新潟・西蒲区に巨大動物出現 「わらアートまつり」8月26日

2018年8月13日(月)配信 

稲わらを使って作った巨大なオブジェ(昨年度の作品)

新潟市最大の農地面積を誇る西蒲区を舞台に、稲わらでつくった巨大なオブジェを展示する「わらアートまつり」が2018年8月26日(日)に開催する。迫力ある作品展示のほか、特産品の販売やわら細工の制作体験などのイベントも企画している。

テーマは「11をさがして」。“11”が隠された動物を展示

制作予定作品「サーベルタイガー」のデッサン

 新潟を象徴する稲作農業の副産物である稲わら。わらアートまつりは、西蒲区内で収穫された稲わらに命を吹き込み、迫力ある動物5体を制作・展示する。今年は開催11回目にちなみ、作品のモチーフとして体に“11”のシルエットが隠された動物をセレクト。会場に足を運べば、展示作品の見学とあわせて隠された“11”探しも楽しめる。

制作は新潟市民と武蔵野美術大学(東京)の学生

“11”のポーズをする武蔵野美術大学の学生

 作品は、武蔵野美術大学の学生39人が区内に1週間滞在しながら、新潟市民と協働で作り上げる。細部までこだわり抜いた作品が作れるのも、美大の学生ならでは。リアリティのある作品を作るため、稲わら以外に竹や麦わら帽子など、さまざまな材料を使ってアイデアを出し合いながら完成させる。今回初めての取り組みとして、学生が会場で作品解説員を務め、作品へのこだわりや制作秘話などを話す。

作品展示のほかにも、楽しいイベントが盛りだくさん

さわやかな風が通り抜ける「木陰のギャラリー」

 会場では、地ビールや地元の名菓などの特産品を販売する「西蒲市場」や、過去に制作した作品の写真を木漏れ日の中で鑑賞できる「木陰のギャラリー」など、作品展示以外にも楽しいイベントを用意している。

来場は無料シャトルバスで!

 会場周辺に駐車場を用意しているが、当日は大変な混雑が予想される。臨時駐車場を西蒲区役所(新潟市西蒲区巻甲2690番地1)と、角田浜海水浴場(新潟市西蒲区角田浜1069)に設け、無料シャトルバスを運行する。バスの時刻表などは決まり次第公開される予定。

イベント概要

日時:2018年8月26日(日)午前10:00~午後4:00

会場:上堰潟公園(西蒲区松野尾1)

内容:巨大オブジェ(全5体)の展示、区内特産品の販売、わら細工体験教室、スタンプラリー、ステージイベント、過去作品の写真展示、ほか

わらアートまつり公式ホームページ:

わらアートまつり公式Facebookページ:

海外旅行先人気1位は韓国 日旅が夏休み旅行動向発表

2018年8月13日(月)配信 

今夏の海外旅行先人気1位の韓国(写真はイメージ)

日本旅行はこのほど、2018年夏休みの旅行動向を発表した。これによると、海外旅行の人気ランキング(旅行者数)では。韓国がトップとなった。昨年はミサイル問題などで旅行者が減少し6位だったが、今年は若年層を中心にK―POPの再燃なども後押しした。2位は台湾が根強い人気を維持。3位はシンガポール・マレーシア、4位はベトナム、5位はグアム・サイパンの順。

 国内旅行の人気ランキング(宿泊者数)では、1位は昨年に続き沖縄県。はしかの流行による影響が心配されたが、「人気は健在」(同社)。2位は東京都、3位は千葉県、4位は大阪府と、大型テーマパークへのアクセスの良さから大都市圏が上位を占めた。5位の北海道は、涼を求めて長期滞在の傾向も強く現れているという。

 また、NHK大河ドラマや、明治150年に関連した話題が豊富の鹿児島県の人気も大幅にアップしている。

国内初「観光案内多言語AIコンシェルジュ」を導入 福井県永平寺町

2018年8月13日(月) 配信

福井県永平寺町は、「永平寺門前の再構築プロジェクト」を立ち上げて日々増加する訪日外国人旅行者を迎える環境整備を進めている。その一環として、参道の整備に併せて永平寺の入口付近へ観光案内所を開設した。

