旅行会社向けの予約サービス「SkyRep」、発券手数料無料に

2020年12月7日(月)配信

通常は変動する発券手数料を気にすることなく、無料で発券できる(写真はイメージ)

 楽天の連結子会社のワールドトラベルシステムはこのほど、旅行会社から発券手数料を徴収しない新たな料金プランを始めた。旅行会社向けのオンライン航空券・ホテル予約サービス「SkyRep(スカイレップ)」で提供。新プランを通じて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受ける旅行会社を支援する。

 同社は、世界60社以上の航空会社と世界70万軒以上の宿泊施設から航空券と部屋を仕入れ、旅行会社向けにワンストップで提供している。旅行会社は「スカイレップ」を通じて、検索項目の中から国内外の航空券やホテル、旅館を選び出し、オンラインで即座に予約・発券ができる。

 今回の新プランでは、発券手数料を気にすることなく、航空券を何度でも無料で発券が可能。ホテルと航空券の予約後に変更取り消しを行った場合も、支払う手数料はリファンドチャージを除いて無料となる。さらに、海外の航空券とホテルをセットで利用する場合には、割引が適用される。

 月額利用料は6000円(税別)で、利用ID数は1つ。なお、航空券の発券に応じて手数料が発生する、月額利用料3000円(税別)の従来型プランも用意している。

「街のデッサン(236)」98歳の美貌 渋沢栄一が社会で本当に願ったことは

2020年12月6日(日) 配信

渋沢栄一の真意を鮫島純子さんが語る

 今度、紙幣のデザインが代わって1万円札には渋沢栄一が登場する。渋沢栄一を、お金を使うたびに拝顔できるのは幸せだ。よく言われているように、日本資本主義の父とされている。その資本主義の本質を学んだのは「旅」からである。

 栄一は、武蔵国・血洗島村(現埼玉県深谷市)の富裕な藍を扱う農家に1840年に生まれた。血気盛んな性格で、若いうちから商売にも結構な才覚を発揮していた。この時代の地方の豪農たちは農作物の生産だけでなく、商品流通に関係し経済感覚や思想にも開明的な考え方を持っていた。学問や教育も熱心で、栄一もその恩恵を受けていた。

 しかし、尊王攘夷を気取る青年が不思議な運命もあるもので、江戸幕府の重鎮であった一橋慶喜の家臣になる。さらに栄一には不本意にも、慶喜が最後の将軍に就くことで徳川将軍家を継ぐことになった。栄一の想いとは真逆であったが、ここでまた運命が微笑む。

 幕府にフランスのナポレオン三世から、1867年に開かれるパリ万博への出品と、将軍親族の派遣が要請されたのだ。慶喜はこれに応えて弟の昭武を送ることにし、その随行の1人に栄一を選んだ。随行は総勢20人余り、栄一は一橋家仕官中の実務能力を評価され、庶務・会計係となった。慶喜の将軍家相続に絶望していた栄一は、心機一転させる。使節団一行は横浜を出港し、59日かけてマルセイユ港に到着した。

 栄一の職務は書記と会計であったから、まずフランス語を難なく習得し、詳細な日記も付け、これらがのちに大きな役に立った。一番の目的は42カ国が出品した博覧会の参加にあり、最新の蒸気機関や電信・電送の電気技術など近代科学文明の現実を目の当たりにして度肝を抜かれた。逆に漆器、陶器、金工品など日本の工芸品は諸外国に高い評価を得たものの、文明や経済の遅れは明らかだった。

 この旅の途中に幕府の瓦解を知らされ、昭武の留学まで支えた栄一も2年余りの生活を終えて余儀なく帰国した。栄一が意図して得たものは、商工業の社会的意味や金融の役割、会社と産業のビジネス実務の知識であったが、もっと大切にしたものがあった。

 最近、親しい友人から「鮫島純子さんとお話をする機会があり、どうぞご一緒に」という誘いがあった。栄一を直接知る最後のお孫さんで、98歳になる。お話に相伴したが、現れた純子さんは矍鑠として清楚だった。「祖父の願いは、何よりも世界の平和と誰もが幸せに暮らせる社会でした」という栄一を代弁する98歳の美貌に感動した。

