クラブツーリズム、寝台列車「瑞風」 京都~福山間を貸切運行で

2023年1月25日(水)配信

京都駅と「瑞風」(JR西日本提供)

 クラブツーリズム(酒井博社長)は1月24日(火)、西日本旅客鉄道(JR西日本、長谷川一明社長)が運行する特別な寝台列車「TWILIGHT EXPRESS瑞風(みずかぜ)」を貸切運行するツアーを売り出した。JR京都~福山駅まで、日中時間帯の「DAY TRIP」(日帰り旅行)として乗車できる。

 「瑞風」は、「美しい日本をホテルが走る」をコンセプトとした特別な寝台列車。同ツアーは、京都~福山駅までの約6時間半を、伝統工芸品をあつらえた客室で過ごせる。客室にいながら列車の左右両側を眺望できるレイアウトと大きな窓により、車窓からの景色を観覧できるほか、音楽家による生演奏や、食堂車での「菊乃井」監修・京点心の昼食を楽しめる。さらに、通常は宿泊しないと見られない1両が1部屋となっている最高級客室「ザ・スイート」の見学も案内する。

左からロイヤルツイン、食堂車(JR西日本提供)

 ツアーの一例として、1日目に京都府京都市の「ホテルグランヴィア京都」に宿泊する2日間の東京発ツアーを販売している。東本願寺「大寝殿白書院」の特別拝観なども組み合わせ、クラブツーリズム最上級ブランド「ロイヤル・グランステージ」ならではの内容で案内するとしている。出発日は3月14日(火)。旅行代金は25万~30万円。

「めぐる」「たべる」「つかる」 3つの視点で地域の宝探し 新幹線開業記念し大村でウォーキングイベント

2023年1月25日(水)配信

車両基地を見学

 長崎県の中央部に位置し、日本最初のキリシタン大名、大村純忠が統治していた城下町として栄えてきた大村市で昨年11月26日、西九州新幹線開業を記念し、ONSEN・ガストロノミーツーリズムイベントが開かれた。

高台から大村湾を望む

 参加者は西九州新幹線「大村車両基地」を見学後、仏教文化が花開いた福重地区約8キロをウォーキング。途中6カ所のガストロノミーポイントで地域の食文化に触れたり、石仏などを通じまちの歴史に触れたりするなどさまざまな切り口でまち歩きを楽しんだ。

西九州新幹線「かもめ」

 「大村車両基地」では、普段見ることが難しい角度から存分に車両の外観を堪能したほか、施設担当者から西九州新幹線の概要や車両デザインの秘密などを聞いた。

煮ごみ

 6カ所のガストロノミーポイントでは、祝い事や仏事、地域の行事などの際に食べられるゆでた落花生の入った煮物「煮ごみ」や、「角ずし」、地元でも食べられる機会が少なくなった「つきあげ(さつま芋をふかし、熱いうちに棒でついて揚げたもの)など大村の郷土料理で参加者をおもてなし。県のブランド牛「長崎和牛」でつくるローストビーフや、長崎和牛と県産ジャガイモのうまみが詰まった魚屋が作る「愛のコロッケ」などもふるまわれた。

かもめプリン(左)

 コース上で最も高台にある「おおむら夢ファーム シュシュ」では「かもめプリン」が提供され、「色彩がきれい」、「フルーツの良さも生かされていておいしい」と参加者を楽しませた。同プリンは地元の小学生が考案した一品で、西九州新幹線「かもめ」のイメージをいちごジュレの赤とみるくプリンの白で再現、車両シートの色をテーマにした味のプリンと共に同施設で販売している。またこの場所は新幹線の線路も見下ろすことができ、通過時刻には居合わせた参加者が大村湾と新幹線、大村のまち並みを一度に楽しみ歓声を上げた。

イベントを楽しむ参加者

 イベントを終え参加者からは、「地域の活性化に通じる素敵なイベントだと感じた」、「普段食べられないものを食べられ、楽しかった」、「山があり海があり、のどかでウォーキングには最高の場所でした」などの感想を語った。

