大分県・旧豊後森機関庫にカフェレストランなどオープン 6月10日
2018年5月31日(木) 配信
日本財団(東京都港区)と社会福祉法人暁雲福祉会(大分県大分市)、大分県玖珠(くす)町は6月10日(日)、旧豊後森機関庫に障害者が働くカフェレストランと多目的交流スペースを開業する。
日本財団が全国で実施している障害者就労支援事業「はたらくNIPPON!計画」における大分で初めてのプロジェクト。扇形の機関庫と転車台が残る旧豊後森機関庫は年間3万人が訪れる観光スポットだが、滞在時間が短いのが課題だった。機関庫を望むカフェや多目的交流スペースを開設し、観光拠点とすることで、町内外の交流人口を増やすことを狙う。
本施設は玖珠町発のA型事業所(障害者と雇用契約を結ぶ就労支援事業。就労移行支援、グループホームも同時開設する)。20人の障害者の雇用を目標としている。
□カフェレストラン「玖珠・森のクレヨン」
~玖珠米を活用した、食の魅力発信、鉄道を120パーセント楽しむ展望席~
特Aランクの玖珠米や米粉(ひとめぼれ)を使用した食事や、機関車にちなんだ多彩なメニューを提供し、ここでしか体験できない味で地産地消を目指す。店内からは「ゆふいんの森」号などの列車が間近に見られる。
営業時間:ベーカリー 午前10:00~午後5:00
カフェ・レストラン 午前11:00~午後5:00
定休日:月曜日(※祝日の場合は営業)・火曜日
店舗席数:36席
□多目的スペース「森の米蔵」
~昭和の原風景残る「旧森南部米倉庫」を活用~
昭和初期に建てられた土蔵造りの倉庫をリノベーションし、展覧会や音楽イベントなど、さまざまな目的に使用できる地域の交流拠点。
□玖珠町地方創生プロジェクトの特徴
1)障害者が地域活性に貢献
玖珠町で初めての就労継続支援事業A型の施設。就労移行支援事業、共同生活援助事業(グループホーム)も開設する。大分県は障害者雇用率日本一を目指していて、集草継続支援事業所の整備により、障害者のはたらく場所を増やす取り組みを行っている。
2)全国的に珍しい「旧豊後森機関庫」
1934(昭和9)年完成の旧豊後森機関庫は、現存する扇形機関庫と転車台としては全国的にも珍しく、九州では唯一の場所。近代化産業文化遺産(経済産業省)認定、登録有形文化財(文化庁)に登録されている。これまで玖珠町と大分県が協力し、観光地化が進められてきた。
□日本財団「はたらくNIPPON!計画」
日本財団は2015年4月から「就労モデルの構築」と「人財育成」を2本柱として、障害者就労の環境改善を目指し、「はたらくNIPPON!計画」プロジェクトを全国で展開している。今回の取り組みもその一環。