「(仮称)神戸三宮ホテル計画」着工 ライフスタイル型ホテル 2021年開業へ

2019年9月13日(金)配信

ホテルロゴ

 三菱地所はこのほど、神戸市中央区で「(仮称)神戸三宮ホテル計画」の新築工事に着手した。計画では三菱地所がホテルを開発、竣工後はロイヤルパークホテルズアンドリゾーツがホテルを運営する。2021年初め頃の開業を予定し、ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツが初めて兵庫県に出店するホテルとなる。

 立地は、神戸市営地下鉄「三宮」駅徒歩約2分、阪急神戸線「神戸三宮」駅徒歩約5分、JR神戸線「三ノ宮」駅および阪神本線「神戸三宮」駅から徒歩約7分と、交通利便性に優れている。駅周辺は飲食店や大型商業施設が軒を連ねる一方、住宅街も近く、賑やかさと閑静な雰囲気の双方を享受できる場所だ。

 ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツは、多様化するミレニアル世代の宿泊ニーズに応えるライフスタイル型ホテルブランドとして「ザ ロイヤルパーク キャンバス」を18年4月から展開。すでに「銀座」「名古屋」「大阪北浜」で開業・運営している。今回出店する「神戸三宮」は、歴史的にも多様な文化が融合する国際色豊かなエリアで、国内外から感度の高い人々が集まる立地であることから、同ブランドラインを投入する。豪華な施設などの非日常ではなく、生活の延長にあるようなホテルを好むミレニアル世代に向け、デザインと機能を両立した客室、コミュニケーションの場などを重視し空間づくりをしている。

ライフスタイル型ホテル「ザ ロイヤルパーク キャンバス」の特徴

ラウンジ(キャンパス大阪北浜)

 「MAKE IT HAPPEN」をコンセプトに、「人が集うことで何かが生まれる場所」として趣味や仕事など自由な時間を過ごせる開放的なラウンジスペース「CANVAS LOUNGE」を設置。宿泊ゲストが自由にコーヒーを楽しめるほか、“FUN”“LOCAL”“CONNECT”をテーマに、宿泊ゲストや地域の人々が集うことができる音楽イベントや地元の企業とのコラボ企画など、様々な出会いや体験を楽しめる空間を提供している。

(仮称)神戸三宮ホテル計画の概要

所在地:神戸市中央区下山手通二丁目3番1~8(地番)
敷地面積:1,023.98㎡(309.75坪)
延床面積:約6,400㎡(約1,936坪)
規模:鉄骨造、地上12階
客室数:170室
開業時期:2021年初め開業(予定)
設計・施工:大林組
コンストラクションマネジメント:三菱地所設計
運営会社:ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ

新造遊覧船 20年3月営業運航へ 湖上の花火遊覧会場にも利用(諏訪湖観光汽船)

2019年9月13日(金) 配信

新造船完成イメージ

海―陸路で諏訪湖へ トレーラー11台で分割輸送

 アルピコグループの東洋観光事業(小林史成社長、長野県茅野市)が運営する「諏訪湖観光汽船」は、今年新たな遊覧船が完成する予定だ。2020年3月に新遊覧船の就航記念式典を開き、主に貸切での営業運航を開始する。

 同社は現在、長野県の諏訪湖で遊覧事業を行っている2隻の遊覧船のうち、建造から40年以上が経過し老朽化が著しい「竜宮丸」を廃船し、15年から造船計画を立ち上げた。4年にわたる歳月を経て新たに誕生する船は、諏訪湖貸切クルーズ船で、定員100人乗り。最上部に展望デッキを設けており、湖上の花火遊覧会場としても利用できる。船内では最大80人まで立食スタイルのパーティーを行うことも可能という。9月30日には公募した船名の投票集計結果から新船名が決定する。

 同新造船は、佐賀県唐津市の江藤造船所で建造が進められている。

 通常は海上で行われる完工・引渡しが、納品先が内陸地のため、造船所で建造した船を一旦分解しなければならない。11台分のトレーラーに分割し、海路と陸路で現地まで輸送される。その後、諏訪湖に仮設されたドッグで再び組み立て、工事・検査・進水式を行う計画となっている。

