訪日で買い物する場所1位はドラッグストア 台湾人と香港人対象に調査 (ジーリーメディアグループ)

2025年8月12日(火) 配信

 ジーリーメディアグループ(吉田皓一社長、東京都渋谷区)はこのほど、訪日観光情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」の台湾人と香港人のユーザーに対し、日本での買い物についてのアンケート結果を公表した。次回の訪日期間中に買い物する予定の場所(複数回答)への問いで、最も多かったのはドラッグストア(84.3%)だった。

 これ以降は、コンビニ(77.3%)、ショッピングモール・複合商業施設(74.1%)、百貨店(67.1%)、家電量販店(64.7%)、スーパーマーケット(64.7%)、ディスカウントストア(61.7%)、お土産店(60.6%)、商店街(52.8%)と続いた。

 利用したいコンビニ(複数回答)を聞くと、1位はローソン(95.3%)だった。2位はセブンイレブン(77.3%)、3位はファミリーマート(74.7%)となった。

 日本のコンビニで買いたい商品(自由回答形式)では、ローソンの唐揚げが779件で最多。次いで、セブンイレブンのお菓子(560件)、ファミリーマートのお菓子(386件)の順となった。

 同社は「台湾にはローソンがないため『日本に行かないと味わえない商品が多い』と評価され、とくにからあげクンの人気はとても高く、期間限定フレーバーを事前にチェックして訪日する人も少なくない」としている。

KNT-CTHD、廃校活用の防災事業 群馬で避難生活疑似体験

2025年8月12日(火)配信

インスタントハウス・イメージ

 KNT-CTホールディングス(小山佳延社長、東京都新宿区)はこのほど、創立70周年の記念事業として「廃校活用防災事業」の取り組みを始めた。防災意識の向上に向けて、「防災」と地域の有効活用が課題とされる「廃校」を結びつけ、企業・学校・自治会などを対象とした「避難生活疑似体験プログラム」を開発している。

 第1弾は、10月17日(金)から群馬県桐生市の地域交流拠点「KIRINAN BASE」(旧桐生南高校)を会場とするプログラムを用意した。将来的には対象を拡大し、各地域での廃校活用防災事業の展開を目指す。

 プログラム内容は名古屋工業大学大学院の北川啓介教授に監修、NTT東日本の防災研究所が全体協力を行う。座学では日本と海外の防災事例などを学べるほか、インスタントハウスなどの最新製品や防災アイデアを取り入れた「未来志向の避難所体験」を用意する。グループ別ワークショップでは、平時でも役立つ自助力・共助力を育む防災教育も期待できる。

 設定日は10月17日(金)、29日(水)、11月17日(月)、2026年3月7日(土)、12日(木)、17日(火)、20日(金)の計7日、日帰り6時間のプログラム。定員は1回1グループにつき20~100人、それ以外は要相談。参加費は1回1グループにつき税込78万円から。場所代や体験代、講師代、災害食代、保険代を含む。

 詳細については、同社サイト内の特設ページ(https://www.kntcthd.co.jp/ja/70th/haikoubousai/)から。

「住民の半数以上が65歳以上の集落」40・2%に 5年前から10㌽以上増加(国交省、総務省調査)

2025年8月12日(火) 配信

 国土交通省と総務省は合同で、2024年に過疎地域をはじめとする条件不利地域における集落の現況把握調査を実施し、このほど結果を発表した。同調査は2019年以来5年ぶりで、「住民の半数以上が65歳以上である集落の割合」は40・2%と、前回調査の29・2%から10㌽以上増加したことがわかった。

 調査は24年4月1日時点で、過疎地域などの条件不利地域に存在する集落を対象に、全国1085市町村に調査票を配布・回収した。

 これによると、条件不利地域に存在する集落数は7万5321集落で、前回調査(5年前)の7万6015集落から0・9%減少した。集落人口は1339万7000人と、前回調査の1447万8000人から7・5%の減少。集落当たりの平均人口は180・2人。前回調査の194・8人と比べて、14・6人減と大幅に減少した。

 集落数が前回調査時から694集落減少しているが、その内訳は「無人化した集落」(296)、「集落再編により減少した集落」(617)、「新たに誕生した集落」(219)となっている。

 市町村の回答による「各集落の今後の動向予測」(無回答を除く)では、「当面存続」が73・8%と、前回調査の86・3%から12・5㌽も減少しており、状況の深刻化が進んでいる。

