施設の除菌効果の最大化と社会の衛生対策の向上へ エステーが除菌応援プロジェクト

2021年7月19日(月)配信

松本氏は客室でレクチャーも実施

 エステーは7月15日(木)、千葉県浦安市で「エステー 除菌応援プロジェクト発表会」を開いた。企業や社会に対し除菌方法の正しい知識や、効率的な対策の啓発を行い、前向きで持続可能な「衛生対策」に取り組めるようサポートすることが狙い。松本忠男氏が提唱する「福育モデル」を啓発し、施設の除菌効果の最大化と、社会の衛生対策の向上をはかる。

 松本氏が提唱する「福育」モデルとは、キレイの先にある、大切な人の安心した笑顔を見据えた科学的な掃除方法を体系化した掃除モデル。「福」には「拭く」の意味がかかっており、衛生的な環境を保つには正しい拭き方でその場から汚れを減らすことが大切になる。

 発表会でワークショップを行った同氏は、乾拭きの一方向拭きが正しい拭き方だと実演を交え説明した。 

 ポイントは、「効率よくその場から汚れの量を減らすこと」。「人が健康でいられる清潔な状態に環境を整えることが、正しい清掃。吹き方が間違っていると、キレイに見えても見えない汚れが残ってしまうだけではなく、その汚れを拡散させてしまう可能性もある」と同氏は参加者に強調した。

 また、客室内のハンガーやドアノブなど立体的なものを吹く際は、マイクロファイバーの手袋を使用するなど道具を工夫することの重要性も説明した。

 エステーは、除菌+抗菌剤の「Dr.CLEAN⁺」を売り出している。 同商品は、富士フイルムが開発した技術を活用し銀イオンを薄くコーティングすることで、高い除菌効果が約1カ月持続する。これにより、ホテル従業員らの除菌作業の負担や除菌コストの削減がはかれるという。

 会場となった「グランドニッコー東京ベイ 舞浜」では、同商品を使うことで、除菌剤の使用頻度が飛沫が飛びやすい場所は毎日1回、それ以外の場所は3日に1回となり、そのほかの場面では乾拭きの作業に切り替え。結果、従業員の負担軽減に加え、利用者の待ち時間の削減などの効果があったという。

「津田令子のにっぽん風土記(75)」生まれ育った嬬恋への想い~群馬県・嬬恋村編 ~

2021年7月18日(日) 配信

キャベツ畑の中心で愛を叫ぶ舞台「愛妻の丘」
嬬恋村役場 観光商工課     加部 貴裕さん

 「生まれ育った地・嬬恋への想いは他のどの場所よりも強いです。その想いもあって嬬恋村へUターン就職をしました」と熱く語る加部貴裕さん。今年の人事異動で観光商工課のメンバーに加わり、主に「愛妻の村」づくり事業などを担当している。エネルギッシュでパワフルな加部さんに、ふるさと・嬬恋への想いを伺った。

 
 「村の1年は、四季の変遷を大いに満喫することができます。毎年、異なる風景を与えてくれるのです。自然だけでなく、人々の些細な会話でも地域の歴史や人々の暮らしを垣間見ることができます」。

 
 嬬恋村の夏の魅力を「平均標高が1000㍍の場所に位置していて大変涼しく過ごすことができる」と話す。多くの別荘族でにぎわう隣町の軽井沢よりもさらに湿度が低く、古くから著名人が嬬恋村に憧れ別荘を持ち、夏を過ごしていた。そういえば学生時代、真夏に家族と数日間滞在したときには霧も少なく、さわやかな夏休みを満喫したことを思い出す。

 
 「7~9月のキャベツ収穫時期には360度広がるキャベツ畑の中、ドライブが楽しめるパノラマラインが最高です。さらにパノラマラインに沿って鬼押出し園、愛妻の丘などに立ち寄ったり、雄大な浅間山などを眺めながらお楽しみいただけます」と加部さん。

 
 夏の涼しさが自慢の村で気持ちよく過ごすには、「野外での活動がお薦めです。まず、広大な四阿山(あずまやさん)の麓、標高1300㍍のバラギ高原にあるバラギ湖に行きます。釣りやボートも楽しめます。キャンプ場もオープンしています。さらに石樋の滝へ向かい流れる滝を眺め、最後に湖畔の湯へいきバラギ湖を眺めながらのんびりとリフレッシュするというのはいかがでしょうか」と夏旅のヒントを語ってくれた。「自然の空気を感じ、鳥のさえずりを聞き、季節ごとの景色を見るように、この場所でしか味わえない嬬恋を五感で感じていただきたいです」。