 これに伴い英語・中国語・韓国語を話せる職員の配置を予定していたが、多言語に対応した人材採用が難しいという課題を抱えていた。そこでピーディーシー(東京都港区)が商業施設向けにサービスを展開している“AIコンシェルジュ(OneGATE-AI)”を観光案内用として採用した。

 永平寺町に導入した「観光案内多言語AIコンシェルジュ」は、これまでのピーディーシーの施設案内サイネージなどの運営ノウハウを活用し、観光案内向けに開発を行った。コンテンツは日・英・中・韓の多言語に対応した永平寺町の観光案内仕様になっていて、国内外の観光客に永平寺や観光スポット、飲食店や物産店などのおすすめ店舗を紹介する。

AIコンシェルジュとは

 AIコンシェルジュは、ピーディーシーのデジタルサイネージで運用している施設向けプラットフォーム「OneGATE」と連携したAI機能搭載の多言語対応のタッチパネル式サイネージだ。各種言語で質問を行うと、キャラクターが音声・画像・文字で回答する。タッチパネル画面をタッチすることで情報を取得することもできる。

OneGATE AI | OneGATE
https://www.1gate.jp/features/onegate-ai/
施設の問合せに自動で対応するAI搭載会話型サービス 「OneGATE AI」は、コンシェルジュ役のアニメーションCGと連動して、施設案内や商品紹介を自動で応答する会話型サービスです。 タッチパネルでアニメーションCGが音声での質問に瞬時に回答 マルチデバイス対応(P...

山陽電車、「カードキャプターさくらとスペシャルコラボ実施

2018年8月13日(月) 配信

スタンプラリーや装飾電車などさまざまな企画を実施

山陽電気鉄道(山陽電車)は8月15日(水)~10月8日(月・祝)まで、人気アニメ「カードキャプターさくら クリアカード編」とコラボレーションし「さくらとおでかけ山陽電車」を実施する。

  期間中、山陽電車沿線の各駅にてスタンプラリーを開催。スタンプが設置されている5駅すべてのスタンプを集め、ゴールポイントの西代駅でコンプリート賞のスタンプを押してもらうことで、先着1万2千人にオリジナルグッズをプレゼントする。フォトスポットも沿線各地に登場し、キャラクターの等身大フォトパネルがお出迎え。また、オリジナル装飾列車「さくらとおでかけ山陽電車号」1編成が、山陽姫路駅から阪神梅田駅間を特別運行。車内はアニメの世界観がふんだんに盛り込まれており、アニメの名シーンを体感することができる。

内側ドアイメージ
運行期間中、不定期で西代駅・山陽百貨店などに「ケロちゃん」「スッピー」「モモ」が登場

旅行収支が1兆円の黒字! 好調なインバウンド者数・消費額を裏付け

2018年8月13日(月) 配信

旅行収支、上半期・過去5年の推移。財務省の資料をもとに、旬刊旅行新聞編集部が作成した

国際収支統計(速報、財務省)によると、2018年上半期の旅行収支は1兆2011億円の黒字。過去最大となった。前年同期の7903億円から、大きく拡大し1兆円を超えた(52・0%増、速報ベース)。訪日外国人旅行者(インバウンド)の消費額は、9・3%増の2兆2354億円(7月18日観光庁発表の1・2次速報合計)。インバウンド消費の好調さを、裏付ける結果となった。

 6月の旅行収支は、1941億円。1月の18%増、2月の約2倍増を皮切りに、単月の黒字額も前年同期と比べ27%~80%のアップと拡大が続く。

17と18年、各月の旅行収支比較(1~6月まで)。財務省の資料から、旬刊旅行新聞編集部が作成した

 なお、6月までのインバウンド者数は約1590万人。下図の通り、増加率も好調だ。

日本政府観光局(JNTO)による「訪日客推計値」を基に、旬刊旅行新聞編集が作成した。(図は、本紙8月1日3面にて掲載したものを転載。なお、本紙では毎月、インバウンド者数の推移について詳説している)

西郷隆盛ゆかりの地と琵琶演奏を楽しむ「とことん西郷隆盛」(JTB)

