観光庁、ワーケーション・ブレジャー普及へ 企業・地域向けパンフとサイト作成

2021年4月12日(月) 配信

「新たな旅のスタイル」統一ロゴマーク

 観光庁は4月9日(金)、ワーケーションやブレジャーなどの「新たな旅のスタイル」制度導入や企業の受け入れを検討している地域に向けて、パンフレットやセミナー動画、ロゴマークを作成した。

 普及啓発パンフレットは企業・地域それぞれに、制度導入や導入事例、推進地域の紹介、環境整備のポイントなどを分かりやすくまとめた。

 また、導入の手順や、実際に導入している企業の規程なども掲載している。受入地域向けには、環境整備チェックシートと合わせて、ワーケーション誘致の際に重要となる視点を解説した。

 公式Webサイトでは「ワーケーションやブレジャー等の活用による、働き方改革セミナー」の動画を公開している。アフターコロナにおける新しい働き方や、地域と企業の共創のあり方など、制度導入を検討している企業の経営層や人事担当者を対象とした構成となっている。

 観光庁は昨年12月、企業633社を対象にワーケーションの普及状況を実態調査したところ、認知しているのは8割に上ったにも関わらず、実際にワーケーションを体験した会社員は4%だったことが分かった。

 この結果を受け、「このギャップを埋めることが、新しい旅のスタイルの定着や、新しい働き方浸透に必要」(蒲生篤実観光庁長官)とした。

 ワーケーション・ブレジャーの整備は、企業には生産性向上が見込まれ、労働者には自由な働き方による福利厚生が得られ、地域には交流人口の増加が見込まれる「三方よし」の政策だとして、今後も力を入れていく意向を示した。

 

KNT-CTHD、21年度新入社員110人を迎える KNT首都圏は7人が入社

2021年4月12日(月) 配信

KNT首都圏入社式のようす

 KNT-CTホールディングス(米田昭正社長)は4月1日(木)、2021年度の新入社員110人(近畿日本ツーリスト各社合計44人、クラブツーリズム66人)を迎え、各社で入社式を行った。

 7人が入社した近畿日本ツーリスト首都圏(KNT首都圏)は、本社のある東京・新宿で入社式を開催し、大原浩社長は同社のミッションについて「独創的な価値の提供に挑戦し続け、人生の感動体験をデザインし、1人ひとりの『楽しく生きる』を応援すること」とメッセージを送った。

 さらに、ビジョンについては「旧習にとらわれない営業改革と働き方改革を推進し、顧客価値と利益の最大化をもって、従業員の『楽しく生きる』を実現すること」と語った。

 また、新入社員に送りたい言葉として、「『人生の前半30年は人が習慣を作る。後半30年は習慣が人を作る』と言うこと」と述べ、「これから10年間が皆さんの人生において非常に重要な10年になると思う。1日1日を大切にし、人として魅力的な人間力のある人になっていただきたい」とエールを送った。

 KNT各社の新入社員は4月16日(金)までビジネスマナーなどの研修を行ったあと、個社ごとにプログラムの実施や、各箇所に配属される予定となっている。

「街のデッサン(240)」世界文化芸術大学院大学の構想 文化観光を日本がリードするために

2021年4月11日(日) 配信

司馬の著作に大きな刺激を貰った

 「離島経済新聞社」というNPO法人の情報によると日本には有人離島が418島存在するという。島に人間が住んでいる限り、何らかの文化が生きている。

 佐渡で「文化観光フォーラム」が開かれたが、佐渡の文化を知るために何冊かの本を手にした。以前から歴史家・松本健一の孤島に育まれる社会の特異性に焦点を当てた「孤島コンミューン論」などを読んでいたが、佐渡への強い想いを感じた。今回、原書房が歴史紀行シリーズの1冊として出している「佐渡」などが大いに参考になったが、私には司馬遼太郎の「街道を行く」シリーズの10巻目「羽州街道、佐渡のみち」が何か気になった。

 司馬遼太郎はいつものように、佐渡に渡る前にこの島の歴史をしっかり押さえている。佐渡に残っている奇書とされる「鼠草紙」まで目を通し、たらいに落ちて助けられた鼠を語り手として、江戸から送られた役人による佐渡奉行所の腐敗を正そうとした廉直な地役人・辻藤左衛門の謀反と自害の物語を紹介している。

