サービスを超える極意 理想の「おもてなし」を提案する

2020年5月28日(木) 配信

「サービスを超える極意 『旅館ホテル』のおもてなし」

 星雲社はこのほど、おもてなしの作法についてわかりやすく解説する「サービスを超える極意 『旅館ホテル』のおもてなし」を6月5日(金)から全国の書店で発売する。日本の旅館ホテルが抱える問題点を洗い出し、理想の「おもてなし」を提案する。

 旅館スタッフの中でも、おもてなしに直接かかわる女将、フロント係、仲居をターゲットに、各分野の専門家の経験に基づいた知識と、最前線のテクニックを紹介する。

 本書の作成にあたり、すべて「お客様」の目線でサービスを見直し、現場で求めていること、それに応える女将やスタッフたちの動きを調査した。

掲載内容

 旅館やホテルのノウハウを紹介するだけではなく、「働き方改革」を念頭に、従業員の役割から旅館ホテルのこれからの役割まで網羅する。

 研修・教育の面では、外国人スタッフに対する、女将や先輩スタッフの心構えは「学び、伝える」であり、「見て学べ」は終わったと言い切る。日本文化に馴染みのないスタッフに教育をする前に、まず彼らの多様なバッググラウンドを理解することの大切さを説く。

 また、新型コロナウイルスが世界規模で感染拡大したことを受け、旅館ホテルは今後、地震、台風、感染症対策などの避難場所として期待されると強調する。

 そのほか、体の不自由な利用客への対応、和室の作法、日本の酒・茶の基礎知識、日本料理の基本とマナー、アレルギーと宗教上の食べ物、地震・火災・食中毒などのリスクヘッジ――を9章立てで紹介。

 今年4月に同社が刊行した「旅館ホテル・観光の教科書」と合わせて読めば、現場のテキストとして「基本」を学ぶことができる。

 企画・取材に携わった山口晴之氏(キクロス出版)は、本書の発売にあたり、「観光業界は新型コロナの影響で甚大な被害を受けた。しかし、ゼロベースの今だからこそ、改めておもてなしのスタンダードを学んでいただき、今現在の需要に合わせたおもてなし・サービスの全国一律化を進めてほしい」と期待を込める。

 A5判、本文192㌻、本体2800円(税別)。

 問い合わせ=星雲社 tel03(3868)3275。

【にっぽん旬旅】~動画で各地の魅力紹介~鹿児島県・大隅、霧島、鹿児島

2020年5月28日(木)配信

~鹿児島の発酵文化で内から健康に~

 鹿児島の日常は、100以上ある焼酎蔵や世界でも珍しい壺畑で育てる黒酢など、豊かな発酵食品にあふれています。職人たちの絶え間ない観察を試行錯誤により、大切に育てられた微生物たちの恩恵を、五感で感じられる旅です。

【大隅・霧島・鹿児島】鹿児島の発酵文化と食をめぐる旅

Vpon JAPAN、ジェイアール東日本企画と業務提携 インバウンドデータ分析サービスを提供

2020年5月27日(水) 配信

両社のロゴマーク

 Vpon JAPAN(Vpon、篠原好孝社長)とジェイアール東日本企画(jeki、原口宰社長)は5月26日(木)、各地域の観光地や企業が効果的にインバウンド対策を行えるよう、インバウンドデータ分析サービス提供に関する業務提携を始めた。両社の強みを活かしたデジタルマーケティング施策支援をすることで、日本のインバウンドデジタルマーケティングと地域振興の加速化をはかる。

提供サービスのイメージ図

 提供するサービスは、「分析レポート」と「パッケージプラン」の2種類がある。分析レポート(中国、香港、台湾に対応)は、主に滞在時期や日数などの“滞在”に関する項目と、来訪前・後・直後のエリアの“移動”、性別、モバイル利用状況など“インサイト”の3つの視点から分析する。