 
 キャベツ畑の中心で愛を叫ぶというイベントで一躍有名になった愛妻の丘が一番好きという加部さんは「ここから一望できる嬬恋村の景色は素晴らしい。愛妻の丘にはご夫婦はもちろんのこと、1人のお客様も珍しくはありません。この地がいかに皆様から愛されているのかよく分かります」と胸を張る。

 
 「時間と勇気がある時こそ、自分の脚で旅行することが発見につながります。それが一生の思い出になります」と旅への想いを語る。嬬恋村の観光に新たな息吹を感じた。

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

「提言!これからの日本観光」 “座れる”電車を目指して

2021年7月17日(土) 配信

 最近、今年4月に神奈川県海老名市に開館した“ロマンスカーミュージアム”を見学する機会を得た。ロマンスカーの前身は敗戦間もない1948年、まだ都内各所に戦災の痕が残るころ、小田急電鉄が箱根方面への観光客輸送のために座席確保電車として運行を始めた。その後の専用の豪華な車両として発展した半世紀間を思い出し「戦後は遠くなりにけり」の感慨にふけった。

 観光地への“座れる”電車は、小田急のほか、近鉄、東武、京成が戦後間もないころに誕生させた。この“座れる”電車が民鉄の復興をリードしたと言われる。旧国鉄も遅ればせながら50年にいわゆる湘南電車の車両を週末座席指定列車に仕立て「あまぎ」として東京~伊東間で運行を始めた。

 一方、通勤時間帯の混雑は激化し、“都市問題”の1つとなった。これまで、既設鉄道の複々線化や車両の増備に半世紀以上を掛け、ラッシュ時間帯では1時間当たりの混雑度を畳んだ新聞を読める程の約150%まで下げたが、まだ混雑が解消していない路線も多い。

 そのためか数年ほど前から急速な通勤客の「座れる通勤電車」への需要の高まりがあり、大都市圏の民鉄各社が、各線で地下鉄乗入路線も含めて有料座席指定電車の運行を開始し高い利用率を示している。この動きは地方都市周辺に及び、全国で「座れる通勤(有料)電車」が急増している。

 さらに、コロナ渦では、大都市の通勤時間帯の様相が一変した。係員が乗客を押し込む風景は影を潜め、最混雑路線でも楽に乗降できる。車内も乗客同士が軽く触れ合う程度となった区間も多い。ピークを少し外せば、都心山手線でも“座れる”電車になった。

 政府によるテレワーク7割などの感染防止の呼び掛けで、企業が在宅勤務を増やし、リモート会議が主流となった結果であろう。私見であるが、終息後もラッシュ時間帯の混雑は元へは戻らないのではないか。そして、大都市の通勤輸送構造が変化すると思えてならない。

 座れる電車を目指して各社は、通勤輸送の将来ビジョンを策定し直す必要があろう。定期運賃制度の在り方をはじめ、“立った”乗車を前提として、少ない座席数で進行方向に対し横向きのロングシートを見直し、乗客の1人でも多くが“座れる”席数を増やすようにするべきではないか。そして、毎日の通勤混雑の苦痛から解放されたより快適な生活を取り戻さねばならない。

 具体的には車両やダイヤ、定期券制度、諸設備の改良のほか、IT技術も導入するべきと考える。このため、国などの協力を得て、企業や通勤客には時差通勤や在宅勤務などに取り組んでもらう必要がある。

 到底不可能と思われた都市の“座れる通勤”電車もこの努力如何によっては実現への兆しが掴めるようになったと考える。

 「ロマンスカー」は戦後、民鉄の復興の動機となった。今後「コロナ渦」からの回復を、“座れる”通勤電車の実現への第1歩にしたいと思う。

須田 寛

 

日本商工会議所 観光専門委員会 委員

 
須田 寬 氏
 
 
 
 

オートキャンプ白書2021、参加人口は約3割減の610万人 ソロキャンプは「流行語」に

2021年7月16日(金)配信

日本オートキャンプ協会の明瀬一裕会長

 日本オートキャンプ協会(明瀬一裕会長)が7月15日(木)に発表した「オートキャンプ白書2021」によると、20年のオートキャンプ参加人口はコロナ禍により前年比約3割減の610万人だった。しかし、日帰りを含む国内旅行者数は同約5割減で、オートキャンプに対する影響は比較的少なかったとみている。一方、20年は話題となった新語・流行語を決める「流行語大賞」のトップ10に「ソロキャンプ」が入るなど、1年を通じてキャンプが注目を集めた。