 これは小比叡騒動として史実に残されているものであるが、孤島にコミューンを見た松本健一と共通の、島の持つ社会的革新性の一端を司馬も照らそうとしたのではないか。この話は歴史上の佐渡であるが、司馬は現代の佐渡についても大いに関心を持ち、1人の人間について語っている。

 その人間は、司馬がよく知っている人で、佐渡に移住して若者たちを集めて太鼓を教え始めたという。しかし、今回の佐渡の旅は火急のために、その知人に連絡することができなかった。私がふと思ったのは、その人物に会うのは少々気が重かったのでは。

 その人物の名を司馬は明かしているが、田耕(でんたがやす)という。調べてみると、早大を中退し、民俗学の宮本常一の影響を受け、日本中を放浪。分けても民俗文化の宝庫である佐渡に惹かれ、北前船の中継地でもあったこの島に環日本海文化の再興地を目指して「日本海大学」を構想した。佐渡の郷土芸能であった「鬼太鼓」をベースに演舞の担い手を育成し、世界を相手に演奏活動することで資金を集め、7年掛けて大学設立を果たしたあと、鬼太鼓座は解散する予定だったという。稀有壮大な発想をする田耕は性格も苛烈だった。立ち上げた鬼太鼓座は1981年に分裂し、事業は完成しなかった。

 私はこの構想を知ったとき、「沖縄科学技術大学院大学」のことが浮かんだ。佐渡に「世界文化芸術大学院大学」がピッタリ。文化大国日本に「文化・芸術研究」の世界拠点が必要だ。

コラムニスト紹介

望月 照彦 氏

エッセイスト 望月 照彦 氏

若き時代、童話創作とコピーライターで糊口を凌ぎ、ベンチャー企業を複数起業した。その数奇な経験を評価され、先達・中村秀一郎先生に多摩大学教授に推薦される。現在、鎌倉極楽寺に、人類の未来を俯瞰する『構想博物館』を創設し運営する。人間と社会を見据える旅を重ね『旅と構想』など複数著す。

 

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(123) 花より「根っこ」 地域の中で生きる人財

2021年4月10日(土) 配信

 

 4月を迎えても、コロナ禍の厳しい状況は変わりません。先行きが見通せず、新卒採用を見送る企業が多いなかで、未来を見据えて新しいスタッフを迎えたところもあります。この「ひと」は、地域や業界にとっても大切な「人財」です。

 ある日、我が家の前にある桜の樹を見上げると、たくさんの蕾のなかに20輪程の花が咲いていました。見上げる桜は美しく、多くの人が笑顔になります。

 ただ、この花を来年も変わらずより美しく咲かせるためには、大地に張った強い根っこが大切です。

 私は「ひと」の教育も同じだと思います。接客評価が高い他社の行動を教えるだけでは駄目です。中小企業が新入社員も大切な即戦力として、やるべき型だけを教えて「後は仕事をしながら学べ」と現場に送り出すやり方が、実は社員の早い離職を生み出す原因にもなっています。

 重要なのは何をしたかではなく、何のためにその行動を取るのかという、仕事に対する目標と自信をしっかりと持たせることです。「おもてなし」を提供する人には、宿泊施設や業界内といった狭い世界だけでなく、異業種も含めてより広い現場で実行される「おもてなし」に興味を持つことが、一番大切なことです。

 まずは、ひとりのお客様として、そうした現場で「おもてなし」を体験することです。その積み重ねが、間違いなく良いおもてなしをキャッチする、アンテナの感度を高めていきます。

 また、すべてのスタッフが体験した優れたおもてなし事例を集めて、より多く知ることが大切です。さらに、それを自らの仕事に置き換える「転換力」も必要となります。

 先日に利用したタクシーでは、支払いのクレジットカードをドライバーが身体ごと私の方に向けて両手で受け取ってくれる、という体験をしました。

 大事なことは、その瞬間にそれが素晴らしい行動だと感じ取るかどうかです。何気なくサービスを受けていると、気付かないかもしれません。

 それに気付けば、お客様から預かる大切なクレジットカードを、カウンターの上に置いたりしないよう、自らの仕事にも置き替えて、おもてなし考動を高めて行くのです。

 その考動が、チェックイン時であれば、これから始まる滞在への期待感を高めることであり、チェックアウト時であれば最後の印象をより良いものに変える行動なのです。

 さらに、これからのビジネスで重要なことは、それぞれの地域が元気でなければならないということです。皆さんがそれぞれの企業で活躍するだけでなく、地域の中で仕事をしていることを強く意識しての人財育成が求められているのです

