清水嗣能〈著〉、ホテル経営綴る一冊「脱皮しない蛇は滅びる―地方独立系ホテル経営者へ贈る言葉―」発刊

2025年7月14日(月)配信

表紙

 福井国際観光ホテルリバージュアケボノ社長・全日本ホテル連盟会長の清水嗣能氏(福井県福井市)はこのほど、自叙伝「脱皮しない蛇は滅びる―地方独立系ホテル経営者へ贈る言葉―」(勝木書店)を発刊した。

清水嗣能氏

 同書は、これまでの恩師をはじめ業界の先輩や同僚などと共に培ってきた教訓をまとめ、同氏のホテル経営人生を綴った一冊。地方独立系ホテルとしての成長の経緯とその時々の考え方、宿泊・観光団体での活動を通じた地域や観光業界へ貢献の歩み、これらの活動を通して学び得た知恵や知識も合わせて記載した。

 章立ては10代、20代と10年ごとに区切った6章立て。第1章の「誕生から10代」では、旅館業の始まりからビジネスホテルへの業態転換のほか、同氏のホテル経営者人生の方向を示唆した言葉であり、本のタイトルとした「脱皮しない蛇は滅びる」に触れられている。

 清水氏は「現在のホテル経営者はもとより、これからホテル経営者となって行く次世代経営者や観光業界に携わっている皆様、さらには宿泊産業を勉強しようとする人に少しでも参考になれば」と思いを込める。定価は1800円(税別)。

スプリング・ジャパンと芝山町、語学学習や施設見学するジュニアカレッジ開催 将来の選択肢に航空業界を

2025年7月14日(月) 配信

昨年度のようす

 スプリング・ジャパン(浅見達朗社長、千葉県成田市)と千葉県・芝山町(麻生孝之町長)は7月21日(月)から、語学レッスンや空港の仕事を見学するインターナショナルジュニアカレッジを開く。成田空港を拠点とする航空業界を将来の選択肢の一つにしてほしい考え。

 インターナショナルジュニアカレッジは2023年からスタート。3回目となる今年は7~12月に掛けて全3回の講習を実施する。スプリング・ジャパン客室乗務員11人が講師となって、 英語や中国語を使って会話や飛行機に関する単語を学ぶ講習を年代別にプレスクール、初級、中級、上級コースの4つに分けて行う。

 今回からの新たな取り組みとして、低学年の2コース(幼児~小学3年生)は第3・第2ターミナルの店舗やチェックインカウンターなど、高学年の2コース(小学4年生~中学3年生)はJALエンジニアリングの整備場を見学する。

 実施日は7月21日(月)と10月26日(日)、12月7日(日)。開催場所は芝山町にある航空科学博物館と空飛ぶ学び舎ラボ。第3回は成田国際空港でも行われる。

特別展「愛と平和の江戸絵画」や夏休み向け企画続々と 岡田美術館(神奈川県・箱根町)で7月31日(木)から

2025年7月14日(月) 配信

愛と平和の江戸絵画(メインビジュアル)

 館内設備改修で臨時休館中の岡田美術館(神奈川県・箱根町)は2025年7月31日(木)から営業を再開し、特別展「愛と平和の江戸絵画」(12月7日(日)まで)を開催する。恒例の「朝ヨガ」やクイズ形式の「こどもアートシート」配布など、夏休み向けの催しも多数企画し、来館者を迎える。

 特別展では、「愛」と「平和」という2つのテーマから江戸時代の絵画を紹介する。江戸時代は、徳川家康が幕府を開いた1603(慶長8)年から、終焉を迎える1867(慶応3)年まで、約260年もの長きにわたり平和の続いた、世界史的にも稀有な時代だ。安定した政情のもと経済が繫栄し、多様な文化が育まれた。美術においては幅広いジャンルと表現が誕生した、画期的で魅力あふれる時代に位置付けられている。

 主な展示作品は、親しみを込め生き物たちを描いた、重要美術品の伊藤若冲「孔雀鳳凰図」や重要文化財・渡辺華山「虫魚帖」、着物や帯を描くことで、大切な人の存在を表現した「誰ヶ袖図屏風」など。泰平の世を謳歌する人々や、穏やかな日常を描いた風俗画など、さまざまなカタチで「愛」と「平和」が感じられる作品を展示する。このほか、近代京都画壇を代表する女流画家・上村松園(1875~1949)の生誕150年を記念し、同館収蔵の松園の作品から3点を特別に公開する。期間中の毎週金曜日は、午前11時から学芸員によるギャラリートーク(入館料のみで参加可、申し込み不要)も開催する。

朝ヨガ(イメージ)

 11年目を迎える「朝ヨガ」は9月7、14、21の各日開催(要予約)。料金は一般・大学生3500円(税込)、小中高生2500円(同)。参加者は近隣施設「箱根小涌園 天悠」の朝食ビュッフェと日帰り温泉を特別価格で利用できる。