2018年8月13日(月) 配信

(左から)友吉鶴心氏、西郷真悠子さん

JTBの国内仕入商品事業部はこのほど、東京・上野の西郷隆盛ゆかりの地散策と薩摩琵琶の演奏会を組み合わせた文化振興イベント企画「とことん西郷隆盛」を売り出した。実施日は9月8日(土)。台東区たいとう観光大使で薩摩琵琶奏者の友吉鶴心(ともよしかくしん)氏と西郷家子孫女優・西郷真悠子さんが協力する。

 西郷隆盛の弟、従道の玄孫で西郷家の血を受け継ぐ女優として活動する西郷真悠子さんと一緒にゆかりの地を巡りながら、西郷隆盛の人物像に迫る。

 散策のあとは、江戸から明治に続く寺町・御屋敷町の風情を伝える国登録有形文化財建造物に指定の「市田邸」で、薩摩琵琶演奏会「西郷隆盛」を実施する。

 薩摩琵琶は、戦国時代に薩摩の島津藩の武士が琵琶を伴奏に剛健な歌を歌って士気を高めたことに始まるといわれる。薩摩隼人の質実剛健な気風に合った男性的な楽器で、その奏法は独特。明治維新後に東京を中心に全国に広まった。

 この薩摩琵琶奏者の友吉師匠は、数多くのドラマなどで芸能考証を担当し、日本の伝統文化の継承と発展に尽力する文化人の1人。また、無類の甘党で「日本スイーツ協会」の理事も務めているという。ツアーでは師匠がおすすめする老舗和菓子屋の「ちょこっとお土産」も用意する。

商品概要

~薩摩琵琶奏者と西郷家子孫女優が語る~「とことん西郷隆盛」ゆかりの地散策と市田邸「琵琶演奏会」

出発日:2018年9月8日(土)

集合場所:上野駅 中央改札広小路口翼の像前

集合時間:午後1時15分

参加費:1人6300円

募集人員:30人(催行人数15人以上)

「登録有形文化財 浪漫の宿めぐり(88)」(鳥取県米子市) 東光園≪高層階を大梁から吊る驚きの建築。若き菊竹の傑作≫

2018年8月12日(日)配信 

正面外観からは1階と4階で2段ピロティになっているのがよくわかる

一見して尋常な建物でないことは分かった。建物の中段が空洞になっているのだ。屋上部分には三角の造形物が見える。インパクトの強い外観だ。

 東光園は「天台」という名の本館と、T 字型につながる4階建ての喜多の館に分かれる。登録有形文化財は本館の天台で、鉄骨鉄筋コンクリート造りの地上7階地下1階。総客室数70のうち13室が天台にある。この建物がユニークなのだ。

 天台の竣工は1964年。設計は36歳の菊竹清訓で、気鋭の建築家だった。その頃に盛んであったモダニズムを取り入れ、建築が環境の変化に対応を続けるというメタボリズムを提唱しての設計である。

 建築の特徴の第一はピロティだ。1階が奥まで吹き抜けになっているほか、4階部分も柱だけで後方の空が見える。つまり7階建ての1階と中段がピロティになっているのだ。菊竹はこの4階部分を庭園にして下層階と上層階を分け、驚いたことに上層階は6階の上に架けられた梁から吊り下げているのだという。吊ることによって室内の柱が不要になり、自由な間取り空間を作れるわけだ。そして部屋の天井の高さも、階高いっぱいに高く取れることになる。

 こうした吊り下げ構造を実現するには巨大な柱が必要だが、極太のコンクリート柱はあまりに無骨。そこで主柱の支えに3本の控え柱を設けて強度を高めた。1階ロビーで見られた組物のようなコンクリート柱には、そんな理由があったのだ。この仕組みの柱が館内に6本ある。

 強い柱で上部の大梁を支える構造を、菊竹は神社の鳥居をモチーフにしたという。柱の上部に笠木や貫が横たわる鳥居は、東光園の構造と似ている。近くに出雲大社があり、広島県厳島神社には控え柱のある鳥居が立っている。地域の特色も盛り込んだのだろう。外観で屋上に見えた三角屋根は山王鳥居に見られる烏頭(からすがしら)だったのだ。

 そのため客室の数寄屋造りは、外観と印象の落差が少ない。例えば501号室は、床の間にさび丸太の床柱や黒柿の床框を使い、幅広の障子も目立つ。そうしたしつらいが、近代的な外観を見たあとでもすんなりと腑に落ちるのである。

