25年秋の叙勲・褒章、安田眞一氏(元国際観光日本レストラン協会会長)が旭日小綬章

2025年11月4日(火)配信

安田眞一氏

 政府は11月3日付で、2025年秋の叙勲および褒章受章者を発表した。本紙関連では、旭日小綬章に元国際観光日本レストラン協会会長・安与商事社長の安田眞一氏、旭日双光章に元日本旅館協会副会長・舘山寺興業社長の金原貴氏ら8人が受章した。

 本紙関連の受章者は次の各氏。

 【勲章】旭日小綬章 安田眞一(安与商事社長)=元国際観光日本レストラン協会会長 観光事業振興功労

 旭日双光章 金原貴(舘山寺興業社長)=元日本旅館協会副会長 観光事業振興功労▽加藤賢二(小松観光会長)=全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会副会長、静岡県ホテル旅館生活衛生同業組合理事長 生活衛生功労▽藤本正孝(城西館会長)=全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会副会長、高知県旅館ホテル生活衛生同業組合理事長 生活衛生功労▽森田繁(古久家旅館社長)=群馬県旅館ホテル生活衛生同業組合理事長 生活衛生功労

 

 瑞宝重光章 久保成人(元観光庁長官)=元日本観光振興協会理事長、前東武トップツアーズ代表取締役会長執行役員 国土交通行政事務功労

 瑞宝小綬章 金信男(観光庁観光産業課観光産業高度化企画官)国土交通行政事務功労

 【褒章】藍綬褒章 利光伸彦(ホテル大阪屋社長)=全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会副会長、和歌山県旅館ホテル生活衛生同業組合理事長 生活衛生功労

「今行ける能登」へ 団体向け観光復興進む 朝市再建、空港に飲食店街

2025年11月4日(火) 配信

出張輪島朝市を案内する冨水長毅組合長

 能登空港(愛称=のと里山空港)へは、羽田空港から最短55分。1日2往復しているので、午前便利用なら、昼ごろには各地に着くアクセスが魅力的だ。空港を管理する石川県では、昨年度下期に首都圏の旅行会社と連携し、能登空港を利用した個人向け「復興応援ツアー」を実施。9~11月の3カ月で目標を上回る約900人が参加した。企画は今年度も拡大・継続している。一方、能登各地では、団体利用できる施設の新設・復活も見られる。11月7、8の両日、「今行ける能登」を訪問した。

NOTOMOTIの飲食スペース

 能登空港の駐車場内に昨年11月開業した仮設飲食商店街「NOTOMORI(のともり)」は、全国から復旧・復興で訪れる人たちの拠点としての役割を担うなか、今年8月までに約11万3千人が訪れた。施設内には、被災した6つの飲食店が食事を提供するフードコートのほか、コワーキングスペースも完備する。

 団体昼食場所が限られるなか、飲食・カフェを合わせて約140席と、貴重な存在だ。中華や和食、地元食材を使った創作料理などを楽しめる。予約・問い合わせはメール(info@noto-mori.jp)で。一方、仕事や打ち合わせのできるコワーキングスペース(全19席、無料、予約不可)は、テーブル、カウンター席のほか4人用個室も。700平方㍍という大空間を生かしたイベントやセミナー開催などの利用(有料)も受け付ける。運営を担う雨風太陽の笹谷将貴さんは「仕事や観光で訪れる方など、幅広く利用してもらいたい」という。

 地震による火災で商いの場を失った輪島朝市は、各地へ出張しながら特産品や干物を届ける「出張輪島朝市」を開きながら、昨年7月には地元の商業施設・ワイプラザ輪島店で営業を再開した。野菜や魚介類、輪島塗などを扱う36店舗、農産物の生産者含め48人が出店している。営業時間は午前9時~午後2時。基本、水曜が定休日だが、ショッピングモールが営業しているため店舗に出る組合員も多い。輪島市朝市組合の冨水長毅組合長は、「(この場にも掲げる)出張という名に、元の場所に戻るという思いを込める」一方、その内容は「今まで以上の新しいカタチにしたい」と意気込む。ワイプラザでの営業は27年7月までの期間限定。