 

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

 

高尾山口駅前体験型ホテル、「タカオネ」7月17日開業へ

2021年4月9日(金)配信

タカオネ外観イメージ

 高尾山口駅前体験型ホテル「タカオネ」(東京都八王子市)の開業日が、7月17日(土)に決定した。企画・プロデュースは京王電鉄、運営主体はR.project。予約サイトで4月15日(木)午後3時から、個人宿泊の予約受付を始める。

 「タカオネ」では能動的に体験できる機会を提供し、「タカオネで過ごす時間そのものが、アクティビティのような1つの体験として楽しめること」を目的としている。また、家族やグループはもちろん、ホテルを訪れるさまざまな人との交流を楽しめるような場を目指している。

 中庭で薪を割って火を起こし、みんなで食事をつくる焚き火ディナーや、朝日を見に行く裏山サンライズハイクツアー、街と山を巡る高尾ローカルツアーなど、登山やアウトドアスポーツの枠に捉われないさまざまな過ごし方を用意するという。

1階の「街のテラス」イメージ

 「タカオネ」のコンセプトは、高尾山エリアの価値向上へとつながる「ホテル」「飲食」「アクティビティの拠点」となる施設。手軽に登山を楽しめる山として親しまれている高尾山だが、同施設では日帰り登山では味わえない、朝・昼・夜、そして早朝とさまざまな時間や風景、自然の楽しみ方を提供し、より一層高尾山エリアの魅力を広めることを目指している。

 一般的なホテル利用に加え、学生・社会人・サークルなどさまざまな団体の合宿や研修にもおすすめのアクティビティが体験でき、「都心からアクセス抜群でありながら、大自然を満喫できる新しい合宿」として活用できる。さらに、「ワーケーション」など新しい働き方の拠点や、さまざまなコミュニティ拠点としても利用できる。

 同ホテルは、鉄筋コンクリート造の地上5階建て、延床面積は約2200平方メートル(予定)、客室は28室。京王電鉄高尾山口駅から徒歩1分の立地だ。

「ONTABI」公開、オンラインツアー検索に(トラベルズー)

2021年4月9日(金) 配信

ONTABIトップページ

 トラベルズー・ジャパン(鈴木創社長、東京都新宿区)は4月9日(金)、オンラインツアーを網羅的に検索できる検索サイト「ONTABI(オンタビ)」を公開した。コロナ禍でも世界中の旅先や人とつながれるオンラインツアーのニーズ拡大を受けて、新たな旅の文化としてオンラインツアーの普及に取り組む。

 ONTABIは、15以上のサイトが取り扱う1000件以上のツアーから横断的に検索できる、国内最大級のオンラインツアー検索サイト。旅行会社や海外在住者が企画しているオンラインツアーを網羅的に掲載している。

 80以上の国・地域から選べる「エリア検索」、旅行・観光や文化・アートなど15のテーマから選べる「テーマ検索」、観光地名など自由度の高い「キーワード検索」を搭載。このほか、価格順でのソート、開催月での絞り込み、提供元会社での絞り込みなど、便利な検索機能を搭載している。

 同サイトを開発・運営している「トラベルズー」は、世界3000万人、国内100万人の会員を抱える旅行専門メディア。同社は旅のエキスパート集団として、旅行者目線に徹したサイト作りを行っているという。

世界水準の感染対策認定取得マニュアル公開 MICE誘致へつなげる(観光庁)

2021年4月8日(木) 配信

観光庁はMICE誘致に向けて、世界水準の感染対策認定の取得マニュアルを公開した

 観光庁はこのほどMICE誘致に向け、世界水準の感染症対策認定の取得マニュアルを公開した。国内のMICE関連施設の認証取得を促進することで、日本の感染症対策を国際的にアピールし、本格的なMICE回復につなげていきたい考え。

 今回の取り組みでは、MICE関連施設向けの感染症予防対策認定制度のうち、世界的に普及しつつある「GBAC STAR」と「SAFEGUARD」の比較調査を行い、MICE関連施設の取得事例が多いGBAC STARの取得支援を国内施設に向けて実施した。