 8月31日(日)までは、小学生を対象にクイズ形式の「アートシート」を希望者に無料配布。答えを探しながらの館内を巡りは、自然と作品に親しむことができると好評だ。足湯カフェでは、源泉を加水せず約38度にまで下げた「冷やし温泉」の足湯と「小田原産ブルーベリーパフェ」(800円税込)を楽しめる。

【国土交通省】人事異動(7月14日付)

2025年7月14日(月) 配信

 国土交通省は7月14日付の人事異動を発令した。

 大臣官房付・即日辞職(中国地方整備局副局長)深井敦夫

 中国地方整備局副局長(都市再生機構理事)鎌田秀一

 辞職〈住宅金融支援機構審議役〉(不動産・建設経済局土地政策課長)髙山泰

花火と温泉楽しむ日帰りプランを販売 神奈川県・芦ノ湖畔の日帰り温泉「龍宮殿本館」

2025年7月14日(月) 配信

お食事処「富士」中庭からの眺め

 「絶景日帰り温泉 龍宮殿本館」(門脇万里子支配人、神奈川県・箱根町)は8月2日(土)、3日(日)に開かれる「箱根園サマーナイトフェスタ2025」の花火大会に合わせ、「日帰り花火鑑賞プラン」を売り出した。温泉と夕食、目の前に広がる打ち上げ花火が楽しめる。

 昨年も展開して好評だったという「日帰り花火鑑賞プラン」。今年は、個室でゆっくり過ごせるプランも追加した。

 「個室で花火鑑賞プラン」は1人1万5000円で、個室料と入場料、入浴セット、夕食の天重御膳がついている。午後3~9時まで(入浴は8時まで)館内を利用できる。

 「花火鑑賞プラン」は入場料、タオルセット、夕食付で1人8000円。鑑賞場所はお休み処「聚楽」。食事はお食事処「富士」中庭。館内の利用可能時間は午後5~9時まで。

「千草ホテル」(北九州市八幡)に露天ジャグジープール開始

2025年7月14日(月) 配信

千草ホテルの外観

 福岡県北九州市八幡東の老舗「千草ホテル」(小嶋亮社長)は7月14日(月)から、本館4階屋上に露天ジャグジープールの営業を始めた。

 日本新三大夜景都市ランキングで1位に輝く北九州市のなかでも、とりわけ美しい夜景が楽しめる皿倉山を間近に望む屋上スペースに、ゆったりとくつろげるジャグジープールがオープンした。

露天ジャグジープールがオープン

 利用は宿泊客限定で、1時間1組3000円(税込)。湯浴み着・タオル・サンダル付き。

 スパークリングワインとオードブル付きのラグジュアリープランも1万円(税込)で用意している。

群馬サファリパークに新たな体験型施設 「ふしぎの動物の森」7月18日にオープン

2025年7月14日(月) 配信

完成予想図(現在工事中です)

 群馬サファリ・ワールド(菊地洋一社長、群馬県富岡市)が運営する群馬サファリパークは7月18日(金)から、新たな体験型ふれあい施設「ふしぎの動物の森(エキゾチックアニマルハウス)」をオープンする。自然と調和したデザイン空間の新施設で、絵本の森に入り込んだような世界観の中で、ユニークでかわいらしい小動物たちと触れ合える。

 展示される動物はナマケモノやワオキツネザル、アカテタマリン、ミーアキャット、チンチラなど12種類。施設内は飼育スタッフの指導のもと、テーブル上で動物と触れ合い体験ができる。入場時間や人数を限定することで、動物たちへのストレス軽減にも配慮している。

 開場時間は午前10時~午後4時まで。1回8組・最大24人までで、1組あたり30分の入れ替え制。同施設の利用には別途入場料が必要。オープン記念として、通常大人1000円が800円(園内割引券)、または500円(Web割引クーポン)に割り引く。動物のおやつ(200円)は別売り。

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(174) たった1人の素敵な行動を「企業力」に変えよう 自ら「考動」に移せる人へ

2025年7月13日(日) 配信

 夏の強い陽射しが照りつけるある日のことでした。私は観光バスに乗って、山間の緑豊かな道を走り抜けていました。やがて、大型の土産店と食事処が一体となった施設に立ち寄りました。観光バスが何台も並び、多くのお客様たちが降りてきて、楽しそうにお土産を手に取り、なかにはソフトクリームを食べたり、冷たい飲み物を飲んだりしながら、外では次の出発を待つ人たちも見受けられました。そのときです。

 ふと聞こえた何気ない声に、私はその方向に目を向けました。そこに広がっていたのは、何とも言えない感動的な光景でした。1台の観光バスの運転士が脚立に乗り、フロントガラスを丁寧に拭いていたのです。ほかのバスの運転士たちは休憩を取っていたり、日陰で涼んでいたりするなかで、たった1人、その人だけが黙々と窓を磨いていたのです。

 山間の道路を走ると、どうしてもフロントガラスには虫が当たって汚れてしまいます。しかし、その運転士は、これから再び乗り込むお客様たちに、美しい景色をクリアな窓から楽しんでもらいたいという想いから、その仕事をしていたのだと思います。

 誰に命じられたわけでもなく、誰かに見せるためでもなく、ただ「お客様のために」と思っての自然な行動です。それが胸を打ったのです。周囲のバスは汚れた窓のまま出発していきました。