新造船建造中のようす(19年7月30日撮影)

 東洋観光事業の小林社長は「諏訪湖遊覧船は、長らく『白鳥』と『親子亀』の船体で親しまれてきたが、新しい時代に対応するために、従来の遊覧する船から『船を活用した新たな提案ができる船』を目指していく」と30年ぶりとなる新造船について語った。

 「新造船として注目されるだけでなく、『海なし県の長野県の諏訪湖で新しい船を造る』『どうやって造った?』という建造の過程についても十分話題性があると思う」とアピールしている。

 今後の予定スケジュールは、10月15日に進水式を行い、翌16日から湖上での運航テストや、追加工事を実施する。12月1日には、旧遊覧船退役イベント「さよなら竜宮丸」イベントを開く計画だ。

【古沢 克昌】

JATA、個人包括旅行運賃導入に伴い「国内募集型IIT約款」を作成

2019年9月12日(木) 配信

説明する法務・コンプライアンス室の堀江眞一室長

 日本旅行業協会(JATA)は9月12日(木)、新たに 全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)が導入予定の「個人包括旅行運賃」(以下、新IIT運賃)に対応するため、全国旅行業協会(ANTA)とともに旅行業約款案(通称「国内募集型IIT約款」)を作成した。これに伴い、使用を希望する旅行業者は登録行政庁に対して認可申請が必要となる。時期は19年11月ごろからを想定している。

 20年4月から導入予定の新IIT運賃は、空席に連動して運賃額が変動する。発券期限は「予約日+2日以内」で、取消手数料はANAが355日前、JALが330日前から国内線全路線一律に設定される。現行のIIT運賃(個人包括旅行割引運賃)は2年間併存する予定。

 新IIT運賃の導入に伴い、2つの問題が予想される。1つ目は、航空運賃が常に変動するため、旅行代金を表示した募集広告の作成が困難になる。よって、旅行代金を表示しない「告知広告」とすることが想定される。告知広告には「旅行代金の目安額」を表示し、顧客からの問い合わせごとに、その時点での航空運賃を基にした旅行代金を記した「取引条件説明書面」を交付する。

 2つ目は取消手数料などの早期化により、標準旅行業約款の取消料規定では対応できない。そのため、「国内募集型IIT約款」の個別認可を受けて対応することになる。

 「国内募集型IIT約款」を活用する場合の留意点は2点ある。1点目は「募集広告」ではなく「告知広告」とする。旅行業法による募集広告には8つの事項の表示義務(第12条の7、契約規則第13条)があり、「旅行代金の表示」がそのうちの1つに含まれる。法務・コンプライアンス室の堀江眞一室長は「旅行代金を表示しないことで、募集広告でなくなる」とし、「告知広告」と表現するとした。

 任意で、旅行代金の代わりに「旅行代金の目安額」を表示することも可能。併せて、告知広告だけでは旅行の申し込みを受け付けないこと、問い合わせのたびに旅行代金を記載した「取引条件説明書面」にて案内することなどを表示することとする。

 2点目は、「取引条件説明書面」における「取消料」に関する表示について、新IIT運賃を利用する旅行であることを記載する。航空券取消料など取消手数料が標準旅行業約款に規定する取消料の額を超えるときは、航空券取消料などを合計額の範囲内の金額を取消料の額とすること。航空会社の航空券取消条件を確認する方法(WebページのURL)などを記載することとしている。

 これらの事項について、JATAはANTAと共催の説明会を実施する。

東京:10月17日(木)午後2時~(全日通霞が関ビル)

大阪:11月21日(木)同上(エル・おおさか)

那覇:12月9日(月)同上(沖縄県青年会館)