輪島塗の絵付け技法「沈金」の体験

 輪島と漆器の魅力に触れる体験施設「輪島工房長屋」は、団体(10人以上)向け企画「『輪島をめぐるプラン』とMy箸づくり体験」を提案している。案内スタッフが団体客のバスに乗り込み、輪島朝市周辺(車窓)やNHK連続テレビ小説「まれ」のオブジェ「まれケーキ」、地震による隆起がみられる光浦海岸、豪雨被害が甚大だった塚田川流域(車窓)などをめぐる。

 工房長屋で楽しめるのは、輪島塗の絵付け技法「沈金」の体験。輪島塗箸は当日持ち帰り可。所要時間は合わせて約2時間半。料金は1人3000円(大人・子供同額、輪島サイダーの土産付き)。2週間前までに予約(☎0768―23―0011)する。

「今行ける能登」へ 見て・食べて・楽しんで♪

 のと里山空港を使った個人・グループ旅行におすすめのコンテンツと観光事業者の声ををまとめました。

「神戸クリスマスマーケット2025」11月8日から、高さ7メートルのクリスマスタワーが登場

2025年11月4日(火) 配信

 標高400メートルの山上に位置する神戸布引ハーブ園(兵庫県神戸市)は、冬の風物詩「神戸クリスマスマーケット2025」を11月8日(土)から開催する。同イベントのシンボルである「クリスマスタワー」が高さ7メートルへとスケールアップし、圧倒的な存在感で来場者を迎える。同日午後5時20分ごろから点灯セレモニーを行う。

 クリスマスシーズンの営業期間は12月25日(木)まで。期間中の金、土・日、祝日および12月15日(月)~25日(木)の全日はナイター営業する。

 高さ25メートルのメタセコイアの木を約1600球の電球で装飾した「森のクリスマスツリー」も見どころ。ツリーの真下は幻想的な空間が広がり、ロープウェイの車窓からも、神戸の夜景とともに黄金色に輝くツリーを望むことができる。

 「森のクリスマスツリー」周辺には、紅葉とイルミネーションが共演する「光の回廊」(全長約150メートル)や「メタセコイアのライトアップ」なども登場。自然と光が織りなす“ボタニカルクリスマス”の世界観を演出する。

 クリスマス特別料金(ロープウェイ往復乗車とハーブ園入園)は大人2800円、子供1400円。

演劇と街歩き融合の体験型ツアー、小泉八雲とセツの世界観を満喫(松江観光協会)

2025年11月4日(火) 配信

「シアトリカルツアー」のイメージ

 島根県松江市の松江観光協会は12月14日(日)までの土・日曜日に、明治時代の文豪・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とその妻セツをテーマに、「演劇」と「街歩き」を融合させた観光イベント「八雲と歩く松江じかん」を開催している。

 市内中心部のカラコロ工房や松江大橋、源助公園周辺を舞台に、地元役者の演技と街歩きを組み合わせた体験型観光プログラムだ。

 イベントは2部構成で、第1部「シアトリカルツアー」(午前10時15分、午後0時からの2回)は、地元の「劇団Yプロジェクト」が企画。八雲とセツのエピソードを演劇で楽しみながら、ゆかりの地を巡る。各回定員10人で、同協会公式サイトで事前予約を受け付ける。

 第2部「サプライズパフォーマンス」(午後1時~4時)は、予約不要で気軽に参加可能。芸能プロダクション「bows cast agency」(同市)による企画で、「八雲とセツがタイムトラベラーと共に明治から現代にやってきた」という設定のもと、松江中心部の各所に八雲夫妻が突如出現。訪れた人々と写真を撮ったり、会話を楽しんだりできる。合言葉「あげ、そげ、ばけ」を伝えると、先着20人に記念バッジが贈られる特典もある。

NAA、SAF認知度促進CP開催へ 広く周知し一層の導入はかる

2025年11月4日(火) 配信

成田空港第1ターミナル北ウイング4階3面デジタルサイネージ前

 成田国際空港(NAA、藤井直樹社長)は11月11日(火)~21日(金)、航空業界における脱炭素化への取り組みを広く発信する「SAF認知度促進キャンペーンin成田空港〜サステナブルな空の旅SAFと⽻ばたく未来へ〜」を開く。CO₂削減を目指す「サステナブルNRT2050」の一環で、とくに量の多い航空機の排出削減に向け、SAFを広く周知することで、さらなる導入をはかる。

 同キャンペーンでは、成田空港第1ターミナル北ウイング4階3面デジタルサイネージ前にSAFについて紹介する動画やパネルを展示。SAFの原料となる植物油サンプルも並べる。