 無人化が危惧される集落から市町村の中心部への主な交通手段の利用割合は、「デマンドバス・乗り合いタクシー」が35・5%(前回は29・6%)、「公営路線バス」が28・6%(同32・1%)、「民営路線バス」が21・6%(同26・0%)という結果となった。

【国土交通省】人事異動(8月12日付)

2025年8月12日(火) 配信

 国土交通省は8月12日付の人事異動を発令した。

 出向 警察庁長官官房付(鉄道局総務課危機管理室長)坪原和洋

 鉄道局総務課危機管理室長(警察庁長官官房企画官兼サイバー警察局サイバー企画課理事官兼警察大学校警察政策研究センター付)橋本真和

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(175) また来てもらいたい想いを行動に乗せて 「泊まる」から「帰る」場所へ

2025年8月11日(月) 配信

 先日、あるホテルで「また必ず来たい」と強く心に刻まれる体験をしました。出張でクライアント企業を訪問するため、余裕を持って早めのフライトで現地入りした日のことです。梅雨空のその日は湿度も高く、不快指数の高い一日でした。チェックインには少し早い時間でしたが、打ち合わせまで少し時間があったため、荷物を預けようとホテルに立ち寄ったのです。

 フロントにその旨を伝えると、やはり部屋の準備はまだとのこと。それでも快く手続きを進めてくださり、荷物を預けることができました。時間までフロント前のソファで休むことにしたのですが、ここからが忘れがたい体験の始まりでした。

 ソファに腰を下ろすと、間もなくウェルカムドリンクとして冷たいコーヒーや紅茶を持って来てくれたのです。驚いたのはその後です。スタッフはカウンターの中へ戻ることなく、自然に話しかけてくれたのです。少し離れた斜めの位置に立ち、圧迫感を与えることのない心地よい距離と声のトーンが、「話しかけられる喜び」と「見守られている安心感」を与えてくれました。

 しばらくして別のスタッフが「お部屋の準備が整いました」と笑顔で知らせてくれました。本来より早めに用意してくださったようで、その配慮のおかげで、部屋で少し休むことができたのです。

 打ち合わせのため外出する際も感動は続きました。「傘をお持ちでなければ、こちらをどうぞ」と、さりげなくホテルの傘を手渡してくださったのです。忙しい業務のなかで、お客様一人ひとりに心を向ける姿勢に強く胸を打たれました。

 さらに夜、食事を終えてホテルに戻ると、再びスタッフが笑顔で「お食事はいかがでしたか?」と迎えてくれました。こうしたお客様の行動に合わせた、ちょっとした会話が親近感を強めて宿泊先を「泊まる場所」から「帰る場所」へと変えていくのです。

 翌朝、雨はまだ降り続いていました。空港に向かうためタクシーを手配してもらい、到着した車に向かう際の出来事です。スタッフがホテルの傘を差しかけながらタクシーまで丁寧に見送りしてくれました。そのとき、彼女は「ゆっくりお休みいただけましたか?」と優しく声をかけ、名刺をくださいました。名刺を渡す行動には、あなたをまた迎えたいという気持ちが込められていると考えます。

 そして、タクシーのドアが開いた瞬間に、ドライバーに一言「大切なお客様ですので、安全運転でよろしくお願いします」という久しぶり素晴らしい言葉に出逢いました。それらすべてが創り出した「またこの地に来るときには必ずこのホテルに来るだろう」という気持ちを胸に空港に向かったのです。

 

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

 

「観光革命」地球規模の構造的変化(285)日本人ファースト

2025年8月10日(日) 配信

 先日の参議院選挙で与党の自民、公明両党が大敗し、日本政治は根本的大転換の時代を迎えた。自民、公明両党は昨年の衆議院選挙で少数与党に転落しており、今回の参議院選挙でも大幅に議席を失って、自公政治の限界が明確に示された。ところが参院選後の朝日新聞社の世論調査では、「石破首相は辞めるべき」41%、「辞める必要なし」47%、という極めて意味深長な民意が示されている。

 大敗を喫した与党に対して、野党の立憲民主党や日本維新の会は獲得議席が横ばいであったが、国民民主党と参政党は議席を大幅増加させた。とくに参政党は他党とは異なり、「日本人ファースト」を声高に叫んで大躍進を遂げた。参政党の政策は十分に練り上げられていないが、「行き過ぎた外国人受け入れに反対」という排外的主張のウケが良い点に危惧を感じている。

