「観光革命」地球規模の構造的変化(196)日本版DMOの可能性

2018年3月4日(日) 配信

瀬戸内エリアも広域で連携

 インバウンドの激増に伴って、日本各地でDMO(観光地経営組織)への注目が高まっている。観光庁は昨年11月に「日本版DMO」の第1弾として41法人を正式登録している。

 欧米のDMOに精通している高橋一夫教授(近畿大学)は、DMOの望ましい在り方として5つの要件を指摘している。①官民共同で設立され、地域に持続的な経済効果をもたらす組織である②観光行政との役割分担のもと、与えられた権限に伴う結果に責任を持つ③観光地経営に伴う専門性を持つ人材によって経営・業務執行がなされる④多様で安定した財源を確保し、ステークホルダーとの良い緊張関係を保つ⑤観光関連事業者だけでなく、農林水産業・商工業関係者など地域づくりに参画するさまざまな担い手と関わりを持つこと――である。

 今回、広域連携DMOとして正式登録された「一般社団法人せとうち観光推進機構」は瀬戸内を共有する7県(兵庫県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県)を中心にして16年に設立。さらに同年に「㈱瀬戸内ブランドコーポレーション」が瀬戸内エリアの金融機関(地方銀行12行、信用金庫6庫など)を中心にして設立され、続いて「(株)せとうちDMOメンバーズ」も設立。

 これら3つの組織が緊密に連携して「せとうちDMO」が運営されている。

 具体的事業として、主要6テーマ(サイクリング、クルーズ、アート、宿、食、地域産品)、情報発信(インターネットメディアSETOUCHI Finder)、瀬戸内ブランド登録制度(822商品)、会員制度(せとうちメンバーズ731社)、会員サービスなどが展開されている。さらに地方銀行などの出資で設立した「せとうち観光活性化ファンド(総額98億円)」を活用した事業支援(瀬戸内周遊クルーズ事業、古民家宿泊事業など)も行われている。

 行政とDMOと民間(観光関連事業者)の役割分担を明確にしたうえで、日本版DMOの「権限と責任の明確化」が不可欠になる。今回正式登録された「日本版DMO」41法人についても既存の観光協会などがDMOとして認定されており、今後の活動において「権限と責任の明確化」が問題視されることになる。

 

(北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授 石森 秀三)

コラムニスト紹介

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

「街のデッサン(203)」産業観光フォーラムIN半田で出会ったものは 「残雪の中の親子狐」

2018年3月4日(日) 配信

手袋の温もりに、慈悲の心が

 子供のころ、村岡花子の創作童話を母親がよく朗読してくれた。それは彼女が村岡花子のファンであったからで、私は寝しなに聞かされてすぐ眠ってしまったから、あまり覚えていない。しかししばらくしてから手にした新見南吉の童話に、子供ながら衝撃を受けた。「ごん狐」も「うた時計」も心に残ったが、何よりも「手ぶくろを買いに」が響いた。

 森の洞穴で母狐と暮らす子狐。ある日大雪が降って、穴の外に出た子狐が雪に輝く陽の光に当たって、目に何か刺さったと訴える。出だしのその新鮮な表現に、感嘆した。雪の中を走り回る子狐の手を心配した母狐が、街に手袋を買いにやらせる。片方だけ人間の手に化けさせて、「このお手々にちょうどいい手袋下さい」と言わせる。緊張した子狐はもう一方の手を出してしまうが、帽子屋の主人は白銅貨が本物であるかどうかを確かめて、手袋を渡してあげる。ほっとして雪の中を帰っていく子狐、心配して迎えに出ていく母狐、私は子供心にその静かな雪の夜の緊張感に思わず涙が出てしまった。

 村岡花子のたんぽぽや、鈴蘭がテーマの優しい童話にも共感したが、心の底を掴み取るような南吉童話にすっかり傾倒してしまった。

 この1月の末に、知多半島の半田市で「産業観光まちづくりフォーラム」が開かれた。私も呼ばれて、まちづくり大賞の選考講評とシンポジウムのパネラーの役割を担った。進んでフォーラムに参加したのは半田が南吉の生まれ故郷だったからだ。彼の記念館が建っていて、ぜひとも訪れたかった。

