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18年4月、15社を再統合、3つの事業ユニット設置へ(JTBグループ)

 JTB(髙橋広行社長)は18年4月にグループ会社15社を本社に再統合する。06年の分社化から11年。新統合会社では、新たに「国内個人」「国内法人」「グローバル」の3つの事業ビジネスユニット(BU)を設置。各事業会社がそれぞれのBUに所属し、各事業戦略の策定・推進を行う。オンライン旅行会社(OTA)の成長により激変する市場で、リアルエージェントとしての価値を提供する。【松本 彩】

 来年4月に再統合されるのは、JTB北海道、JTB東北、JTB関東、JTB首都圏、JTB中部、JTB東海、JTB西日本、JTB関西、JTB中国四国、JTB九州、JTBコーポレートセールス、i.JTB、JTB熊本リレーションセンター、JTB国内旅行企画、JTBワールドバケーションズの15社。再統合後の新統合会社では「個人」と「法人」の2つを軸にした事業単位の経営体制に切り替え、顧客ニーズに迅速に対応していく。

 新統合会社では、全社経営戦略・全社ガバナンスの責任を担うグループコーポレート機能に加え、事業戦略推進機能を担う(1)国内個人(2)国内法人(3)グローバル――の3つのビジネスユニット(BU)が設置される。国内個人BUにはPTS、エイ・ビー・アイ、JTB京阪トラベル、JTBメディアリテーリング、JTBグランドツアー&サービス、トラベルプラザインターナショナル、朝日旅行、JTBガイアレック、JTBサンアンドサン西日本が所属。

 国内法人BUには、JTBビジネストラベルソリューションズ、JTBコミュニケーションデザイン、JTBベネフィットが組み込まれ、グローバルBUはグローバル事業各社が入る。なお、現時点では対象会社が再統合後に法人格として事業を推進していくかは未定だが、来年4月の再統合までには体制を整えるという。

 現在の事業会社の営業所は「法人事業個所」と「個人事業個所」に分離し、それぞれのBUに所属する。また、国内・海外仕入造成会社などは、国内個人BUへの所属となる。髙橋社長が掲げる「仕入れを制する者が、営業を制する」という目標を達成すべく、製販一体体制を構築し、商品計画機能を強化していく。

 今回の経営体制の再編は、髙橋社長が新春あいさつで述べた「黄金の時間の果実を得る」ための〝仕掛けと変革〟として捉えることができる。昨今のFIT化やOTAとの競争激化によって、低価格のパッケージツアー商品の造成が難しくなるなど、リアルエージェントはさまざまな岐路に立たされている。来年4月の再統合化は同社が「リアルエージェントにしかできない〝ならではの価値〟を提供する」ための狙いもあると考えられる。

 同社は再統合化によって「深い感動と共感をいただける〝JTBファン(お客様)〟の拡大を目指す」ことを1つの目標として掲げている。同社の黄金の時間の果実を得るための仕掛けが、今後の旅行市場や、そのほかのリアルエージェントにどのような影響をもたらすのか、旅行業界全体の変革に向けた取り組みが始動した。

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