 20年はコロナ禍で外出が自粛された一方で、明瀬会長は「アウトドアに対するニーズが自ずと高まった。『おうちキャンプ』『ソロキャンプ』『ワーケーション』などこれまであまり見掛けなかった、新しい形態のキャンプが行われるようになった。まさに昨年は、オートキャンプにとって逆風と追い風が同時に吹いたような状況となった」と振り返った。

 20年の始まりは、前年から引き続き冬キャンプ人気の高まりからキャンプ場はにぎわい、好調の滑り出しをみせていた。しかし、新型コロナウイルス感染症が拡大したことで状況が一変。この結果、20年のオートキャンプ参加人口は、前年860万人から約3割減の610万人となった。

 一方で、比較的「3密」にならないとの見方から、外出や移動が制限されたこともあり、多くのメディアでキャンプが取り上げられたと報告。日常生活でキャンプ道具を使う「おうちキャンプ」や、自宅のベランダでグランピング気分を味わう「ベランピング」などが誕生した。コロナ禍で移動が制限されているなか、「キャンプに行きたい」という気持ちが醸成されたとみている。

キャンプ行った回数、泊数とも前年上回る

 キャンプに行く頻度はコロナ禍でも上昇傾向をみせた。「1年間でキャンプに行った回数」は平均4.6回で、19年の4.4回から0.2回増。「1年間でキャンプ場に泊まった泊数」は平均6.1泊で、19年の5.8泊、18年の5.5泊、17年の5.0泊とこの4年で最多の数値となった。

 好調な数字の一方で、20年の大きな特徴は「キャンプをした月」にハッキリと出た。例年、最初のピークとなるゴールデンウイークを含む4・5月が、緊急事態宣言による移動の自粛などで前年を大きく下回った。20年5月に至っては、前年から22.8ポイント減の22.4%と大幅な減少となった。

 キャンプの同行者に関しては、流行語大賞にも入った「1人(ソロキャンプ)」は11.1%と19年の9.4%から1.7ポイント増となった。この影響もあり、「今回のキャンプの人数」は、平均で3.6人と19年の4.3人から0.7人のマイナスとなっている。

 20年のキャンパーの特徴に対して、20代の増加と、ビギナー増加によるキャンプ経験年数の減少をあげた。20代が占める割合は10.2%と前年比2.7ポイント増となり、17年の6.3%、18年の6.6%、19年の7.5%と年々増加傾向にある。

コロナ禍で稼働率微減、ソロキャンパーは増加

 オートキャンプ場はコロナ禍により、4月85.0%、5月には97.7%が休業。再開後もテントサイトの間隔を空けるため、キャンプ場の41.8%がサイト数を減らすなど制限されたなかで営業を行ったという。そのため、11年から前年を上回っていたキャンプ場の稼働率は、19年の17.5%から1.2ポイント減の16.3%となった。

 来場者傾向では、「ソロキャンパーが増えた」が65.6%(19年51.7%)と最も多く、次点で「初心者が増えた」が45.0%(同33.9%)。新規調査項目の「平日の利用者が増えた」は37.6%で、3番目に高かった。また、キャンプ場の料金は家族3~4人を想定した設定が多く、増加傾向のソロキャンパーには割高感がある。より多くのソロキャンパーを獲得するため、7.9%のキャンプ場でソロキャンパー割引が導入されていることもわかった。

最多の事故は「焚火」、初心者の増加が一因

 20年の「キャンプ場内事故」で最も多かったのは、「焚火」にまつわるもの。「オノやナタを使って薪割りをする際のケガ」や、「焚火による火傷」が最も多く報告されたと伝えた。焚火人気の高まりと、初心者の増加からこうした事故が多くなったとみられる。

 キャンプ場から見たキャンパーの「マナー」では、「良くなってきた」が15.3%(19年18.1%)の2.8ポイント減少。これに対して、「悪くなった」は21.2%(同12.8%)の8.4ポイントの増加と、マナーが守られなくなっていると感じているキャンプ場が増えた。

キャンプ用品は好調、秋冬も年間通じて購入

 テントの輸入金額は、前年から9.5%増の129億7000万円となり、キャンプ用品の販売は好調だった。購入時期を見ると、20年は1~3月までは19年を上回り、緊急事態宣言が発令された4月は19年を下回ったものの、5月以降は前年を上回った。とくに夏から秋に掛けて前年を大きく上回り、ほぼ1年を通じて購入が活発だったようすが見て取れた。

 そのほか、キャンプに使用する車のタイプは、「ミニバン(ワンボックスカー含む)」が最も多く31.5%。「ソロキャンプ」で使う車は、30.8%が「軽自動車」。1人分の荷物を車に積み込み、1人のキャンプを楽しむ「ソロキャンプ」が増えているようすが表れているとみられる。

