「ホリデイ・イン&スイーツ札幌大通公園」が開業 IHGホテルズ&リゾーツ

2025年10月3日(金) 配信

10月1日に開いた開業記念オープニングセレモニー

 IHGホテルズ&リゾーツは10月1日(水)、北海道に「ホリデイ・イン&スイーツ札幌大通公園」(佐藤宏紀総支配人、北海道札幌市中央区南2条西8-6-1)を開業した。スイートルーム29室を含む計195室で多様な滞在ニーズに応えることで、新たな札幌の観光拠点を目指す。

 館内にはブランドを象徴する「オープンロビー」や、大浴場、サウナ、最上階にはフィットネスジムを完備。朝食は、地元の食材を使用したビュッフェスタイルを提供し、ザンギや鮭のちゃんちゃん焼きなど北海道ならではの味覚が楽しめる。

 また、同ホテルは「ホリデイ・イン」ブランドがグローバルで展開する子供向けサービス「キッズステイ&イートフリー」を提供。12歳以下の子供の宿泊と食事が無料になるため、子供連れの家族はお得に滞在できる。

 開業日にはオープニングセレモニーを開き、テープカットなどで門出を祝した。

10月29日に「HOTEL R9 The Yard 笠間」が開業 有事にはレスキューホテルになるコンテナホテル

2025年10月3日(金) 配信

HOTEL R9 The Yard 笠間 外観

 デベロップ(岡村健史社長、千葉県市川市)は10月29日(水)、茨城県笠間市にコンテナホテル「HOTEL R9 The Yard 笠間」(茨城県笠間市旭町308-1)を開業する。「HOTEL R9 The Yard」シリーズとしては全国で116店舗目。同ホテルシリーズは災害など有事の際には「レスキューホテル」としての役割を担う。同ホテルも近隣の小美玉店をはじめ近隣店舗と連携し、有事には防災拠点として機能する、地域に根差したホテルを目指す。

 茨城県内で15軒目の出店となる同ホテルは常磐自動車道「友部SAスマートIC」や、 北関東自動車道「友部IC」、 JR常磐線・水戸線「友部駅」からそれぞれ車で約10分とアクセスのよい立地。車で10分圏内には、「茨城中央工業団地(笠間地区)」を中心に工場群が点在しているため、出張などのビジネス利用に最適という。徒歩圏内にはコンビニエンスストアやスーパーマーケットがあり、連泊にも便利だ。

 また、近隣には「笠間芸術の森公園」や「笠間稲荷神社」などのレジャースポットがあるほか、ゴルフ場へも近く、観光・レジャーにも利用できる。

 客室数は45室、駐車台数は45台。ダブルルームは1人6200円~、2人8700円~、ツインルームは1人6200円~、2人9700円~。

サービス連合、事務所を新富町(東京都中央区)に移転

2025年10月3日(金) 配信

 サービス・ツーリズム産業労働組合連合会(櫻田あすか会長)は10月6日(月)から、事務所を移転して業務を行う。新住所は東京都中央区入船3―1―13入船ニッコンビル6階。東京メトロ有楽町線「新富町」駅徒歩2分、東京メトロ日比谷線「築地」駅徒歩4分の場所に位置する。

 移転に伴う電話番号、FAX番号の変更はない。

〈観光最前線〉辞書見て旅行に行く

2025年10月3日(金) 配信

現場訪問時は「通訳がわり」になるらしい

 辞書を見て旅行を決めたのは初めてだ。ものづくりのまち燕三条(新潟県)の「ローカル現場用語」をまとめた「こうばのじてん」(燕三条こうばのじてん作成委員会編)である。

 職人が使う道具や技術、方言など、仕事場で飛び交う「ことば」を独自に収録し、文庫サイズの小辞典にした。ページをめくるたび、町工場の丁寧な仕事ぶりを想像し、その場で耳にしているかのような「用例」に引き込まれる。理系が偏愛する「キムワイプ」ならぬ「キムタオル」の存在を知ったのも収穫だ。より理解が深まるよう、動画解説を連動させた工夫もうれしい。