 もう一つの見どころが庭園である。作庭は彫刻家の流政之氏。風、星など7つのテーマを設け、季節ごとに趣を変える。庭から見た天台、天台から見下ろす庭園。一体となった姿が美しい。

 東光園は1935(昭和10)年の創業。皇室関係者も宿泊した名旅館の歴史を持ち、天台を見学に来る建築関係者も多い。「館内めぐりツアーをやりたい」と支配人の石尾健太郎さんは言う。建築関係者以外にも、天台の魅力を伝えたいのだ。「陽の当たり方で建物の見え方も違う」。泊まってこそわかる、構造だけでない面白さもあるようだ。

 

コラムニスト紹介

旅のルポライター 土井 正和氏

旅のルポライター。全国各地を取材し、フリーで旅の雑誌や新聞、旅行図書などに執筆活動をする。温泉、町並み、食べもの、山歩きといった旅全般を紹介するが、とくに現代日本を作る力となった「近代化遺産」や、それらを保全した「登録有形文化財」に関心が強い。著書に「温泉名山1日トレッキング」ほか。

「街のデッサン(208)」志をもって、ふるさとに生きる  発酵する地域文化を育てる

2018年8月12日(日) 配信

市民文化の醸造所に活用、酒蔵の小屋裏部屋

 地方都市から、1人の青年が私を訪ねて鎌倉の構想博物館にやってきた。飄々とした感じで、芯は強そうだ。キャリアを聞くと驚いた。東京工業大学大学院の社会理工学研究科・経営工学専攻を修了すると、地元の豊田自動織機に入社し自動車の生産管理、品質管理のシステム部門を担当してきたという。

 天下のトヨタで働いていれば生涯暮らしは安泰では、と思える。ところが、その会社を退社したという。彼が話すには「クルマづくりも面白いのですが、かつて醸造業を営んでいた父の口癖は“酒蔵は地域の文化の醸造所”でしたから、トヨタで学び研鑽したことを地域の文化の生産・品質管理に転換できないか、と考えたのです。日本の地域風土は、産業も、生活にしても地域独特の文化を土壌にして育ちます。そこで地域経営と文化経営を新しく学び直そうと思っています」。

 私のところに相談に来たのは、多摩大学の社会人大学院が目についたからだという。高給と安定した生活をあえて投げ打ち、現代社会の先端課題を解決する仕事をしたい、という深田賢之さんの志にいたく共鳴した。

 多摩大学大学院に推薦し、2009(平成21)年の秋学期から入学して地域経営の勉強を始めた。私が理事を務めているNPO・コミュニティビジネスサポートセンター(CBS)も紹介して勤めることになった。CBSは日本の地域社会の問題解決をコミュニティビジネスで支える実験的な組織であったので、彼にとって生活の足しとなり、研究と体験の格好のフィールドともなった。

 CBSで2年働き、その後1年間、地域経済の自立に挑戦する実践組織だった栃木県の那須烏山文化未来塾で研究員となって働いた。大きな体験と修得した叡智をお土産に、2012(平成24)年に故郷である愛知県岡崎市に帰り、現在地元の「NPO岡崎まち育てセンター・りた」に入社し、彼の理念である“志をもって、ふるさとに生きる”ことに挑戦している。

 その深田賢之さんからこの春に案内が来た。「ようやく40歳にして所帯を持つことになりました。ついては式に出席いただきごあいさつを」という文面。立派に成長した“文化起業家”の結婚式でお祝いを述べたあと、彼の父親の正義さんが酒蔵を活用して「地域文化の醸造センター・おかざき塾」を営む長誉館を訪ねた。賢之さんが育った「醪(もろみ)」の現場を見る思いがして楽しかった。地方の文化酵母菌を育て続ける教え子を訪ねる愉快な旅を何と形容してよいやら、孔子だったらどう表すか思案していた。

(エッセイスト 望月 照彦)

コラムニスト紹介

望月 照彦 氏

エッセイスト 望月 照彦 氏

若き時代、童話創作とコピーライターで糊口を凌ぎ、ベンチャー企業を複数起業した。その数奇な経験を評価され、先達・中村秀一郎先生に多摩大学教授に推薦される。現在、鎌倉極楽寺に、人類の未来を俯瞰する『構想博物館』を創設し運営する。人間と社会を見据える旅を重ね『旅と構想』など複数著す。