日本旅行が創業120周年迎える 吉田社長がメッセージ

2025年11月4日(火) 配信

 日本旅行(吉田圭吾社長、東京都中央区)は11月1日(土)、創業120周年を迎えた。吉田社長は「長きにわたり、日本旅行グループを支えていただいた皆様には改めて感謝を申し上げます」とメッセージを発信している。

 メッセージの全文は以下の通り。

 当社は1905(明治38)年、現在の滋賀県草津市で創業しました。お客様、地域の皆様をはじめとするステークホルダーの皆様の温かいご支援で、今日まで歩みを続けることができました。心より御礼申し上げます。

 創業者の言葉である「お客様を大切にしてお客様のご満足を得ることを以って、第一のモットーとする」というホスピタリティの精神をすべての行動の原点として掲げ、今日まで日本におけるツーリズム産業発展の一翼を担って参りました。

 私たちは、団体旅行という概念さえなかった時代に「人のため」の追求から旅行業の礎をつくった創業者の思いを受け継ぎ、120年目の今もなお「社会のために」できることを探求し続けています。業界を取り巻く経営環境がめまぐるしく変化しているなかで、日本旅行の存在価値は、今まさに次のステージへと進もうとしています。

 これからも日本旅行グループ一丸となり、地域社会に貢献できる企業となるべく、次の時代も社員とともに挑戦して参りたいと存じます。変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

             株式会社日本旅行 代表取締役社長 吉田 圭吾

11月14日の埼玉県民の日は高校生以下の県民無料に ムーミンバレーパーク

2025年11月4日(火) 配信

(左から)ムーミン物語の望月潔社長、大野元裕埼玉県知事、ムーミントロール

 ムーミン物語(望月潔社長、埼玉県飯能市)は11月14日(金)の埼玉県民の日に、ムーミンバレーパークで埼玉県内在住の高校生以下の子供を対象に、1デーパスを無料で提供する。当日は、入園した県民にオリジナルタオルもプレゼントする。県民の日のためにデザインされたもので、なくなり次第終了となる。キャンペーンPRのためムーミントロールが10月30日(木)に埼玉県庁を訪れ、大野元裕知事に取り組みを紹介した。

 当日は記念アートラテをライブラリーカフェで販売する。価格は980円で、こちらは誰でも購入できる。また、午後6時からは県民の日を記念した「ムーミン谷の湖上花火大会」を開催する。時間は約5分間。

 11月1~23日のキャンペーン期間中は県民を対象に前売りチケット通常3900円のところ、3700円で提供する。子供前売りチケットは通常1000円が900円になる。なお、当日券はそれぞれ4300円、1300円。

 また、隣接のメッツァ(望月潔社長、埼玉県飯能市)が運営する北欧のライフスタイルが体験できる施設、メッツァビレッジでは埼玉県民の小学生以下の子供に北欧の菓子をプレゼントする。先着1000人。各店舗でも県民への限定特典を用意。ミートボール専門店「toroli」ではミニミートボールを1個プレゼントする。ムーミンバレーパークショップでは、購入した先着400人の県民にオリジナルステッカーを配布する。

 埼玉県民の日を記念して、県マスコットの「コバトン」もメッツァビレッジに駆け付ける。いつ出会えるかは当日までのお楽しみという。

 なお、いずれの埼玉県民向け特典も県在住が証明できる身分証明書の提示が必要になる。

ジブリパーク、「ロタンダ 風ヶ丘」をリニューアル 「紅の豚」の飛行機を新たに設置

2025年11月4日(火) 配信

「サボイアS-21」を設置した「ロタンダ 風ヶ丘」と宮崎吾朗監督

 ジブリパークは11月1日(土)、愛・地球博記念公園・北口広場(愛知県長久手市)のカフェテリア「ロタンダ 風ヶ丘」をリニューアルオープンした。「紅の豚」に登場する飛行機「サボイア S-21」を新たに設置し、メニューも洋風に一新した。

 オープンに先駆け、10月31日(金)には内覧会を開いた。あいさつに立った宮崎吾朗監督はリニューアルの経緯について、今年の夏に東京で開かれた「ジブリの立体造型物展」の目玉として作られた、すべて木造の飛行機「サボイア S-21」の置き場を探していたところ、「ロタンダ 風ヶ丘」に白羽の矢が立ったことを紹介。「これまでのロタンダ 風ヶ丘はおにぎり屋さんだったが、赤い飛行艇を見ながらおにぎりを食べるよりも、せっかくなら内装も赤くしてナポリタンが楽しめるお店にしようとなった」と話した。