 その違いに、私は考えさせられました。「こうした行動が自然とできる人と、できない人。その違いは何なのか」。それは、「言われたからやる」のではなく、「なぜこの仕事をしているのか」という目的意識を持っているかどうかなのではないでしょうか。一時的に「やれ」と言われてできることでも、目的が腹落ちしていなければ継続してはできません。お客様の快適さや喜びを心から願い、そのために今、自分ができることは何かを考え、自ら「考動」に移せる人、それが本当のプロフェッショナルなのだと思います。

 私たちは皆、それぞれの人生の大切な時間を費やす「働く場所」を選びます。会社というのは、単に仕事をする場所ではなく、人が夢や理想を実現し、価値を分かち合うために集う場です。そんな場も、たった1人の心ない言動で、信頼や空気が壊れてしまうことがあります。

 しかし逆に、1人の誠実な行動が、その場の雰囲気を変え、企業全体のブランド価値すら高める力を持つこともあるのです。あの日見た運転士の姿は、まさにそれを教えてくれました。誰も見ていないようで、実は誰かがちゃんと見ている。そんな姿に人は心を動かされ、学び、敬意を抱き、次はあのバスに乗ってみたいという利用者を創り出すのだと私は確信しています。

 

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

 

「観光革命」地球規模の構造的変化(284) 秀逸な道とアプカシ

2025年7月12日(土) 配信

  第2次トランプ政権発足後、世界的に自国第一主義やポピュリズムの台頭などによって民主主義の危機が深刻化している。危機の打破のためには「地域社会」の復権が必要不可欠であり、日本においてもそれぞれの地域なりに「民産官学の協働」によって地域資源をより良く活用しながら地域活性化をはかることが求められている。

 北海道では20年前の2005年から「シーニックバイウェイ北海道」事業が展開されている。シーニック(scenic)は「景色のよい」、バイウェイ(byway)は「わき道」の意。道をきっかけにして、地域に暮らす人が主体になり、企業や行政と連携・協働しながら、美しい景観づくり、活力ある地域づくり、魅力ある観光空間づくりを行う取り組みだ。現在全道くまなく15の指定ルート、2つの候補ルートがあり、約500団体が活動している。

 シーニックバイウェイ北海道事業は、これまでの20年間の内に、多様な効果を挙げている。①地域への愛着・誇りの醸成②旅の快適性の向上・ストレスの少ないツーリング環境の形成③地域ブランドの形成④交流人口の拡大⑤地域産業の振興⑥地域における雇用の拡大――などだ。

 21年からは各地域が厳選した「秀逸な道」のプロモーションが行われている。例えば「支笏湖ブルーに出逢う道」、「樹海に佇む天空の道」、「汐風薫るいにしえの道」、「一面の流氷が織りなすグレートネイチャーを体感する道」など、一度はツーリングしておく価値のある「秀逸な道」だ。

 北海道はシーニックバイウェイに象徴されるツーリングに最適の秀逸な道が数多く存在すると共に、一方では歩いて楽しむフットパスも数多く存在している。現在の北海道には29のフットパスが整備されており、歩いて自然や景観や生き物たちとの出会いを楽しみながら、センス・オブ・ワンダーを感じることができる。北海道ではアイヌ語の「歩く」を意味する「アプカシ」を用いて、フットパスのプロモーションを行う動きも生じている。

 北海道旅行においては、ツーリングとウォーキングをうまく組み合わせることによってゲスト(旅人・観光客)の楽しみを倍増させることが可能になり、ホスト(地域住民)の側の魅力ある観光空間づくりや活力ある地域づくりへの貢献も期待できる。

 

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

 

ダイブ、「不思議の国でアリスと」の映画鑑賞券プレゼント リゾートバイトの思い出投稿した100人に

2025年7月11日(金) 配信

「不思議の国でアリスと」のポスター

 宿泊施設へ人材派遣・紹介事業を展開するダイブ(庄子潔社長、東京都新宿区)は8月8日(金)まで、8月29日公開の劇場アニメ「不思議の国でアリスと」とのスペシャルコラボ企画として、InstagramやTikTokでリゾートバイトの思い出を指定のハッシュタグを付けて投稿した人のなかから、抽選で100人に同映画の鑑賞券をプレゼントするキャンペーンの応募を受け付けている。

 「不思議の国でアリスと」は、将来や日常に息苦しさを感じる主人公「りせ」が”あたりまえのない世界”での体験を通して、自分の内にあった本当の自由に気づいていく成長物語。キャンペーンでは、未知の環境に一歩踏み出すことで得られる“挑戦”や“自己成長”に焦点をあて、映画とリゾートバイトに共通する価値と魅力を多くの人に届ける狙い。

 キャンペーンの応募期間は8月8日(金)午後11時59分まで。リゾートバイトダイブで就業中の人、または過去にリゾートバイトダイブを通じて働いた経験がある人が対象。当選者の発表は8月18日(月)ごろを予定。InstagramまたはTikTokのダイレクトメッセージで個別に連絡する。