イベント担当者の声

 「西九州新幹線開業」をテーマに、同新幹線唯一の車両基地である「大村車両基地」を中心にコースを設定しました。市は今回のイベントを、大村の魅力や特産品などを県外に広くPRする絶好の機会と捉え、イベント準備を進めてきました。
 イベントを終え、ご協力いただいた地元の方から「参加者との交流でき楽しかった」などのお声を、また参加者からもアンケートで高評価をいただけ嬉しいです。
 

【大村市都市整備部新幹線まちづくり課開業準備グループ 係長 冨髙太一】

旅行産業経営塾、5月27日(土)から リアル形式は6年ぶり(JATA)

2023年1月25日(水) 配信

旅行産業経営塾理事長・塾長の原優二氏(JATA副会長)

 日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)が1月19日(木)に開いた定例会見で、旅行産業経営塾を再開し5月27日(土)から開講することを発表した。リアル形式での開催は6年ぶりとなる。

 旅行産業経営塾は、旅行産業に従事する人を対象とし、アフターコロナ・ウィズコロナ時代の業界のあり方や将来を学ぶ。旅行産業の将来人材を育成するために、講義やグループディスカッションを通して交流し得た人脈を、卒塾後に生かしてもらう。

 同塾の理事長も務める原優二塾長(JATA副会長)は、「人手不足である旅行業では、考えて決断できる人材を育てる必要がある。新しい人材を得ることも必要だが、今いる人材がさらに活躍してほしい」と力を込めた。

 通常講義は全11回。このほか、1泊2日の合宿あり。

 募集対象者は、旅行産業に従事する経験5年以上の人。定員は40人。

 受講料は合宿費や教材費などを含め、1人当たり12万円となる。

 また、第31回「JATA経営フォーラム2023」が2月21日(火)にオンラインで開催される。3月31日(金)まで配信される。期間中であればいつでも視聴が可能。

 基調講演には日本総合研究所会長の寺島実郎氏が登壇し、「2023年世界の構造変化の中で」をテーマに話す。このほか、3つのセミナーと7つのパネルディスカッションを予定している。

 JATAではこのほど、旅行業界におけるSDGs達成に向けた取り組みを推進するため、「JATA SDGsアワード」を実施し、会員各社の取り組みを表彰する。選考対象は、旅行商品を通じた旅行者への働きかけや、社内での取り組みなど。

 表彰部門は社会・人権、経済・産業、地球環境、共創──の4部門で行われる。審査では、8項目の審査項目のなかでも貢献度と持続性をとくに重視している。

 1社につき複数の応募が可能。部署・部門レベルの取り組みも対象にする。応募締め切りは3月31日(金)まで。6月に受賞者を発表する予定だ。

宿泊業高付加価値化の経営ガイドラインを公開 事業者登録は2月から(観光庁)

2023年1月25日(水) 配信

観光庁はこのほど、宿泊業の高付加価値化のための経営ガイドライン・登録制度を設けた

 観光庁はこのほど、宿泊業の高付加価値化のための経営ガイドライン・登録制度を設けた。今後は、登録事業者を補助事業などで積極的に支援し、「持続可能な稼げる産業」への変革を目指す。

 観光庁は、新型コロナの影響から脱するためには、地域活性化の牽引役となる観光とその中核を担う宿泊業の復活が必要だとして、「アフターコロナ時代における地域活性化と観光産業に関する検討会」を開いた。最終とりまとめを踏まえたガイドラインの策定と、ガイドラインに則った経営を行う事業者の登録制度を創設した。

 ガイドラインでは、宿泊業の高付加価値化に向けた経営について、会計・持続可能性・労働環境の改善・IT導入──の4つの視点から、経営で取り組むべき指針をまとめた。

 登録申請は2月1日から、事務局のWebサイトで受け付ける。

札幌観光バスが新サービス オンラインで旅程を作成・共有

2023年1月25日(水) 配信 

たびポス サイトTOPページ

 札幌観光バス(福村泰司社長、札幌市)は1月23日、旅の行程をオンラインで作成・共有できる旅行者向けWebサービス「たびポス」(https://tabipos.jp)を公開する。旅行形態が個人主体へと変わるなか、国の事業再構築補助金を活用し、新規事業に乗り出す。

 既に投稿された旅程を自由に閲覧してもらい、独自の旅行プラン作成に役立ててもらう。およそのルートが決まれば、日時や目的地などの入力で、旅程案が示される仕組みだ。サイトユーザーが旅行後、写真や感想を添えて、旅程を投稿してもらうことで、コンテンツの充実をはかる。