コラムニスト紹介

望月 照彦 氏

エッセイスト 望月 照彦 氏

若き時代、童話創作とコピーライターで糊口を凌ぎ、ベンチャー企業を複数起業した。その数奇な経験を評価され、先達・中村秀一郎先生に多摩大学教授に推薦される。現在、鎌倉極楽寺に、人類の未来を俯瞰する『構想博物館』を創設し運営する。人間と社会を見据える旅を重ね『旅と構想』など複数著す。

 

山崎まゆみ著「女将は見た 温泉旅館の表と裏」発刊  温泉と女将の魅力を語る

2020年12月5日(土) 配信

「女将は見た 温泉旅館の表と裏」山崎まゆみ著

 温泉と女将の魅力についてのエピソードをまとめた「女将は見た 温泉旅館の表と裏」(山崎まゆみ著、文藝春秋)が12月8日(火)、全国の書店で発売される。

 山崎まゆみ氏は、世界32カ国の温泉を巡り、「温泉での幸せな一期一会」をテーマに雑誌や新聞、ラジオなどでレポートしている。現在は跡見学園女子大学兼任講師や、VISITJAPAN大使、宿泊施設アドバイザーなどを務める。著書に「ラバウル温泉遊撃隊」、「行ってみようよ! 親孝行温泉」など多数。

 同書の冒頭で山崎氏は「女将たちが懸命に守ろうとする旅館文化や、『女将』という仕事への理解を読者の皆さんに深めてほしい」と語る。

 宿泊客とのトラブルや自然災害、新型コロナウイルス感染症に関する騒動など、女将たちが面してきた苦労やトラブルに加え、旅館経営の創意工夫などをまとめた。

 収録するエピソードは、「湯治湯で生まれた恋」、「国際線CAから女将への華麗なる転身」、「経費削減は電気を消すことと『残食』減らし」――など。そのほか、匿名座談会ではベテラン女将5人が、旅館の裏側を赤裸々に語る。

 巻末では「日本には温泉がある」というテーマで、著者の山崎まゆみ氏と作家・浅田次郎氏の対談を収録する。

 新書判、224ページ、本体650円(税別)。

 問い合わせ=☎03(3265)1211。

津田令子の「味のある街」「チューダーあめ」――トキワ荘お休み処(東京都豊島区)

2020年12月5日(土) 配信

トキワ荘お休み処「チューダーあめ」1袋100円▽豊島区南長崎2-3-2▽☎03(6674)2518。

 
 このほど、昭和の漫画家が暮らした椎名町、南長崎界隈の一角に「トキワ荘マンガミュージアム」が完成した。この界隈にはトキワ荘通りを中心に漫画家たちゆかりのモニュメントや解説板がそこここに設置されている。当時の風景を思いめぐらせながら歩いてみた。

 
 トキワ荘へは、西武池袋線の椎名町駅と東長崎駅、都営大江戸線の落合南長崎駅のいずれの駅からも徒歩10分前後だ。 

 
 手塚治虫に憧れ、雑誌「漫画少年」に投稿をしながら漫画家を夢見る日々を過ごし、やがて上京し、1952(昭和27)年12月、豊島区椎名町5丁目(現:南長崎3丁目)に棟上げされた木造2階建てのアパートに住んでいた手塚治虫との出会いが、彼らの人生を一変させた。若手時代の藤子・F・不二雄、藤子不二雄Ⓐ、石ノ森章太郎、赤塚不二夫……などなど。将来、日本の漫画文化を担う数々の名作を生み出す未来の巨匠たちが暮らし住んだアパートだ。

 

 そして彼らより先にトキワ荘に住んでいた寺田ヒロオの旗振りで「新漫画党」を結成し、寺田の部屋に集い、焼酎をサイダーで割った「チューダー」を飲みながら語り合ったという。トキワ荘は1982年、老朽化のため取り壊されたが、今回紹介する「チューダーあめ」は、彼らが楽しくワイワイガヤガヤ漫画を書いていた古き良き時代の名残として、トキワ荘ゆかりの手みやげとして人気を集めている。

 
 チューダーは、「焼酎のサイダー割り」だが「チューダーあめ」には、アルコールは入っていないので子供でも安心して口に入れられる。ほのかに香ってきそうな焼酎の風味とサイダーの爽やかな甘さとラムネ色の彩やかさに魅了される。1袋100円という手ごろな価格も魅力的。「ちょっとせつなくて、ほんのりと懐かしさに酔えた」という感想が多いという。

 