 パッケージプランは、分析レポートの3種類と、広告クリエイティブ制作(ランディングページ、バナー)、広告配信、効果検証のパッケージ(香港、台湾に対応)。データから訪日旅行者の行動を把握し、誘客プロモーションのための広告配信の実施を促進していく。

 インバウンドデータに特化したVponと、各地に支店・営業所を持つjekiは、訪日外国人の旅ナカにおける行動把握の総合的に可視化することで、ターゲットに適した訴求内容の提供や、効率的な施策に活かすことができるとみる。

 さらに、データ分析を基にしたプロモーション施策から効果検証までの一気通貫型のソリューションも提供可能で、中長期的なインバウント対策としての活用を見込む。

ANTA、21年の国内活性化フォーラムは山梨で実施 信玄公生誕500周年などPR

2020年5月27日(水) 配信

岩本議長(左)と村山議長(右から2番目)

 全国旅行業協会(ANTA、二階俊博会長)は2021年2月9日(火)に、山梨県甲府市のYCC県民文化ホールで「第16回国内観光活性化フォーラムinやまなし」を開く。同県での開催は初めて。

 同フォーラムの開催地は今年2月の第15回国内活性化フォーラム時点において、未定だった。会員からは「国内活性化フォーラムの開催は重要で、小規模でも実施するべき」との声が上がった。これを受けて再度、開催地の立候補を各支部に募集したところ、山梨県旅行業協会が立候補した。

 21年に武田信玄公生誕500周年を迎える山梨県は日本有数のフルーツ王国であり、世界遺産の富士山をはじめ、歴史と文化、自然、グルメなど観光資源に恵まれている。ANTAの約5500会員だけでなく、幅広くアピールし、需要の増加につなげたい考えだ。

 ANTAは3月4日(水)の常任理事会で、開催地を山梨県に決めた。3月12日(木)には、東京都内で引継式を実施。第15回国内活性化フォーラムを開催した九州地方支部長連絡会の岩本公明議長は、次回開催地となる京浜地方支部長連絡会の村山吉三郎議長に大会旗を手渡した。

温泉気分をスマホで楽しむ 黒川温泉・おふろセットを販売

2020年5月27日(水) 配信

からだはおうち こころは温泉 名湯『スマホ湯』

 黒川温泉観光旅館協同組合(熊本県・南小国町)はこのほど、南小国町役場が制作したWebサイト「からだはおうち こころは温泉 名湯『スマホ湯』」の公開と合わせ、5月25日(月)から「黒川温泉・おふろセット」をオンラインで販売している。

 同サイトではスマートフォンなどで、熊本県・南小国町にある33軒の旅館や宿が所有する温泉を、360度動画と環境音で楽しむことができる。

 「本日のおすすめ温泉に入る」をクリックすると、33の温泉宿の中からランダムに3つ表示される。Webページを更新するごとに表示される温泉が変わる。露天風呂、内湯、滝の見える温泉や岩湯など、それぞれ趣の異なる温泉の入湯気分を、家にいながら楽しめるのが最大の特徴だ。

 スマホ湯をより一層楽しむために、オンラインで売り出した「黒川温泉・おふろセット」は、黒川温泉入浴剤、よもぎ石けん、オリジナルタオル(2種類)、木桶、風呂敷――などがあり、リフレッシュに役立つ。

黒川温泉・おふろセット イメージ

 同組合は「ご自宅でも温泉気分を味わってほしい」という思いから今回の販売に至る。

 「ご自宅で温泉の雰囲気を味わうことができるので、ぜひ芯から体を温め、しっかりと汗を流してほしい。おうちのバスタイムが今よりも少しだけ豊かになれば」とPRした。

本場さぬきを自分で 「オンラインうどん教室」開校

2020年5月27日(水) 配信

イメージ

 中野うどん学校琴平校(中野屋、羽藤裕子代表、香川県・琴平町)は5月20日(水)から、外出自粛中の家庭や遠方のお客に向け、オンライン讃岐うどん教室のWebサービスを始めた。パソコンやタブレットからZOOMにアクセスし、讃岐うどんの作り方を学ぶことができる。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でキャンセルが相次ぎ、お客が在宅のままプロの職人の技をサービス提供できないかと考えたのがきっかけ。