忍たま乱太郎の原作者に迫る 尼崎で「尼子騒兵衛展」開催へ

2021年7月16日(金) 配信

作者の人物像に迫る初の展覧会、7月17日~9月26日まで

 兵庫県尼崎市の尼崎市総合文化センターで7月17日(土)~9月26日(日)まで、NHKテレビアニメ「忍たま乱太郎」の原作者で漫画家・尼子騒兵衛氏の展覧会が開かれる。主催は尼子騒兵衛展実行委員会(事務局=尼崎市役所文化振興担当)。

 NHKの最長寿アニメ番組「忍たま乱太郎」の原作は、尼子氏の漫画「落第忍者乱太郎」。これまで、原画展やアニメ展は全国各地で開催されてきたが、漫画家「尼子騒兵衛」に焦点を当てた展覧会は初めて。今回、尼子氏の出身地で在住地の尼崎でその人物像に迫る。

 展覧会では、初公開原画含む約1500展の作品を展示。デビュー前に描かれたイラストや放送開始前の「忍たま乱太郎」のアニメーション映像、漫画からアニメ、映画、舞台まで広がる乱太郎の原作者として行ってきた仕事などが明かされる。

 また、関連イベントとして8月にトークイベントやワークショップを開く。尼子氏が、忍たま乱太郎のオープニング曲「勇気100%」を手掛けた作曲家の馬飼野康二氏や、稲川淳二氏らと対談する。トークイベントの申し込みは7月19日(月)までメールで受け付けている。詳細は市のホームページから。

 展覧会の当日券は大人1200円、中・高生、シニアが800円、小学生400円。このほか、グッズ付前売券や尼崎城セット券などもある。

JR旅ホ連、渡邉会長が再任 21年度は書面総会

2021年7月16日(金) 配信

今年度のDCに設定した東北は、復興状況のアピールも強化する

 JRグループ協定旅館ホテル連盟(渡邉宗男会長、1898会員)の2021年度総会は、新型コロナウイルス拡大防止のため、書面で行った。任期満了に伴う役員改選では、渡邉会長をはじめ、全役員が再任した。

 今年度は、連盟の解散を検討する。同連盟は旧国鉄の民営化以降、JR旅客6社と旅館・ホテルのパイプ役を担ってきた。送客スタイルが変わったことや、コロナ禍による会員減少などで、連盟の運営維持が困難となった。今後はクーポンの役割を果たす旅館券の契約満了となる「23年3月に、解散する」ことを議論していく。

 JR側は同連盟の運営終了が決まった場合も、デスティネーションキャンペーン(DC)や、6社共同宣伝などで、誘客に努める。

 佐藤栄司専務理事は「JR各社と会員施設の地域を盛り上げるパートナーとしての関係性は、変わらない」と強調した。

 今年度のDCは、新型コロナウイルスの影響をとくに受けた地域の魅力発掘・発信に努める。このうち、4月1日(木)~9月30日(木)に設定した東北は、東日本大震災から10年の節目を迎えたことを受け、復興状況のアピールも強化する。このため、通常3カ月の期間を延ばした。

 10月1日(金)~12月31日(金)までは四国、22年1月1日(土)~3月21日(月)には京都市を予定する。

 また、20~21年度の本部定額会費8000円の免除も決定した。

     ◇

 再任した役員は次の各氏。

 【会長】渡邉宗男【副会長】金道太朗▽林雅子▽髙橋弘行▽有巣秀司▽杉浦雅也▽前田健二▽室博▽藤本正孝▽藤本聡▽木村大成▽上符友則【専務理事】佐藤栄司【監事】定居康夫▽伊藤茂夫▽高島陽二

北三陸のウニを食べ比べ! ジャルパックが生産者と中継つなぐオンラインツアー

2021年7月16日(金) 配信

「うに」食べ比べセット

 ジャルパック(江利川宗光社長、東京都品川区)はこのほど、水産加工会社の北三陸ファクトリー(下苧坪之典CEO、岩手県・洋野町)と連携したオンラインツアーを売り出した。同社が手掛ける「うに牧場」からの中継を盛り込み、JALオンライントリップ岩手編として実施する。実際に旬のウニが自宅に届くため、生産者の話を聞きながら味わうことができる。

 東日本大震災後にわかめ加工から始めた北三陸ファクトリーは、北三陸が生み出す食材や製品の魅力を世界に発信し、地域振興に努めてきた。ジャルパックはその理念に賛同し、同地域のさらなる活性化や観光関連産業の発展に向けて協業しようと、今回のツアーを企画した。