 トキワ荘通り沿いの何軒かの店でも買うことができるけれど、次の目的地・トキワ荘お休み処でも売っている。口の中で転がしながら、昭和30年代の漫画家を目指した彼らの情熱は、令和の世の人々にどのように響くのだろうかと考えながら、目的地へと足を速めた。

 

(トラベルキャスター)

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

 

HIS、スペインのサッカーチーム所属選手との交流会開く オンラインで12月10日開催

2020年12月4日(金) 配信

(左から)乾貴士選手と武藤嘉紀選手。現地での生活や参加者からの質問に答える

 エイチ・アイ・エス(HIS、澤田秀雄会長兼社長)は12月10日(木)の午後8時45分から1時間程度、スペインのプロサッカーリーグLaLigaのSD エイバルに所属する乾貴士選手と武藤嘉紀選手が参加する無料オンラインファンイベントを開く。

 HISは2019年から、同リーグのオフィシャルパートナーとしてさまざまな企画を実施してきた。今年はコロナ禍で海外観戦やリーグの一時中断などファンに楽しんでもらう場の提供が難しい状況だった。これを踏まえ、同社は両選手が現地での生活やチーム、参加者からの質問などに答える同イベントを企画した。司会はサッカージャーナリストの小澤一郎氏が務める。予約は同社のホームページから受け付けている。

5つの柱で観光需要回復 感染拡大防止を含めた政策プランを発表 観光庁

2020年12月4日(金) 配信

観光庁

 観光庁は12月3日(木)、「観光戦略実践推進会議」で決定した「感染拡大防止と観光需要回復の政策プラン」を発表した。約900万人もの観光従事者がいる観光業界では、「雇用の維持と事業の継続が極めて重要」(観光庁)と現状認識している。感染拡大防止策の徹底やGo Toトラベル事業の延長などを含めた各種施策を講じる。

 同プランでは以下の通り、5つの柱を打ち立てた。

 1つ目の柱として、Go Toトラベル事業の延長のほか、ワーケーションなどを普及させる。利用者へ「新しい旅のエチケット」の周知を推進する。また、Go Toトラベル事業の延長と適切な運用を行うほか、「平日への旅行需要の分散化」なども積極的に講じていく。

 2つ目は、インバウンドの回復に向け、ホテルや旅館、観光街などの再生をはかる。新たな補助制度を作り、融資制度を大幅に拡充する。施設の改修や廃屋の撤去などにも、短期集中で協力に支援していく。

 3つ目の柱では、魅力的な滞在コンテンツ造成に取り組む。観光資源の高付加価値化や、長期滞在型コンテンツに磨き上げるため、スノーリゾートや城泊、寺泊、農泊、グランピングなどの造成と整備を進めていく。

 4つ目は、観光地などの受入環境整備として、多言語対応や無料Wi-Fiの整備などを行う。また、最先端技術を活用したストレスフリーな旅行を実現する。

 最後に、国内外の感染状況などを見極めたうえでのインバウンドの段階的復活として、小規模分散型パッケージツアーの実施や、コロナ禍を経て変化した旅行需要に対応した訪日プロモーションを行っていく。

 観光庁は同プランの内容に基づき、「感染拡大防止策を徹底しながら、政府一丸となって日本の観光復活を目指していく」考えだ。

「ロマンスカーミュージアム」を4月中旬に開業 歴代の車両10両を展示

2020年12月4日(金) 配信

歴代の特急ロマンスカー車両展示(イメージ)

 小田急電鉄はこのほど、小田急線海老名駅隣接地で建設を進める「ロマンスカーミュージアム」を4月中旬に開業すると発表した。

 ロマンスカーギャラリーには、特急ロマンスカー・SE(3000形)3両、NSE(3100形)3両、LSE(7000形)1両、HiSE(10000形)1両、RSE(20000形)2両の計10両を展示。一部の車両は乗車し、車内も楽しめる。

 1階にはロマンスカーギャラリーのほか、小田急線開業当時の車両「モハ1」の展示や、同社やロマンスカーの歴史を凝縮したショートムービーを放映するヒストリーシアターを設ける。

 2階には、小田急沿線を模した国内最大級のジオラマがある「ジオラマパーク」や、感覚的に楽しめるインタラクティブ型のデジタルコンテンツやロマンスカーの運転シミュレーターなどがある「キッズロマンスカーパーク」などで構成される。