 政府は2030年に6000万人の外国人観光客受け入れを国家目標にしているが、観光地では既に人手不足が現実化すると共に、オーバーツーリズム批判が顕著になっている。参政党による「日本人ファースト」が排外主義に傾斜すると、政府が目指しているインバウンド観光立国の実現は容易ではなくなる。

 「週刊新潮」は「夏休み穴場の旅行先はココです! インバウンドの少ない観光地ベスト5」という特集記事を組んでいる。要するに観光庁の「宿泊旅行統計調査」に基づいて、47都道府県の中で宿泊者の少ない県を穴場とみなして紹介している。

 具体的には統計調査最下位47位の島根県から順に、福井県、鳥取県、秋田県、山口県の穴場観光地を取り上げている。日本全国の観光名所がインバウンドで溢れ返り、混雑、騒音、ゴミ問題などの「インバウンド公害」の深刻化で国内旅行を控える日本人のためのプロモーションが行われているわけだ。

 インバウンド隆盛化に伴うオーバーツーリズム問題は日本人による国内旅行の低調化を生み出しており、円安による外国人消費が目立つなかで「日本が安売りされている」と感じている日本人が増えている。

 日本各地の旅行業界のリーダーは行き過ぎた外国人観光客排斥が生じないように、参政党との対話を進め、「平和産業としての旅行産業」の意義を周到に伝える必要がある。

 

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

 

【精神性の高い旅~巡礼・あなただけの心の旅〈道〉100選】-その52- 瀬織津姫をたずねて(宮崎県・高千穂町) 罪を消し去っていく神 急流に洗い流してくれる

2025年8月9日(土) 配信

 仏教にはあまたの経典が存在する。キリスト教には聖書があり、イスラム教にはコーランがある。そのような聖典がない神道は、教義がないとみなされてしまい宗教としては不十分だという人がいるが、それは極めて表面的な理解である。神社に伝わる祝詞に込められたメッセージを読み解くと、人はいかに生きるべきか、シンプルかつ感覚的に理解できる。

 祝詞のなかでも、最も権威のあるものが、「大祓詞」である。大祓詞は、日本全国の多くの神社において、毎年6月末と12月末に行われる神事で奏上される。6月末の神事を「夏越の大祓」、12月末の神事を「年越の大祓」と呼ぶ。

 大祓詞は、前半で日本という国の建国がどのようになされてきたかが描かれ、後半ではその後国民が罪を犯したときに、その罪をどう消し去ることができるかが描かれている。

 とくに後半部分で、4柱の神々がリレーのように人々の犯した罪を運び、消し去っていく描写は、ダイナミックで気持ちがよい。その部分をここで改めて現代語訳する。

 ――高山の頂や低山の裾から、谷川の急流に落ち流れ、その急流の川の瀬におられる瀬織津比売という神が、それらの罪を大海原へ持って行ってくださるでしょう。

 それを大海原に持ち出したなら、荒々しい潮流の八方の分かれ道におられる速開都比売(はやあきつひめ)という神がそれを呑み込んでくださるでしょう。

 それを呑み込んだら、息吹の戸におられる氣吹戸主(いぶきどぬし)という神が、根の国・底の国へと吹き放ってくださるでしょう。

 それを吹き放ったなら、速佐須良比売(はやさすらひめ)という神が、持ってさまよって、消し去ってくださるでしょう。――

 大祓詞(おおはらえのことば)を奏上するとき、まさにこの神々のリレーの部分が清々しい気分にしてくれる。私たちは、建国の神々に守られている。罪を犯しても、反省し、きちんとその罪に向き合い、二度と起こさないとの誓いを立て、祓うことで自分自身を清め、本来あるべき高天原のような澄んだ心に立ち戻ることで、神々はちゃんと見ていて、その罪を消し去ってくださる。その神々との一体感こそ、日本人の強さと気高さだ。

 

 

 先日、高千穂神社を訪問したときに、瀬織津姫という看板を見つけた。もしかしてこれは大祓詞に登場する急流の谷側の瀬に住む瀬織津比売のことかと思い、矢印に沿って行ってみた。急流が削った谷川に向かって急勾配の舗装されていない参道を降りていく、神社としては珍しい下り宮である。

 すると、まさに谷川の絶壁に小さな祠があった。

絶壁にある小さな祠が瀬織津姫神社

 ここに瀬織津姫がいらっしゃって、急流を使って人々の犯した罪を海へと持って行ってくださるんだと思っていると、本当にここに瀬織津姫がいらっしゃるような雰囲気だ。木々の中から、「私を呼んだ?」って今にも現れてこられそうな気分になる。

