ葉が舞うなか、コートに両手を突っ込んでマフラーに顎を埋め、髪が風に流れていく姿に、秋という季節を感じることができる。

 タイやフィリピンなど東南アジアでは、「東京の銀座や表参道、原宿、代官山の街を秋のお洒落をして歩きたい」と夢見る女性が多いらしい。

 この感覚は、日本人がパリやミラノ、ロンドン、ニューヨークで格好良く闊歩したいと思い描く感覚に似ている。

 東京もそのような都市の一つに挙げられるのだと思うと、なんだか誇らしくなる。

 ヴォーグ米国版元編集長のアナ・ウインターが2011年に東京を訪れたとき、「日本のファッションについてどう思うか?」の質問に、「ニューヨーク以上に独創的で、個性的」と評し、「どんな格好が目についたか?」には、「髪型やカラーリングした髪」と答え、「実際、女性よりも若い男性の方が、ややリスクを厭わない傾向があり、素晴らしい」と絶賛している記事を読んだことがある。

 海外を旅するとき、一体我われは、何を目にするだろう。世界遺産に登録されるような歴史的な建造物に目を奪われることはしばしばある。しかし、それだけではない。表通りのピカピカに輝くガラスに覆われた超高層ビルディングなどの建築物や、煌びやかなショーウインドゥなどの街並み、メインストリートを駆け抜けるメルセデスやBMW、レクサス、アウディなどの高級車がどのくらい走っているのか、どこの国のメーカーが売れているのかなどにも目が行く。また、カフェや酒場、レストラン、定食屋などにも注意が向けられ、やがて少し裏通りに入り、その街にしかない、独特の匂いなどに心を奪われたりする。人によって関心の度合いが違うが、建築物であれ、クルマであれ、料理屋であれ、そこで生活している人々の文化に興味が魅かれていく。そのうち否応なく、この都市で生活している人たちはどのようなファッションや髪型をしているのかという核心部分に向い、着地する。

 道行く人とすれ違うたびに大きな驚きがあり、発見がある。カフェでコーヒーを飲む時も、店内の客の姿を観察する。地下鉄に乗れば乗客を、バスに乗っても、街を歩く人ばかりを目にすることになる。

 東京は世界から「街並みが綺麗な都市」として認知されている。また、「グルメ都市」としての別の顔も持つ。都市観光は多面性が重要である。そして「ファッションシティ」としての顔は、実は最重要なアピールポイントなのである。

 ファッションシティの主役は、自然でもなく、歴史的な建造物でもなく、人である。現在、生きている生活者が中心である。現在性の最先端を走り、世界の最新の思想、哲学、文化を生み出し、牽引していく力を持つ都市のことを指す。

 アナ・ウインターが答えたように、都市の「独創性」はさまざまな分野のクリエーターたちにもインスピレーションを与える。だが、これは何も東京に限ったことではない。日本中の地域で資源探しをしているが、どこかの先端都市の「マネ」は尊敬を得られず、嘲笑の的となる。そこに生活する人々の「独創性」の価値に早く気づくべきである。

(編集長・増田 剛)

No.413 第14回訪日フォーラム開く、FIT化が進む4市場に注目

第14回訪日フォーラム開く
FIT化が進む4市場に注目

 2015年1―7月の時点で累計訪日外客数が1000万人を突破し、目標に掲げている2000万人に手の届くところまで来ている。日本政府観光局(JNTO)は9月22、23日に第14回「インバウンド旅行振興フォーラム」を開き、海外17市場15事務所の所長らが東京に集まった。FIT市場へと発展したタイと、日本への訪日客数が最も多い中国、今後注目される市場インドネシア、LCC市場が急速に拡大している台湾を紹介する。
【松本 彩】
 

 
 【タイ】

 タイ訪日市場は、2013年の7月から短期滞在を目的として訪日する人を対象に査証が免除されたことにより、14年の訪日客数は、前年比45%増の65万7600人と好調に推移した。15年についても1―6月の時点で累計42万人を突破している。訪日客数増加の要因には、LCCの就航や定期便の増便などが挙げられ、順調に数字を伸ばしている。タイでは今年8月17日に爆弾テロが発生し、今後航空路線の間引き運航などにより、インバウンドへの影響が懸念されているが、今のところ大きな変化は出ていない。

