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日々の問題や弱点テーマに、長野でオープンセミナー開く

2010年10月21日
編集部
(左から)石橋利栄氏、永山いずみ氏、山田喜代氏
(左から)石橋利栄氏、永山いずみ氏、山田喜代氏

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の女性経営者の会(JKK、清水美枝会長)は9月28日、長野県のホテル国際21で「2010年度オープンセミナーinながの」を開き、女性経営者が日々直面する問題のパネルディスカッションやJKKの活動紹介、特別講演などを行った。

清水美枝会長
清水美枝会長

 清水会長(小さなホテル セラヴィ)は、「オープンセミナーは2年に1度。会員以外の人にもJKKを知ってもらうよい機会なので、今日はJKKのそのままを伝えたい」と語った。

 第1部では、「旅の宿 滝の湯」の武井功社長が、「信州DCにおける観光と地域連携」について講演。信州DCについて「『歩こう』というテーマだと、日帰りプランが多く、なかなか宿泊施設にお金が落ちない。どうしたら宿泊プランが作れるかということに注力した」と話した。長野県の平均寿命が全国で男性1位、女性5位の特徴を生かし、「健康と長寿」「ココロとカラダに効く信州」をテーマに信州DCを押し出していく。観光と地域の連携について、「旅館はホストではなく、ゲストとホストをつなぐプラットフォームを作るステークホルダーだ」と強調した。

 

宮城恵美子氏
宮城恵美子氏

 続いて、味噌漬や粕漬、しょうゆ漬、酢漬、山菜佃煮などを販売する「木の花屋」を切り盛りする宮城商店専務の宮城恵美子氏が、さまざまな角度から「食」と関わってきた自身のこれまでについてを話した。「漬物は旬の取れた野菜を大切に保存する究極の『エコフード』であり、冬場の野菜の栄養と発酵食品としての栄養を兼ね備えた究極の『ヘルシーフード』だ」と強調した。大学では応用生物科学を学び、キッコーマンに入社、漬物製造工場を営む宮城商店に嫁入りし、その後「木の花屋」をオープン。現在では料理番組にも出演する多忙ぶり。人との出会いに恵まれ、行き詰ったときには、呼び寄せるように新しい出会いがあり、道を切り開いてきた。「思い立ったらすぐ行動」というバイタリティあふれる宮城氏の話に、JKKの女性経営者たちは目を輝かせながら共感し、パワーをもらい、講演後の休憩時間には多くの人が宮城氏のもとに集まった。

 

 第2部では、稲熊真佐子前会長(豊田プレステージホテル)をコーディネーターに、石橋利栄副会長(観光ホテル大和屋本店)、永山いずみ氏(ゆのごう美春閣)、山田喜代氏(宿屋きよみ荘)の3人が、「あなたは本当に経営ができますか?―もしもパートナーがいなくなったら」と題したパネルディスカッションを行った。(1)数字に弱い(2)機械に弱い(3)育児との両立に悩む――。女性の弱点となりやすいこの3点をテーマにし、それぞれの経験をもとに体験談とその克服法や思いを語った。

 経営難に陥った際に、決算書が読めなく情けない思いをしたという石橋氏は、その後、経理学校に通い決算書を理解できるようになっただけでなく、今では資金繰り表や月次試算表、経営計画も自らリアルタイムで作るという。「税理士や金融関係の人と対等に話したい。女性でも自分の意見をしっかり言いたい」と勉強のきっかけを話し、「決算書はお宿の成績表」と強調した。

 セミナーには50人ほどの女性経営者が集まり、セミナー後には懇親会を開き情報交換と交流をはかった。

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