 小麦粉から作り、熟成、切りまでを行って完成させる、100%自作うどんを食べることができる。作ったうどんは釜揚げ、かけ、ぶっかけ、釜玉など、自分の好みで味わえる。

 「中野うどん学校 クービック」で検索し、スケジュールを選択して予約フォームを入力する。

 料金は2500円。5月30日(土)のリリース日は、限定開校記念特別価格で1000円となる。

一の湯 衛生管理基準作成し6月1日一部店舗の営業を再開

2020年5月27日(水) 配信

一の湯本館

 神奈川県・箱根で温泉旅館を展開する一の湯は6月1日(月)、一部店舗の営業を再開する。再開にあたった同社は、衛生管理基準「箱根一の湯衛生クリンリネスポリシー」を作成した。

 営業を再開する施設は、塔ノ沢 一の湯本館(露天・展望風呂付客室のみ営業)など4施設で、休業を継続する店舗に関しては新型コロナウイルスの感染状況を見て判断する。

 衛生基準は、「宿泊客の安心な滞在」、「従業員が安心して働ける環境」、「衛星状態の保ち方」を軸に6つの項目を設定している。

 館内にはアルコール消毒液を設置し、ドアノブ、リモコンなど手をよく触れる場所はアルコール消毒、紫外線ライト照射での殺菌を実施する。3密対策としては、ロビー、レストランなどの換気を徹底し、適切な距離を保てるようレイアウト。食事はバイキング形式ではなくセットメニューで提供し、混雑回避の為に食事の時間は夕朝食共に2部入替制とする。

 また宿泊客に対して、来館時の体温確認、体調チェックや 飲食時以外でのマスクの着用などをお願いする。

□営業再開店舗

・塔ノ沢 一の湯本館(露天・展望風呂付客室のみ営業)
・塔ノ沢 一の湯新館(露天風呂付客室のみ営業)
・仙石原 品の木一の湯【本棟/別邸】(露天風呂付客室のみ営業)
・仙石原 ススキの原一の湯【本館/別館】

うずしおクルーズの楽しさや、渦潮の迫力を動画で ジョイポート南淡路、動画公開

2020年5月27日(水) 配信

ドローン画像

 「うずしおクルーズ」を運営するジョイポート南淡路(兵庫県南あわじ市)は、6月30日(火)まで、同社ホームページ上で「うずしおクルーズLive」の動画を公開している。

 2020年4月からスタートした新サービス「うずしおクルーズ船上ガイド」のリーダー土井彩矢佳氏がLIVE配信を通じてうずしおクルーズの楽しさや、渦潮の迫力を紹介。鳴門海峡では上空70㍍からのドローン映像で大鳴門橋、大渦、船と普段は見ることができない鳴門海峡の別の表情を届ける。

 「うずしおクルーズLive」は、休業中の船員の職業訓練日に春の大渦の見頃時間と合わせて実施された企画。動画は、5月26日(火)にフェイスブックLiveを利用して配信された。長期間の在宅を強いられている多くの人に、画面を通じて船や海などの非現実的な世界を体験してもらうことが目的だ。

濃飛乗合自動車、6月1日から運行再開 コロナ感染防止の取り組みも

2020年5月27日(水) 配信

濃飛乗合自動車では世界遺産の白川郷などの観光に便利なバスを運行している

 濃飛乗合自動車(加藤憲治社長、岐阜県高山市)は緊急事態宣言の解除や高等学校の再開にあわせ、6月1日(月)から運休・減便していた一般路線バスや高速バスの運行を徐々に再開する。再開にあたって、高速バスでは車内の密を防ぐため2座席を1人で使う制限を設けるなど新型コロナウイルス感染防止の取り組みを行う。