 タイからの訪日外客数は4月のソンクラン(旧正月)時期と、10月からの秋季休暇時期に加え、近年、年末年始にも増加が見込まれるようになったことから、バンコク事務所の伊東和宏所長は「FITを中心に取り組み、冬のプロモーションを強化する」と発表した。タイ市場でのFIT化は14年6月のジェットスターの就航により潮目の変化を迎え、同年8月に行われたタイ最大の旅行博「TITF」で個人旅行商品の売り上げが増加。9月にはエアアジアが就航し、急激に個人化が進んだ。伊東所長は、タイは国内線のほとんどがLCCのため、今までタイ国内で利用していた航空会社が日本への直行便の運航を始めたことで気軽に日本に行けるようになり、日本のことをあまり知らないまま「いきなりFIT(初来日)」の市場に発展したと語った。…

 

※ 詳細は本紙1602号または10月7日以降日経テレコン21でお読みいただけます。

全国の病院などで配布、16年版「ピンクリボンのお宿」冊子

全国100宿泊施設のお風呂情報を紹介
全国100宿泊施設のお風呂情報を紹介

 「ピンクリボンのお宿ネットワーク」(会長=畠ひで子「匠のこころ吉川屋」女将、事務局=旅行新聞新社)は、10月1日、参画する宿泊施設の情報をまとめた「2016年版ピンクリボンのお宿」冊子を発行した。

 旅先で気兼ねなく入浴を楽しんでもらうことを目的に、誌面では「入浴着をレンタルできる」「大浴場の洗い場に間仕切りがある」「貸切風呂がある」「タオルを多めに用意している」など、全国100の宿泊施設のお風呂情報を紹介。プランや送迎、食事への配慮、禁煙ルームの有無などの情報も記載する。活動に賛同する女将会などの団体や企業の紹介、HOPEプロジェクト理事長の桜井なおみさんによるコラム、巻末には宿泊者に向けた特典クーポンも掲載する。

 冊子は毎年ピンクリボン月間である10月に発行し、今回が4冊目となる。全国の乳腺科のある病院などを通じ、乳がん経験者やその家族などに旅のガイドブックとして手に取ってもらえるよう、フリーペーパーとして配布する。仕様はA5版フルカラー80㌻で、発行部数は10万部。「ピンクリボンのお宿ネットワーク」ホームページ上から1部取り寄せもできる。

 問い合わせ=ピンクリボンのお宿ネットワーク事務局(旅行新聞新社内) 電話:03(3834)2718。

http://www.ryoko-net.co.jp/?page_id=52
(ピンクリボン冊子のお申込みページへリンクしています)

改革と育成で“一流の観光国”へ、田村明比古・観光庁長官が会見

就任後、初の定例会見で語る田村長官
就任後、初の定例会見で語る田村長官

民泊問題は「適切な解決策を」

 9月11日付で観光庁長官に就任した田村明比古長官は、15日の定例会見で、観光の現状はインバウンド対応が不十分な部分を指摘し、「真の観光立国の水準まで達していない。一流の観光国に向けて何をすべきか、観光行政としてはこれからが本当の勝負」と語った。

 田村長官は、「2000―02年まで観光部旅行振興課長をやらせていただいたが、3つの課で40人ほどの規模で家内制手工業のような感じだった。現在は観光庁ができ、9つの課に約140人の組織にそれなりの予算もつき、数字的にも実績も上がってきている」と述べた。また、9月10日時点で昨年の訪日外客数1342万4千人を突破し、過去最高を記録することが確実になったことを報告する一方で「急激なインバウンド拡大で受入が充分について行っていない課題もある。広い意味での観光インフラの整備、観光産業の改革と育成に加え、データをしっかりと収集、分析し、それに基づいて長い視点での戦略立案に力を入れていきたい」と語った。

 16年度予算の概算要求で新規に「2千万人時代に備えた受入環境整備緊急対策事業」が盛り込まれたことに関しては、「宿泊施設が足りない地域もあるが、稼働率をみると、東京近郊などのビジネスホテルの稼働率は高いが、旅館は40%のところもある。外国人が利用しにくい部分もあるのではないか。情報発信を積極的に行うことなどは観光庁がやるべき部分」と語った。

 民泊などの規制緩和に対して宿泊業界が反対していることについては、「東京地区の昨年の延べ宿泊者数は5400万人泊で、365日で割ると1日当たり約15万人泊。1泊当たり約1・4人が宿泊するなかで何室必要かといえば、11万室。しかし、東京地区には12万室しかないので現在フル稼働という状況。宿泊施設といっても超高級なホテルからリーズナブルな施設まである。このなかでAirbnb(エアビーアンドビー)のようなカテゴリーが必要なのかということが問われているが、規制の問題も含めて他のカテゴリーとどのようにバランスを取るのかが重要な点。他省庁とも連携して適切な解決策を見つけていきたい」との見解を示した。 