 カフェテリアはジブリパークに入園しなくても入れるため、宮崎吾朗監督は「公園に遊びに来たついでに気軽に立ち寄ってください」と呼び掛けた。

 新メニューは「ミートボールナポリタン」(1800円)や、赤色のサンドイッチ「クラブハウスサンド」(1850円)、「プリンアラモード」(1800円)など。

 営業時間は平日が午前10時~午後5時まで、土・日・祝日は午前9時~午後5時まで。

【PR TIMES】創業200年の古屋旅館が取り組む 応募者5倍、採用にも繋がるメディア掲載術【PR】

2025年11月4日(火)配信

「PR TIMES」を活用する古屋旅館・内田宗一郎社長に聞く

古屋旅館 代表取締役 内田宗一郎氏

 1806年創業の熱海で最も歴史ある老舗温泉宿「古屋旅館」(静岡県・熱海温泉)は、来年220周年を迎える。旅館経営にとどまらず、熱海でスイーツ事業への進出をきっかけに、プレスリリース配信サービス「PR TIMES」を活用。旅館の働きやすい環境づくりや福利厚生など、新たな取り組みも発信する注目される存在だ。本紙は、古屋旅館社長の内田宗一郎氏に広報PRの意義について話を聞いた。

プレスリリースは「自分の通信簿」、仕事の記録を足跡のように残す

古屋旅館はPR TIMESで継続的な広報PRを行っている(プレスリリース一部抜粋)

 ――2015年に先代から旅館を引き継がれました。広報PRに力を入れようと思ったきっかけを教えてください。

 古屋旅館は1806年創業ですが、もっと以前から旅館業を続けてきたと伝えられています。長い歴史の中で守り続けてこられたのは、当館が奇をてらわず、常に世間より「0.5歩」遅れて歩んできたことが理由だと私は考えています。

 情勢を見ながら必要性を感じてから対応することで、お客様にとって当館は「いつ来ても変わらない」「馴染みがあって落ち着ける」と愛していただいている理由になったと思っています。

 ただし、20年後はこのままの状態で良いはずがないという思いを当然抱いており、私自身は「常に世の中の流行には敏感であろう」としています。時代に先行はしないけれど、乗り遅れ過ぎないように、経営理念を「0.5歩遅れて歩む」とし、世の中の流れに沿って新しいものを取り入れていくことは、大変重要だと考えています。

 そういった背景があり、少しずつ変えていくことを決めました。

 旅館の課題解決に向けて、さまざまな講演会や勉強会にも参加し、広報PRは、ネタを作り、継続的な積み重ねが大切であると学びました。毎回、新しいことに取り組んでいると発信すること自体が旅館のPRやイメージアップにもつながっていく。そういった観点から、ネタを作り、継続的な広報PRをやっていきたいと思ったのです。

 ――スイーツ事業への進出を機にプレスリリース配信に着手され、広報の一翼を担っています。

 コンサルタント会社が開催する講演を通して、プレスリリースが重要であると知りました。常にやらなければと思いながらも、自分自身も「社長兼プレーヤー」であるため手が回らず、自分の仕事の中でプレスリリース配信の優先順位を高くすることができず、後回しにしてしまいました。

 そのなかで転換点となったのが、2021年2月に熱海銀座商店街で開店した「和栗モンブラン専門店」です。スイーツ事業の運営会社を設立したのを機に、メディアで取り上げてもらうことを期待して「PR TIMES」でプレスリリース配信を始めました。

 PR TIMESは、日本国内でメディアと生活者に最も活用(※月間約9000万PV)されています。閲覧数は業界内でも圧倒的に多く、1万媒体超のメディア、2万8000人超の記者や編集者にも配信されます。リリース情報は提携メディアへの転載や、SNS投稿もしているので、情報が広まりやすいのも特徴です。

 モンブラン専門店は地元新聞のほか、全国区のテレビ番組でも何度も取り上げていただき、広報PRの方向性として間違っていなかったと感じています。初めてのスイーツ専門店のオープンでしたが、多くのお客様による大行列ができまして、大変な収益となりました。