 「ジオラマパーク」のジオラマは、近郊区間の複々線といった鉄道設備から箱根・江の島・大山などの観光地まで、小田急線の特徴や魅力を、HOゲージを中心に再現。ジオラマの背景はすべてスクリーンになっていて、ジオラマ上の列車の動きにあわせて映像やライティングなどの演出が楽しめる。

ジオラマパーク(イメージ)

  1980年の就役から40年近くにわたり活躍した特急ロマンスカー・LSEの実際の運転台を活用した電車運転シミュレーターでは、LSEの展望席上に設置されていた運転席の高い位置から見た運転風景を再現。実際の運転操作機器をそのまま活用した本格仕様となっている。

 なおmロマンスカーミュージアムの開業日や営業案内などの詳細は、決定次第公表される。

KDDI 企業ミュージアム「KDDI MUSEUM」とギャラリー「KDDI ART GALLERY」の一般公開をスタート

2020年12月4日(金) 配信

モールス電信機 (実物) と海底線陸揚庫 (復元)

 KDDIはこのほど、東京都多摩市にある日本の国際通信の歴史に関する企業ミュージアム「KDDI MUSEUM」と西洋・日本のさまざまな美術品を展示するギャラリー「KDDI ART GALLERY」の一般公開をスタートした。

 「KDDI MUSEUM」は、日本の国際通信とKDDIの挑戦の歴史を紹介し、お客さまと一緒に、ワクワクする未来を共に描きたいという想いを込めて設立したミュージアム。1871(明治4)年から約150年間の日本の国際通信の歴史を実物の機器や資料で解説するほか、auブランドで展開する歴代の携帯電話の展示や、最新の5G/IoT技術の体験を提供する。

 西洋絵画、日本画、ガラス工芸品など多様性に富んだ美術品を堪能できる「KDDI ART GALLERY」は、「先端技術と芸術の出会い」をコンセプトに、KDDI MUSEUMを訪れた人に、思いがけない美術作品との出会いにより、感動や安らぎを感じてもらう場として開設した。今後は、5Gなどの先端技術と組み合わせた新たな美術品の鑑賞体験の提供も検討するという。

 両施設とも事前予約性で、MUSEUMは毎週月曜日~金曜日の午前10:00~午後5:00 (祝日および当館が定める休館日を除く)、MUSEUMは毎週水曜日・金曜日の午前10:00~午後5:00 (祝日を除く)に見学できる。

ハウステンボス、オーロラ傘を使ったアンブレラストリート開催 来年2月21日まで

2020年12月4日(金) 配信

アンブレラストリートいっぱいに広がるオーロラ傘

 ハウステンボス(坂口克彦社長、長崎県佐世保市)は2021年2月21日(日)まで、レイングッズブランド「Wpc.™」を展開するワールドパーティー(中村俊也CEO、大阪府大阪市)とコラボレーションし、園内でアンブレラストリートを開催する。

 同園は今回、アトラクションタウンにあるアンブレラストリートの傘を4年ぶりにリニューアルし「オーロラ傘」に入れ替えた。700本のオーロラ傘を1カ所に集めて展開するのは初めての試みとなる。

 オーロラ傘は、光の当たり方や角度によってオーロラのように色合いが変わる。日中は傘に差し込む太陽光が足元にオーロラの影を落とし、夜はイルミネーションと重なった幻想的な空間を作り出す。

無印良品の「陽の家」 日本初の貸別荘として那須ハイランドにオープン

2020年12月4日(金)配信

外壁には木質感を大切にした国産杉を採用

  「那須ハイランドパーク」を運営する藤和那須リゾート(雪本智史社長、栃木県那須郡那須町)は「無印良品の家」を展開するMUJI HOUSE(松﨑曉代表、東京都豊島区)のプロデュースの下、無印良品の「陽の家(ようのいえ)」2棟を建築し、12月中旬から宿泊施設としてオープンする。「陽の家」が貸別荘として運営されるのは日本初。

 パーク内の「那須高原TOWAピュアコテージ」に、無印良品が開発した多様な暮らし方に対応可能な平屋建て「陽の家」を新設。新しい別荘ライフを提供していく。

 「陽の家」は、耐震性や断熱性など住宅に求められる本質的な性能を追求しつつ、23畳のLDKからバリアフリーで続く53畳のウッドデッキには天然温泉が引かれた屋外露天風呂も設ける。外壁には木質感を大切にした国産杉を採用し、平屋ならではの庭との一体感を楽しめるように全開口サッシも完備している。

 予約は12月4日(金)から公式サイトで受け付ける。