 認定を取得したのは、国立京都国際会館、パシフィコ横浜、東京ミッドタウンホール&カンファレンス、ザ・リッツ・カールトン東京の4施設。

 この結果をもとに、国内施設それぞれに合った認定取得の検討を促す。

 既存の感染症対策の取り組みと、国際認定制度の基準を照らし合わせることで、より持続可能で効果的な安全対策の実施や、管理体制の構築に期待する。

JATA、海外オンラインツアーで旅行マインド維持目指す 投票CPは5月31日(月)まで

2021年4月8日(木) 配信 

海外旅行推進部の稲田正彦部長

 日本旅行業協会(JATA、坂巻伸昭会長)が4月8日(木)に開いた定例会見で、JATAアウトバウンド促進協議会(JOTC)主催の「オンラインツアーグランプリ2021 海外オンラインツアー投票キャンペーン」の実施を発表した。この施策は、アウトバウンド再開に向けた準備期間の、旅行マインド維持を目的とする。

 応募団体は旅行会社や航空会社、大使館など合わせて43団体。171本のオンラインツアー動画がエントリーした。

 応募動画は国・地域別に53のエリアに分かれ、さらに、体験・学習や絶景、SNS映え、世界遺産、美術館・博物館、カフェ──など、11の部門に分かれている。

 投票期間は5月31日(木)まで。結果は6月中旬を目途に公式ホームページで発表する予定。

 投票した一般消費者の中から抽選で2組4人に海外旅行(欧州、韓国往復航空券)を賞品として提供する。

 海外旅行推進部の稲田正彦部長は、アフターコロナにおいて「オンラインツアーを紙のパンフレットに代わる動画パンフレットとして提供できる有効な手段となり得る」としたうえで、「今までお試しができなかった海外旅行が、旅マエに体験できるのは今後の業界の広がりになるのでは」と期待を語った。

クラツー、21年度入社式を実施 新入社員66人に酒井社長「旅が持つ力信じる」

2021年4月8日(木) 配信

祝辞を述べる酒井博社長

 クラブツーリズム(酒井博社長、東京都新宿区)は4月1日(木)、東京・新宿区内で、2021年度の入社式を実施した。新入社員66人に向け、酒井社長は「私たちは『旅が持つ力』を信じて、旅の力を無限に広げていくことを喜びとし、それが私たちの働く役割であると確信している」と力強く語った。

 さらに、社員としての心構えにも触れた。「『損得よりも善悪を優先する』というビジネス上の大原則」、「お客様第一主義の徹底」などを挙げ、企業理念とともに説明した。

 また、コロナ禍で大きな影響を受けながらも、同社では様々な変化が生まれ、同時に新しい取り組みが始まっていることを紹介。国内ツアーでは、安心・安全を追求した新しいスタイル「クラブツーリズム ニュースタイル」を中心に販売を行い、今後は「新・クラブ1000構想」を進めていくことなどを語った。

 新入社員は5月にかけて基礎研修を行い、ビジネスマナーやオンライン下のコミュニケーション、新型コロナウイルス感染対策を講じての業務の心得などを学び、5月中旬に各部署に配属される予定となっている。

ハートフルインターナショナル破産 負債総額9億5000万円(東京商工リサーチ調べ)

2021年4月7日(水) 配信

ハートフルインターナショナルは3月29日(月)、東京地裁から破産開始決定を受けた

 ハートフルインターナショナル(長谷川鉄司社長、東京都渋谷区、資本金8千万、旅行業登録観光庁第1種1519号)は3月29日(月)、東京地裁から破産開始決定を受けた。東京商工リサーチの調べによると、負債総額は約9億5000万円。

 破産管財人には鈴木学弁護士(西村あさひ法律事務所、東京都千代田区)が選任された。

 同社は当初、鉄鋼や自動車マフラーの輸入などを取り扱う企業として設立し、2007年9月期には売上高約26億2700万円を上げていた。

 リーマン・ショック以降は主業務を旅行業に転換し、海外ツアー旅行を中心に「ハートフルツアーズ」を展開・運営していた。中国など東アジアへのツアーや留学プログラムの企画が強みで、19年9月期には約15億円の売上高を計上していた。

 しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、売上高は激減し、先行きの見通しが立たないことから今回の措置となった。