 南吉の童話を読み直してみると、「おじいさんのランプ」という作品がある。岩滑(やなべ)新田で生まれた貧しい少年・巳之助(みのすけ)が、長じてランプ屋で成功するが、直ぐに電気が引かれランプ屋の未来は怪しくなる。その事業に拘泥していた巳之助も、考えを改め時代の流れを見極めて、本屋に転身する話であるが、これはフォーラムの主題である産業観光とも、深くかかわるテーマである。私は、大賞の選考講評の前振りで、技術イノベーションと産業遺産のモデルという内容で「おじいさんのランプ」の話をした。イノベーションの連続で産業遺産の大切さが創られる、ということである。

 フォーラムの次の日、「新見南吉記念館」を訪ねた。建物は半分地中に埋められたユニークなもので、珍しく知多半島に降った雪が建物や周りの野原、森に残っていた。その雪の原に、狐の親子が現れはしないかと思いつつ、情熱的に南吉を紹介する山本英夫館長の話に聞き入っていた。

 

(エッセイスト 望月 照彦)

コラムニスト紹介

望月 照彦 氏

エッセイスト 望月 照彦 氏

若き時代、童話創作とコピーライターで糊口を凌ぎ、ベンチャー企業を複数起業した。その数奇な経験を評価され、先達・中村秀一郎先生に多摩大学教授に推薦される。現在、鎌倉極楽寺に、人類の未来を俯瞰する『構想博物館』を創設し運営する。人間と社会を見据える旅を重ね『旅と構想』など複数著す。

「味のある街」「安曇野林檎ナポリタン」――旬彩ダイニング ばんび(長野県安曇野市)

2018年3月3日(土) 配信

安曇野林檎ナポリタン 950円(税込)▽旬彩ダイニング ばんび▽長野県安曇野市豊科4707-9▽電話:0263(88)8155。

 長野県安曇野市で2013年に誕生したご当地グルメが「安曇野林檎ナポリタン」だ。市と市調理師会、松本大学矢内研究室、市商工会飲食分科会などにより共同開発された。条件は「安曇野産の林檎を使ったナポリタン」だけ。店ごとに個性ある1品が提供されている。数軒で始まり、今では14軒(うち1軒は松本市)に広がった。

 このうちの1軒、今年から提供を始めたのが「旬彩ダイニング ばんび」だ。店は豊科駅から徒歩4分。代表の金井美和さんは群馬県沼田市出身で、友達に誘われて安曇野に移住し、その後7年前にこの店を開いた。

 林檎ナポリタンはランチコースでも選ぶことができ、人気メニューの1つとなっている。ランチコースは1500円、2000円の2種類がある。

 前菜にもリンゴを使ったメニューを出すことが多い。普段は1種だが、取材時には特別に、リンゴのドレッシングをかけた生ハムのサラダ、わさび菜とリンゴのマリネ、合鴨とリンゴのソース、アボカドとリンゴとエビのブルスケッタの4種をいただいた。そして林檎ナポリタン。リンゴの甘さがケチャップベースのソースに不思議なほどよく合っておいしい。懐かしさと斬新さを感じた。

 ソースはケチャップ、はちみつ、リンゴジュース、トマトソース、ペッパーなどからできている。リンゴジュースは市内の「みやもとファーム」のものだ。

 りんごは軽く煮込んである。「あまり固すぎず、かといって、アップルパイのようなぐにゅっとした感じではないほうがいい」と金井さん。その時期の旬の品種を使い、酸味が強いときはソースに入れるはちみつを増やすなどして味を調える。芽キャベツ、えんどう、玉ねぎなど地元産の野菜も入っている。肉は「ベーコンだとその味が強くなってしまう」と、鶏肉を使う。麺は幅1㌢ほどの平たい生パスタだ。これはお店で出すどのパスタにも合うように、地元の製麺所で試食を繰り返しながら開発したものだ。店ではパスタのほかに、牛ハラミや霧島豚のステーキも人気がある。数人で訪れてシェアするのもおすすめだ。