問い合わせ先:法務・コンプライアンス室(JATA) 03-3592-1327

JTBコミュニケーションデザイン、eスポーツ大会実施 交流・創造事業の一環で

2019年9月12日(木) 配信

イベントビジュアル

 JTBコミュニケーションデザインは2020年8月1日(土)~4日(火)に、eスポーツ大会「Piece×P 2020 in Tokyo」を実施すると発表した。

 東京ゲームショウ(会場:幕張メッセ)が開催中の9月12日(木)、同社の島村直樹部長は「同大会はJTBグループが進める交流・創造事業の大きな柱とする」と、eスポーツに力を入れる理由を語った。

島村直樹部長

 同大会は、全国を7ケ所に分けたブロック代表決定戦の勝者と、大会当日の予選で勝ち抜いた人で争う。

 参加者は、小学生やeスポーツ初心者などを対象にする。真野宗大esportsプロジェクトマネージャーは「『太鼓の達人シリーズゲーム』など、有名ゲームで幅広い層を集客したい」考えだ。 

真野宗大esportsプロジェクトマネージャー

 運営するeスポーツウェブサイト「eスポーツポート」のリニューアルについても説明した。

 同サイトは、eスポーツ大会を個人で開催できるもの。トーナメント表の作成や、個人の戦歴の確認などが可能。

 今回のリニューアルでは、利用者増加のため、大会に参加するための個人情報の入力項目を削減した。メールアドレスとプレイヤーネーム、性別、生年月日で大会にエントリーできるようにした。

 同社は今回、東京ゲームショウに初めて出展した。これを記念して、eスポーツポートを通した大会で主催者に付与するスタンプを集めるPieceキャンペーンを2月29日(土)まで実施している。 

 スタンプの数が多い上位6人には、ゲーム観戦文化の育成を目的にオープンした東京・池袋の「STORIA」で使用できるイベント開催権をプレゼントする。

沖縄県内3軒目のインターコンチネンタルホテル 2023年開業

2019年9月12日(木)配信

インターコンチネンタル沖縄美らSUNリゾート(外観イメージ)

 インターコンチネンタルホテルズグループ(IHG®)はこのほど、台湾のCHIA HSIN CEMENT CORPORATION GROUP(CHC Ryukyu 嘉新琉球)と運営受託契約を締結し、沖縄県豊見城市の美らSUNビーチエリアに「インターコンチネンタル沖縄美らSUNリゾート」を2023年に開業すると発表した。ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾート(恩納村)、ANAインターコンチネンタル石垣リゾート(石垣市)に続く、沖縄県内3軒目の同グループホテルとなる。

 同ホテルが位置する、美らSUNビーチ周辺は、空港から一番近い白砂の人工ビーチとして知られ、整備の行き届いた大変アクセスの良いロケーションにある。今後ショッピングやレストラン、エンターテインメントの複合総合施設の開発も予定され、ますます注目が置かれているエリアとなっている。

 リゾートの建築デザインは、隈研吾建築都市設計事務所とHabitech Architectsの共同企業体が手掛ける。リゾートは、ホテル棟とヴィラウィングの2つの棟から構成された開放感あふれる空間。インターコンチネンタルのモダンラグジュアリーを掛け合わせ、洗練された真のラグジュアリーリゾートを作り出す。

 客室は全373室。そのほかリゾート内に、4つのレストランやバー、宴会場やミーティング施設、温泉大浴場、リクリエーションセンター、インドア・アウトドアプールにフィットネス、チャペルなどの設備を計画している。

京都8寺院で「モシュ印・コケ寺リウム」を展示 

2019年9月12日(木)配信

地蔵院

 「そうだ 京都、行こう。」を展開している東海旅客鉄道(JR東海)は12月8日(日)まで、「苔」を用いたアート作品「モシュ印」・「コケ寺リウム」を京都市内の寺院で展示する。今年は新たに祇王寺・妙心寺桂春院・地蔵院(西京区)が会場に加わった。

 「モシュ印」とは、苔の英訳「moss(モス)」と「御朱印」をかけ合わせた造語で、御朱印の文字の部分を苔で描いたオリジナルアート。各寺院では、高さ1.5㍍で「御朱印」を再現し展示する。