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(91) 「きっかけ」をつくらなければ、偶然を数%でも必然に

2018年8月11日(土配信 

たまたま来た方が次の予約をして帰る

 その宿に泊まりたいから、次の旅はここにしよう。そんなうれしいことを考えてもらえる宿は、残念ながらまだまだ少ないように思います。次の休みはこの辺りに旅をしようと目的地を決めて、その周辺の宿を探すのがふつうです。しかし、宿は一生懸命に自らのハード面や食事の違いを伝えようとするため、選んでもらえる対象者が限られてきます。

 先日、「旅を売る宿」と題したセミナーを開催しました。まずは、地元に来てもらえるお客様づくりから始めようと提案するものです。宿のホームページを見ると、周辺観光地情報は出ていますが、内容は旅先をすでに決めた人が見る情報に過ぎず、その地に行こうという「きっかけ」にはなっていません。

 それは本来、観光行政や観光協会などの仕事かもしれませんが、宿も地元に来てもらうお客様を創客するための「旅づくり」に取り組まなければならないと強く考えています。

 もうひとつ、その宿に泊まりたいからそこに行くお客様を創造する術があります。それが「人」です。おもてなしです。

 ただ、単に滞在の不満を失くし、満足してもらうためだけのおもてなしでは足りません。それは、お客様にいただいた奇跡の出逢いを、次の必然に変える取り組みが真のおもてなし行動です。

 先日、「その方に逢いたい」と思い、宿泊した宿があります。宮城県にある「ホテル蔵王メッツ」がそのホテルです。オーナーシェフの佐々木さんは、おもてなしセミナー仙台に皆勤賞でご参加いただいている方です。

 その仕事場に伺いたくて、ようやく訪問が叶いました。そこで人気の宿の秘密を見たのです。私が行くということで、朝から山に入って、出はじめの珍しいきのこを1時間以上も歩いて探して下さったそうです。コース料理の途中で、きのこの話をしながら各テーブルを回っておられました。

 もちろん「○○さん、今日はご来館いただきありがとうございます」とお客様の名前を呼びながら、名刺も渡していました。お客様の大切な時間だからと、接点を持たずにお客様を帰していたら、次のお客様の滞在は偶然の域を出ません。

 仕事はその偶然を数%でも必然に近づけることです。そのために、お客様との会話も積極的に持つことを重視されています。結果、たまたま来た方が次の予約をして帰るという奇跡を創り出しています。そのときには、新しいお客様を連れて来てくれるのです。

 「人」が最大の商品となり、「またその人に逢いたい」。あるいは、「口コミで聞いたその人に逢いたいから行ってみたい」、という「きっかけ」を創造することが、宿の営業を変えるのです。

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

「日本百銘菓」――中尾隆之氏が40年に及ぶ銘菓取材の集大成として著す

2018年8月10日(金) 配信 

「日本百銘菓」

旅行作家で、土産銘菓研究家として広く知られる中尾隆之氏はこのほど、NHK出版から「日本百銘菓」(新書判オールカラー224㌻、定価1千円+税)を出版した。中尾氏は自らの足で日本各地を訪ね歩き、5千種類を超える和菓子を味わって来た。この無類の甘党が「おいしいと思ったものを公平感と自信を持って厳選した」と、40年以上に及ぶ銘菓取材の集大成として本書を著した。

 「百」に絞る難しさに悩まされながら、中尾氏は選定に以下の7項目を重視した。①歴史・風土など地域性がある②老舗ならではの風格・品格が伝わる③日保ちが3―4日以上ある④個包装で風味と清潔感が保全されている⑤大きさ・重さ・見映えがよい⑥人気・話題性に富んでいる⑦個性的でユニーク、希少なこと――。

 本書では、「死ぬまでに食べたい絶品銘菓15」「迷わず選びたい出張土産10」「和洋折衷が楽しい新感覚銘菓10」など9章に分かれて紹介している。

出版記念パーティーであいさつする著者の中尾隆之氏

 8月5日(日)には、東京都内で出版記念パーティーを開いた。中尾氏が代表を務める日本旅のペンクラブのメンバーや旅行メディア、観光関係者ら100人以上が集まり、「日本百銘菓」の発刊を祝った。