コラムニスト紹介

トラベルキャスター 津田令子氏

社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

「登録有形文化財 浪漫の宿めぐり(83)」(東京都千代田区)学士会館≪帝国大学の同窓会施設だった歴史と品格が色濃い≫

2018年3月3日(土) 配信

スクラッチタイルで覆われた外観。窓は2、3階が直線、4階がアーチ型を取り入れている

 一般的な旅館・ホテルとは趣を異にする。もともと学士会の倶楽部施設として建設されたからだ。学士会は旧帝国大学の教員・卒業生を会員とする組織で、会員は学士会館で食事をしたり囲碁・将棋を楽しんだりして交流を温め、宿泊もできた。旧帝国大学とは現在の東京大学、京都大学など7つの国立大学のこと。それだけに館内はアカデミックで重厚、どことなくエレガントな雰囲気すら漂っている。

 建設は1928(昭和3)年。工事開始予定日の1923(大正12)年9月1日が関東大震災の当日で、建設延期となったエピソード付きの建物である。そのため耐震には充分の配慮をした。鉄骨鉄筋コンクリート造りの4階建てで、大広間の柱の中にはH型の鉄鋼を使用。設計は日本橋高島屋なども担当した高橋貞太郎だが、全体の監修に高橋の恩師で鉄骨鉄筋コンクリート構造の権威である佐野利器(としかた)が当たっている。

 そして9年後の37(昭和12)年には、やはり鉄骨鉄筋コンクリート造りで5階建ての新館を増築。従来の4階建ては旧館と呼ぶようになった。新館の設計は東京丸の内の多くのビル建設を手掛けた藤村朗(あきら)。階段の手すりをカーブさせ旧館よりやや柔和な印象だが、増築部のつなぎ目を感じさせないなど、旧館との一体感が強い建物に仕上げている。旧館、新館を合わせた全体が登録有形文化財だ。

 学士会の会員専用だった会館を一般に開放したのは2004年のこと。現在は会議や宴会などに使用できる15の会場、シングル、ツインなど24の宿泊客室があり、建物の歴史、雰囲気を好む人々の利用が多い。

 とくにクラシックなイメージが強いのは旧館で、アーチ形の正面入口には古風な「学士会館」の文字とともに知恵や平和を象徴するオリーブのレリーフがある。玄関は格調ある石敷きで天井の縁飾りや照明具取り付け部のメダリオンが立体的。真鍮製のドアノブを押して入ったホールは、幾何学的意匠の天井装飾や扁平アーチ型の下がり壁を支える十二角柱の柱が珍しい。

 2、3階が会議、宴会場で4階は宿泊客室。立食で150人収容できる201号室は建設当時の姿を最も残し、人気が高い。窓の腰板の上部に大理石が残り、天井の梁の持ち送りには西洋建築の装飾に多用されるアカンサスの葉がかたどられている。客室はどの部屋も天井高が3㍍余りでゆとりがあり、窓はアーチ形。壁の最上部に縁飾りを施したしゃれた部屋もある。

 会員専用施設を一般に開放してから、館内の空気はやや変わった。何より女性客が増えた。それもそのはず学士会員に女性は少なかったからだ。3階にチャペル、5階に神前式場もあるので土・日曜は結婚式の予約でいっぱいとか。宿泊も一般客に人気がある。近代洋風建築がブームになって久しいが、その象徴を見るようだ。

コラムニスト紹介

旅のルポライター 土井 正和氏

旅のルポライター。全国各地を取材し、フリーで旅の雑誌や新聞、旅行図書などに執筆活動をする。温泉、町並み、食べもの、山歩きといった旅全般を紹介するが、とくに現代日本を作る力となった「近代化遺産」や、それらを保全した「登録有形文化財」に関心が強い。著書に「温泉名山1日トレッキング」ほか。

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(86)楽しみながらお客様に感動を ワゴンの上に、ミニカーが1つ

2018年3月4日(日) 配信

ワゴンの上に、ミニカーが(画像はイメージ)