妙心寺桂春院のモシュ印

 「コケ寺リウム」は「苔テラリウム(コケリウム)」にヒントを得た、密閉したガラス容器の中に、各寺院の象徴的な建物などのジオラマと庭園を苔で再現したミニチュアアート。

祇王寺のコケ寺リウム

 期間中、8寺院を便利に巡ることのできる「地下鉄・バス一日券」と、「拝観整理票付き苔名所ガイドブック」が付いた旅行商品を、JR東海ツアーズをはじめ、旅行会社で発売する。各寺院のモシュ印、またはコケ寺リウムを撮影してインスタグラムに投稿すると、Amazonギフト券が当たるキャンペーンも実施する。

□JR東海ツアーズ旅行プラン 概要

設定日:~12月8日(日)帰着。

旅行期間:日帰り・1泊

出発地区:東京・品川駅発着往復新幹線普通車指定席
     ホテルモントレ京都<禁煙ツイン(2・3人1室)
     禁煙ファミリールーム(4人1室)
     食事なしプラン(大人1人)

※JR東海ツアーズ、1泊2日の場合

旅行代金:2万5400円~4万4600円

ポイント:

①2寺院拝観整理票2枚付、「そうだ京都、行こう。」特製の苔ガイドマップ

※対象寺院:三千院・圓光寺・建仁寺・東福寺・常寂光寺・祇王寺・妙心寺桂春院・地蔵院(西京区))

②地下鉄・バス一日券

※拝観整理票1枚につき1寺院拝観可能。寺院の拝観料は旅行代金に含まれている。

https://souda-kyoto.jp/travelplan/koke2019_sp/index.html
https://souda-kyoto.jp/travelplan/koke2019_sp/index.html

アジア最大級のOTA「Ctrip」、大分県と外国人旅行者誘致促進のため協定を締結

2019年9月12日(木) 配信

(左から)ツーリズムおおいたの土谷晴美専務理事、大分県の阿部万寿夫観光局長、Ctripの裴培日本エリアマーケティング戦略提携ゼネラルマネージャー、蘇俊達日本グループ代表

 アジア最大級OTA(オンライン旅行会社)のCtrip(シートリップ)(孫潔CEO、中国・上海)と大分県は2019年9月10日(火)、中国人などの旅行者の誘致をはかるため、戦略的協定を結んだ。Ctripが地方自治体と連携協定を締結するのは今回が5件目、九州地方では初となる。

 大分県は外国人旅行者の伸びが全国的にも高く、2018年の外国人宿泊者数は144万人を突破し、過去最高になった。湯布院や地獄めぐりといった観光名所の外国人観光客への人気が急増。今月末から開催のラグビー世界大会2019の一部試合が大分スポーツ公園総合競技場で行われるなど、さらなる外国人旅行者の増加が期待されている。

 同日には大分県庁内の会議室で締結式が行われ、大分県の阿部万寿夫観光局長、ツーリズムおおいたの土谷晴美専務理事、Ctripの裴培(ぺ・バイ)日本エリアマーケティング戦略提携ゼネラルマネージャー、蘇俊達(ソ・シュンタツ)日本グループ代表が出席した。

 締結式で阿部観光局長は「この包括連携協定を機に、サステイナブルツーリズムについても連携していきたい。Ctripの情報発信力を頼りに、マナーについても発信していただき、旅行者も住民もウィンウィンな関係をツーリズムの促進にご協力いただけるものと期待している」と協定に期待を寄せた。

 Ctripの裴培ゼネラルマネージャーは「今年に入ってからは大分県内のホテル予約は増加の傾向にある。Ctripプラットフォーム上での大分県関連コンテンツの充実化並びに積極的なマーケティング活動の成果だと思う。」とアピールした。