 地形を見ると、ここは天岩戸神社のほうから流れて来る岩戸川に、小さな永ノ内川が合流した場所であり、ほかにも多くの小さい川が流れ入るところである。この瀬の勢いは、すべての罪を海へと流し去るにふさわしい場所だと実感した。

看板は「瀬織津姫」

 この祠は、瀬織津姫神社と表記されているのだが、ここに入る入口前の看板は「瀬織津姫」と書いてあった。まさに、神社というより、瀬織津姫に会える、そんな場所である。

 この谷川の先の日向灘に速開都比売が待ち構え、人々の罪という罪を呑み込むために大きな口を開けているのかと思うと、速開都比売に会いに河口の延岡にも行ってみたくなった。

 

旅人・執筆 島川 崇
神奈川大学国際日本学部国際文化交流学科教授。2019年「精神性の高い観光研究部会」創設メンバーの1人。

3Dアートで飛行機創るツアー 小学生対象に成田空港で(グリーンポート・エージェンシー)

2025年8月8日(金) 配信

ツアーのイメージ

 成田国際空港(NAA、藤井直樹社長)グループのグリーンポート・エージェンシー(小島直人社長、千葉県成田市)は8月17日(日)、デジタル造形と探究学習を展開するSonoSaki(戸田勝也社長、愛知県名古屋市)と連携し、小学生を対象に成田空港の非公開エリアや3Dアート技術でねんどの飛行機を作る「まなぶ!つくる!未来の成田空港スペシャルツアー」を催行する。

 同ツアーでは、グリーンポート・エージェンシーが実施しているランプセントラルタワーや日本航空(JAL)整備工場など普段は立ち入ることのできない非公開エリアへのスペシャルバスツアーを行う。

 ツアーの後半では、空港ターミナル内の特別会場でこれまでの見学で得た学びや感動をもとに未来の飛行機をデザインするワークショップを開催。子供はハリウッド映画などでも使用されているプロ仕様の3Dアート造形ソフト「ZBrush」を使い、自由な発想で未来の飛行機をねんどで作成する。ワークショップの最後には、参加者による発表会を開き、自分の言葉でアイデアを語る場を設ける。

 大人と小学生の2人1組ペアの料金は1万5000円。ツアーは午前9時と午後1時の2回開催される。

 同社は「夏休みの自由研究にも最適な内容となっている」とアピールしている。

熱川プリンスホテル(静岡県)、「温泉旅館オフィス化事業」モデル事業者に選定

2025年8月8日(金) 配信

オープンラウンジを貸し出して、さまざまな事業者が出店

 熱川プリンスホテル(嶋田愼一朗社長、静岡県・東伊豆町)はこのほど、静岡県が推進する「温泉旅館オフィス化事業」のモデル事業者に選ばれた。

 同事業は、温泉旅館の空きスペースをオフィス化し、地域課題の解決と新たなビジネスモデルの創出を目指すもの。熱川プリンスホテルでは、「館内施設や温泉資源を生かし、スタートアップ企業や多様な事業者との連携による“新たな価値”の提供や、人と地域の交流拠点(HUB)づくりを推進していく」考えだ。

 第一歩として同館のオープンラウンジを貸し出し、これまでにコーヒーやフレンチトースト販売者が出店。「県内だけではなく、大阪や名古屋など、県外からも申し込みをいただき、10月まで出店が決まっている」(熱川プリンスホテル)という。

日本旅行、和倉温泉観光協会に義援金を贈呈 「旅して応援! 北陸」収益の一部を「復興に役立てて」

2025年8月8日(金) 配信

(左から)奥田一博和倉温泉観光協会会長、尾中雄人日本旅行国内旅行部部長、谷﨑裕和倉温泉観光協会副会長(日本の宿のと楽社長)

 日本旅行(吉田圭吾社長)は8月7日(木)、石川県七尾市の和倉温泉観光協会(会長=奥田一博・おくだや社長)で、昨年10月から設定した赤い風船「旅して応援! 北陸」を通して集まった義援金を贈呈した。

 赤い風船「旅して応援! 北陸」は、令和6年能登半島地震復興応援を目的に、旅行代金の収益の一部(1人当たり500円)を義援金として、和倉温泉観光協会と輪島市に寄付する内容で販売した個人型企画商品。

 販売開始の2024年10月から約半年間で集まった314万9000円を「復興に役立ててほしい」と和倉温泉観光協会に手渡した。

 同社は「これからも、お客様とともに旅を通して地域活性化や復興支援に貢献していきたい」とコメントしている。