 クライアント企業との打ち合わせが終わったとき、いつもは、企業経営者を駅まで送り別れるのですが、その日は東京泊りということで、良い機会だと食事に誘いしました。

 おもてなしの実行で創客に一生懸命に取り組んでいる経営者ですので、カシータ青山本店にはご一緒したことはありますが、今回は会議をした新橋に近い、昨年オープンの銀座店に連絡を入れました。

 「これから行っても大丈夫ですか」。「もちろんです。お待ちしております」。という短い連絡だけで、10分後に店に到着しました。食事の途中で企業経営者を店長に紹介しました。楽しい食事が終わってから、「西川さん、そろそろデザートになさいますか」とスタッフが声をかけてきました。

 満腹であっても、私が必ずデザートを取ることをカシータスタッフは知っています。私は「もちろん」と応えたえました。

 運ばれて来たデザートワゴンを見た瞬間、みんなが感動の声を上げたのです。ショートケーキが5種類ほど置かれたワゴンの上に、ミニカーが1つあったのです。

 しかもそのミニカーには、バス会社であるクライアント企業の車両デザインがされていたのです。

 さらに、経営者が興奮していたのは、そのミニカーの車種までが同じだったことです。たまたま、持っていたミニカーに、サインペンでデザインしただけでもすごいことですが、飲食店にふつうミニカーは、なかなか置いていません。店内ディスプレイも、店の雰囲気とは違いますので、置いていたとは考えられません。

 これがカシータマジックなのです。あるはずのないものが用意され、最幸の瞬間に突然さりげなく目の前に置かれる。忘れられない感動を創り続けるカシータの真骨頂に、久しぶりに心が踊りました。

 「どうしたのですか、このミニカーは」と尋ねました。はじめは、ニコニコ笑っているだけだったスタッフにしつこく聞いてみると、「近くにおもちゃ屋があることを思い出したので、ひとっ走り行ってきました」と教えてくれました。

 お客様に忘れられない感動を創造する。そのためには、面倒くさい手間も惜しまない。それがお客様に感動を与え続けるカシータのすごさなのです。

 しかし、忘れてはならないのが、そのためにスタッフが苦しい思いをしていていけないということです。同じ行動であってもそこに遊び心がなければなりません。「お客様の驚く顔が、私たちの元気の源」と言い切るカシータには、お客様の驚かれるようすを柱の影で眺めながら、ガッツポーズをしてお客様と同様に感動しているスタッフがいるのです。

 

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

観光立国ファンドが誕生、全国の地銀らと提携

2018年3月2日(金) 配信

「ALL-JAPAN 観光立国ファンド(仮称)」の概要図。設立リリースより抜粋した

「ALL-JAPAN 観光立国ファンド(仮称、以下略)」がこのほど設立された。三菱東京UFJ銀行と積水ハウス、日本航空、三菱地所、大和不動産鑑定、三菱総合研究所、明治安田生命保険、三菱UFJリースが中心となって進めるもので、全国の地銀や観光関連企業とタッグを組んだ。宿泊施設や観光事業開発、ベンチャー支援などに投資を行う。

 ファンド運営を担う「地域創生ソリューション」を中心に、観光関連企業とも連携して投資対象の選定に当たる。DMO(デスティネーション・マネージメント・オーガニゼーション)の立ち上げが相次ぐなか、ファンドが併設される場合も多い。せとうちDMOの中核を担う「せとうち観光活性化ファンド」では、せとうちDMOメンバーズやクルーズ事業支援を実現している。観光に対する期待や意識が高まるなか、「ALL-JAPAN 観光立国ファンド」の設立は、限定的だった取り組みを全国の隅々まで普及させることにつながりそうだ。

 投資対象の選定に当っては、大和不動産鑑定や、日本不動産研究所、三菱総合研究所がアドバイザーを務め、観光関連企業もサポートチームに加わる。エイチ・アイ・エス(HIS)や共立メンテナンス、パソナ、百戦錬磨、両備ホールディングス、藤田観光、地域ブランディング研究所、クラウドリアリティ(順不同)など、旅行会社やホテル事業者、民泊仲介業者、地域観光事業者の参画により、対象となる事業・企業のポテンシャルを見定める。