 10月2日から「燕三条 工場の祭典」が始まる。13回目を迎える今年は、過去最多133社が見学や体験を受け入れる。早速、公式バスツアーを予約した。

【鈴木 克範】

世界の創作家集う 加賀市で物語伝える技術学ぶ THUストーリーテリング

2025年10月3日(金) 配信

オープニングレセプションのようす

 世界中のクリエイターによる国境を越えた学びや体験を通して「物語性」「物語を伝える」(=ストーリーテリング)の技術や重要性を学ぶイベント「THUストーリーテリング」が9月17―20日の3日間、石川県加賀市で開かれた。同市での開催は2023年に次いで2回目。

 THUは「Trojan Horse Was a Unicorn(トロイの木馬はユニコーンだった)」の略。世界中のクリエイターが集い、その知見を生かして業界が直面する課題や、地方自治体が抱える問題の解決などに取り組んでいる。

 ストーリーテリングは近年、小説や映画にとどまらず、ビジネスの世界でも広まっており、地方に人を呼ぶうえでも重要な要素になったという。

 主会場となった石川県・片山津温泉のホテルアローレには、人気ゲーム「メタルギアシリーズ」を手掛けたゲームクリエイターの小島秀夫氏、映画「マッドマックス」監督のジョージ・ミラー氏など、世界中からトップクリエイターが集結。彼らが講座やワークショップの「Sensei」となり、自身の経験をもとに、物語を創作する秘訣などを語った。

 期間中は、交流会のほか、温泉や町なか散策など、各種プログラムも用意され、参加者たちは加賀市ならではの文化や自然なども楽しんだ。

【旅行新聞 創刊50周年メッセージ】 日本政府観光局 理事長 蒲生 篤実 氏

2025年10月3日(金) 配信

 本紙は今年、創刊50周年を迎えた。共に歩みを重ねてきた観光関係団体や提携紙のトップから、これまでの労いや今後への期待を込めたメッセージをお寄せいただいた。順不同で紹介する。

                    ◇

ともに観光立国実現を

  日本政府観光局 理事長 蒲生 篤実 氏

 旅行新聞が創刊50周年を迎えられましたことを心よりお祝い申し上げますとともに、長きにわたり日本の観光産業に有益な情報を発信し、観光振興に多大なる貢献をしてこられたことに敬意を表します。

 昨年は訪日外国人旅行者数・消費額ともに過去最高を更新し、さらに本年は、上半期に過去最速のペースで訪日外国人旅行者数が2千万人を突破するなど、インバウンド市場は極めて好調であり、国内外で訪日旅行がますます注目されていることを強く実感しております。

 このようななか、貴紙の役割と重要性は、今後一層高まるものと思われます。これからも観光業をリードし続ける専門紙として、引き続き価値ある情報提供および観光・地域振興のさらなる発展に寄与されることを期待しております。JNTOも貴紙とともに観光立国の実現に向け、取り組んで参る所存です。

 最後になりましたが、貴紙のますますのご発展を祈念いたしまして、お祝いの言葉とさせていただきます。

和歌山日高エリア 「梅システム」学ぶ モニターツアーを実施

2025年10月3日(金) 配信

南高梅の母樹を見学

 和歌山県中部の日高エリアで教育旅行の受け入れを推進する御坊日高教育旅行誘致協議会と、紀州体験交流ゆめ倶楽部は8月、登録10周年を迎えた世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」をテーマにした新しいコンテンツの造成をはかろうと、同エリアの小・中・高校生を対象に「体験型観光のまち・ひだか」モニターツアーを行った。

梅システムについて学ぶ

 ツアーには小学生15人、中学生9人、高校生1人の計25人が参加した。一行はみなべうめ振興館で「梅システム」の概要や歴史に関する説明を受けたあと、奥みなべ梅林にある受領会館で梅染めや梅を使った料理づくり体験を行った。ほかに、島ノ瀬ダムや南高梅の母樹の見学なども実施した。

 それぞれの活動は単発のものではなく、持続可能な梅の生産方法である「梅システム」に結びついており、子供たちは地域で守り継がれる知恵を五感で学んだ。

 参加者からは「梅の歴史や特徴についてよく分かった」「ダムの中に入ることはなかなかできないのでワクワクした」など好意的な声が寄せられた。時間配分や内容についての意見もあり、今後のコンテンツ磨き上げに活用していくという。