 交通機関の経路検索は、ナビタイムジャパン(大西啓介社長、東京都港区)の「NAVITIME Travel Platform」データを活用。旅程検索は、地名だけでなく「こんな旅がしたい」などのニーズからも可能だ。サイト公開時はモデルコースとして50程度の旅程を掲載する。

 札幌観光バスでは、作成された旅程を基に、旅行者が交通機関や宿泊の予約決済を行うことで、収益を見込むとともに、蓄積された旅程から旅行ニーズを探り、バスツアーの企画に役立てる。今後は、全国版への拡大やインバウンド向けに多言語対応も視野に入れる。「道内観光の活性化や、バスをはじめとした公共交通利用の促進をはかるとともに、旅行者同士が旅程を交換し合う文化をつくりたい」(同社)という。

「津田令子のにっぽん風土記(93)」マリンブルーの似合うまち~ 静岡県御前崎市編 ~

2023年1月25日(水) 配信

春のイベント、シーサイドピクニックのようす
御前崎市観光協会 事務局長 小野木邦治さん

 御前崎岬の先端にあり駿河湾を目の前に臨むマリンパーク御前崎。人気の屋根付きすべり台「タートルスライダー」からは青い海と空を独り占めできると評判だ。そこを会場に4月22、23日の2日間行われるのが、シーサイドピクニックという春の一大イベントだ。

 
 「昨年3年ぶりに開催され、多くの方に来ていただきました。今年もドッグランや、御前崎市商工会員による飲食・物販ブース、フリーマーケットや大道芸などが予定されていて多くの方が楽しみにされています」と御前崎市観光協会の小野木邦治事務局長は話す。「イベント以外にも、御前崎の春は魅力満載です。御前埼灯台下の海沿いでは磯遊びが楽しめます。干潮時には岩肌が現れ、色々な海の生き物を見ることができます」。

 
 灯台下で遊んだあとは、ぜひ御前埼灯台に立ち寄りたい。1874年、イギリス人技師の監督のもとに誕生した白亜の洋式灯台で、強風や地震などの被害にも屈することなく、美しい姿を保ちながら海の安全を見守り続けている。

 
 国の重要文化財に指定されており、全国で登れる灯台16のうちの1つ。小野木さんは「マリンブルーの海岸線を灯台に向かって走る春のドライブはテンションが上がります。緩やかな上り坂を登り、そこから下るとき目の前に海が迫るように広がり、直後に灯台が見えてくるのです。何度見ても感動する光景です」と目を細める。灯台広場もリニューアルされており、「ここから眺める水平線は最高なので、ぜひ体感してほしい」と語る。

 
 御前崎といえば、マリンスポーツの聖地でもある。何といってもウインドサーフィンが人気で、県内外から多くのサーファーがここの波を求めて訪れる。また、サーフボードに乗って楽しむスタンドアップパドル(SUP)もこれからの季節にぴったりという。

 
 海の恵みを享受している御前崎ならではの現象として「11月~3月までは海から朝日が昇り、海に夕日が沈みます。これらを見るだけでも感動していただけると思います」。

 
 さらにゴールデンウイークには、新茶のシーズンとなり、海産物では初ガツオが獲れ始め、しらすも春から揚がり始める時期という。「春を感じにお越しいただきたいですね」と小野木さん。

 
 東京からは車だと東名高速道路の相良牧之原ICから約30分、電車では東海道線菊川駅からバスで1時間ほどで、マリンブルーの似合うリゾート地に到着できる。

 

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

最上峡芭蕉ライン観光 グランピング施設開業

2023年1月25日(水) 配信 

ベージュを基調とした客室

 山形県の最上峡芭蕉ライン観光は昨年12月17日、最上川舟下りの終着点「川の駅・最上峡くさなぎ」に隣接した地に、グランピング施設「R;MOGAMI」(アールモガミ)を開業した。

 施設名称に冠した「R」の文字は、最上川の「リバー」や隠れ家を意味する「リトリート」に由来する。最上川をはじめとする大自然を背景に、ゆったりとした時間を過ごしてほしいとの思いを込めた。