 空き家のリノベーションを通じた宿泊施設の開発など、6月に施行される住宅宿泊事業法(民泊法)との相性も良い。

クラツー 大人気「都会の貨物線の旅」新コース造成

2018年3月2日(金) 配信

お座敷列車「宴」で珍しい列車旅へ(画像提要・JR東日本)

旅客列車が運行しない貨物路線の旅「都会の貨物線の旅」に新コースが登場した。クラブツーリズムは現在、「お座敷列車・宴で行く特別ルート 都会の貨物線日帰りの旅」ツアーの参加者を募集している。

 「都会の貨物線の旅」は旅客列車が運行しない貨物路線をつないだオリジナルルートを走行する同社の人気企画。今年2月には、日本の優れた鉄道ツアーを審査・表彰する「鉄旅オブザイヤー2017」のグランプリを受賞している。今回は川越貨物線・馬橋支線を新たに加え、コースの魅力をアップ。お座敷列車を使用することで、左右どちらの車窓風景も思う存分撮影できるようにしている。

お座敷列車・宴で行く特別ルート 新・都会の貨物線日帰りの旅 概要

出発日:5月19日(土)・6月3日(日)

旅行代金:大人2万1千円、子供は3千円引き

募集人員:各日150人限定

オリジナルルート:
上野発(午前9:00ごろ)ー松戸ー(常磐貨物線)ー田端(操)ー(東北本線・川越貨物線)ー南古谷ー(別所短絡線)ー(武蔵野線・馬橋支線)ー〈新金貨物線〉ー新小岩(操)ー津田沼ー両国着(午後3:40ごろ)

貨物路線6線をつないだオリジナルルート

*やむを得ない事由により時刻が変更になる場合がある。
 

ブッキング・ドットコム 女性1人旅のおすすめ宿5選発表

2018年3月2日(金) 配信 

ザ・ハミルトンホテル・ワシントンDC

 ブッキング・ドットコム・ジャパン(アダム・ブラウンステイン代表)はこのほど、女性の1人旅におすすめな宿5軒を発表した。ブッキング・ドットコムに掲載されている、世界12万3千カ所以上の目的地にある150万軒以上の宿泊施設の中から選んだ。

 同社が1万2781人を対象に行ったアンケート結果によると、出張旅行に出掛ける女性の30%が、「宿泊先を選ぶ際に、ジムやレストラン、アメニティなどを含む施設の設備を最も重要視する」と回答(1)。これを受け同社は、「少し贅沢でラグジュアリーな体験を求める女性向けにデザインされた、5軒の宿泊施設を紹介します」と理由を語った。 

ワシントンD.C(アメリカ):ザ・ハミルトンホテル・ワシントンDC

ザ・ハミルトンホテル・ワシントンDC
ザ・ハミルトンホテル・ワシントンDC 室内

 同ホテルには、出張旅行中の女性のニーズに合わせてデザインされた女性専用フロアがある。専用のエレベーターキーのみでアクセスでき、専用コンシェルジュサービスも提供する。「ワシントンD.Cの中心でラグジュアリーかつ、安全でくつろげる滞在を楽しむことができます」(同社)。

ロンドン(イギリス):デュークス・ホテル

デュークス・ホテル 外観
デュークス・ホテル 室内

 メイフェアの中心部にあり、ピカデリーからも近い。建物は美しく改装され、リージェント・ストリートやグリーン・パーク、劇場、おしゃれなお店などへのアクセスも至便だ。ホテル内も充実し、イタリア産大理石のスチームルームや、ジム、美容トリートメントルーム、そしてアフタヌーンティーも提供している。

バンクーバー(カナダ):ジョージアン・コート・ホテル・BWプレミアコレクション

ジョージアン・コート・ホテル・BWプレミアコレクション 室内①
ジョージアン・コート・ホテル・BWプレミアコレクション 室内 ②

 「バンクーバーの中心地にあり、1人旅をする女性もきっと大満足なサービスを提供するデザイナーズホテルです」(同社)。女性専用フロアでは、ヨガマットなども追加でリクエストができる。「ロケーションが素晴らしい」と「清潔できれい」などの口コミ投稿が多い施設だという。