 同エリアでは行政主導の「御坊日高教育旅行誘致協議会」と、総合窓口機能を持つ民間団体「紀州体験交流ゆめ倶楽部」が連携し、地域資源を活用した体験コンテンツと家庭的な交流を提供する民泊を組み合わせた受け入れを進めている。

【第50回旅館100選】山梨県・富士山石和温泉 「甲州牛の宿 石和常磐ホテル」

2025年10月3日(金) 配信

山梨ブランド牛「甲州牛」を堪能できるプレミアム甲州牛会席「瑠璃膳」(一例)

山梨ブランド「甲州牛」と石和の「美肌の湯」を心ゆくまで堪能

 石和温泉駅からタクシーで約5分と便利な場所に位置する「石和常磐ホテル」。
 山梨県の最高級ブランド「甲州牛」を贅沢に堪能できる自慢の料理は、常磐名物「溶岩焼き」のほか、甲州牛の握り・せいろ蒸し・しゃぶしゃぶ(またはすきやき)がすべて楽しめる「プレミアム甲州牛会席」が人気。朝食も山梨名物「ほうとう鍋」のほか、甲州牛の牛丼も味わえるという、まさに肉好きにはたまらない内容。また、ロビーではアイスの無料サービスや「あずきほうとう」、稲荷寿司なども毎晩ふるまわれている。

広縁に電源タップ付きロングデスクを用意しワーケーションに対応した客室もある「和室10畳ロータイプベッド」
最上階60平米、ツインベッドとリビングエリア付の特別洋室「最上階セミスイート」

 客室は、和室ベッド・和室・洋室のほか、ロングデスクを備えたワーケーション対応のお部屋や最上階の広々としたセミスイートと多彩。

光が当たってまるで宝石のような輝きが美しい、大浴場「宝石風呂」

 美肌の湯として名高い石和の湯のお風呂は、宝石輝く自慢の大浴場と四季香る源泉掛け流しの露天風呂を一晩中利用できる。すべての客室風呂も温泉のため、名湯を心ゆくまで堪能できる。

源泉掛け流し、檜の香りに包まれる丸造り檜浴槽の「露天風呂」

新たに源泉掛け流しの貸切風呂が誕生

 2024年12月に新たに貸切風呂が誕生した。プライベートな空間で人目を気にせず、心ゆくまで源泉掛け流しの石和温泉「美肌の湯」を堪能できる。
 料金:1回40分3,300円。受付時間:15:00~23:00(最終受付)、 6:00~10:00(最終受付)

 

交通:《車》中央自動車道 一宮御坂ICから約3.5km(約10分)、P100台(無料)EV充電器[交流8kW]2基有(1回1,000円)
   《電車》JR中央本線 石和温泉駅よりタクシーで約5分  ※石和温泉駅送迎あり(要予約14:00~17:30)
チェックin15:00~19:00 out11:00
食事:《夕・朝食》食事会場
部屋:全58室
風呂:男女別大浴場各1、男女別露天風呂各1、貸切風呂1
泉質:アルカリ性単純泉
料金:1万5,000円~2万5,000円

〒406-0024 山梨県笛吹市石和町川中島1607-14
☎055(262)6111 FAX055(263)5526
https://isawa-tokiwa-hotel.com/
Wi-Fi:使用可 外国語対応:英

 

 

 ※この記事は、旅行新聞新社主催「第50回プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」に選出された施設で、書籍「2026年度版 プロが選んだ日本のホテル・旅館100選&日本の小宿(BEST100 HOTELS&RYOKANS IN JAPAN)」(自由国民社)に収録されている内容を紹介しています。

JTBとAirbnb、遊休資産を滞在資源に「地域未来にぎわい工房」創設

2025年10月2日(木)配信

(左から3番目)JTBビジネスソリューション事業本部長の大塚雅樹専務と、Airbnbのネイサン・ブレチャージク共同創業者兼最高戦略責任者

 JTBとAirbnb(エアビーアンドビー)は10月1日(水)、地域の遊休資産を滞在資源に変える新たな取り組み「地域未来にぎわい工房」の創設を発表した。多様な業界の企業や団体と共に地域の課題を解決し、持続可能な価値を生み出す活動を本格化し、2028年までに全国125地域への展開を目指す。