 アウトバウンドが伸び悩む状況には、「観光は双方向のバランスの取れた交流が重要。LCCの運航拡大を活用することや、日本の航空会社はビジネス客を重視している傾向にあるが、観光客への選択肢を増やすことも必要」と話した。

来場者数17万人超え、世界最大級の旅フェア開く(ツーリズムEXPOジャパン2015)

 代表者らによるテープカット
代表者らによるテープカット
山口範雄会長(主催者会見にて
山口範雄会長(主催者会見にて

 日本観光振興協会(山口範雄会長)と日本旅行業協会(JATA、田川博己会長)は9月24―27日、東京都江東区の東京ビッグサイトで「動く。感じる。旅になる。」をテーマに「ツーリズムEXPOジャパン2015」を開いた。国内外から1161企業・団体が参加し、来場者数は17万3602人となり、目標としていた17万人を上回った。

 開会式の前日(24日)に行われた主催者会見では、日観振の山口会長から、今年のツーリズムEXPOジャパンの概要が紹介された。山口会長は今年のツーリズムEXPOジャパンは「展示会」「国際観光フォーラム」「商談会」「懸賞事業(ジャパン・ツーリズム・アワード)」「ジャパンナイト」の5つを柱にしたと報告。なかでも、今年初開催となったジャパン・ツーリズム・アワードは短期間での募集であったにも関わらず、133件の応募があり、国内のみならず海外からも高い評判を得たことを伝えた。

田川博己JATA会長
田川博己JATA会長

 25日朝に行われた開会式では冒頭、主催者を代表しJATAの田川会長があいさつした。田川会長は「今年はホップ・ステップ・ジャンプの2年目として、来年へと飛躍できるよう『地域性の強化』と『新しい連携による産業の広がり』、『さらなるグローバル化』などに重点を置いた」と述べ、今後は交流大国実現に向け、量ではなく質を高めた国際観光を目指すとアピールした。続いて国土交通省の西村明宏副大臣から祝辞が述べられ、「ツーリズムEXPOジャパンが世界の人々との交流拡大促進の契機となってほしい」と期待の声が寄せられた。

 その後、山口会長の掛け声のもと代表者らによる、開会を宣言するテープカットが行われ、世界最大級となる旅フェアが幕を開けた。開会式終了後、「旅と文化」をテーマに世界観光倫理委員会議長のパスカル・ラミー氏による基調講演が行われ、会場に集まった人たちが持続可能な観光について改めて考える場となった。

にぎわいをみせた展示会場
にぎわいをみせた展示会場
青森ねぶたが丸の内を運行
青森ねぶたが丸の内を運行

労働生産性の革新へ、内藤耕氏が方法論を説明

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旅行新聞新社 10月1日発刊

 旅行新聞新社は10月1日に、「サービス産業労働生産性の革新 理論と実務」(内藤 耕氏)を発刊した。新書判のサイズで220ページ。定価は、本体1200円(税別)。

 少子高齢化による需要の収縮や若年労働力の不足から、人手によって商品が提供されるサービス産業では、労働生産性の革新への関心が高まっている。しかし、サービス産業には、その方法論や、それを支えるツールがないことが大きな課題となっている。

 本書では、工学博士で、一般社団法人サービス産業革新推進機構代表理事の内藤耕氏が、旅館やホテルを中心に、サービス産業の労働生産性の革新に向けた方法論を、できるだけ具体的に説明している。本紙で6回にわたって掲載してきた「旅館経営教室シリーズ」や、内藤氏へのインタビューなどをもとに加筆・修正し、序章と1―7章までに分け、わかりやすく構成している。

 章立てを見ると、【序章】作業プロセスの改革―旅館経営の近代化【第1章】集合モデルを現場に導入―「サービス・キネティクス原則」を提案【第2章】作業の流れをつくる現場―「リアルタイム・サービス法」を提案【第3章】生産性を上げる集客―「集客器理論」を提案【第4章】お客様と多様な情報交換―「おもてなしピラミッド」を提案【第5章】働き方のルールブック―「戦略的就業規則」の提案【第6章】現場の実態に合った労働管理―「稼働対応労働時間制」を提案【第7章】現場を会計的に“見える化”―サービス産業の「管理会計」を提案――となっている。

 どの章から読んでも理解できる内容にまとめてあり、旅館・ホテルのみならず、あらゆるサービス産業に携わる人に必読の書である。

 問い合わせ=旅行新聞編集部まで。電話:03(3834)2718。

 なお、本社のホームページ(http://www.ryoko-net.co.jp/?page_id=97)から予約を受け付けている。