 ツアーにはこの時期にしか食べられない、ウニの食べ比べセットがつく。多くの飲食店から高い評価を得ているという「洋野うに牧場の四年うに『塩水うに(生うに)』」や「UNI&岩手産バターSPREAD」など、豪華な内容となっている。

 オンラインツアーは8月14日(土)、午前11:00~12:30にZoomを利用して行う。定員は50人。価格は1接続で1万8900円(税込み)。

坂巻伸昭氏が死去(東武トップツアーズ社長、JATA会長) 旅行、観光業界から多くの信頼集める

2021年7月16日(金) 配信

坂巻伸昭氏(2020年7月撮影)

 東武トップツアーズ社長で、日本旅行業協会(JATA)会長の坂巻伸昭(さかまき・のぶあき)氏は7月13日(火)、肺がんのため療養中のところ死去した。62歳。

 通夜、告別式は家族のみで行い、後日「お別れの会」を行う予定。

 坂巻氏は1982年4月東武鉄道に入社。2012年6月同社取締役、13年8月からトップツアーと東武トラベルの代表取締役を兼任。15年4月に両社が合併し、東武トップツアーズの代表取締役に就任した。

 また、17年6月に日本旅行業協会の副会長、20年6月には会長に就任していた。

 坂巻氏の真摯な姿勢と、親しみやすい人柄に、旅行業界、観光業界から多くの信頼を集めていた。

クラツーと東北大学、旅行と認知症リスク低下の可能性を確認

2021年7月15日(木) 配信

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 クラブツーリズム(酒井博社長)と東北大学(大野英男総長)は7月13日(火)、「旅行が認知症予防にもたらす効果」について行った共同研究で、一定の条件下の旅行における認知症リスク低下の可能性を確認したと発表した。旅行頻度が高まるほど、認知症リスクの低減効果がある「主観的幸福度」が高まる傾向があり、旅行が認知症リスクの低下に影響がある可能性を示唆した。

 調査・研究は、クラブツーリズムと東北大学加齢医学研究所が連携し、医学的見地に基づき進めてきた。クラブツーリズムのツアーに参加履歴がある60歳前後の顧客835人を対象にアンケート調査を実施。データを解析したところ、物事に幅広く関心を持つ性格の人は、旅行に行くほど主観的幸福感が高いことから、旅行が主観的幸福感を通じた認知症予防に効果的である可能性が期待できるとの結果を導き出した。なお、主観的幸福度は、認知症リスクを低減させる効果があることが先行研究において証明されているという。

 一方で、自分の関心事を深く追求したい性格の人は、物見遊山の旅行では幸福感は高まらず、ストレスを感じてしまう可能性も示唆され、旅行による認知症予防効果の立証に当たっては、人の性格や旅行タイプを考慮したさらなる調査が必要であると結んだ。

 指導にあたった同研究の瀧靖之教授は「個々人の興味関心や性格特性に応じた脳の健康維持活動を検討するうえで、旅行という選択も大きな可能性を秘めていることが明らかになったと考える」とコメントした。

「あつまれ どうぶつの森」にJTB島が登場 JTBスタッフ作成の関東エリア夏旅を体感

2021年7月15日(木) 配信

JTBの若手社員が作成したJTB島

 JTB(山北栄二郎社長)は7月14日(火)、任天堂のゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」上で、関東近郊の観光名所など7エリアをバーチャル体験できる「JTB島」を作成し、一般公開した。コロナ禍でも夏の旅行気分が味わえるよう、若手のJTBスタッフがお客に楽しんでもらいたコンテンツを再現し、仮想空間でも楽しめる旅を作り上げた。(「JTB島」夢番地コード:DA-5817-0201-9307)

 JTB島では、都内と浅草、横浜、房総、草津温泉、ひたち海浜公園、日光の7エリアを用意。浅草では、仲見世をイメージした通りを歩いたり、房総で魚釣りを楽しむこともできる。草津温泉では湯畑をイメージした風景が広がる。また、島内では制服を着たJTB店頭スタッフと店長も登場する。

関東の夏旅をバーチャル体験

 スタッフがJTB島を作成するうえで工夫したポイントは、現実の観光地の雰囲気をいかに忠実に感じ取ってもらえるかということ。最も苦労したのは、ひたち海浜公園のネモフィラ畑を再現したエリアだったという。

 今後は、季節ごとに各エリアの風景の違いが楽しめるようデザインの刷新や、他地域のJTB島の作成も検討していく。