バルセロナ(スペイン):ジェネレーター ホステル バルセロナ

ジェネレーターホステルバルセロナ 室内①
ジェネレーター ホステル バルセロナ 室内②

 「予算がタイトな1人旅でも、女性なら素敵な場所に泊まりたいはずです」(同社)。このモダンなホステルは、おしゃれなグラシア通りから徒歩すぐの場所にあり、スタイリッシュな特別アメニティ付きの女性専用ドミトリーを提供している。

ソウル(韓国):ロッテ・ホテル・ソウル

ロッテ・ホテル・ソウル 室内①
ロッテ・ホテル・ソウル 室内②

 韓国で最も有名なホテルの1つでもあり、10軒の飲食店を併設するラグジュアリーホテル。女性専用フロアでは女性用に特別仕様の部屋を提供している。「レディースラウンジでリラックスしたら、夜は15種類の枕の中から自分にピッタリのものを選んでぐっすり眠りましょう」(同社)。

 ※2016年9月に、ブッキング・ドットコムが世界13カ国、1万2781人を対象に行ったアンケートに基づくデータ。アンケートの対象者は、16年に1回以上旅行をし、17年に1回以上の旅行を計画中で、旅行計画の意思決定にかかわっていた18歳以上。

兵庫・豊岡市 玄武洞ミュージアムがリニューアルオープン

2018年3月2日(金) 配信 

2F 大迫力のティラノサウルスと生命の歴史を語る数々の化石たち

兵庫県最大の石の博物館「玄武洞ミュージアム」(兵庫県豊岡市)は1971年に開館して以来、今年で46年目を迎え、2018年3月24日(土)にまったく新しく生まれ変わりグランドオープンする。

 これまで世界の石の花・華の博物館として、世界中から集めた珍しい石を中心におよそ4千点余りを収蔵。併設する国の伝統工芸品、豊岡杞柳細工を展示する「豊岡杞柳細工ミュージアム」と共に、地元を中心に長きに渡って親しまれてきた。

 新博物館は、総工費8億円、延べ床面積1,500平方㍍で、博物館コンテンツのさらなる充実とホスピタリティをパワーアップしたサービス施設棟を新設。玄武洞に纏わる“石の展示”をメインに、“地質の歴史”から“生物、生命の歴史”へと解説の幅を広げ、訪れる来館者のさまざまな目的に応えられる展示構築を行った。さらに飲食・物販棟も充実させ、まったく新しいオリジナルメニューを提供する。

ミュージアム概要

1F 地域の暮らしと密接につながったヤナギとカゴの歴史と今、そして未来へ

テーマ:ジオ ミュージアム~玄武洞公園と一体化した地域の観光ミュージアム~

名称:玄武洞ミュージアム

所在地:兵庫県豊岡市赤石1362番地

tel0796-23-3821

開業:2018年3月24日(土)

施設機能:博物館棟及び飲食・物販施設棟

サービス設備:駐車場/70台、バス/5台

       レストラン 席数/52席 100平方㍍(展望テラス席あり)

入場料:大人800円(中学生以上)、子供400円(小学生以上)、幼児300円(5歳以上の未就学児童)

営業時間:午前9:00~午後5:00

定休日:水曜日(※祝日、春・夏休み期間、GW、SWは休まず営業)

その他施設:ミュージアムショップ 500平方㍍

2F 美しく珍しい大小さまざまな鉱物の世界に触れよう

<玄武洞ミュージアム全体>

全体鳥瞰図

 1Fでは「玄武洞と玄武岩・山陰海岸ジオパークと人々の暮らし(伝統工芸の杞柳細工など)」、2Fでは「鉱物の美しく不思議な世界・化石で見る生命の歴史」をわかりやすく体感できる。光る石のコーナーやカンカン石の楽器などの人気展示に加えて、アジアゾウやティラノサウルス・翼竜ほか、大型化石や楽しいハンズオンも加わる。また、かご編みや石のペンダント作りの体験も楽しめる。