 ――プレスリリース配信の始め方とは。

 開始当時は私がプレスリリースの文章を書き、写真は社員が撮影していました。リリースに関するノウハウはまったくない状態から始まりましたが、PR TIMESに掲載している皆様が配信されたリリースを10、20件読むと不文律が見えてきて、非常に参考になりました。また、PR TIMESから発信に合わせてノウハウ記事も発信されています。

 リリースを読む側の視点を最重要視し、私自身が作成の最初から最後まで関わっています。

 ――古屋旅館はPR TIMESで2021年からプレスリリースを継続しています。

 最初はモンブラン専門店のプレスリリースに集中していましたが、旅館事業とスイーツ事業で案件があるたびに配信していきました。旅館のリニューアルや社員寮の新設、不動産の取得、高級パフェ専門店の開店など、元気の良さを発信するよう心掛けています。

 それ以外にも、社内での取り組みを発信することが、求職者の琴線に 触れるのではないかと考えるようになりました。社員の働きやすさや、効率化に邁進している会社であるとアピールできれば、旅館自体に関心を持ってもらえるかもしれない。福利厚生として、社員の家族を無料で当館の宿泊に招待するプログラムの導入についても発信を行いました。

 ほかにも、DX(デジタルトランスフォーメーション)や業務のデジタル化を推進し、社員のストレスを軽減した働きやすい職場環境の整備を進めていると発信しました。予約データの入力作業のアウトソーシング化、AIを活用した勤務シフト自動作成サービス、リアルタイムの翻訳ディスプレイなどの導入に加えて、導入の成果まで記載しています。

 これによって、取り組みに対する熱量や想いを伝えることができるのも特徴です。私たちのような小規模の旅館がどんな活動をしているのか、私自身は分かっていますが、外部のほか、社員に知られていないこともたくさんあり、年月が経つと活動が風化してしまう恐れがあります。プレスリリースを配信することで記録として残すことができ、活動を継続するきっかけにもなります。

 私たちは取り組みを記録していくことに意味があると考え、これまで配信してきました。当館への関心の高まりは、プレスリリースなどのPV(閲覧)数としてわかることはもちろん、直接見ましたとお話しいただけることもあり、全国に向けて広く発信し、多くの人が見てくれているのだと実感できました。

 ――PR TIMESを利用するなかで、気づいたことは。

 今までの当館の配信を一覧で見ると「自分の通信簿」であると感じるようになりました。私にはこんなことをやりましたと報告する上司となる立場の人がいません。自分の仕事の記録を足跡のように残すことができることも、モチベーションにつながっています。日記のように何かあるたびに発信することが楽しく、今でも「プレスリリースを通して発信できる仕事をしよう」と思っています。

 PR TIMESでプレスリリースを発信することで、メディアからの取材・掲載につながる機会も増えていきました。求職者へのアピールや、新入社員たちにも目に留まりますので、自分たちの宿を客観視することにもなり、彼らにとってもすごく意味があることだと感じています。

 また、社内チャットでも配信した内容は共有していますので、例えば友人や家族にこんな活動をしていると言えるものがあることは、企業としてすごく親切ではないかと考えています。

プレスリリースを通して、大切な人たちとより良い関係を築いている

 ――プレスリリースの配信頻度は決めていますか。

 案件があるごとに配信を行っているので、頻度は決めていません。

 頻度は決めていないものの、ある程度先の未来を想像して「これはプレスリリース出せそうだな」と見通しを立てています。何よりも、継続的に配信することが重要であり、「継続は力なり」です。

 私にとって、教えていただいたものを含めた経営哲学として大事にしている要素があり、①継続できないことはしない②優先順位をつける③小さく提案して大きく与える――の3つを守っています。継続は大変ですが、そこは胆力と頑張り次第です。

 ――2019年には寮用地を取得し、翌年に新アパートメント&女子寮を竣工しました。

 多くの女性スタッフが活躍している職場ですし、新しい寮をつくらなければいけない。若い優秀な人が熱海に集まることで、街の活性化につながるという理念のもと取り組みを始めました。

 海に面し、山の斜面にある熱海の市街地には住まいが少なく、静岡県内では人口比や平地の割合が非常に低い土地です。土地はあっても家屋が残っていることが多いため、マーケットに出てきません。難しい土地であるため、なおさら社員寮を用意する必要があったのです。

