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国内旅行は70代前半 海外は60代後半がピーク 三菱総研シニア調査

2017年12月9日
編集部

2017年12月9日(土) 配信

シニア調査の結果

 三菱総合研究所がこのほど発表した、シニア世代の調査によると、国内旅行は70代前半、海外旅行は60代後半が旅行に出掛けるピークだということが分かった。調査は50―80歳代の生活者1万5千人を対象にした「mifプラチナアンケートパネル」の定量データに基づくもの。

 今回発表した調査は、今後10年間は団塊の世代の影響で70代が増加することから、70代に焦点を当てた。2020年の人口見通しは60代が1565万8千人、70代が1634万4千人となり、60代以下は今後減少していく。

 70代の特徴は、50代、60代に比べ生活全般への満足度が高まる傾向にある。例えば、12年に65歳以上70歳未満の人の満足度は65%だったが、5年後の17年の70歳以上75歳未満の満足度は72%となっている。50代後半から経済的・時間的ゆとりが高まることに加え、60代になると将来への不安が大きく低下することから満足度が上がるようだ。将来の不安が低下する要因は、生活資金の不足や親の介護問題が解消されることにある。

 10年前の70代に比べ20%近くインターネット利用率は高まっているが、加齢と共にネットやEC利用率は低下する傾向。一方、加齢に関わらず携帯電話の保有率は上昇している。佐野紳也主席研究部長によると、「孫との連絡を取るなど目的があれば、多少技術的に難しくても利用される」と分析した。

 旅行関連をみると、海外旅行のピークは60代後半で、数年に1回海外旅行に行く人の割合は65歳以上70歳未満の40%が最も高い。ただ、同年に産まれた人の層「コーホート」を追っていくと、5年前の60歳以上65歳未満だったときは41%となっており、低下傾向にある。これは50歳以上80歳未満までの6つのすべての層で同様。

 数年に1回以上国内旅行(1泊以上)に行く人は、70代前半がピークで88%となった。国内はコーホート別にみると上昇傾向にあり、今後、団塊の世代が70代になっても期待が持てる。

 また、シニア300人によるディスカッションなどを基にした定性データ「MROCプラチナパネル」から、70代女性の4つのペルソナを設定。ペルソナとは所得や性格、趣味など現実の調査情報に基づき詳細に記述した各市場を代表する架空の顧客像で、商品開発などに利用する。今回は、「結婚」「家族とのつながり」を軸に4つに分類した。

 このなかで、離死別を含む独身で、家族との付き合いが少ない「わがままマダム」は旅行が大好きな層で、旅行会社から送られてくるパンフレットなどをもとに、友人と国内旅行に出掛けると想定されている。同ペルソナの架空顧客像は71歳の滋賀県在住の女性で、5年前に夫と死別。息子と娘が1人ずつ、4人の孫がいる。年収は200万―300万未満で貯蓄は2千―3千万円未満。

 また、最も多い層として既婚で家族との付き合いが少ない「自由夫婦」があげられる。お互いに干渉しない熟年夫婦の妻で、国内旅行は友人と年に3―4回出掛ける。海外旅行もまだ体力のある今のうちに早く行くべきだと考えているが、友人は体力を心配しているため、一緒に行く人がいないのが悩みだという。

 このほかペルソナは「あるあるグランマ」と「のんびりばあば」があり、生活志向などを細かく設定している。

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