運行を再開する路線

通常運行を再開する路線:平湯新穂高線、加子母線、乗政線、合掌村線

一部減便して運行を再開する路線:

高速バス:京都大阪線、名古屋線、岐阜線、金沢線、新宿線(予定)

特急バス:松本線 

一般路線バス:上高地線、白川郷線、古川・神岡線(深夜バスのみ運休継続)、下呂線(特急バスのみ運休継続)

定期観光バス:相倉と白川郷

新型コロナウイルス感染防止対策

・全社員 マスク着用、手洗い、手指消毒の励行

・運転士の始業・終業時、血圧・体温の測定

・バスセンター、各事務所、バス車内にアルコール消毒液を設置、定期的なアルコール消毒の実施

・折返し地点での車内除菌と換気、帰庫後の弱酸性次亜塩素酸水による消毒の実施

・バス車内 空気清浄機(プラズマクラスター)の稼働(機器搭載車両)

・バス運行時は、基本的に「外気導入固定運転」(約5分で室内の空気を入れ替え)の実施。

・バスセンター、点呼室、運転士休憩室に弱酸性次亜塩素酸水を噴霧

・きっぷうりば窓口などにビニールシートを設置

「津田令子のにっぽん風土記(61)」ペットから学び癒される日々~ ペットシッター編 ~

2020年5月27日(水) 配信

ペットから癒しをもらう清水さん
ペットシッターSOS練馬店 代表 清水祐子さん

 「幼いころから動物や昆虫、爬虫類、両生類問わず大好きでした」と満面の笑みを浮かべるのは、2012年7月にペットシッターSOS練馬店を開業した清水祐子さん。地域に棲みつく猫ちゃんを我が家に招き入れることから始まったという動物との共存生活。元気のない子たちを見ると子供ながらに、どうしてあげたらよいのだろうと病気の本を探しては試行錯誤しながら世話をしていた。

 
 「『あなたは何でも拾ってきてしまう』と頭を抱える母親に対して父は、ウサギや鳥たちのためによく小屋を作ってくれました」。猫ちゃんだけでもこれまでに50匹は一緒に暮らしてきたというのだから無類の動物好きというのがうかがえる。
 
 祐子さんは、東京・板橋生まれで現在練馬に居を構える。ご近所さんや、町会の方々との触れ合いや、神社の氏子さんたちとのお祭りのお手伝いなどを通して、人とのつながりや絆を大切にする環境で育った。幼いころの濃密な人間関係を経て「自分が育ててもらったように誰かのためになること、関わった方々のお役に立ちたいという気持ちが強くなったのかもしれません」と振り返る。
 
 高校卒業後、トリマーの資格を取った。ペットサロンや動物病院で働いていたが、手を酷使する職業柄、手首を痛めてしまい、5~6年異業種での事務系勤務を経験することになる。その後、ありとあらゆる動物の世話をするという幼少期の夢を手に入れ現職に就く。
 
 川端康成が「わが犬の記 愛犬家心得」のなかで、「わが犬のために自分の神経を忘れることは、やはり出来ない。…例えば、私の家とほど近いお住居の藤井浩祐氏のように、庭に出てゐた犬達を土足のまま寝床へもぐりこませるといった風なことは、私にはできないのである。」と記している。犬好きを自称する文豪でさえ、無条件に何もかにも招き入れることを拒んでいたようすがわかる一節だが、彼女は違う。何もかも、誰でも彼でも無条件に動物を招き入れてきた。そして彼らが生きていくことの意味を自分の生き方に重ね合わせてきた。全力で動物(ペット)のお世話をし、飼い主の気持ちに寄り添う清水さんに何度となく接するにつけ、これぞ天職だとつくづく思える。
 
 ときに寄り添い、ときに深い印象を残して通り過ぎていった地域の犬(猫)、室内犬(猫)、お客様の犬や猫たち。彼らと出会い、彼らのご家族の方々との語らいや闘病を通じ心動かされた祐子さんが、ペットから学び癒される日々は未来へと続く。
 
 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。