 社員寮の竣工も、「古屋旅館に就職したい」と求職者から選ばれる価値が高まるという予測のもと、PR TIMESで配信。働きやすい職場づくりを積み重ねたこと、プレスリリースで発信し続けたこともあり、結果的に採用応募が約5倍に拡大しました。さらに、社員寮は滞在時間が非常に長いので、社員の定着率も大きく上昇しました。

 ――温泉タンクの増設も発信しています。

 館内の大浴場や客室露天風呂に供給している温泉タンクの増設が完了したことも、プレスリリースで配信しています。館内施設への余裕ある温泉配水に加え、災害に備えた生活用水の確保を目的とした取り組みです。

 プレスリリースを発信した理由としては、増設まですごく時間と資金もかかっており、世に広く発信しない理由はないのではと考えたからです。

 熱海では過去に伊豆山の土石流災害を受け、自衛隊の方々に古屋旅館の風呂を1週間くらい利用いただいたことがあり、風呂が非常に大事であることを再確認しました。

 今回のタンクでは約5日間分を備蓄でき、保温力が強く、災害時の備えにもなることを強調して発信しました。

 ――生成AIにより広報PRは変化しますか。

 今後はさらにAI時代が進んでいき、これまで検索エンジンで上位に表示されるように行っていたSEO(検索エンジン最適化)対策のみでは、不十分だと思われます。基本的な戦略としては同じと言われていますが、生成AI検索で上位に表示されるように、影響力のあるサイトにいかに情報が掲載されているかが重要だと考えています。

 PR TIMESは、“影響力”といった意味でもAI時代のGEO(生成エンジン最適化)対策として有効だと思っています。月間9000万PVのあるプラットフォームへのプレスリリース配信や提携メディアへの転載など、自ら旅館の正確な情報を影響力のあるサイトに掲載されるように発信することで、生成AIに正しく情報が伝わることにつながります。

 ――最後に、地域の旅館が広報PRをする意義をお聞かせください。

 旅館経営は課題が多くて難しい問題を抱えていることもあり、とくに決定権のほか、皆様が想定している以上にコスト面に対してシビアで、新たな取り組みを始めづらい印象があります。

 また、今まで誰かにやってほしいと言われたり、背中を押されたりして始めたことが続かず、上手くいかなかった経験もあるのではないかと思います。

 広報PRは「担当者本人が面白い、やりたいと舵を切って取り組む熱意が必要」です。継続的に配信することが重要であり、まずは、広報PRの重要性と面白さに気づくというプロセスが必要であり、モチベーションの継続につながります。

 これまで当社が配信を続けているPR TIMESは、経営者の“熱量”や、宿の“想い”まで効果的に盛り込んで発信することができるうえに、さまざまなメディアに掲載される機会を増やすことができました。今回の取材を通して、広報PRの面白さや意義について気づいてくれたらと思います。

古屋旅館 代表取締役 内田 宗一郎 氏

 1973年生まれ。静岡県熱海市出身。高校卒業まで地元で過ごしたのち、大学進学で上京。早稲田大学法学部を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。2002年に古屋旅館に入社し、2015年から現職に就任した。熱海市観光協会副会長、熱海温泉ホテル旅館協同組合理事、熱海商工会議所青年部理事も務める。

H.I.S.ホテルHD、ベア・ドウとキュンちゃんコラボルーム 東京浅草橋など6軒の変なホテルで発売中

2025年11月4日(火) 配信 

コラボルームのイメージ
 H.I.S.ホテルホールディングス(澤田秀雄社長、東京都港区)は10月31日(金)から、6軒の変なホテルでAIRDO(鈴木貴博社長、北海道札幌市)のマスコットキャラクター「ベア・ドゥ」と、北海道観光のPRキャラクター「キュンちゃん」を装飾した「AIRDO・キュンちゃんコラボルーム」を発売している。
 
 宿泊客は、ベア・ドゥとキュンちゃんをデザインしたホテルオリジナルのポーチをプレゼントを受け取ることができる。同客室は変なホテル東京 浅草橋(東京都台東区)、変なホテル東京 羽田(東京都大田区)、変なホテルプレミア名古屋 伏見駅前(愛知県名古屋市)、変なホテル大阪 なんば(大阪府大阪市)、変なホテル福岡 博多(福岡県福岡市)、変なホテルプレミア仙台 国分町(宮城県仙台市)で展開されている。
 
 1部屋1泊当たりの宿泊料金は、朝食付が2万2950円から、素泊まりは2万1400円から。いずれも税・サ込。