連携協定に基づく主な取組

(1)中国市場等での大分県の宿泊施設、観光地、商業施設などのプロモーションに関すること

(2)中国などの旅行客の大分県における旅行体験の向上に関すること

(3)市場分析の強化に関すること

(4)大分県と中国各地の文化、旅行関係組織との交流、協力に関すること

(5)上記以外必要と認める観光振興に関すること

絵の中に隠れた家光を探せ 羽田空港でAR作品を展示

2019年9月12日(木)配信

家光を見つけると、画面に江戸時代の風景が再現される

 文化庁は9月27日(金)まで、羽田空港国際線ターミナル5FでAR(拡張現実)作品「屏風から家光を探せ,からの,取り出す江戸時代」を公開している。同作品は、国立歴史民俗博物館所蔵の「江戸図屏風」、「江戸橋広小路模型」モチーフに開発ユニットAR三兄弟が制作した。

 挑戦者は、端末を同階はねだ日本橋にある9枚の絵にかざし、絵の中に隠れた徳川家光を探しだす。家光を見つけると、画面上に江戸時代の風景がAR技術によって再現される。

 文化庁は現在、日本各地域の豊かな文化資源の魅力を新たな視点で表現したアーティスト・クリエイターのメディア芸術作品を空港などで展示する、「空港等におけるメディア芸術日本文化発信事業」を訪日観光客向けに展開している。

ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル 「ラグビーバー」として期間限定オープン

2019年9月12日(木)配信

ラグビーバー イメージ

 ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル(神奈川県横浜市)は9月20日(金)から、ホテルの最上階ビューラウンジ「31st(サーティーファースト)」をラグビー国際大会の日本開催にあわせ、「ラグビーバー」として期間限定オープンする。

 期間中は、店内に設置した2台の大型モニターに同大会の生中継とハイライトを放映。横浜の夜景を望む空間で、ビールや軽食とともにラグビー観戦が楽しめる。

 料理は、ラグビー強豪国のニュージーランドやオーストラリアで親しまれる『フィッシュ&チップス』のほか、ラグビーをイメージしたホテルオリジナル「ラグビーカクテル」を用意する。

「ラグビーバー」概要

開催期間:9月20日(金)~11月1日(金)

※貸し切り営業日を除く

開催場所:ビューラウンジ「31st」(31階)

営業時間:平日、午後4:00~午後11:00(L.O.)
     土日・祝日、午後1:00~午後11:00(L.O.)

※フードのラストオーダーは、午後9::00

料金:

ドリンクチケット1セット 3千円(ドリンクチケット3枚、ドライスナック付き)

※来店時、1人につき1セット購入。チケット1枚で、好きなドリンク1杯と交換。

アジフライと軍港の街 松浦と佐世保を巡る旅 長崎県

2019年9月12日(木) 配信

海上自衛隊の護衛艦(佐世保市)

 長崎県は7月31日―8月2日、松浦市と佐世保市でプレスツアーを行った。松浦市はアジの漁獲量で日本一を誇り、2018年2月には「アジフライの聖地」を宣言。「アジフライ」を通して、交流人口を増加させたい考えだ。一方、佐世保市は今年、佐世保鎮守府開庁から130年を迎え、護守印めぐりなどで誘客に努めている。福岡県を中心に九州各県からの観光客が多いため、同県は「首都圏と関西圏からの観光客も呼び込みたい」と話す。

アジフライの聖地宣言

アジのフライと刺身(松浦市)

 松浦市は2018年2月、アジの漁獲量日本一を踏まえ、アジフライで観光客を増加するため「アジフライの聖地」を宣言した。同市は3月、アジフライを提供する29店舗を掲載する「松浦アジフライ食べ歩きMAP」を作成した。

 各店舗が使用するアジは、遠洋で捕れた甘くて酸味のあるものと、近洋で捕れた脂のノリが強いものを使い分ける。ソースもタルタルやウスターなど、店舗ごとに異なる味を使用することで差別化をはかっている。

 アジを刺身や焼き魚として提供する店舗もある。とくに、刺身は九州の甘い醤油で食べることにより、地域ならではの味をより一層楽しめる。

 食べるだけではない。松浦市場では、事前に申し込めば、陸揚げのようすや、サイズごとに仕分けするアジの選別を見学できる。船からフォークリフトに陸揚げするようすは圧巻だ。選別されたアジが入ったケースは、5段ほどに積み重ねる。積み重ねたケースは複数あり、アジの漁獲量日本一の様相をうかがい知ることができる。