 両社は今年1月に空き家の利活用を通じた地域の受入環境整備に向けた包括連携協定を結び、主に東日本で活動を進めてきた。複数地域での対話や実証を重ね、観光支援の枠を超えた“持続的なにぎわい創り”が地域に必要であるとの考えに至り、発展させた今回の取り組みを始動した。

 「地域未来にぎわい工房」は両社が核となり、多様な企業や団体と共に運営・展開を前提とした共創型の取り組み。役割としては、JTBが自治体とのネットワークを生かしたプロジェクトの企画や実行、賛同企業と連携したサービスの提案や開発を進める。Airbnbはプロジェクトへの伴走支援、マーケティング支援やゲスト送客を行う。加えて、賛同企業は自社の専門性や資源などの強みを生かしたサービスや技術を地域課題に応用できる地域創生の取り組みの機会になると示した。

 対象地域は、滞在環境の需要と供給のバランスに差がある地域で、重点テーマに①再エネ地域②産業集積地域③防災対応地域④離島・周辺地域――の4つを設定。空き家などの遊休資産を、再生可能エネルギー事業や産業集積地域の人材滞在支援のほか、災害時の避難所や仮住まい、観光・移住検討者の交流拠点の活用などを想定している。

 東京都内で行われた発表会に登壇したAirbnbのネイサン・ブレチャージク共同創業者兼最高戦略責任者は、「日本の地方宿泊予約数は24年に前年比で25%増加した。Airbnbにおける地方旅行の3件に1件は国内旅行者によるもの。日本は世界で最も人気のある旅行先の1つであり、国内旅行者と増加傾向にある訪日外国人旅行者の双方から強い需要の伸びがみられる」と話し、地方活性化に向けた可能性に期待を示した。

 JTBビジネスソリューション事業本部長の大塚雅樹専務は「宿泊施設がない地域ではビジネスが厳しい」と、旅行事業が根本に抱える問題に言及した。「JTBは旅行事業から交流を創り出す事業に変化している。地域のアイデンティティーを引き出し、外へ伝えていくストーリーが極めて重要」と述べ、Airbnbとの連携の強みを語った。

 先駆けて、25年4月から取り組みが行われている北海道・上ノ国町(工藤昇町長)では、DIYやワークショップ、企業と連携したリノベーションやアメニティ整備が進み、2軒の遊休資産が宿泊施設に転換された。工藤町長は「今後町全体で30~40の泊まれる場所を整え、地域ぐるみで受け入れ体制をつくっていきたい」と話した。

 「地域未来にぎわい工房」には、大日本印刷や良品計画が参画を表明しているほか、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)、オリエントコーポレーション、損害保険ジャパンも参画する。新たな企業が各地域から加わることで、持続可能な未来を築く新しい地域創生のモデルを全国へ広げていきたい考えだ。

免税廃止は政府歳入にマイナスと主張 17団体が制度維持を求め政府に提言書

2025年10月2日(木) 配信

調査結果から論拠を示した

 小売業や観光業、旅行業、宿泊業、飲食業、労働組合など業界17団体はこのほど、外国人旅行者の消費税免税制度に関する共同提言書を加藤勝信財務大臣、中野洋昌国土交通大臣をはじめ、各国会議員に提出した。外国人観光客数、消費額の目標達成には「ショッピングツーリズム」の推進が重要だが、仮に廃止となった場合には政府歳入にマイナスの影響があるとし、要となる免税制度は堅持すべきだと訴えた。

 免税制度廃止による経済影響については、ジャパンショッピングツーリズム協会など小売業関連7団体が7月に、訪日意欲が高い海外在住の外国人を対象にアンケートを実施。この調査では、免税制度の廃止で訪日外国人旅行者による消費額は1兆4304億円減少すると算出された。これに伴う税収の減少額は3003億円となり、仮に制度廃止によって2000億円の消費税収増があったとしても、歳入全体では1003億円の減少となり、歳入にはマイナスの影響があると試算した。

 調査のとりまとめなどを行ったジャパンショッピングツーリズム協会は「免税制度を維持し、ショッピングツーリズムを振興することが、異文化理解や国際交流の促進、日本全体の活力向上、GDPの増加につながり、また、観光立国政策における課題の解決にも寄与すると捉えている」とし、免税制度の在り方については多角的な視点からの議論を求めている。