 6棟ある客室は3―4人用と2人用の2種類。ベージュを基調とした空間に、リビングやベッドルーム、浴室、プライベートサウナなどを配した。食材などの持ち込みは自由で、キッチンや調理器具、冷蔵庫などの設備を使える「セミセルフサービス」を採用。オプションで夕食も依頼できる。

高知県東部のご当地グルメ「室戸キンメ丼」など販売 大阪難波でイベント(1月30日)

2023年1月24日(火) 配信

室戸金目丼

 高知県東部のご当地グルメを紹介するイベントが1月30日(月)、大阪市浪速区の飲食店で行われる。

 県東部の飲食店などでつくる「高知東部食プロジェクト」が実施するもので、室戸沖で獲れる新鮮なキンメダイや生しらすなどを使った料理を提供する。

 室戸市はキンメダイの漁獲量が西日本一を誇る。漁場が沿岸から近く、かつ水深が深いため鮮度の良い状態で水揚げされるのが特徴だ。そのキンメダイを照り焼きにし、地魚の刺身と一緒に盛り付けたのが「室戸キンメ丼」。

 一方、安芸市で獲れる生しらす(高知ではどろめと呼ぶ)を炊き上げ、天日干しした釜あげちりめんを御飯の上にぶっかけたのが「釜あげちりめん丼」。海苔や大根おろしの薬味を加え、県特産のポン酢をかけて食べる。

 イベントでは、これらを1食1000円(税込)で販売する。会場は同区日本橋の「FUN SPACE DINER」。午前11時から午後3時まで。30人にご当地グルメが当たる抽選会もある。

読売旅行、「ホープツーリズム」 福島の今を学ぶ旅を発売

2023年1月24日(火)配信

東日本大震災・原子力災害伝承館

 読売旅行(坂元隆社長)はこのほど、旅を通して“福島の今”を正しく学ぶ「ホープツーリズム」のツアー商品を売り出した。今回のツアーは2月11日(土)から2日間。災害直後からの経過や復興の歩みの全体像を映像や資料で学べるなど、福島の今を肌で感じる貴重な体験ポイントを巡る。

 1日目は、品川・東京・上野などJR各駅から特急で福島県へ。バスに乗り換え、双葉町ウォールアート、東日本大震災・原子力災害伝承館、震災遺構・請戸小学校を見学し、震災と復興の実情を学んだあと、Jヴィレッジに宿泊する。

 2日目は、スパリゾートハワイアンズで読売新聞社タイアップ特別企画「国際女性デー・トークイベント」に参加。お笑いコンビ「南海キャンディーズ」のしずちゃんと、フラガールを養成するカレイナニ早川さんの対談などを見学する。復路もJR特急で上野・東京・品川など各駅へ帰着する行程となる。

 旅行代金は大人3万9900円、子供3万4900円から。

レストランなど新装 蔵王カンパニーの2施設

2023年1月24日(火) 配信 

蔵王四季のホテル・レストラン「山の詩」

 山形県の蔵王カンパニーは昨年12月16日、蔵王温泉で運営する2施設のレストランなどを改修し、リニューアルオープンさせた。

 「蔵王四季のホテル」はレストラン「山の詩」と客室を新装した。レストランには新たにビュッフェテーブルを導入。朝食バイキング時の料理提供を、より円滑に行えるよう改善した。内装は従来のポップ調から山々の緑をイメージしたものへと一新。ドアなどを重厚な造りにすることで高級感を演出している。

 客室は2階の家族向け和室5室を、ワーキングスペースも併設した「ジュニアスイート」5室にリノベーションした。室内は琉球畳の床にシモンズ社製セミダブルベッド2台とデイベッド1台、マッサージチェアなどを配した。3人利用でもゆったり過ごせる造りだ。冬は大きな窓から、湖側の雪原が一望できる。

蔵王国際ホテル・食事処「紅の花」

 「蔵王国際ホテル」は、宴会場「紅の花」を半個室の食事処へとリニューアルした。あたたかみのある落ち着いた空間で、4人席を中心に、2人や6人で利用できる席を用意している。

 蔵王温泉街では、観光庁の支援事業や山形市の景観まちづくりの保全・創出に向けた取り組みを活用したリニューアルが相次いでいる。地域一体となり、温泉街を盛り上げていきたい考えだ。