 21年度には、新しい市場の供用を開始する予定だ。事前の申し込みがなくても見学可能で、セリのようすも観光客に開放する。

軍港として栄えた佐世保

旧佐世保鎮守府防空指揮所跡

 佐世保港は1889年、旧日本海軍が佐世保市に西域を守る目的で軍港を建設。戦後は海上自衛隊とアメリカ軍が港を使用してきた。両者は現在、さまざまな軍事施設を建設。佐世保市は一部を観光資源として活用している。

 このうち自衛隊敷地内の施設は、日本遺産を巡る海軍さんの散歩道徒歩ツアーに申し込むことで見られる、特別な観光地となっている。

 同施設内の見どころは、旧日本軍が第2次世界大戦当時、軍事機密としていた「旧佐世保鎮守府防空指揮所跡」だ。場所は基地内の端で周辺はひっそりしている。高射砲台の指揮を執り、港を守るうえで、重要な役割を果たした。当時勤めていた人は、家族にも、勤務地を秘密にしていたという。

 このほか施設内には「旧佐世保海兵団第8号庁舎」や「護衛艦くらま」の食堂を再現したレストランもある。同レストランでは、旧日本軍のレシピを基に作ったカレーを提供する。

 現役の艦船も観光資源として活用している。海からは軍港クルーズを通して、現役のアメリカ軍と海上自衛隊の艦船などを間近に見られることから人気が高い。 

 今回のプレスツアーでは安栄丸水産が運航する「SASEBO軍港クルーズ」を利用した。

 軍事的なことを知らない人もクルーズを楽しめるように、ガイドが各船舶に搭載してあるミサイルや機関砲の用途を説明する。派遣先と任務内容なども詳しく教えてくれる。

 同クルーズでは、陸上施設も解説する。弾薬庫や給油施設などが中心で、山に囲まれた佐世保独特の地形を軍事的に有利になるように生かした過程も案内する。 

護衛艦くらまの食堂を再現したレストラン

アメリカ軍との交流が深い

 佐世保市の中心街は、アメリカ軍の軍人との関係が密接だ。「他の駐留地と比較して、佐世保はアメリカ軍との交流が深い」(長崎県東京事務所の吉富達司次長)と話す。

 商店街の「さんくるシティ4〇3アーケード」では、アメリカ軍の利用者が多いことを受けて、一部店舗で「米ドル」での支払いが可能だ。レートは店によってさまざまで、入口にレートを貼る店舗もある。

 夜には外国人バーにアメリカ軍の軍人が来店する。日本人も飲食可能であり、アメリカの軍人との会話を楽しめる。

 同ツアーでは外国人バーの「プレイメイト」で、アメリカ軍において医療系の仕事をする人に会えた。アメリカ海軍式の乾杯の方法を、実践するなど文化交流も行った。

日本唯一の3部隊カレー

 「佐世保の自衛隊グルメの特徴は、陸上自衛隊と海上保安庁、海上自衛隊の陸上部隊のカレーを日本で唯一楽しめること」(吉富次長)と語る。

 海上自衛隊のカレーは、明治時代の日露戦争が始まりだ。当時は、白米中心の生活でビタミンが不足し、脚気で亡くなる人が多いことから、野菜を多く使用したカレーを導入したという。

 自衛隊のカレーのレシピを所有する市内の19部隊は、現在でも野菜を多く用いる伝統を引き継いでいる。同レシピを19店舗に提供。各店舗が再現し、売り出している。

 キャンペーンも実施中だ。20年3月31日まで自衛隊カレーを注文した人には、各部隊オリジナルのピンバッジをプレゼントする。さらに、10個集めた人にはコースターを、すべてのピンバッジを集めた先着100人には、シリアルナンバー入りの専用バッジフレームを贈呈している。