<アクセス>

・北近畿豊岡自動車道 日高神鍋高原ICから約20㌔㍍ 35分

・城崎温泉から14㌔㍍(大型バス) 20分

・城崎温泉から4㌔㍍(自家用車) 10分

・コウノトリの郷公園から約7㌔㍍ 12分

・出石城下町から約19㌔㍍ 30分

・神鍋高原から約27㌔㍍ 45分

・京丹後市夕日ヶ浦温泉から 35分

・山陰近畿自動車道 京丹後大宮ICより 50分

・JR玄武洞駅前より当館運営「渡し船」 7分

 利用の際は連絡をお願いしている。(TEL:0796-23-3821)

<事業者>

事業者:公益財団法人玄武洞ミュージアム 株式会社玄武洞観光

総事業費:8億円

延床面積:1,500平方㍍(うち飲食物販棟500平方㍍)

展示面積:1F/342平方㍍、2F/419平方㍍

<制作>

制作総指揮:田中榮一(公益財団法人玄武洞ミュージアム 館長 理事長)

設計・監理:株式会社いるか設計集団

施工:株式会社川嶋建設

展示プロデュース:有限会社ケイ・ファクトリー

横ばいのブライダル市場、多様なスタイルで活性化を

2018年3月2日(金) 配信

【表1】国内の婚姻数の推移と増減率.。2012年以降、減少が続いている(クリックで拡大)

ブライダル市場のマーケット規模が縮小するなか、業界ではさまざまなウェディングスタイルを提案することで活性化を狙う。JTB首都圏が運営する「ウエディングプラザ銀座本店」では、開設から5年を経て、年間挙式数が初年度と比べ20%アップを達成。3月1日(木)には、事業強化と業務拡大のためリニューアルオープン(移転含む)を果たした。

【表2】ブライダル市場と婚姻の増減率を比較した。市場規模は回復傾向にあるのが分かる(クリックで拡大)

 ブライダルの市場規模は近年、微減傾向にある。矢野経済研究所の調査によると、17年の市場規模(予測)は2兆5,150億円。昨年と比べマイナス0・6%となっている。【表2】は市場規模と婚姻数の増減率を比較したもの。12年以降、市場規模の縮小は落ち着きを見せつつあり、減少率は縮まってきた。婚姻件数の減少がつづいているにもかかわらず、横ばいが続く理由として、婚礼ニーズの多様化とそれに合わせた商品展開・販売方法の充実を挙げることができる。

 観光と挙式双方で消費増を狙える「リゾートウェディング」に対する注目が高い。沖縄県では、リゾートウェディング客の県内消費額を少なくとも約180億円(2016年)と見積もる。チャペルでの挙式だけでなく、沖縄のビーチや自然を背景にしたフォトウェディングも人気で、アクティビティの1つとして取り入れる観光客も多い。新婚旅行の記念にフォトウェディングを行うという考え方も広まっている。フォトウェディングは、インバウンドにも好評だ。

 ワタベウェディングでは、体験談や婚礼のスタイルから、好みのウェディングを見つけられるよう、ウェブサイトに工夫を施している。ユーザーは来店前に、リゾートウェディングに関する情報を得ることができるため、初対面のプランナーとのイメージ共有も容易だ。海外だけでなく、沖縄をはじめとした国内リゾートウェディングの普及にも力を入れている。

 JTB首都圏が運営する「ウエディングプラザ銀座本店」も、主力はリゾートウェディング。オープン記念の「相談会&セミナー」では、ハワイやグアム、バリ島、沖縄を中心に説明を行う予定となっている。

 なお、結婚情報誌「ゼクシィ」を企画運営するリクルートマーケティングパートナーズの調査(結婚トレンド調査2017・全国)によると、挙式や披露宴パーティの総額は減少に転じたものの、招待客1人当たりにかかる費用は3年連続の増加となった。招待人数が減少傾向にあるなか、1人当たりの負担が増加した格好だ。内容面では、参列者との絆や思い出の共有をはかる演出に対する人気が高まっている。

 絶対数が減少するなか、観光商品としての面白さや、ユーザーの要望に真摯に応じる姿勢、演出力が一層求められそうだ。